2012/03/15 - 2012/03/16
540位(同エリア853件中)
ナオさん
熊野は神のおわすところといわれ、古来より日本一のパワースポットとして、知られています。
平成16年に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」は、和歌山県、三重県、奈良県にまたがる広大なものですが、その中で熊野三山として登録されているのは、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社、青岸渡寺、那智大滝、那智原始林、補陀洛山寺です。
山が好きな私は、熊野三山の自然崇拝の信仰と、自然による癒しに惹かれ、これまで何度か熊野に出かけています。一昨年の9月にも、熊野古道の中辺路を歩き、熊野本宮大社にお参りしました。
それから一年後の昨年9月、熊野は大水害にみまわれ、甚大な被害を受けました。このニュースを新聞やテレビで見て、ずっと気になっていた私は、じっとしていられなくなり、熊野の今の様子を確かめたいと出かけたのです。
今回の熊野三山の旅を「那智勝浦編」と、「本宮・新宮編」の2つに分けて、紹介したいと思います。
これは、「那智勝浦編」です。私が訪れた日も、熊野は大雨で、霧もかかっており、かなり幻想的な風景が見えました。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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国道42号線は、田辺から海沿いを行く熊野古道「大辺路」と、重なりあっている部分がたくさんあります。「中辺路」と違って「大辺路」は、風光明媚な景観を楽しみながら歩ける参詣道です。
白浜で遊んだ私達は、この「大辺路」の一部である国道42号線を、串本、太地と車で走り抜け、那智勝浦町にやって来ました。熊野三山に御参りのためです。
雨が降り出したし少し疲れたので、お参りは翌日にして宿に入ります。今夜の宿「熊野の宿 梛(なぎ)」は、那智勝町湯川温泉郷の一角、森浦湾を見下ろす高台にあります。
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これは、「熊野の宿 梛(なぎ)」の館内です。
「熊野の宿 梛(なぎ)」は、那智勝浦・湯川温泉郷の天然温泉の温泉自慢の宿で、立ち寄り湯もできます。
紀の松島の展望を楽しみながらの温泉入浴は最高です。 -
「熊野の宿 梛(なぎ)」は、森浦湾を見渡せる高台にある宿です。
私達の客室からも展望は抜群で、森浦湾や右手その向こうには、捕鯨で知られる太地の町のくじら公園まではっきり見えていました。 -
那智勝浦の海は、吉野熊野国立公園に指定され、リアス式海岸で有名ですが、奇礁奇岩が多く、遊覧船での紀の松島めぐりができます。
「熊野の宿 梛(なぎ)」の私達の部屋からも、紀の松島などの島々が見えていました。 -
翌朝も雨。前夜から降り続く強い雨の中、「熊野の宿 梛」を後にし、愛車で熊野三山に向かいます。
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ゆかし潟を左手に見て、湯川トンネルを抜け、国道42号線で東進、勝浦の町を見て、那智までやって来ました。
那智でまずやって来たのは、国道42号線沿いにある「道の駅 なち」です。 -
「道の駅 なち」には、「熊野那智 世界遺産情報センター」があります。
ここでは、京都から那智までの道のりを、イメージ写真によってたどることができます。また、3面マルチディスプレイの映像によって、那智の滝や那智の火祭りを体感することもできます。
私達も少し勉強して行きます。 -
「熊野那智 世界遺産情報センター」入口では、熊野詣の平安衣装の女性(人形)が迎えてくれます。
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ここは「熊野那智 世界遺産情報センター」の内部です。
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これは「熊野那智 世界遺産情報センター」に展示されている大松明です。毎年7月14日に行われる熊野那智大社の例大祭の火祭りは有名ですが、これはその時に使われる大松明で、直径45cm、長さ1.4m、重さ約50kgもあるのだそうです。
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「道の駅 なち」は、JR那智駅とも隣接しています。
ここはJR那智駅です。JR那智駅は、JR紀伊勝浦駅と共に、熊野三山へ列車で来る人の玄関口になっています。 -
ちょっと覗いてみます。ここはJR那智駅のホームです。
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「道の駅 なち」を後に、やって来たのは補陀洛山寺です。
補陀洛山寺は、那智駅から国道42号線を渡ってすぐの所にあります。私達は、今回は車での参拝ですけれど、ここは、歩いて那智山へ向う場合の出発点となる場所です。 -
補陀洛山寺には、平安時代の作と伝わる国指定重要文化財の千手観音立像があります。
