![<br />2011年9月29日(木)<br /><br /><br />アレーナに対面しながら、これからの行動を考えていたとき、遠方に真赤なバスが見えた。<br /><br />オヤッと、注意深く眺めたら、三日前にパドヴァで乗ったものと、同じだった。<br /><br />二階建てで、上階には屋根がなく、日光や風をふんだんに浴びることが出来る。<br /><br /><br />このバスに乗れば、一回切符を買うだけで、今日一日何回でも乗降自由だ。<br /><br />とりあえずバスに身をゆだねるだけで、労せずに街の全容を掴むことも出来そうだ。<br /><br />そう考え、バスの停まった場所に向けて歩く。<br /><br /><br />バスストップに行ってみると、この街ではこんなバスが二系統あり、二つの系統がこの場所でクロスしていることが判った。<br /><br />ますます、この真赤な二階建てバスによるヴェローナ観光に惹かれ、しばらくしてやって来たバスに乗り込む。<br /><br /><br />チケットはバスの車掌さんから買えばよく、チケットと同時にイヤホンをくれる。<br /><br />二階に登り、客席脇のジャックにイヤホンを差し込めば、八カ国語で説明を聞くことが出来る。<br /><br />その中の一つが、日本語。<br /><br /><br />ところが皮肉にも、日本語で聞く説明は、何やら有難さが少ないように感じる。<br /><br />バスが動き始めたのだが、案内は上の空で、ひたすら街の空気に神経を集中する。<br /><br />真っ青な空のもと、初秋の陽光と風が、私を夢の世界に誘う。<br /><br /><br />バスは東北にハンドルを切り、やがて流れ豊かで、ほどよい幅の川に達する。<br /><br />アルプス山脈ブレンナー峠辺りに発し、ポー川に流入する、アディジェ川と呼ぶようだ。<br /><br />川を隔てる両岸の景色が、中世の街を感じさせ、素晴らしい。<br /><br /><br />この素晴らしさの源泉は、全体の統一感による落着きにあると思う。<br /><br />景観は、自然に出来上がったと同時に、人為的にも形成されたと考える。<br /><br />古くからの景観を大切にする姿勢は、経済発展とそぐわない面もあろうが、街の個性を育もうとしている点は見習いたい。<br /><br /><br />バスは左岸の道を北に走り、ローマ劇場からサン・ピエトロ城に登る。<br /><br /><br />関連の写真を、「ソフィさんの旅行ブログ」http://4travel.jp/traveler/katase/に掲載しております。<br /><br />文章だけならば、「片瀬貴文の記録」http://blog.alc.co.jp/d/2001114の活字が大きく、読み易いと思います。<br /><br />どうぞお訪ね下さい。<br /><br /><br />(2012年2月8日 片瀬貴文記)<br />](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/10/64/37/650x_10643706.jpg?updated_at=1328663054)
2011/09/29 - 2011/09/29
409位(同エリア589件中)
ソフィさん
2011年9月29日(木)
アレーナに対面しながら、これからの行動を考えていたとき、遠方に真赤なバスが見えた。
オヤッと、注意深く眺めたら、三日前にパドヴァで乗ったものと、同じだった。
二階建てで、上階には屋根がなく、日光や風をふんだんに浴びることが出来る。
このバスに乗れば、一回切符を買うだけで、今日一日何回でも乗降自由だ。
とりあえずバスに身をゆだねるだけで、労せずに街の全容を掴むことも出来そうだ。
そう考え、バスの停まった場所に向けて歩く。
バスストップに行ってみると、この街ではこんなバスが二系統あり、二つの系統がこの場所でクロスしていることが判った。
ますます、この真赤な二階建てバスによるヴェローナ観光に惹かれ、しばらくしてやって来たバスに乗り込む。
チケットはバスの車掌さんから買えばよく、チケットと同時にイヤホンをくれる。
二階に登り、客席脇のジャックにイヤホンを差し込めば、八カ国語で説明を聞くことが出来る。
その中の一つが、日本語。
ところが皮肉にも、日本語で聞く説明は、何やら有難さが少ないように感じる。
バスが動き始めたのだが、案内は上の空で、ひたすら街の空気に神経を集中する。
真っ青な空のもと、初秋の陽光と風が、私を夢の世界に誘う。
バスは東北にハンドルを切り、やがて流れ豊かで、ほどよい幅の川に達する。
アルプス山脈ブレンナー峠辺りに発し、ポー川に流入する、アディジェ川と呼ぶようだ。
川を隔てる両岸の景色が、中世の街を感じさせ、素晴らしい。
この素晴らしさの源泉は、全体の統一感による落着きにあると思う。
景観は、自然に出来上がったと同時に、人為的にも形成されたと考える。
古くからの景観を大切にする姿勢は、経済発展とそぐわない面もあろうが、街の個性を育もうとしている点は見習いたい。
バスは左岸の道を北に走り、ローマ劇場からサン・ピエトロ城に登る。
関連の写真を、「ソフィさんの旅行ブログ」http://4travel.jp/traveler/katase/に掲載しております。
文章だけならば、「片瀬貴文の記録」http://blog.alc.co.jp/d/2001114の活字が大きく、読み易いと思います。
どうぞお訪ね下さい。
(2012年2月8日 片瀬貴文記)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ヴェローナの街を走る
突き当たりは
アディジェ川 -
アディジェ川を渡れば
正面に墓地がある -
アディジェ川
左岸からの眺め -
イチオシ
左岸からの眺め
対岸がヴェローナの中心部 -
アディジェ河畔からの
眺め -
アディジェ川に架かる橋
渡ったところに町の門があり
中世の面影が残る -
アディジェ河畔
風景 -
観光バス
二階席のシート
左下のボックスは
イヤホンのジャッキ -
サン・ピエトロの丘に登りつつ
ヴェローナが展望され始める -
サン・ピエトロ城から
ヴェローナ展望 -
サン・ピエトロ城からの
ヴェローナ展望 -
サン・ピエトロ城からの
ヴェローナ展望 -
サン・ピエトロ城から
ヴェローナ東部を展望 -
サン・ピエトロ城から
南に向けての
ヴェローナ展望 -
サン・ピエトロ城から
ヴェローナ中心部の展望 -
サン・ピエトロ城から
ヴェローナ中心部を見る -
サン・ピエトロ城から
東に向けての展望 -
イチオシ
サン・ピエトロ城から
南に向けての展望 -
サン・ピエトロ城から
西南に向けての展望
ヴェローナ中心部 -
サン・ピエトロ城の
一角
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