2011/07/15 - 2011/07/15
60位(同エリア127件中)
まみさん
2011/07/15金 エレヴァン周辺とセヴァン湖巡り(車とガイドチャーター)
・ガルニ神殿跡とローマ浴場跡
・ゲガルド修道院(世界遺産)
・セヴァン湖のノラドゥズ村の墓地のハチュカル群
【エレヴァン泊:ホテル・アララト(Ararat)】
ガルニ神殿、ゲガルド修道院、ノラドゥズ村のハチュカル群、そしてセヴァン湖。
本日のプログラムをふりかえったそれぞれの感想をひとことで言うと───ガルニ神殿はまあまあ、ゲガルド修道院は一番良かったけれど、人が多すぎ。ハチュカル群は、好みよりは古すぎて、セヴァン湖はガイドさんとの行き違いもあって期待外れ。
ゲガルド修道院に観光客が多いのは仕方がないでしょう。
多くてもフォトストップをゆっくり撮れれば、わたくし的には満足なのですが、たとえ現地ガイドさん独り占め状態でも、私のシャッターを切る回数は観光客にしては多すぎるようで、少しは遠慮しなくてはならなくなります。
それに説明を受けているときにカメラをパシャパシャやっていたら失礼ですもの。
とはいえ、ゲガルド修道院では、いまだに残る、犠牲の羊をほふるシーンを見学することができました。
その行程をおっかなびっくり見学している間、ガイドさんは最後までじっと待っていてくれました。
羊は、鳴き声ひとつたてる暇なく、手際よく殺されて、皮をはがれ、あっという間に肉の塊になりました。
強烈なシーンでしたが、あたりに漂った羊の毛が、幻想的な雰囲気をかもしだしていました。
あたかも犠牲となった命の冥福を祈るかのように……。
羊がほふられる場面の写真は、こちらのハイライト旅行記に収めました。
「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその9:動物編──牧畜の国らしいコーカサス」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10588465/
ゲガルド修道院のハイライトはやはり洞窟教会ですが、これは本当にすばらしかったです。
モノクロで涼しくって、観光客がいても荘厳さを失わず。
というより、敷地全体に観光客が多かったわりには、一つ一つの教会の中で同時に居合わせた人数はさほど多くなかったです。
あるいは観光客というより、観光を兼ねた巡礼者が多かったのでしょうか、教会の厳かな雰囲気が損なわれなかったのは。
写真には、そのすばらしさのごく一端しか映し込めなくて残念です。
なにしろ、内部の照明といったら、屋根の明かり取りの窓からの光がほとんどでしたから。
洞窟教会の中に湧き水が流れている一角がありました。
そこの水は聖水で、体の中の不調な部分を癒してくれる奇跡の水だ、とガイドさんが説明してくれました。
無宗教で信仰心のない私は、そういった奇跡を信じないのですが……。
実は今朝から顔面の一部が神経痛っぽくずっとピクピク痛んでいました。ものもらいの前兆ではないかと心配していました。
こんな旅行中に、予定もぎっしり詰まっているのに、そして大きな声では言えないけれど、医療設備が日本よりずっと心配な国で、眼科に行くようなことにはなりたくありません。
なので、試しに、わらでもつかむ気分で、すくった水を頬にピタピタ当ててみました。
ガイドさんも、治るといいね、と。
しばらくそのことを忘れていたのですが、気付いたら、顔面の痛みがきれいになくなっていました。
聖水のせいではなく自然に治ったものかもしれないですが、非常にありがたかったので奇跡を信じたくなりました(笑)。
「ふたつの時代を代表する ガルニ神殿とゲガルド修道院
(前略)ガルニからさらに6kmほど行ったゲガルドには洞窟修道院がある。昔、アルメニアの建築家と石工が巨岩を掘り抜いて、聖堂、僧坊、廟などを造ったものだ。その起源は4世紀にまでさかのぼるといわるが、現在見ることができるのは13世紀の建築。なるほどアルメニアは石の国だと納得できる。」
(「‘10〜’11年版 地球の歩き方 ロシア&ウクライナ ベラルーシ コーカサスの国々」より)
※2011年コーカサス3カ国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2011年コーカサス3カ国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10584724
詳細版「2011年コーカサス3カ国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2011/07/2011-1ab0.html
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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車から下りて坂を上ってゲガルド修道院へ
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途中で眺めた切り立った岩のある景色
手前にあるのは、遺跡とかではないです。 -
レースフラワーの向こうに切り立った岩山
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ゲガルド修道院ゲート前にて、十字架が刻まれた岩
これも一種のアルメニア独特の十字架の石碑ハチュカルでしょうか。 -
ゲガルド修道院ゲート前のくぼみのある岩
ガイドさんいわく、願いを書いた石を投げると叶うという言い伝えがあるそうです。 -
ゲガルド修道院の平面図
1:カトギケ教会
2:カトギケ教会のガヴィト(屋根や時には壁もある回廊)
3:Avazan洞窟教会
4:聖母礼拝堂 兼 聖遺物保管所
5:聖アストヴァツァツィン(聖母)教会
6:Papak Ruzukan ガヴィト 兼 聖遺物保管所(上のガヴィト)
7:ルスコヴィッチ洞窟礼拝堂
8:礼拝施設
9:居住区
10:司祭館
11:食堂
12:聖アストヴァツァツィン(聖母)洞窟礼拝堂 -
ゲガルド修道院のゲートと見下ろす岩山
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中に入ってからゲートの方を振り返って
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1215年建設の聖カトギケ教会
このメインのゲートは特別な機会にしか開くことはないそうです。
隣のガヴィト(回廊)の入口から入りました。 -
メインゲートの上のザクロとブドウの浮彫
