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2011/07/15金 エレヴァン周辺とセヴァン湖巡り(車とガイドチャーター)<br />・ガルニ神殿跡とローマ浴場跡<br />・ゲガルド修道院(世界遺産)<br />・セヴァン湖のノラドゥズ村の墓地のハチュカル群<br />【エレヴァン泊:ホテル・アララト(Ararat)】<br /><br />昨日のロリ地方の修道院めぐりに続き、本日も1人でガイドさんと車を借り切ってのエクスカーションです。<br />本日のプログラムは、ガルニ神殿とゲガルド修道院、そしてセヴァン湖とノラドゥズ村のハチュカル(十字架石碑)の墓地めぐりです。<br />それぞれエレヴァンから半日コース。<br />昨日のロリ地方は、行くだけで片道3時間以上のドライブで、ホテルに戻ったのは23時を過ぎてしまいました。<br />本日のガイドさんもドライバーさんもどちらも昨日と同じ人で、本日の目的地は昨日ほど遠くないので、出発は10時30分とスロースタートになりました。<br /><br />本日のプログラムの中で一番楽しみにしていたのは、ノラドゥズ村のハチュカル群でした。<br />これは、久しぶりに刊行された季刊誌「旅行人」の2011年上期号のコーカサス特集記事で知って、とても興味が沸いたところです。<br />今回のコーカサス旅行のうち、アルメニア部分の旅行手配をお願いした代理店さん───というより、ホテルなどの手配もやっていたガイドさんでしたが、立案中に問い合わせたところ、ノラドゥズは半日コースだというので、残り半日は王道のガルニ神殿・ゲガルド修道院で埋めたわけでした。<br /><br />もっとも、今回のコーカサス旅行の中のアルメニア滞在は、明日の帰国便が夕方の出発なので4日半なのですが、初日は自力でエレヴァン観光、2日目はエチミアジン大聖堂まで自力で日帰り、3日目の昨日はガイドさんとロリ地方の修道院めぐり。<br />本日を逃したからって、別の日に行ける日程の余裕はありません。<br /><br />ガルニ神殿とゲガルド修道院は、エレヴァンから観光に組み込むエクスカーションとしてはあまりに王道です。<br />なので、天の邪鬼の私は、正直、最初はあまり惹かれませんでした。日程が足らなかったら行かなくてもいいや、と優先順位を低くしていました。<br />でも、今後いつコーカサスを旅行できるか分からないですし、王道には王道と言われるだけの良さがあるので───アクセスしやすい観光資源が少ない東欧圏なら、なおさら、王道を外すなんて贅沢はできないと思いました。<br /><br />結果的に、本日一日のプログラムを、ガルニ神殿とゲガルド修道院も含めた4ヶ所にしておいて良かったです。<br />往々にしてありぎちですが、期待が低いところはかえって満足できて、期待していたところほど満足度が相対的に低くなるものですから。<br />毎度毎度そうとは限りませんが、今回は天候という外的要因も拍車をかけました。<br /><br />本日は10時30分のスロースタートでしたが、ランチもとらず、続けて回ったため、16時頃には予定の観光をすべて終わらせ、16時45分にホテルに送り届けてもらえました。<br />でもこれで一日の観光を終わらせてしまうには早いので、部屋で少しだけ休んだ後、夕食レストランを探すついでに共和国広場まで出かけました。<br />夕食をとったレストランは、一昨日に行ったところと同じという芸のないことをしましたし、めぼしいミュージーアムはもう入れる時間ではなかったですが、気になっていた職場や家族や知人へのおみやげを物色することができました。<br />お土産屋は19時近くまで開いているところが多かったのです。<br /><br />当初の予定では、義理も含めたお土産は、最終日である明日の午前中に、ホテルからそう遠くないバザールのようなところへ行くつもりでした。<br />ガイドさんから、そのあたりのエリアには安い店もあって、お土産を買うのにも良い、と教えてもらっていたので。<br />でも、たぶんガイドさんが言っていたのは、そのバザールのことだと思います。<br />ただ、バザールでは、いくら安いといっても、お土産お土産したお土産が手に入るとは限らないのがネックです。どんなかんじか冷やかしで見学するのは楽しそうですが、留守を預けた家族や職場の人にお土産を買わねば、と切羽詰まった状態で行くにはリスキーではないかと思っていました。<br />どんなものを買えば喜んでもらえるか、趣味が分かる相手のお土産はこれまでちょこちょこ買っていたのですが、義理を欠かせない相手ほど、何を買ったらよいか迷うものです。<br />帰国便の乗継のモスクワのシェレメチェボ空港でめぼしいものが見つかるとは思えず、どうせならわざとらしくても、コーカサスらしいお土産がいいです。<br /><br />なので、本日の夕方に、多少は割高とはいえ、お土産仕様のお土産をさっさと物色できて良かったです。<br />そして、代わりに翌日の午前中は、行きそびれて惜しいと思っていたマテナダラン(古文書博物館)に行くこともできました。<br /><br />しかし、本日は暑くて、ノラドゥズ村とセヴァン湖からの帰り道、助手席にいた私はずっと日ざらしでしたから、夜は体がかっかとほてってしまって、しかたがありませんでした。<br />それで夜、ホテルの部屋の冷房に当たりすぎてひどい腰痛になってしまい、翌日は、お土産ショッピングなんてとんでもないことになってしまいました。<br />そのせいもあって、本日中に買えてしまえて、本当に幸いでした。<br /><br />お土産写真はこちらのハイライト旅行記にまとめました。<br />「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその14:ゲットしたものゲットしたところ」<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10591863/<br /><br />本日の夕食とレストランの写真はこちらのハイライト旅行記にまとめました。<br />「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131<br /><br />「ふたつの時代を代表する ガルニ神殿とゲガルド修道院<br /> エレヴァンの南東約28kmのところにガルニがある。紀元前3世紀に要塞が築かれ、アルメニア王の夏の離宮として使われていたところだ。17世紀の地震でほとんど壊滅してしまったが、1976年に再建された太陽の神殿を見ることができる。24本の柱で支えられた神殿は、アテネのパルテノンを思わせる造り。ブルーと黒の玄武岩を用い、優雅な気品が漂う。神殿は再建されたものだが、そばに紀元前3世紀の浴場跡がガラス張りの小屋の中に残っている。(後略)」<br />(「‘10〜’11年版 地球の歩き方 ロシア&ウクライナ ベラルーシ コーカサスの国々」より)<br /><br />※2011年コーカサス3カ国旅行の旅程一覧はこちら。<br />簡易版「2011年コーカサス3カ国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10584724<br />詳細版「2011年コーカサス3カ国旅行の詳細旅程(写真付き)」<br />http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2011/07/2011-1ab0.html<br />

