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12月22日(火)<br /><br />今日はバングラ西部のガンジス川沿いのラジシャヒまで、結構長い移動だ。サデク君が教育制度について細かく、説明してくれた。義務教育は5年、5歳で入学。無料。Junior Highschoolが5年。ここでテストを受け、College2年に入る。大学は4年、さらにMaster1年がある。識字率は60%と説明を受けた。そんなに行ったの〜、よかったね。こういった具合に、サデク君はテーマを決めて、バングラデシュの現状を説明してくれる。もちろんすぐ反応して、次々に質問が入る。<br /><br />民間宗教のラロン聖者廟へいく。ラロンは歌によって、人々によく生きよと教えた。クルナへ向かうときかけてくれたCDの歌い主である。偶然ながらテレビで見た歌が、ラロンの歌であったとわかった。宗教はどれもみんな善い教えをしているのだから、宗派に関係なく、教えられている善いことをして、人間らしく生きよ、というのが彼の信念だそうだ。当たり前といえば当たり前、でも善く生きてくれれば、悪くないよ。歌の言葉にはいろんな意味が込められているので、ラロン・アカデミーを創設して言葉の意味を研究しているのだそうだ。二階のホールでラロン・アカデミーの人たちが教えを歌ってくれた。BGMに使えそうなので、CDを2枚買ってきた。<br /><br />プティアで昼食。通りからレストランの入り口まで狭い道。周りの人たちが無理だと言っている。降りて歩いてもいいよ、というと、運転手さんは大丈夫と叫ぶ。なるほど、ぎりぎり入ってしまった。思わず拍手。得意そうな運転手さん。ベンガル料理だが、チャーハンが美味しかった。モジャ、モジャ(美味しい)と騒いでいる。<br /><br />ヒンドゥ寺院群を訪ねた。プティアの領主はムガールに送る分をピンはねしていたピンはね領主。次の支配者には5人の息子がいたので、財産を5等分にした。長男の嫁が姑のために建てたのがゴヴィンダ寺院。それを取り囲むようにいくつもの寺院が建っている。この末裔はムガール崩壊でインドに帰ってしまい、この地にはいないそうだ。遺跡を利用してカレッジが建っている。教育省と文化省で、遺跡の保護が争点になっているそうだ。<br /><br />ガンジス河を渡る。大きな河だ。Calon bridgeは1.8m。イギリスが作った橋だが、一度壊れて再度作り直したものだという。今ガンジスも干上がっている。ガンジス河の放水がバングラデシュに災害をもたらしたのも記憶に新しい。<br /><br />ラジシャヒへの道の両サイドは、畑、水田、果樹園がひろがり、畑には牛や羊や鶏が餌を食べているのどかな風景。むしろ豊かさを感じる。実際にはこの農地で働く人たちの多くは小作で、きびしい生活を強いられているのだろうと思うと、のどかな景色が悲しく映る。いつの日か、社会体制がよくなって、「黄金のベンガル」が文字通り、働く人々の実りであってほしいと願わずにはいられない。この国は、むしろ希望のある国に思える。<br /><br />                                                                    「黄金のベンガル」といえば、先に紹介したバングラデシュの国歌を思い浮かべる。ベンガル語でファルク君が歌ってくれた。愛読していたタゴールの詩「チャンパの花」今は時期でないので花は見られなかったが、「チャンパの花」をネットで探したら、抜粋が載っていたので紹介しておこう。<br /><br />いたずらに、ぼくがチャンパの花になったとして、<br />あの高い梢に咲いて、風に笑うみたいに揺れて、                                    新しい葉っぱの上で踊ったとしたら、母さんはぼくに気づかれるかしら。ねえ、母さん。<br /><br />ぼくはこっそり花弁を開いて、母さんが働かれるのを見ていよう。<br /><br />夕方、母さんがランプを持って牛小屋に行かれるとき、ぼくはぽとりと大地の上に落ちて、<br /><br />もう一度、母さんの子供になろう。<br /><br />「ところで、バングラといえば、ジュートを連想するんだけど、ジュートの畑を見たい」「ジュートは今時期ではありません。モロヘイヤがジュートですよ」「あのエジプト野菜の?」「ええ、野菜として葉を食べますが、あれを大きくするとジュートになります」「え〜、知らなかったなぁ。ちょっとジュートとモロヘイヤ、辞書で引いてみてよ」家に帰って調べてみると、ジュートは黄麻。同じツナソ科にシマツナソというのがあり、アラビア語でモロヘイヤだと載っていた。なるほど、仲間だったんだ。<br /><br /><br />ラジシャヒも国営ホテル。部屋と洗面所の2ケ所に蚊取り線香を焚いた。朝起きると、蚊はもちろん、蛾も落ちていた。ゴキブリがよたよたと這い出してきた。ゴキブリにも効くのかなぁ、単に寒いだけだったりして、と半信半疑。でも、蚊取り線香の成分はアレスリンという農薬だからね。<br /><br />ダカに残ったファルクさんからの知らせによると、Fさんの友だちのラーマンさんは今はカナダに住んでいて、バングラデシュにはいないということがわかった。ダカは高層化が進んでいて、デベロッパーが地主に高層建築を持ちかけている。まるで日本でのマンション建設のときのデベロッパーさながら。で、ラーマンさんもデベロッパーに任せてご本人はカナダに行っているらしい。弟という人がいるということだった。うん、サプライズを期待していたからちょっと残念な知らせ。<br /><br /><br />バングラデシュにはセメントはないし、砂利もないのは知っている。砂利の変わりにレンガを砕いて使うのだということも知っている。しかし高層建設ラッシュ。土地の有効活用と思えば高層住宅も有効だろうとは思うけど、気になっているのは鉄筋、鉄骨の少なさ。どこの国に行っても建設現場を見ると、地震国の耐震構造を見ている目には心配この上ないのだが、バングラデシュも他同様、地震がないと片付けている。地球は生きているから、どこで地震が起きても不思議はないのだが。<br />