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聖カトギケ教会と裏手の岩山・その1
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聖カトギケ教会と裏手の岩山・その2
あの裏手の岩山の中に、岩をくりぬいて造られた洞窟教会があります。
聖カトギケ教会の隣のガヴィト(回廊)から入れます。 -
ゲガルド修道院を見下ろす奇岩
浸食され具合と縞模様の地層がすばらしいです。
自然にできたとは思えないくらいです。 -
聖カトギケ教会と岩山
先に聖カトギケ教会を見学しましたが、あまりそそられず、写真は撮りませんでした。
後で記憶が混乱したり薄れたりしてしまうので、今となっては、あまりそそられなくても撮っておけば良かったと後悔しています。 -
洞窟教会の入口
平面図の5番の洞窟教会へ入ります。 -
入るのはこっちから
平面図の2番の聖カトギケ教会のガヴィト(回廊)です。 -
鍾乳洞をモチーフにした天井
鍾乳洞をモチーフにした白漆喰の天井ならアラブ世界の建築によくありますが、きっとこちらが先でしょう。 -
美しいアーチと鍾乳洞をモチーフにした天井
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柱に刻まれた十字架
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主祭壇とシャンデリア
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シャンデリアと天井
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主祭壇に近づく
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ガヴィトを出てから、教会入口を振り返って
古めかしい十字架と円形模様がすばらしいです。 -
ライオンとワシの美しい浮彫
ここは平面図の4番の礼拝堂 兼 聖遺物保管所だったと思います。
柱も含めて、すべて岩をくりぬいて造られたものです。 -
少しななめから
ライオンもワシも、なんだか可愛らしいです。 -
美しい文様のあるドーム天井
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十字架の碑の主祭壇
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ここからさらに奥の洞窟礼拝堂へ
平面図の5番の聖アストヴァツァツィン(聖母)教会です。
例の聖水があったのは、確かここです。 -
十字架の沈み彫りに注目
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洞窟礼拝堂の天井も鍾乳洞風
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十字架の碑の主祭壇と鍾乳洞風の半円ドーム
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壁の十字架の浮彫・その1
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壁の十字架の浮彫・その2
ケルト民族の十字架などの紐の模様を連想しました。 -
洞窟教会の入口を、出た後で撮影
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外壁の十字架浮彫・その1
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外壁の十字架浮彫・その2
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外から回って3番のAvazan洞窟教会も見学
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真ん中のくぼみは音響効果のエコーがばっちり!
ここでガイドさんが歌を披露してくれました。
2009年にウクライナ旅行をしたとき、クリミア半島の現地ガイドさんも、バフチサライ宮殿で美しい歌声を披露してくれたことを思い出しました。
ガイドさんって歌も歌えないといけないようです(笑)。
関連の旅行記
「2009年ウクライナ旅行第5日目(3)クリミア半島:バレエで知ったバフチサライ宮殿」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10381759/ -
ゲガルド修道院全体の俯瞰図───エレヴァンの国立博物館で買ったポストカードより
「ゲガルド修道院/Geghardavank
崖の側に立ち、周囲を厚い外壁に囲まれた修道院。ゲガルドとはアルメニア語で槍の意味で、現在はエチミアジン大聖堂にあるロンギヌスの槍が、当初はここにあったのが由来。周囲の崖にある無数の洞窟は4〜10世紀にかけての最初の修道院の跡で、元はアイリヴァンク Ayrivank(洞穴修道院)と呼ばれていた。現在ある施設は大半が12〜13世紀に建てられたもの。なかでも最も大きいものが1215年建立のスルプ・アストヴァツァツィン(聖母)教会で、当時この地を治めていた、バグラト朝グルジアのアルメニア人貴族により建てられたもの。入口にはみやげ物屋があり、巡礼者でにぎわっている。(後略)」
(「旅行人ノート シルクロード 中央ユーラシアの国々 [改訂版]」(2006年11月改訂)より) -
外に出て、ゲガルド修道院を見下ろす岩を再び仰ぐ
-
駐車場へ向かう
ちなみに、ここでもガルニ神殿同様、駐車場の前に屋台の店がいくつか出ていました。
果実で作ったラバッシュ(アルメニア版のピタパン)でくるみを包んだお菓子をガイドさんが買って、味見させてくれたのは、その屋台でのことでした。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22706779/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22706785/
関連の旅行記
「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその7:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アルメニア編>」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587131 -
いつ落石してもおかしくなさそうな岩場!?