2011年コーカサス3カ国旅行第13日目(1):半沙漠のエレヴァン周辺を通ってガルニ神殿へ

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2011/07/15 - 2011/07/15

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まみ

まみさん

2011/07/15金 エレヴァン周辺とセヴァン湖巡り(車とガイドチャーター)
・ガルニ神殿跡とローマ浴場跡
・ゲガルド修道院(世界遺産)
・セヴァン湖のノラドゥズ村の墓地のハチュカル群
【エレヴァン泊:ホテル・アララト(Ararat)】

昨日のロリ地方の修道院めぐりに続き、本日も1人でガイドさんと車を借り切ってのエクスカーションです。
本日のプログラムは、ガルニ神殿とゲガルド修道院、そしてセヴァン湖とノラドゥズ村のハチュカル(十字架石碑)の墓地めぐりです。
それぞれエレヴァンから半日コース。
昨日のロリ地方は、行くだけで片道3時間以上のドライブで、ホテルに戻ったのは23時を過ぎてしまいました。
本日のガイドさんもドライバーさんもどちらも昨日と同じ人で、本日の目的地は昨日ほど遠くないので、出発は10時30分とスロースタートになりました。

本日のプログラムの中で一番楽しみにしていたのは、ノラドゥズ村のハチュカル群でした。
これは、久しぶりに刊行された季刊誌「旅行人」の2011年上期号のコーカサス特集記事で知って、とても興味が沸いたところです。
今回のコーカサス旅行のうち、アルメニア部分の旅行手配をお願いした代理店さん───というより、ホテルなどの手配もやっていたガイドさんでしたが、立案中に問い合わせたところ、ノラドゥズは半日コースだというので、残り半日は王道のガルニ神殿・ゲガルド修道院で埋めたわけでした。

