2011中東09　シリア(マリ)

2011/03/08 - 2011/03/30

世界最古の文明、メソポタミア文明の中心地として栄えたマリ。
紀元前4000年･･･気が遠くなります。
文献によっては『紀元前5000年』だったり『紀元前3000年』だったりしますが、まったく実感が湧かないので、どれでも良いような気もします。

デリゾールからは120Km。あと20キロも行けばイラクとの国境です。

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宿のおじさんに、「午後からはセルビスの便数がかなり減るので、早目に出発するように」と教えられました。
前日に買っておいたチーズパン2個（結果として、これでは足りません）と水を携えて、朝8時ごろに『ガラージュ･ミクロバス』へ。
パスポートチェックを受けた後、セルビスに乗り込んでマリへと向かいます。
運転手さんにマリで降ろしてくれるようお願いしておきました。

マリまでは約1時間半。
道中の景色もなかなか興味深く、退屈しませんでした。

ミクロバスを降りた幹線道路沿いから遺跡までは1キロほど。
ゲートがあるので迷うことはありません…と言いたいところですが、ちょっとだけ迷いましたので、「普通の人は迷いません」と言い替えておきます。


ミクロバス(デリゾール→マリ)：100SP



シリアの通貨＝SP(シリアンパウンド)
1SP＝1.81円(2011年3月現在)

エリア マリ(シリア)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 2.0

ビジターセンターらしき所に着いたものの、見学者はもちろんのこと、係の人すらいません。
とにかく見渡す限り誰もいません。
入場料を支払いたくてたまりませんが、残念ながら払えません。
まことに遺憾。


遺跡保護のための屋根が見えるので、とりあえずそちらに向かいました。
まずは上から宮殿の遺構を眺めます。

紀元前○千年の遺跡だと思うと感慨もひとしおです。

ですが、あまりに話が大きくて実感はさっぱりです。

『変則的高所恐怖症』の私にとって、そこそこの怖さです。

さっそく下に降りてみます。

…。

……。

………。

闇雲にウロウロしています。

誰か、なんか説明してくれ！

日干しレンガが使われています。（自分で説明を始めました）

ここに出るのは3回目です。
こんなところでさえ迷子になれます。

井戸かな

もっと勉強してから来れば良かったなー

と、いつもの後悔。

若干心細いので、鼻歌や独り言が口をつき始めました。

ときどき、聞くに堪えないダジャレも。

どこにも続かない階段

ちょっと崩れそうでドキドキします。

あれ…？ここってさっきの場所？

不慮の事故は死に直結しそうです。

が、ビジターセンターがあるくらいなので、時々は観光バスがやってくるような気がします。

運良く地上に戻る階段を発見したので、迷宮を脱出し、周囲を散策します。

屋根で覆われた場所以外にも、かなり広い範囲で発掘が行なわれているようです。

動くものは何も見えません。
雑音が恋しくなるほどの静寂です。

もはや、虫の這う音すら聞き取れそう。

…。

……。

…トイレどこ？

これはなに？

発掘途中で飽きた…とか…

掘ったらまだまだ出てきそう。

カラカラに乾燥した地面。

こんなままだと猛スピードで風化してしまいそうですが。

ほらね。
両側からどんどん崩れてきていますよ。

ひたすら土色。
もしも『色彩の地味な旅行記コンテスト』があれば、いい線いくかも。

この辺りは修復、というか復元でしょうか。

今後もまだまだ発掘が続けられるのでしょう（憶測）。

最後まで誰にも出会うことなく、孤独感にどっぷり浸れる遺跡でした。
さすがにここまで孤独だった遺跡は初めてです。
不慮の事故が無くて何よりでした。

この旅行記へのコメント （2）

• サウスピーチさん 2011/11/20 10:23:56

  初めて聞き、初めて見ました・・・

  小心者さん、はじめまして！
  
  うわぁ〜、なんかすごく興味深いものを見せて頂きました。
  私は、ヨーロッパの歴史や世界の遺跡なんかに興味がすごくあるのですが、
  ここ、初めて聞いて初めて見させて頂きました。　どうもありがとうございますっ！　（*＾＾*）
  
  それにしても誰もいない場所なんて、それこそ怖くなかったですか？
  迷路のようになっていたので迷ったり、もしそこで怪我でもしたら・・・。
  高所恐怖症（私もです！）ではあるようですが、「小心者」という名前とは裏腹に、
  かなり大胆な方とお見受け致しましたっ！（笑）
  それに、結構、中近東を旅行されているようだし・・・。　私も最近は中近東方面、かなり興味があるのですが、
  例え夫がいっしょだとしても、やはり治安のことを考えると・・・。
  
  なので、これから少しずつ、小心者さんの旅行記で楽しませて頂きたいと思います！
  
  それでは、また！
  
  サウスピーチ　：）
  

  小心者さん からの返信 2011/11/21 01:21:35

  書き込み、ありがとうございます

  サウスピーチさん、はじめまして。
  
  死ぬまでに行ってみたい場所のひとつ、ブルージュの旅行記を拝見しました。
  やっぱり感動的な美しさですね！
  それにしても、「パワフル軍団」には笑ってしまいました。
  
  
  マリ遺跡はイラクとの国境に近いこともあり、私も若干ビビッていたのですが、
  宿のおじさんに「何が怖いの？」と怪訝そうに言われ、思い切って出かけてみました。
  
  中近東の一番の魅力は、人がやたらと親切で優しいことでしょうか。
  盗難などの心配もほとんどなく、ついつい気が緩んでしまいます。
  中でもシリアは色んな意味で非常に旅行しやすい国でした（物価も激安です）。
  早く平和が訪れることを願って止みません。
  
  サウスピーチさんも、中東情勢が落ち着いたらぜひ訪れてみてくださいね。
  
  ではまた！