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「ロンボク島」、という名前を聞いて、あることを想起する人は、相当経済に強い。今から20年、30年前、10万トン以上の大型タンカーが日本と中東の産油地を往復するようになった時、この島の名前が連日のように新聞紙上をにぎわした。それはこの島とバリ島との間の海峡、Lombok Straightを大型タンカーが通過できるかどうかの問題で、それはたとえて言うと、津軽海峡をロシア艦隊が通過できるかどうかの問題に似ていた。<br /><br />このロンボク海峡を通らずして、遠くパプアニューギニアの方まで迂回したら、燃費と日数が大幅に嵩み、輸送コストがその分余計に掛り、政府・業界としては重要な懸案事項であった。当時インドネシアは既にスカルノが死去し、次のスハルト政権になっていたと思うが、彼も又親日的で、日・印蘭の協定で、内国水路を通過できるようになった。その後、この問題がニュースになるようなこともなく、今では、全く問題なく、これ等20万トンを越える大型タンカーがバリとロンボクの間を今日も毎日通過しているに違いない。<br /><br />そのロンボク島のインドネシアで3番目に高い山、リンジャニ山が雲の上から朝日を浴びて目の前に聳えていたが、それも一瞬の間で、10分、20分も経たない内に厚い雲の間に隠れてしまった。ガイドのケルタナさんに聞くと、この山はいつもこんな感じで、朝の一瞬山頂を見せるが、直ぐに雲に隠れ、今日のような雄姿を眺められたのは、ラッキーだ、とのこと。昨日からキャンプしていた学生も、何枚も記念写真を撮っていた。<br /><br />ロンボクの山が雲に隠れる頃、周囲も明るくなり、周辺の山も良く見えるようになる。目の前には、二重の山影を見せてアグン山も見える。手前の山と二重写しになっているが、奥の高い山がアグンだ。このバリ島で一番高い山。何故か、崇高に見える。<br /><br />このバトウール山頂には山小屋があって、数人の女性が泊まり込みでいるが、朝食は彼女たちの作ったブレッド。食パンにバターを塗って、近くの蒸気の吹き出すところで茹でた、玉子が一つ。山の朝食だから、こんなものでもやむを得ない。頂上の間近に噴火の蒸気を出している所があったり、座っている石が温かくなっていたり、以前、高千穂の峯の頂上で、石が少し温まっていたが、この山の石はそれよりも更に暖かく、地熱が直ぐ近くまで来ていることを思わせた。<br />

バリ島の1週間(18)バトゥール山頂の朝。

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2011/04/28 - 2011/05/08

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ちゃお

ちゃおさん

「ロンボク島」、という名前を聞いて、あることを想起する人は、相当経済に強い。今から20年、30年前、10万トン以上の大型タンカーが日本と中東の産油地を往復するようになった時、この島の名前が連日のように新聞紙上をにぎわした。それはこの島とバリ島との間の海峡、Lombok Straightを大型タンカーが通過できるかどうかの問題で、それはたとえて言うと、津軽海峡をロシア艦隊が通過できるかどうかの問題に似ていた。

このロンボク海峡を通らずして、遠くパプアニューギニアの方まで迂回したら、燃費と日数が大幅に嵩み、輸送コストがその分余計に掛り、政府・業界としては重要な懸案事項であった。当時インドネシアは既にスカルノが死去し、次のスハルト政権になっていたと思うが、彼も又親日的で、日・印蘭の協定で、内国水路を通過できるようになった。その後、この問題がニュースになるようなこともなく、今では、全く問題なく、これ等20万トンを越える大型タンカーがバリとロンボクの間を今日も毎日通過しているに違いない。

そのロンボク島のインドネシアで3番目に高い山、リンジャニ山が雲の上から朝日を浴びて目の前に聳えていたが、それも一瞬の間で、10分、20分も経たない内に厚い雲の間に隠れてしまった。ガイドのケルタナさんに聞くと、この山はいつもこんな感じで、朝の一瞬山頂を見せるが、直ぐに雲に隠れ、今日のような雄姿を眺められたのは、ラッキーだ、とのこと。昨日からキャンプしていた学生も、何枚も記念写真を撮っていた。

ロンボクの山が雲に隠れる頃、周囲も明るくなり、周辺の山も良く見えるようになる。目の前には、二重の山影を見せてアグン山も見える。手前の山と二重写しになっているが、奥の高い山がアグンだ。このバリ島で一番高い山。何故か、崇高に見える。

このバトウール山頂には山小屋があって、数人の女性が泊まり込みでいるが、朝食は彼女たちの作ったブレッド。食パンにバターを塗って、近くの蒸気の吹き出すところで茹でた、玉子が一つ。山の朝食だから、こんなものでもやむを得ない。頂上の間近に噴火の蒸気を出している所があったり、座っている石が温かくなっていたり、以前、高千穂の峯の頂上で、石が少し温まっていたが、この山の石はそれよりも更に暖かく、地熱が直ぐ近くまで来ていることを思わせた。

旅行の満足度
4.5

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  • 旭が上がってくると同時にロンボク島の山は雲の中に隠れてしまう。

    旭が上がってくると同時にロンボク島の山は雲の中に隠れてしまう。

  • 旭が上がるとともに周辺の景色が見えてくる。ロンボク島の山は既に雲の中に隠れてしまっている。

    旭が上がるとともに周辺の景色が見えてくる。ロンボク島の山は既に雲の中に隠れてしまっている。

  • 山小屋の女性なども寛いでいる。

    山小屋の女性なども寛いでいる。

  • 旭を眺める。後ろの山がアグン山。

    旭を眺める。後ろの山がアグン山。

  • 登山者の人々。

    登山者の人々。

  • 旭に浮かぶアグン山。二重写しの後ろの方の高い山。

    旭に浮かぶアグン山。二重写しの後ろの方の高い山。

  • アグン山をバックに記念撮影。

    アグン山をバックに記念撮影。

  • 小屋の近くには噴火の蒸気が立ちこめている。

    小屋の近くには噴火の蒸気が立ちこめている。

  • 茹で卵を取りに行く。

    茹で卵を取りに行く。

  • 茹で卵を取り出すところ。

    茹で卵を取り出すところ。

  • 朝食の食パン。

    朝食の食パン。

  • ガイドと小屋の女性との記念撮影。

    ガイドと小屋の女性との記念撮影。

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