もっとも、今回のコーカサス旅行の中のアルメニア滞在は、明日の帰国便が夕方の出発なので4日半なのですが、初日は自力でエレヴァン観光、2日目はエチミアジン大聖堂まで自力で日帰り、3日目の昨日はガイドさんとロリ地方の修道院めぐり。
本日を逃したからって、別の日に行ける日程の余裕はありません。

ガルニ神殿とゲガルド修道院は、エレヴァンから観光に組み込むエクスカーションとしてはあまりに王道です。
なので、天の邪鬼の私は、正直、最初はあまり惹かれませんでした。日程が足らなかったら行かなくてもいいや、と優先順位を低くしていました。
でも、今後いつコーカサスを旅行できるか分からないですし、王道には王道と言われるだけの良さがあるので───アクセスしやすい観光資源が少ない東欧圏なら、なおさら、王道を外すなんて贅沢はできないと思いました。

結果的に、本日一日のプログラムを、ガルニ神殿とゲガルド修道院も含めた4ヶ所にしておいて良かったです。
往々にしてありぎちですが、期待が低いところはかえって満足できて、期待していたところほど満足度が相対的に低くなるものですから。
毎度毎度そうとは限りませんが、今回は天候という外的要因も拍車をかけました。

本日は10時30分のスロースタートでしたが、ランチもとらず、続けて回ったため、16時頃には予定の観光をすべて終わらせ、16時45分にホテルに送り届けてもらえました。
でもこれで一日の観光を終わらせてしまうには早いので、部屋で少しだけ休んだ後、夕食レストランを探すついでに共和国広場まで出かけました。
夕食をとったレストランは、一昨日に行ったところと同じという芸のないことをしましたし、めぼしいミュージーアムはもう入れる時間ではなかったですが、気になっていた職場や家族や知人へのおみやげを物色することができました。
お土産屋は19時近くまで開いているところが多かったのです。

当初の予定では、義理も含めたお土産は、最終日である明日の午前中に、ホテルからそう遠くないバザールのようなところへ行くつもりでした。
ガイドさんから、そのあたりのエリアには安い店もあって、お土産を買うのにも良い、と教えてもらっていたので。
でも、たぶんガイドさんが言っていたのは、そのバザールのことだと思います。
ただ、バザールでは、いくら安いといっても、お土産お土産したお土産が手に入るとは限らないのがネックです。どんなかんじか冷やかしで見学するのは楽しそうですが、留守を預けた家族や職場の人にお土産を買わねば、と切羽詰まった状態で行くにはリスキーではないかと思っていました。
どんなものを買えば喜んでもらえるか、趣味が分かる相手のお土産はこれまでちょこちょこ買っていたのですが、義理を欠かせない相手ほど、何を買ったらよいか迷うものです。
帰国便の乗継のモスクワのシェレメチェボ空港でめぼしいものが見つかるとは思えず、どうせならわざとらしくても、コーカサスらしいお土産がいいです。

なので、本日の夕方に、多少は割高とはいえ、お土産仕様のお土産をさっさと物色できて良かったです。
そして、代わりに翌日の午前中は、行きそびれて惜しいと思っていたマテナダラン(古文書博物館)に行くこともできました。

しかし、本日は暑くて、ノラドゥズ村とセヴァン湖からの帰り道、助手席にいた私はずっと日ざらしでしたから、夜は体がかっかとほてってしまって、しかたがありませんでした。
それで夜、ホテルの部屋の冷房に当たりすぎてひどい腰痛になってしまい、翌日は、お土産ショッピングなんてとんでもないことになってしまいました。
そのせいもあって、本日中に買えてしまえて、本当に幸いでした。

お土産写真はこちらのハイライト旅行記にまとめました。
「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその14:ゲットしたものゲットしたところ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10591863/

本日の夕食とレストランの写真はこちらのハイライト旅行記にまとめました。
「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131

「ふたつの時代を代表する ガルニ神殿とゲガルド修道院
 エレヴァンの南東約28kmのところにガルニがある。紀元前3世紀に要塞が築かれ、アルメニア王の夏の離宮として使われていたところだ。17世紀の地震でほとんど壊滅してしまったが、1976年に再建された太陽の神殿を見ることができる。24本の柱で支えられた神殿は、アテネのパルテノンを思わせる造り。ブルーと黒の玄武岩を用い、優雅な気品が漂う。神殿は再建されたものだが、そばに紀元前3世紀の浴場跡がガラス張りの小屋の中に残っている。(後略)」
(「‘10〜’11年版 地球の歩き方 ロシア&ウクライナ ベラルーシ コーカサスの国々」より)