バングラデシュへ 7

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2009/12/16 - 2009/12/25

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buchijoyce

buchijoyceさん

12月22日(火)

今日はバングラ西部のガンジス川沿いのラジシャヒまで、結構長い移動だ。サデク君が教育制度について細かく、説明してくれた。義務教育は5年、5歳で入学。無料。Junior Highschoolが5年。ここでテストを受け、College2年に入る。大学は4年、さらにMaster1年がある。識字率は60%と説明を受けた。そんなに行ったの〜、よかったね。こういった具合に、サデク君はテーマを決めて、バングラデシュの現状を説明してくれる。もちろんすぐ反応して、次々に質問が入る。

民間宗教のラロン聖者廟へいく。ラロンは歌によって、人々によく生きよと教えた。クルナへ向かうときかけてくれたCDの歌い主である。偶然ながらテレビで見た歌が、ラロンの歌であったとわかった。宗教はどれもみんな善い教えをしているのだから、宗派に関係なく、教えられている善いことをして、人間らしく生きよ、というのが彼の信念だそうだ。当たり前といえば当たり前、でも善く生きてくれれば、悪くないよ。歌の言葉にはいろんな意味が込められているので、ラロン・アカデミーを創設して言葉の意味を研究しているのだそうだ。二階のホールでラロン・アカデミーの人たちが教えを歌ってくれた。BGMに使えそうなので、CDを2枚買ってきた。

プティアで昼食。通りからレストランの入り口まで狭い道。周りの人たちが無理だと言っている。降りて歩いてもいいよ、というと、運転手さんは大丈夫と叫ぶ。なるほど、ぎりぎり入ってしまった。思わず拍手。得意そうな運転手さん。ベンガル料理だが、チャーハンが美味しかった。モジャ、モジャ(美味しい)と騒いでいる。

