2008/09/13 - 2008/09/21
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アルデバランさん
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<圧倒的迫力の承啓楼>
9月14日午後
事前準備として様々なところで紹介されている土楼をデーターベースとして地区別に一覧表にまとめ印刷したものがかなり役立った。
バイクの李さんに「最低でもこれだけは見たい」と告げておいた。
李さんは我輩が土楼を参観している間、その一覧表と岡田健太郎氏の「客家円楼」本をじっくり眺めており、なかなか勉強家だ。洪坑地区の土楼文化村を一巡した後、バイクで高頭地区に向かった。すでに2時をまわっており、我輩が飯を食べる気配を全く見せなかった為か、李さんは自宅に寄った。
そこで一緒に昼飯をご馳走になり、再出発。
道すがら見える土楼を指差し、「停車」命令を出しては参観を繰り返して承啓楼に、そして更には高頭土楼群を見た。
あまり多くの土楼を見たため、
最後には何がなにやらこんがらがって来た…
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そして、永定土楼民俗文化村のメイン土楼である振成楼へ。横からの姿も規則正しい3,4階の窓、洗練された形、屋根のバランスは他の土楼とは一線を画す。
-
正面アプローチも石畳と芝生で整備して綺麗だ。
土楼王子と呼ばれると言うが、
誰が最初に言い始めたのだろう…
それにしては迫力が有り過ぎの王子だ。
では、中に入ってみましょ… -
おお!
なんだこの舞台のような白地の建物は?
祖堂にしては華麗すぎるし、
やっぱここでカラオケ大会とか宮田輝のNHKのど自慢とかをやったのかなあ…
二重円楼になっていて、内円部は4階建ての外円部より一段低い2階建てだ。
その二階の一等席から舞台(祖堂)を見る。
何故か、テレビクルーがウロウロしており、
なおさらそのような雰囲気になってしまう… -
内円部の1階は土産部門になっており、
特産品とか工芸品とか絵葉書とか売っている。
荷物になるし、もう少し様子を見ることにしてココでは見るだけに…
2階の手すりは鉄で欄干を造っており洒落ている。
赤い提灯が好きらしく、
いたるところに吊るされてるが個人的には逆効果のような気がする…
でも、中国の人たちには演出効果ありという事なのだろう。 -
おっ!煮炊きは電化されてるのか!
これなら、煙も、火事の心配もしなくて安心だ -
ココの人たちは観光客慣れして、カメラを向けても動じない。
これも営業サービス精神の賜物 -
外円部と内円部の間。
内側回楼はこうなっているのか…
あれれ…
食堂なのか、食器を一生懸命洗ってる。
見てはいけない物を見てしまったような… -
振成楼は「八卦楼」とも呼ばれているようで、中で占いでもやったのかと思っていたら、
そうではなく八卦図を参考に建物の部屋が配置されており、
円を八区画に区切っているそうで、
その区切りの壁が防火の為に煉瓦で造作されて、正面に2つほど見える。
前の写真の方が防火壁は分かりやすい… -
造りはしっかりしており、細かな所まで凝っており完成度が高い。
「何家族、何人住んでんの?」と聞いたら
「30家、120人」という答えがかえって来た。
ネットとかの報告では「誰も住んでいない」「宿泊は出来る」という
事だったが…
確かに生活感は無い
でも、個人的には気に入った(綺麗だし) -
振成楼を後に、更に土楼民俗文化村を奥から逆行して入口に向かうと、
すぐにあるのは特に特徴も無い慶成楼だ。
一応話の種に「何家族、何人住んでんの?」と聞いたら
「13家、80人」という答えがかえって来た。
でも、昼間だからかあまり人は居ない。 -
続いて永源楼
楼の入口は各楼に懸かっている説明板によるとどうも「大門」と言うらしい。
これが沢山集まると大門軍団で西部警察になってしまうが、
土楼のばあいは大抵一つだ。
デザインはファサードをなす重要な顔だけに多種多様で
素朴なもの、綺麗なもの、オシャレなもの、凝ったもの、ペアになったもの…
これなんかまさに素朴一筋。
楼の名前が変わっても紙一枚ですぐに変更できる… -
こちらは白を基調に化粧を施した大門の玉成楼
酒の看板あるので飲み屋か…
糯米酒とある。糯はもち米の事なのでもち米の醸造酒か…
でも、大門を入るとお酒でなくお茶気で人々が談笑していた。 -
文化村入口まで来た。
村の入口にある女神 媽祖を祀った天后宮
媽祖は福建省に実在した人物で林氏の娘ということだ…
どおりで!
この土楼文化村は全て名字が林さんという一族だから
女神 媽祖か… -
さて、次は高北地区だ
厦門からのバス道を戻ることになる。
民俗文化村の三叉路を出て200mも行かないうちに脇道に反れた。街道には戌乾村とある。
おっ!土楼がある!
ココを見学か…
リーさんが胸を張って言うには
「これが俺が楼主をしている土楼だ!」 -
見ると松竹楼…
顔に似合わず風流な名前だ…
では中に入ってみましょ。
大門のところで早速、自慢。
「この閂!この閂!見てくれ。頑丈で、鉄壁の護りでっせ!」 -
門庁の壁は落書きだらけ。
毛主席の階級社会がどうのこうのから
I LOVE YOUまで
バラエティに富んでますな〜 -
で、肝心の中はと言うと…
うーむ、かなり老朽化が進んでますなー…
と言うよりあまりメンテナンスしてないのでは…
ライフサイクルコストを考慮して、長期の修繕計画をたてなはれ…
長持ちしまっせ。
-
で、リーさんは此処に住んでいるのかと言うと、
そうではなく、50mばかり離れた住宅街で
こんな家に住んでる…
しかも、なんたるこっちゃ!