※2011年コーカサス3カ国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2011年コーカサス3カ国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10584724
詳細版「2011年コーカサス3カ国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2011/07/2011-1ab0.html

同行者
一人旅
旅行の手配内容
個別手配

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  • ガルニ神殿へ向かう途上のエレヴァン郊外は半沙漠

    ガルニ神殿へ向かう途上のエレヴァン郊外は半沙漠

  • 冬ならアララト山が見える展望台(1957年建設)<br /><br />アララト山はエレヴァン市内からは、カスカードに上っても見られなかった、とガイドさんに話したら、もしかしたら見られるかもしれない、ということで、ガルニ神殿に行く前にここに寄ってくれました。<br /><br />ゲートに上には、説明看板によると、アルメニア激動の時代に生き、ソ連政府に粛清されたアルメニア詩人 Yeghisheh Charents(1897-1937)の詩の一節が刻まれているため、Charentsアーチと呼ばれているそうです。<br /><br />3日前の7月12日にカスカードに上ったときのエレヴァン市内旅行記はこちら。<br />「2011年コーカサス3カ国旅行第10日目(2)エレヴァン:街一番の小ささと古さを誇るカトギケ聖母教会とカスカードがハイライトの夕方の散策」<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10643964/<br />

    冬ならアララト山が見える展望台(1957年建設)

    アララト山はエレヴァン市内からは、カスカードに上っても見られなかった、とガイドさんに話したら、もしかしたら見られるかもしれない、ということで、ガルニ神殿に行く前にここに寄ってくれました。

    ゲートに上には、説明看板によると、アルメニア激動の時代に生き、ソ連政府に粛清されたアルメニア詩人 Yeghisheh Charents(1897-1937)の詩の一節が刻まれているため、Charentsアーチと呼ばれているそうです。

    3日前の7月12日にカスカードに上ったときのエレヴァン市内旅行記はこちら。
    「2011年コーカサス3カ国旅行第10日目(2)エレヴァン:街一番の小ささと古さを誇るカトギケ聖母教会とカスカードがハイライトの夕方の散策」
    http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10643964/

  • 展望台からやっぱりアララト山は見えず<br /><br />夏なので仕方がないです。<br />代わりにあたりの半沙漠風景は、なかなか見ごえたありました。<br />

    展望台からやっぱりアララト山は見えず

    夏なので仕方がないです。
    代わりにあたりの半沙漠風景は、なかなか見ごえたありました。

  • 展望台ら見た、エレヴァン郊外の半沙漠の風景と彼方の山影

    展望台ら見た、エレヴァン郊外の半沙漠の風景と彼方の山影

  • エレヴァンからこんなアララト山が見たかった!───エレヴァンの国立博物館で買ったポストカードより<br /><br />これは、このアングルからすると、カスカードから眺めたのではなく、もと東北のロープウェイのある丘(ただし2006年の旅行人のガイドブック「シルクロード」では休止中とありました)から眺めたもののようです。<br /><br />「ノアの箱船がたどり着いたアララト山<br /> 旧約聖書の創世記によると、アララト山はノアの箱船が漂着したところとされている。標高5165m、今はトルコ領内にあるのだが、アルメニアの国章やアルメニア産コニャックのラベルにも描かれ、人々の心の拠りどころとなっている山だ。たび重なる侵略のために、世界中に散らばってしまったアルメニア人は、いつもこの山を思い、祖国を懐かしむという。<br /> 左側に少し低い山が見えるが、これは小アララト(3925m)。」<br />(「‘10〜’11年版 地球の歩き方 ロシア&ウクライナ ベラルーシ コーカサスの国々」より)<br />

    エレヴァンからこんなアララト山が見たかった!───エレヴァンの国立博物館で買ったポストカードより

    これは、このアングルからすると、カスカードから眺めたのではなく、もと東北のロープウェイのある丘(ただし2006年の旅行人のガイドブック「シルクロード」では休止中とありました)から眺めたもののようです。