この後は、ランチ休憩をとることなく、引き続きセヴァン湖近くのノラドゥズ村のハチュカル(十字架石碑の墓標)を見に行きました。
つづく。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- crossさん 2012/05/31 23:00:41
- 岩をくり抜いた教会♪
- まみさん、こんばんは♪
電動ドリルがない時代、全て手彫りの作業となると、どれだけの労力と時間がかかったのでしょう。
造っている時も、「あっ、割れちゃった〜」なんて許されなかった時代ではなかったのでしょうか。
世界遺産に選ばれるのは当然でしょうね。
まみさんが、写真を撮る枚数は一番多かったですか。
そこには、当然4トラベラーさんは一緒じゃなかったってことですね。
もし一緒だったなら、負けじと撮ってると思います。
cross(^_^)v
- まみさん からの返信 2012/06/04 00:17:08
- RE: 岩をくり抜いた教会♪
- crossさん、こんにちは。コメントありがとうございます。お返事をお待たせしてしまいました〜。
そうなんです、おっしゃるとおり電動ドリルもなくて、つるはしのようなものはあったろうと思いますが、すべて手でくりぬいて。。。気が遠くなりそうな作業ですよね。
昔の人の情熱には脱帽します。
浮彫りのときも、あっ、割れちゃった〜というわけにはいかないですね。
しかし、意外に、じゃあこうしちゃえ〜と、予定と違うものを造ったこともあるかも!?
なんて想像するのも楽しいです。
あーでも、そんなことしたら親方はともかく、職人は首が飛ぶかな。
> まみさんが、写真を撮る枚数は一番多かったですか。
> そこには、当然4トラベラーさんは一緒じゃなかったってことですね。
> もし一緒だったなら、負けじと撮ってると思います。
現地ガイドさんを一部やとっていますが、基本は1人旅でぇす。
でも、フォートラベラーさんがいたら、互いに負けじと撮って…ガイドさんをあきれさせたかもしれませんが、仲間がいて心強かったかも。
いや、1人でも十分、ガイドさんをあきれさせてましたけどね。
立案中にコンタクトをとったときに、ちゃぁんと、私は写真を撮るのが大好きで、それも旅行の目的だ、と伝えておいてはあるんですけどね。
それでもたいてい現地ガイドさんを驚かせてしまうようです@
-
- eahawkさん 2012/05/31 02:07:46
- こちらも!!
- 素晴らしい景観ですね!!!
行きたいところだらけになってしまいました。
奇跡の泉、良かったですね、旅行中の体調不良は本当にキツイですよね。
しかしこれ全部岩をくり抜いて造ったなんて、人間のパワーは本当にすごい!!
次編も楽しみに拝見します!!
eahawk
- まみさん からの返信 2012/06/01 00:15:58
- RE: こちらも!!
- eahawkさん、こんにちは。
> 素晴らしい景観ですね!!!
> 行きたいところだらけになってしまいました。
そうでしょう、そうでしょう、そう思っていただけると、旅行記冥利に尽きます。
ここはエレヴァンからのエクスカーション場所としてはメジャーですが、やはり王道の良さはあります!
> 奇跡の泉、良かったですね、旅行中の体調不良は本当にキツイですよね。
はい、まったく。旅先で医者に行かなくてはならないなんてことは困ります。
でも、翌日もっと大変なことが。。。
> しかしこれ全部岩をくり抜いて造ったなんて、人間のパワーは本当にすごい!!
すごいですよね、不便な時代ほど、集中力や人間の能力の限界を引き出せるのかもしれません。
> 次編も楽しみに拝見します!!
セヴァン湖とノラドゥズ編が終わったあとは、いよいよ最後のマテナダランだけなんです。
やっとコーカサス旅行記も終わりが見えて来ました〜。
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