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補陀洛山寺と言えば、住職が60歳になると、渡海舟で南方洋上にあるという観音浄土を目指し船出したことで有名です。各地で行われていたようですが、特に補陀洛山寺を拠点とした渡海が知られており、この地での補陀落渡海は9世紀から18世紀までの間に、20数回行われたそうです。
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これは補陀洛山寺に保管展示されている渡海舟です。
宗教的儀式なので、信仰にうらずけされ、本当に補陀落世界を目指した人はいいとしても、私なら、生き仏として、こんな小舟で太平洋上に流されるのはたまりません。沖に、逃げ出したお坊さんの名前の付いた金光坊島があったりするのも、うなずける気がします。 -
そんな訳で、大雨の中、どうしてもお参りしておこうと、補陀洛山寺の裏山に登って来ました。ここには、渡海舟で補陀落渡海をした渡海上人のお墓があります。寂しい裏山に忘れられたようにひっそりと立つお墓に、そっと手をあわせながら、複雑な気持ちになりました。
ここはかなりなパワースポットです。 -
補陀洛山寺に隣接して、熊野三所大神社、浜の宮王子跡があります。ここにもお参りしていきます。
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補陀洛山寺を後に、熊野三山の熊野那智大社・那智山青岸渡寺・那智の滝へと向います。補陀洛山寺から大門坂までは約5.3kmです。
車で川沿いの道を走っていると、川岸のいたるところ、まだそのままにされている昨年の大洪水のあとが見てとれ、胸が痛みます。
大門坂入口にやって来ました。私は以前大門坂を歩いてお参りしているし、今日は大雨なので、歩くことは止めて車で登ることにし、横目で大門坂の道標を見て、そのまま通過します。 -
熊野三山の熊野那智大社・那智山青岸渡寺・那智の滝に車で行く場合、無料駐車場は大門坂入口の所と、曼荼羅公園の所だけです。
ほとんどを車で登りたいと思うと、食堂や土産物店の駐車場に置かせてもらい、帰りに何かお土産を買うかたちになります。
これ以外にも、もう一つ方法があります。それは、寺防災道路を有料料金800円を支払、車で三重塔の所か、一気に青岸渡寺のすぐ近くまで登ってしまうことです。この場合、800円を払っておけば、駐車料金は無料です。
今日は大雨ですから、私達も横着をきめ込んで、一番上まで車で登ります。 -
一番上の熊野那智大社、青岸渡寺に最も近い駐車場に車を止め、ここから歩き出します。
ここには「熊野古道 中辺路」の標識がありました。「熊野古道 中辺路」は、「蟻の熊野詣」などと言われ、平安時代から室町時代にかけ、多くの参詣者が熊野三山を目指した道です。 -
この道が世界遺産の熊野参詣道の四本の道の一つ、熊野古道 中辺路です。中辺路は、田辺から山中を進み、滝尻王子、発心門王子と通り、熊野本宮に至り、大雲取越から熊野那智大社へと続いています。
なお、中辺路以外の三本の参詣道は、田辺から海岸沿いを進む大辺路、高野山と熊野を結ぶ小辺路、紀伊半島の東岸を進む伊勢路です。
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ここは那智山七福神の大黒天堂です。
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西国一番札所の石柱の横に掲げられているのは、平清盛公の熊野那智参詣の様子を描いた絵と、その説明文です。
平安時代の昔から、神々の住む場所として崇められてきた熊野では、いにしえ人の息吹きさえ聴こえそうです。 -
イチオシ
大雨の中、やって来たのは西国三十三番観音霊場の第一番札所の那智山青岸渡寺です。
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那智山青岸渡寺は、今から約1600年前の4世紀に、インドの僧 裸形上人によって開基された名刹です。
お参りします。
写真は、大雨の水滴まで写った那智山青岸渡寺です。 -
これは那智山青岸渡寺の内部です。ここまでならと、許可を受けて写したものです。
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那智山青岸渡寺の本堂の北側にある高さ4.3mの宝篋印塔は、鎌倉時代に尼僧が願主となって造ったもので、美術的にも優れた石造物として、重要文化財に指定されています。
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これは那智山青岸渡寺の横にある和歌山県指定天然記念物のタブノキです。通称いぬぐすといわれるクスノキ科タブノキ属の常緑高木で、樹齢約700年の巨木です。
巨木大好きな私、木の下に佇むだけで、いっぱいパワーがいただける気がします。 -
見えているのは、表参道です。今回私は車で上まで登って来たので、表参道は通りませんでしたが、歩いて大門坂を登ると、大門跡から続いて表参道に取り付き、熊野那智大社へと登ってきます。
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那智山青岸渡寺と隣接している熊野那智大社に向います。