    「ノアの箱船がたどり着いたアララト山
     旧約聖書の創世記によると、アララト山はノアの箱船が漂着したところとされている。標高5165m、今はトルコ領内にあるのだが、アルメニアの国章やアルメニア産コニャックのラベルにも描かれ、人々の心の拠りどころとなっている山だ。たび重なる侵略のために、世界中に散らばってしまったアルメニア人は、いつもこの山を思い、祖国を懐かしむという。
     左側に少し低い山が見えるが、これは小アララト(3925m)。」
    (「‘10〜’11年版 地球の歩き方 ロシア&ウクライナ ベラルーシ コーカサスの国々」より)

  • トルコとの国境に近いヴィル・ホラップ修道院と雪のアララト山───エレヴァンの国立博物館で買ったポストカードより<br /><br />日程が足らなかったのと、トルコ国境との近くなんて危ないかと思って予定に入れなかったヴィル・ホラップ修道院です。<br />エレヴァンから車で十分日帰りできます。<br />ここからならきっと夏でもアララト山が見えたでしょう。ガイドさんもそう言っていました。<br /><br />「アルメニアといえばアララト山である。アルメニア人にとってアララト山は、日本人にとっての富士山と同じか、それ以上の存在といってもよい。<br /> アルメニアは紀元前1世紀ごろアルメニア高原を中心に大アルメニア王国を築きあげたが、その後、ペルシャ、モンゴル、トルコなどの大国に翻弄され、国土が荒廃して、多くのアルメニア人が故国を離れなければならなかった。<br /> 17世紀になると、アルメニアはオスマン帝国とサファーヴィー朝ペルシャに分割され、アララト山を含む地域は、このときオスマン帝国になった。19世紀には、ペルシャ領アルメニアがロシア領に組み入れられ、それが現在あるアルメニア共和国の原型となっている。<br /> アララト山は『旧約聖書』にでてくるノアの箱船が大洪水の後、流れ着いたとされる山だが、アルメニア人にとってはアララト山は民族のシンボルであり、オスマン帝国も、このあたりには多くのアルメニア人が住んでいた。しかし、10世紀後半になると、これらのアルメニア人とトルコ人民族主義者との対立が激化。アルメニア人大虐殺が発生するにおよび、生き残ったアルメニア人もこの地を離れてしまったのである。<br /> トルコは現在でもこの大虐殺を認めておらず、アララト山もトルコ語で「アール山」と呼んでいる。(後略)」<br />(季刊誌「旅行人 第163号2011年上期号」(コーカサス特集)より)<br /><br />

    トルコとの国境に近いヴィル・ホラップ修道院と雪のアララト山───エレヴァンの国立博物館で買ったポストカードより

    日程が足らなかったのと、トルコ国境との近くなんて危ないかと思って予定に入れなかったヴィル・ホラップ修道院です。
    エレヴァンから車で十分日帰りできます。
    ここからならきっと夏でもアララト山が見えたでしょう。ガイドさんもそう言っていました。

    「アルメニアといえばアララト山である。アルメニア人にとってアララト山は、日本人にとっての富士山と同じか、それ以上の存在といってもよい。
     アルメニアは紀元前1世紀ごろアルメニア高原を中心に大アルメニア王国を築きあげたが、その後、ペルシャ、モンゴル、トルコなどの大国に翻弄され、国土が荒廃して、多くのアルメニア人が故国を離れなければならなかった。
     17世紀になると、アルメニアはオスマン帝国とサファーヴィー朝ペルシャに分割され、アララト山を含む地域は、このときオスマン帝国になった。19世紀には、ペルシャ領アルメニアがロシア領に組み入れられ、それが現在あるアルメニア共和国の原型となっている。
     アララト山は『旧約聖書』にでてくるノアの箱船が大洪水の後、流れ着いたとされる山だが、アルメニア人にとってはアララト山は民族のシンボルであり、オスマン帝国も、このあたりには多くのアルメニア人が住んでいた。しかし、10世紀後半になると、これらのアルメニア人とトルコ人民族主義者との対立が激化。アルメニア人大虐殺が発生するにおよび、生き残ったアルメニア人もこの地を離れてしまったのである。
     トルコは現在でもこの大虐殺を認めておらず、アララト山もトルコ語で「アール山」と呼んでいる。(後略)」
    (季刊誌「旅行人 第163号2011年上期号」(コーカサス特集)より)