ヒンドゥ寺院群を訪ねた。プティアの領主はムガールに送る分をピンはねしていたピンはね領主。次の支配者には5人の息子がいたので、財産を5等分にした。長男の嫁が姑のために建てたのがゴヴィンダ寺院。それを取り囲むようにいくつもの寺院が建っている。この末裔はムガール崩壊でインドに帰ってしまい、この地にはいないそうだ。遺跡を利用してカレッジが建っている。教育省と文化省で、遺跡の保護が争点になっているそうだ。

ガンジス河を渡る。大きな河だ。Calon bridgeは1.8m。イギリスが作った橋だが、一度壊れて再度作り直したものだという。今ガンジスも干上がっている。ガンジス河の放水がバングラデシュに災害をもたらしたのも記憶に新しい。

ラジシャヒへの道の両サイドは、畑、水田、果樹園がひろがり、畑には牛や羊や鶏が餌を食べているのどかな風景。むしろ豊かさを感じる。実際にはこの農地で働く人たちの多くは小作で、きびしい生活を強いられているのだろうと思うと、のどかな景色が悲しく映る。いつの日か、社会体制がよくなって、「黄金のベンガル」が文字通り、働く人々の実りであってほしいと願わずにはいられない。この国は、むしろ希望のある国に思える。

                                                「黄金のベンガル」といえば、先に紹介したバングラデシュの国歌を思い浮かべる。ベンガル語でファルク君が歌ってくれた。愛読していたタゴールの詩「チャンパの花」今は時期でないので花は見られなかったが、「チャンパの花」をネットで探したら、抜粋が載っていたので紹介しておこう。

いたずらに、ぼくがチャンパの花になったとして、
あの高い梢に咲いて、風に笑うみたいに揺れて、                                    新しい葉っぱの上で踊ったとしたら、母さんはぼくに気づかれるかしら。ねえ、母さん。

ぼくはこっそり花弁を開いて、母さんが働かれるのを見ていよう。

夕方、母さんがランプを持って牛小屋に行かれるとき、ぼくはぽとりと大地の上に落ちて、

もう一度、母さんの子供になろう。

「ところで、バングラといえば、ジュートを連想するんだけど、ジュートの畑を見たい」「ジュートは今時期ではありません。モロヘイヤがジュートですよ」「あのエジプト野菜の?」「ええ、野菜として葉を食べますが、あれを大きくするとジュートになります」「え〜、知らなかったなぁ。ちょっとジュートとモロヘイヤ、辞書で引いてみてよ」家に帰って調べてみると、ジュートは黄麻。同じツナソ科にシマツナソというのがあり、アラビア語でモロヘイヤだと載っていた。なるほど、仲間だったんだ。


ラジシャヒも国営ホテル。部屋と洗面所の2ケ所に蚊取り線香を焚いた。朝起きると、蚊はもちろん、蛾も落ちていた。ゴキブリがよたよたと這い出してきた。ゴキブリにも効くのかなぁ、単に寒いだけだったりして、と半信半疑。でも、蚊取り線香の成分はアレスリンという農薬だからね。

ダカに残ったファルクさんからの知らせによると、Fさんの友だちのラーマンさんは今はカナダに住んでいて、バングラデシュにはいないということがわかった。ダカは高層化が進んでいて、デベロッパーが地主に高層建築を持ちかけている。まるで日本でのマンション建設のときのデベロッパーさながら。で、ラーマンさんもデベロッパーに任せてご本人はカナダに行っているらしい。弟という人がいるということだった。うん、サプライズを期待していたからちょっと残念な知らせ。


バングラデシュにはセメントはないし、砂利もないのは知っている。砂利の変わりにレンガを砕いて使うのだということも知っている。しかし高層建設ラッシュ。土地の有効活用と思えば高層住宅も有効だろうとは思うけど、気になっているのは鉄筋、鉄骨の少なさ。どこの国に行っても建設現場を見ると、地震国の耐震構造を見ている目には心配この上ないのだが、バングラデシュも他同様、地震がないと片付けている。地球は生きているから、どこで地震が起きても不思議はないのだが。

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