2011/03/08 - 2011/03/30
2位(同エリア5件中)
小心者さん
マリ遺跡の見学を終えて幹線道路まで戻ってきました。
道路沿いでドゥラ・エウロポス方面に向かうセルビスを待ちますが、一向に来ません。
30分ほどが経過し、一緒に待っていた親子はあきらめて帰ってしまいました。
仕方なく一人で待っていると、向かいの修理工場の人が
「20ドルでドゥラ・エウロポスまで行くけど?」と声を掛けてきました。
あまりにもセルビスが来ないので、その人に値段交渉することに。
ドゥラ・エウロポスまでは15分ほどの道のりなので、20ドルは高すぎです。
100SPくらいまでは下げてもらおうと頑張ります。
しかし約半額の500SPまで下がったところで、なんと近所の少年がやってきたセルビスを目ざとく見つけて停めてくれました。
親切な少年に心からお礼を言って、セルビスに乗り込みます。
修理工場の人は悔しそうでした。べろべろばー。(あとでバチがあたります)
セルビスは幹線道路を外れて散々あちこちに立ち寄ったのち、ドゥラ・エウロポス近くへ。
遺跡へと続く道の入口で下ろしてもらい、どうにか遺跡を訪れることができました。
しかし…遺跡見学を終えた後が本当の試練でした。
幹線道路まで戻ってデリゾール行きのセルビスを待つものの、案の定一向に来ません。
マリの時より更に交通量が減り、自動車自体15分くらい1台も通らなかったりします。
誰かが置いたらしい平らな石に腰掛けて、ひたすらセルビスを待ち続けます。きっと今まで幾人かの『浅はかな人』がここでセルビスを待ち侘びたのでしょう。
結局2時間くらい待って、通ったセルビスは3台ほど。
しかも、台数が少ないせいか全て満員で乗車拒否(というかスルー)。
陽も傾いてきて、さすがに顔が引き攣ってきました。
「おなか減ったなー」と思いつつ、セルビスを見逃さないよう道路の先に目を凝らします。
セルビスであることを祈るあまり、フライングして普通の自動車を停めてしまいました。
なのに、中のおじさんたちは怒るどころか、持っていたシュワルマサンドを半分に割って分けてくれました。更にリンゴも。
もはや2時間以上座っている石に腰掛けて、人の優しさに泣きそうになりながら、ありがたく頂きました。(なぜ空腹なのがバレたのか?)
それから更に30分ほどが経過し、本気で「帰れないかも」と思えてきました。
視線の先に久しぶりにセルビスらしき車が見え、立ち上がって必死で合図します。
しかし、やはり虚しくスルー。
遺跡の係の人が「帰れなかったらここで泊まれるよ」と笑ってましたが、いよいよ洒落ではなくなってきました。
肩を落として『椅子石』に向かっていると、なんと先ほどのセルビスがずい分先で停止し、すごい勢いでバックしてくるでは!
「死んでも乗せてもらおう!」と必死の形相で駆け寄ると、行きに乗せてくれた運転手さんが親指を立てて笑っていました。
まったくもって仏様に見え、思わず合掌しました。
もちろん満席でしたが、補助席の少年が荷台に移ってくれ(本来なら私が荷台に乗るべきなのに)、どうにか乗せてもらうことができました。
補助席は今にも取れそうなくらいグラグラでドキドキしましたが、本当に助かりました!
今回も人の優しさに救われてばかりです。
公共交通機関を使って遺跡に行かれる方は、早めに帰られることをお勧めします。
つくづく。
セルビス(マリ→ドゥラ・エウロポス):25SP
ドゥラ・エウロポス入場料:75SP
セルビス(ドゥラ・エウロポス→デリゾール):100SP
シリアの通貨=SP(シリアンパウンド)
1SP=1.81円(2011年3月現在)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
-
遺跡へと向かう一本道。
多分1.5キロほどあったと思います。
一本道の真ん中で立ち止まってみます。 -
右を見ても荒野
-
左を見ても荒野。
動くものは何も見えず、聞こえるのは風の音のみ。
乾いた空気と土の匂い。
圧倒的な孤独感。
こういう感覚が、最も印象に残る思い出となります。 -
遺跡に到着。
ここにはちゃんと係の人がいました。ざんね… -
遺跡の入口『パルミラ門』
下の方は補強されているようですが、けっこうな亀裂とか入っています。 -
ドゥラ・エウロポスは、紀元前4世紀末に建設された軍事都市です。
…紀元前…4世紀…?
やはり実感が湧かなさすぎます。 -
やはりここでも風の音が。
この音、確かに記憶にあるのですが…
パルミラかな? 『パルミラ門』だけに。 -
遺跡内へ。
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ここは教会跡だそうです。
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遺跡は広大ですが、ものの見事に誰もいません。
係の人がいることが意外でした。ざんね… -
通り(ストリート)
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たまに案内板が立っているのですが、ほとんどがよくわかりません。
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きれいに残る煉瓦と漆喰
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円形競技場
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ここだけやけにきれいな状態ですが、修復されているのでしょうか。
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…でしょうね。
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観客席の下へ潜り込むこともできます。
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観客席を支える柱。
思ったよりも頼りなくてゾッとしました。 -
この辺りは住居跡だったかな。
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倒れた角柱や円柱
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ギリギリ柱。
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シリアの遺跡の素晴らしさは、この圧倒的孤独感と『The 放置』感。
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その辺で急死したら、そのまま風化しそうです。
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何がなにかよくわからないので、闇雲に歩き回るのみです。
なので、コメントも超テキトーです。 -
あんな遠くにも建造物が・・・
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呆然と立ち尽くし、『人類が滅亡して最後の1人になってしまった』ごっこを敢行します。
人がいない遺跡に来ると、高頻度でやります。 -
広大さといい色彩といい、まさにうってつけです。
「オーマイジーザス!」(仏教徒です) -
ユーフラテス河畔までやって来ました。
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城塞
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あそこまで行く元気はないので、少し拡大してお茶を濁します。
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ときどきこのようなそっけない案内板が立っています。
英語が併記されているだけでもありがたいと思いましょう。 -
細工された石
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石と漆喰
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『町』という感じです。
呆然と立ち尽くし…(もうええっちゅうねん) -
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既にかなり脚が棒です。
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案内板には『ゼウス神殿(多分)』とあります。
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あれは何だろう?
気になるけれど、あまりの広さにヘロヘロになってきたので確認を断念。
トイレとかかな? -
わあ!門があんなに遠くに!
なかなかの絶望感です。 -
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ここは『アゴラ』だそうです。
ちょっと疑っている自分がいます。 -
憶測でものを言うな。
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そろそろ門に戻ります。
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ここは『シナゴーク』。
案内板もたいがい年季が入っています。 -
もはやつぶさに見学する気力がありません。
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「あ、観光客が!」と思ったら、管理人さんでした。
マジで人が来ねえ。 -
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広くて大変でしたが、(なんとなく)素晴らしい遺跡でした。
この後に試練が待ち受けているとも知らず、幹線道路までのんきにゆっくり歩いて戻りました。
あの運転手さんが通りかからなかったらどうなっていたのだろう、と今でも思います。
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