  • ガルニ神殿に向かう途中の車窓からの景色<br /><br />昨日のロリ地方修道院巡りのときと同様に助手席に座らせてもらったため、フロントガラスからパチリ@<br />

    ガルニ神殿に向かう途中の車窓からの景色

    昨日のロリ地方修道院巡りのときと同様に助手席に座らせてもらったため、フロントガラスからパチリ@

  • ガルニ神殿周辺の山を仰ぐ<br /><br />駐車場の前です。<br />車から下りて、ガルニ神殿を見学します。<br />

    ガルニ神殿周辺の山を仰ぐ

    駐車場の前です。
    車から下りて、ガルニ神殿を見学します。

  • ガルニ神殿前の世界自然遺産の地形

    ガルニ神殿前の世界自然遺産の地形

  • ガルニ神殿の敷地へのゲート

    ガルニ神殿の敷地へのゲート

  • アングルを変えて眺めた、世界自然遺産の地形

    アングルを変えて眺めた、世界自然遺産の地形

  • ギリシャ神殿を思わせるガルニ神殿<br /><br />……ただ、どうも前日、ここをステージに何かが行われた後らしく、足元にはゴミがたくさんありました。<br />やや興ざめ(苦笑)。<br />ガイドさんも怒っていました(苦笑)。<br />

    ギリシャ神殿を思わせるガルニ神殿

    ……ただ、どうも前日、ここをステージに何かが行われた後らしく、足元にはゴミがたくさんありました。
    やや興ざめ(苦笑)。
    ガイドさんも怒っていました(苦笑)。

  • ガルニ神殿前にあった石碑

    ガルニ神殿前にあった石碑

  • 神殿を見上げる<br /><br />階段は段差がかなりあって、上りにくかったです。<br />ガイドさんいわく、そのせいで、否応なしにお辞儀をしながら上ることになるので、そういう風に建てられたそうです。<br />

    神殿を見上げる

    階段は段差がかなりあって、上りにくかったです。
    ガイドさんいわく、そのせいで、否応なしにお辞儀をしながら上ることになるので、そういう風に建てられたそうです。

  • なかなか凝ってるガルニ神殿入り口<br /><br />ガイドさんの説明によると、ガルニ神殿は、強化鉄筋がはめ込まれていたのですが、鉄は武器の材料になるため、トルコ兵にとられてしまったそうです。<br />そのため、1679年の地震のときに建物は耐えられずに崩壊してしまいました。<br />1960〜70年代に大規模な改修がなされて復元されたのですが、オリジナルではないということで世界遺産には登録されませんでした。<br />

    なかなか凝ってるガルニ神殿入り口

    ガイドさんの説明によると、ガルニ神殿は、強化鉄筋がはめ込まれていたのですが、鉄は武器の材料になるため、トルコ兵にとられてしまったそうです。
    そのため、1679年の地震のときに建物は耐えられずに崩壊してしまいました。
    1960〜70年代に大規模な改修がなされて復元されたのですが、オリジナルではないということで世界遺産には登録されませんでした。

  • 神殿の中

    神殿の中

  • 神殿の中から入口の柱を見る

    神殿の中から入口の柱を見る

  • 入口の列柱と天井を見上げて

    入口の列柱と天井を見上げて

  • ガルニ神殿前から眺めた、世界自然遺産の地形

    ガルニ神殿前から眺めた、世界自然遺産の地形

  • 神殿の後方、7〜9世紀の聖シオン教会跡

    神殿の後方、7〜9世紀の聖シオン教会跡

  • ガルニ神殿周辺の景色<br /><br />周辺は新石器時代から人が住んでいました。<br />考古学発掘で、紀元前8世紀にさかのぼる文字も発掘されたそうです。<br />でも現在このあたりは、高級別荘街ということになるのかしら。<br /><br />「(前略)ヘレニズム文化の足跡を残すガルニ神殿周辺は、イェレヴァン市民が、暑い夏を避けるための別荘が多いところだという。イェレヴァンへは車だと30分ほどだから、夏はここから市内に通勤する人も多いらしい。(後略)」<br />(季刊誌「旅行人 第163号2011年上期号」(コーカサス特集)より)<br />

    ガルニ神殿周辺の景色

    周辺は新石器時代から人が住んでいました。
    考古学発掘で、紀元前8世紀にさかのぼる文字も発掘されたそうです。
    でも現在このあたりは、高級別荘街ということになるのかしら。

