土樓を見に華安大地土樓群へ (後編 ) ー 東陽樓と南陽樓

2010/05/01 - 2010/05/01

二宜樓を見学した後、すぐ近くにある「南陽樓」と「東陽樓」へ移動しました。どちらも歩いて６、７分位です。最初に東陽樓、次いで南陽樓を訪ねました。

＊ 『土樓を見に華安大地土樓群へ (前編）ー 土樓王と言われる「二宜樓」見学記』も併せてご覧ください。

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エリア 中国

二宜樓の見学を終えて、次に東陽樓に向かいました。歩いて６、７分位のところにあります。田んぼの間の細い道を通って行きますが、舗装された道なので歩きやすく、周りの景色を楽しみながら歩いて行きました。所々に大きな農家の家が見えます。

大きな茶畑もあり、緑一色の風景が広がっています。

見えてきました。右側の白壁の土樓が東陽樓で、左側の丸い土樓が南陽樓です。

空から見ると、こんな風です。手前の大きな土樓が二宜樓、中央白い壁の土樓が東陽樓、左側の土色の土樓が南陽樓です。（この写真は観光案内所で貰ったパンフレットを利用したものです。）

東陽樓の入口に来ると、何やら中が騒々しく、こんなにうるさいならば、南陽樓を先にしようかと思い中をのぞくと、民族舞踊ショーが行われている最中でした。

中に入って見ました。ちょうど高山族の民族舞踊の紹介が行われていました。このショーは毎日２回（① 10：30～11：30、② 14：00～15：00）行われているそうです。

高山族と言うのは台湾の原住民のことかと思っていたら、福建省にも同じ高山族が４千人ほど住んでいるそうです。
どうりで、流れている音楽は台湾の「阿里山的姑娘」ではないですか！

この樓は観光コースにでもなっているようで、厦門からの観光バスが定期的に訪れています。そのためこのような民族舞踊ショーが行われているのですね。しかし、ショーが終わると、潮を引くように観光客はいなくなり、私だけが一人残されました。そこでゆっくり樓内を見て回ることができました。

祖堂のあるところです。少し簡素な感じですが、ここで祖先の供養や結婚式、葬儀等が行われます。

２階の回廊の部分です。中庭を囲むようにして、回廊があります。

回廊の上部に施された装飾が美しいです。

２階の軒先には精緻な飾りが施されています。しかし、長い年月を経て、色あせたり、はげ落ちたりしていますが、かつての美しさを偲ぶことはできます。

２階廊下の欄間のようなところに奇妙な動物の彫り物があります。よい状態で保存されていて、はっきりとその姿を見ることが可能です。

アップで見てみましょう。顔は人間の顔のようであり、体は動物(獅子？）のようでもあります。

先祖の位牌や写真が置かれている祭壇がありました。どの写真も色あせていて、相当古そうです。

２階kから正面出入口方面を撮った写真です。正面の四角い透かし彫りが美しいですね。

樓の外に平屋の建物がありますが、これは台所やふろ場などの施設があるようです。

１階廊下の片隅にこのような籠が２つ置かれています。農作業に使うのでしょうか。

建物の外にはかまどが作られ、ここで煮炊きをしているようです。大きな鍋が置かれています。

犬が気持ちよさそうに寝ています。写真を撮っても気が付きませんでした。

子供が一人ぽっんと寂しそうに立っていますが、そういえば、この東陽樓では他に子供の姿を見かけませんでした。

次に南陽樓に向かいました。直径51.6ｍの中型円樓で、二宜樓よりも小さいですが、特徴ある内部構造は全く同じで、二宜樓と併せて「母子土樓」と呼ばれています。

こちらは訪れる人もなく、ひっそりとしています。時たま観光客が来る程度です。ツアーのコースには入っていないようです。

南陽樓には土樓と昔の人々の生活を紹介する博物館が併設されています。この入口から入ります。

博物館内には昔の生活を紹介する部屋がいくつもあり、先ず入った部屋にはかって使われていた草鞋が展示されています。

古色蒼然とした土樓の中でお茶を楽しむ２人の背後に、全く対照的とも言ってもいいような、現代的な液晶テレビが壁にはめ込まれています。毎日の生活にはある程度の文明の利器は必要かもしれませんね。

お食事中のところを失礼いたしました。

窓の外から見た風景です。茶畑がどこまでも広がっています。

こちらも窓の外から見た風景です。

出口のそばでは採り立ての筍が売られています。しかし、売る人は誰も人はいません。それにしても、この筍はずいぶん細いですね。