![山頂直下からこの展望テラスまでは坂も急で、細い峰道。山道も火山岩が細かく砂岩状になっているスラブで、滑り易く、足場も悪い。ガイドに手をつないでもらって、漸くここまで辿り着いたが、ここから先の1.5キロは樹林帯になって、所謂普通の山歩き。漸く生き返った気がした。<br /><br />テラスを出て200−300mは相変わらずの荒れ地だが、坂はそれ程急でもなく、足場も悪くない。実のところ樹林帯に入ってほっとした。このまま順調に行ってくれればと願う。しかし疲労は極度に溜まっていて、立ち止まりの休む回数も増えてくる。と言うか、ガイドとドイツ人、スイス人の3人の足について行けない。若さが違う。<br /><br />樹林帯に入れば、もう直ぐにも登山口かと期待していたが、案外長い。又ちょっとした起伏もあり、このほんのちょっとの起伏も堪える。実にしんどい。もう殆ど登山口かと思われた矢先、10m程の高度差のある坂道に差し掛かり、もうほんのちょっとでその坂を越える直前、左ふくらはぎが攣ってしまい、痙攣を起こす。坂の上が小さい広場様の休憩場所になっていて、ベンチなども置かれていて、暫らくそこで休む。こうなるまでに事前の兆候は何回かあったが、左右の足を交互に入れ替えて、騙し騙し、ここまで来たが、遂に攣ってしまって身動き出来なくなった。<br /><br />他の二人には申し訳ないが10分程そこで休み、痛みが薄れた頃、左足を使わないようにして、右手でガイドの肩とか腕を掴むようにして、下山を進める。山道も段々平坦に近くなってきて助かった。樹林帯を抜け、周りに畑なども見えるようになり、遠くの人家の屋根なども見えてきた。ここら辺までなら車も乗りつけられるだろう。ここでぶっ倒れても、車で運んでもらえるだろう。漸く安心できた。<br /><br />最後の500m、最後の余力を振り絞って漸く登山口の民家に到着した。丁度10時になっていた。4時にスタートして6時間の登山。予定よりは2時間も多くかかってしまった。連れの二人には申し訳ない。殆ど命の恩人に近いようなガイドのケルタナさん。本業は公務員とのことであるが、月収は日本円いして2−3万、200、300ドル程度らしい。だからバイトでガイドをしているとのことだが、それも大した金額ではないとのこと。4−5千円にもならないだろう。<br /><br />名前を聞き、写真に撮って、命の恩人としては少ないかも知れないが、5万ルピアを謝礼で渡し、又、昨日買ったばかりの未使用の雨具も渡す。どの程度の謝礼が適当かも分からず、財布を見たところ、丁度5万Rのお札があったので、お礼とした。KETUT KERTANAさん、どうも有難う。彼もにっこり微笑み、無造作にポケットにねじ込んだ。<br /><br />ガイドのケルタナさんとはそこで別れ、我々3人は迎いに来たレモでそれぞれのホテルに送ってもらい、当方も無事Hotel Suryaに到着。遅い朝食を食べ、チェックアウトし、さて、これから今日はキンタマーニ―へ行くかブサキ寺院へ行くか迷ったが、取り敢えず峠の上の国道まで出てから、交通機関を当たってみよう。<br /><br />](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/10/58/10/650x_10581048.jpg?updated_at=1310083139)
2011/04/28 - 2011/05/06
12770位(同エリア16724件中)
ちゃおさん
山頂直下からこの展望テラスまでは坂も急で、細い峰道。山道も火山岩が細かく砂岩状になっているスラブで、滑り易く、足場も悪い。ガイドに手をつないでもらって、漸くここまで辿り着いたが、ここから先の1.5キロは樹林帯になって、所謂普通の山歩き。漸く生き返った気がした。
テラスを出て200−300mは相変わらずの荒れ地だが、坂はそれ程急でもなく、足場も悪くない。実のところ樹林帯に入ってほっとした。このまま順調に行ってくれればと願う。しかし疲労は極度に溜まっていて、立ち止まりの休む回数も増えてくる。と言うか、ガイドとドイツ人、スイス人の3人の足について行けない。若さが違う。
樹林帯に入れば、もう直ぐにも登山口かと期待していたが、案外長い。又ちょっとした起伏もあり、このほんのちょっとの起伏も堪える。実にしんどい。もう殆ど登山口かと思われた矢先、10m程の高度差のある坂道に差し掛かり、もうほんのちょっとでその坂を越える直前、左ふくらはぎが攣ってしまい、痙攣を起こす。坂の上が小さい広場様の休憩場所になっていて、ベンチなども置かれていて、暫らくそこで休む。こうなるまでに事前の兆候は何回かあったが、左右の足を交互に入れ替えて、騙し騙し、ここまで来たが、遂に攣ってしまって身動き出来なくなった。
他の二人には申し訳ないが10分程そこで休み、痛みが薄れた頃、左足を使わないようにして、右手でガイドの肩とか腕を掴むようにして、下山を進める。山道も段々平坦に近くなってきて助かった。樹林帯を抜け、周りに畑なども見えるようになり、遠くの人家の屋根なども見えてきた。ここら辺までなら車も乗りつけられるだろう。ここでぶっ倒れても、車で運んでもらえるだろう。漸く安心できた。
最後の500m、最後の余力を振り絞って漸く登山口の民家に到着した。丁度10時になっていた。4時にスタートして6時間の登山。予定よりは2時間も多くかかってしまった。連れの二人には申し訳ない。殆ど命の恩人に近いようなガイドのケルタナさん。本業は公務員とのことであるが、月収は日本円いして2−3万、200、300ドル程度らしい。だからバイトでガイドをしているとのことだが、それも大した金額ではないとのこと。4−5千円にもならないだろう。
名前を聞き、写真に撮って、命の恩人としては少ないかも知れないが、5万ルピアを謝礼で渡し、又、昨日買ったばかりの未使用の雨具も渡す。どの程度の謝礼が適当かも分からず、財布を見たところ、丁度5万Rのお札があったので、お礼とした。KETUT KERTANAさん、どうも有難う。彼もにっこり微笑み、無造作にポケットにねじ込んだ。
ガイドのケルタナさんとはそこで別れ、我々3人は迎いに来たレモでそれぞれのホテルに送ってもらい、当方も無事Hotel Suryaに到着。遅い朝食を食べ、チェックアウトし、さて、これから今日はキンタマーニ―へ行くかブサキ寺院へ行くか迷ったが、取り敢えず峠の上の国道まで出てから、交通機関を当たってみよう。
- 旅行の満足度
- 4.0
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