    「(前略)ヘレニズム文化の足跡を残すガルニ神殿周辺は、イェレヴァン市民が、暑い夏を避けるための別荘が多いところだという。イェレヴァンへは車だと30分ほどだから、夏はここから市内に通勤する人も多いらしい。(後略)」
    (季刊誌「旅行人 第163号2011年上期号」(コーカサス特集)より)

  • もう一度、ガルニ神殿を眺める<br /><br />エレヴァンからの格好のエクスカーションの地であるガルニ神殿は、次のゲガルド修道院同様、観光客が途切れることがありませんでした。<br />人が入っていない瞬間を狙った写真を撮るのは、1人で自由に時間が使える時ならともかく、ガイドさんと一緒なので無理でした。<br />でも、人が写っているため、逆に神殿の巨大さが分かりやすいと思います。<br />

    もう一度、ガルニ神殿を眺める

    エレヴァンからの格好のエクスカーションの地であるガルニ神殿は、次のゲガルド修道院同様、観光客が途切れることがありませんでした。
    人が入っていない瞬間を狙った写真を撮るのは、1人で自由に時間が使える時ならともかく、ガイドさんと一緒なので無理でした。
    でも、人が写っているため、逆に神殿の巨大さが分かりやすいと思います。

  • ヘレニズム様式のガルニ神殿<br /><br />「ガルニ神殿跡/Garni<br /> 国内に残る唯一のヘレニズム建築。この地域がアルケサス朝(紀元前1〜5世紀)の支配下にあった1世紀に、当時の王トゥルダト(ミトリダテス)1世により建てられた。この時期、アルメニアの精神文化はギリシア・ローマ文明の大きな影響を受けており、これも元は太陽神ミトラの神殿。建設の際はローマから大勢の職人が雇われたという。王家がキリスト教に改宗した後は宮殿として用いられ、モザイクの残るローマ式浴場はその頃の名残り。そばにある教会跡は後の7〜9世紀に建てられた。なお、神殿は1679年の地震で被害を受けたが、それがあたかも新築のように保存状態が良いのは、1960〜70年代に大規模な改修がなされたため。」<br />(「旅行人ノート シルクロード 中央ユーラシアの国々 [改訂版]」(2006年11月改訂)より)<br />

    ヘレニズム様式のガルニ神殿

    「ガルニ神殿跡/Garni
     国内に残る唯一のヘレニズム建築。この地域がアルケサス朝(紀元前1〜5世紀)の支配下にあった1世紀に、当時の王トゥルダト(ミトリダテス)1世により建てられた。この時期、アルメニアの精神文化はギリシア・ローマ文明の大きな影響を受けており、これも元は太陽神ミトラの神殿。建設の際はローマから大勢の職人が雇われたという。王家がキリスト教に改宗した後は宮殿として用いられ、モザイクの残るローマ式浴場はその頃の名残り。そばにある教会跡は後の7〜9世紀に建てられた。なお、神殿は1679年の地震で被害を受けたが、それがあたかも新築のように保存状態が良いのは、1960〜70年代に大規模な改修がなされたため。」
    (「旅行人ノート シルクロード 中央ユーラシアの国々 [改訂版]」(2006年11月改訂)より)

  • ガルニ神殿と平野<br /><br />説明看板によると、この神殿は、縦横や高さ、柱の数、柱と柱の間の長さなども含めて、数学的に完璧な比率で建築されているそうです。<br />完璧というか、宇宙を象徴するようなシンボリックな数字のようです。<br />でも私は、そういう数学的なのは苦手なので、説明を読んでもさっぱり頭に入りませんでした(苦笑)。<br />

    ガルニ神殿と平野

    説明看板によると、この神殿は、縦横や高さ、柱の数、柱と柱の間の長さなども含めて、数学的に完璧な比率で建築されているそうです。
    完璧というか、宇宙を象徴するようなシンボリックな数字のようです。
    でも私は、そういう数学的なのは苦手なので、説明を読んでもさっぱり頭に入りませんでした(苦笑)。

  • 氷で浸食された周辺の地形

    氷で浸食された周辺の地形

  • 神殿と周辺の遺跡跡

    神殿と周辺の遺跡跡

  • 古代ローマ浴場跡が保存されている建物<br /><br />このあたりが、宮殿として使われていたときの名残りです。<br />ガイドさんいわく、ガイドと一緒だったり旅行代理店を通じて申し込まないと、個人ではこの建物の中は見学できないそうです。<br />