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世界遺産の熊野那智大社は、熊野本宮大社、熊野速玉大社とともに、熊野三山として、全国の熊野神社の本社です。
熊野那智大社は那智大滝を御神体とし、熊野十二所権現を祀るほか、那智大滝を神とした「飛瀧権現」を併せ祀っています。主神は熊野夫須美大神で、神仏集合の時代には、千手観音として崇拝されたそうです。(ちなみに、この時代、熊野本宮大社の主神は、阿弥陀如来、熊野速玉大社の主神は薬師如来でした。) -
イチオシ
重要文化財の熊野那智大社の社殿は、江戸時代に再建されたものですが、谷を挟んで、那智大滝を拝するように配置されています。
当初は、社殿は御神体の那智の大滝の下にあったのだそうですが、現在地に移され、それ以来「那智の火祭り」が行われているのだそうです。 -
熊野那智大社で御神印を受けます。
酷い雨です。元々熊野は雨が多い地なので、緑が豊かで木々も茂り、神秘的で幽玄な世界を創り出しているのでしょうが、これだけ雨が激しく降ると、昨年の水害を思いだします。
神官の方にそっと昨年秋の洪水について尋ねてみました。土砂は、境内まで来たと言われていました。 -
ここは熊野那智大社の宝物殿です。
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イチオシ
和歌山県指定文化財の那智の樟(くす)です。この樟は、熊野三山の造営の勅使としてやってきた平重盛の御手植えの樟だと伝えられており、樹齢約800年で、樹高約27m、幹周り約8・5m、枝張りは南北25mもあります。
この老樟には、樟の精が宿っていると信じられ、樟霊社として崇められてきました。根幹部の空洞部は、胎内くぐりができます。 -
熊野那智大社の樟の胎内くぐりをします。300円払って護摩木をいただき、それに願い事を書いて、護摩木を持って樟の空洞部へと入り、決められた出口の護摩社のところに護摩木を置いてくれば願い事がかないます。
熊野はどこもすべてがパワースポットですが、ここはまた特別な場所です。 -
車は上の駐車場に置いたまま、歩いて那智の大滝へと向います。
晴れた日には、三重塔と瀧との調和が大変美しいのですが、この日は雨で、霧もかかって、あまり綺麗とはいえませんでした。 -
イチオシ
那智山青岸渡寺の三重塔です。
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雨の中で、熊野に咲く椿です。
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和歌山は南高梅で有名です。したがって、梅の木は多いですが、ほとんどの場所で花期は終わっていましたが、ここ那智ではまだ梅が咲き残っていました。
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那智の滝へと下ります。歩いている石段は、鎌倉時代に作られた石段です。
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那智の滝へと続く石段の両側には、杉の巨木がそそり立ち、この辺りの歴史を物語ってくれます。この辺りは、かなり強いパワースポットです。
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熊野那智大社別客 飛瀧権現 那智大滝への入口にやってきました。鳥居があります。鳥居をくぐって、また石段を下ります。
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那智大滝は世界遺産に登録されています。
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那智大滝にやって来ました。那智大滝は、日光の華厳の滝、袋田の滝とともに、日本の三大名瀑と言われています。
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那智大滝は、幅13mの落ち口から高さ133mの垂直の岩壁を落下する、日本一の高さを誇る名瀑です。
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イチオシ
那智大滝は熊野那智大社の御神体そのものです。しぶきが飛んでくる場所に立つと、マイナスイオンもいっぱいですが、それにもまして、とても神秘的な気分になります。飛瀧権現として崇められているのもわかる気がします。まさに日本一のパワースポットです。
那智大滝に御参りした私達は、歩いて上の駐車場まで引き返し、車で移動、那智勝浦へと向います。 -
やって来たのはお食事の店「網元」。ここで少し遅い昼食にありつきます。
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那智勝浦での食事は、お食事の店「網元」のおかみお薦めの「まぐろ丼」1050円です。本場勝浦の生マグロ、美味しかったです。(^.^)
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南紀勝浦湯川温泉 熊野の宿 梛 (なぎ)
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