    古代ローマ浴場跡が保存されている建物

    このあたりが、宮殿として使われていたときの名残りです。
    ガイドさんいわく、ガイドと一緒だったり旅行代理店を通じて申し込まないと、個人ではこの建物の中は見学できないそうです。

  • 古代ローマ浴場跡のサウナの床下の跡

    古代ローマ浴場跡のサウナの床下の跡

  • サウナの仕組み

    サウナの仕組み

  • サウナの床下の跡

    サウナの床下の跡

  • 床のモザイク───海神ネプチューンなど

    床のモザイク───海神ネプチューンなど

  • 床のモザイクをズーム

    床のモザイクをズーム

  • 周辺の山を背景にしたガルニ神殿

    周辺の山を背景にしたガルニ神殿

  • 世界自然遺産の地形と周辺の山並み<br /><br />このアングルが一番よく見えます、あの葉っぱのような地形@<br />

    世界自然遺産の地形と周辺の山並み

    このアングルが一番よく見えます、あの葉っぱのような地形@

  • いろんなアングルで撮りたくなるあの地形<br /><br />ちなみに、駐車場前には屋台がいくつか出ていました。<br />瓶の中に蜂の巣ごとハチミツが詰められていたおみやげを見たのは、ここの屋台でした。<br /><br />関連の写真<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22706778/<br />関連の旅行記<br />「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131<br /><br />また、ゲート内にも売店があって、そこでザクロのジュースにトライしました。<br />でも味はビミョーでした。慣れれば美味しいかもしれません。<br /><br />関連の写真<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22706777/<br />関連の旅行記<br />「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」<br />http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131<br />

    いろんなアングルで撮りたくなるあの地形

    ちなみに、駐車場前には屋台がいくつか出ていました。
    瓶の中に蜂の巣ごとハチミツが詰められていたおみやげを見たのは、ここの屋台でした。

    関連の写真
    http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22706778/
    関連の旅行記
    「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」
    http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131

    また、ゲート内にも売店があって、そこでザクロのジュースにトライしました。
    でも味はビミョーでした。慣れれば美味しいかもしれません。

    関連の写真
    http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22706777/
    関連の旅行記
    「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」
    http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131

  • 次のゲガルド修道院へ向かう途中の車窓の外の景色・その1

    次のゲガルド修道院へ向かう途中の車窓の外の景色・その1

  • 次のゲガルド修道院へ向かう途中の車窓の外の景色・その2

    次のゲガルド修道院へ向かう途中の車窓の外の景色・その2

  • 次のゲガルド修道院へ向かう途中の車窓の外の景色・その3

    次のゲガルド修道院へ向かう途中の車窓の外の景色・その3

  • ゲガルド修道院を見下ろす奇岩<br /><br />ゲガルド修道院編の旅行記へとつづく。<br />

    ゲガルド修道院を見下ろす奇岩

    ゲガルド修道院編の旅行記へとつづく。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • eahawkさん 2012/05/31 01:59:40
    お〜!!
    すごい!!世界遺産の地形!!
    ここは是非立ち寄りたいです!!

    アララト山は季節的にもう見れないでしょうか・・・

    でもこれだけの景観が見ることができるなら大満足ですね!!

    eahawk

    まみ

    まみさん からの返信 2012/06/01 00:13:37
    RE: お〜!!
    eahawkさん、こんにちは。たくさんコメントありがとうございます。

    世界自然遺産の地形、かっこいいでしょう〜!
    でもそんな遺産になっているので、きっとあの上には登れないですナ。
    まあ、登ってると見えないですけどネ。

    ガルニ神殿とゲガルド修道院はマルシュルートカが近くまであるみたいです。
    なので私みたいに現地でガイドさんと車を雇う、なんてことをしなくても、アクセスきっとできますよ。eahawkさんならきっとばっちり!

    アララト山は、冬の空気がすんだときでないと観られないそうです。
    うちから富士山が冬にしかくっきり見えないのと同じ。
    といっても、こんなにすごいせまっている様子が見られたら、そりゃあステキでしょうね、エレヴァン。
    (うちの近くから見える富士山は秩父の山の彼方に小さめです。)

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