松竹楼はほおっておき、外壁をメンテナンス中!
我輩のバイタク兼案内料も外壁に化けるのか… -
家の中まで案内され昼食をご馳走に…
時計を見ると二時近い!
興奮、興奮の連続で腹が減るのを忘れていた…
リーさんは我輩が昼飯のこと言及しないので、腹が減ったのか家に戻って一人で給仕して我輩を誘う。
ウームこれがこの辺の田舎料理か…
二人でちょっと侘びしいが美味かったです。 -
松竹楼とリーさんの家の間には
何を祀っているのか、祠があり
お供えものが…
ここの神さんはコーラーが好きなのか… -
松竹楼の隣の永慶楼
高北地区に行くまでの街道から見える途中の土楼も
その都度訪問しながら、
色づき始めた棚田を横に見ながら街道を登って、高北地区にむかう。
下は聚和楼 -
うーむ、楼名の紙が取れかかってる。華萼楼かな〜
中は無残…
ゴジラに踏みつけられた?
でも、人は住んでました… -
そして、着きました高北地区の街道沿いに堂々と建つ、承啓楼!
振成楼同様に大門の前は広場のように整備されている。
一階部分には窓が無く、3、4階に窓がある。
おおっと!
一箇所だけ一階にも窓ではないが排気口があり、煮炊きしているのだろう。
中からは気がつかないかもしれないが、壁が煤だらけになってまっせ…
逆に1階の他の部屋では煮炊きをしていないと言うことか? -
大門を入った門庁には関所が…
30元を徴収。
しかも、係員が5人も!
もらったチケットには永定民俗文化村同様
当日有効の文字が無く、明日も明後日も来月も有効だと言っていた。
今年は?「クーイ、クーイ」と言っていた…
ホントかにー?
ただし、未来永劫に有効かは未確認。 -
一歩中に入ると、で、でかい!
-
一階の内部はこんな感じでリビング・ダイニングキッチンと言った感じか
寝るのは上の階で普段はここでお茶を飲んだりしているようだ。
300人が生活していると言っていた。 -
上に登って見下ろすと…
中庭にはぎっしりと建物が…
最初から建てたのか、後から足りなくなって増築したのか。
真ん中のが祖堂だろう。 -
それにしてもデカイ。
造りもシッカリしている。
入場料をガッチリとってチャンとメンテナンスしているようだ。
一周何メートルあるのだろう?
雨の日でも内廊をグルグルとジョギングできそう… -
集住体のミクロコスモス
-
至って静だが、部屋には人が居るのだろう、靴が脱いであったり、
洗濯物が干してある。
一階は土産物屋さんになっている所もあり、大門のすぐ隣の店の女性が
「宿は決まっているのか?一泊40元で泊まれるがどうか?」と来たので
渡りに船と、「今日は洪坑の林さんちの福裕楼に泊まるが、
明日また来るから、お願い」と固い約束をする。 -
承啓楼は泊まるので後でも見ることが出来る…
と、早速近隣を見ることに…
まずは、左隣の世澤楼の一階部分
ここも、人は大勢居るような綺麗さだった。 -
更に隣の五雲楼
承啓楼から離れるに従ってボロになってくる。
入場料収入の配分が回ってこないのか?
これから時間をかけて補修するのか? -
方楼だが、内部の四面至る所につっかい棒が!
でも、ウェブサイトでの数年前の写真と報告とは見違えるように綺麗になっている。
人はあまり住んでいないようだが… -
正面奥の祖堂につっかい棒とは無縁そうな陽気なおばさんが2人。
手をあげてポーズをとっているのがここの住人。
お茶に誘われたけど言葉が全く通じません。
自信喪失… -
方円之一線天
承啓楼、世澤楼の間は撮影名所で
皆が撮るので我輩も…
奥にも土楼らしきものが見える。 -
こちらは承啓楼右隣の僑福楼
1962年製なんで、まだ新しい。
しかも、外側10mほどの所に一周外壁が取り囲んでいる -
中に入ってみると、新しい為か
中庭は広く植木を配置し綺麗だ。
一階正面は祖堂だろうか、振成楼と同じく洋風な柱とバルコニーが目を引く。
上に登ってみても2階の各部屋はぴっちり閉まっている。
あまり人が住んでいる様子は無く、洗濯物が2,3箇所に… -
一階の作業部屋のようなところでにいちゃんが
一生懸命のんびり、何かやってた。
なにかな?と見てみるとお茶袋を真空パック機にかけていた。 -
承啓楼の近辺はこのくらいにしておき、
街道を高頭の高東地区方面に行ってみることに…
そして、道の下にすぐ現れたのが中型の円楼の慶裕楼
内部は中途半端に建物が建っており、倉庫とか炊事場になっていた。 -
慶裕楼の門庁。どの土楼もこの大門を入った所が溜り場のようで、老いも若きも、ただ単に噂話をしたり、時としてゲームをしたり…
-
おっ!こんどは左側に土楼だ!
紹興楼か。
壁に外側に増築がなされている。
当然、既存の土壁はそのままだから、増築部分の出入りも外からとなると思うが未確認。 -
街道を右に逸れるとすぐ、100mほどの商店街になった。
この辺りではじめてみた商店街だ。
この商店街を通過すると、橋で、小川を渡る。
そこには数個の土楼が固まっていた。 -
楼額が不完全で楼名が読めない。
中の人に聞いても「知らない」という
通りかかる人も知らないという。
おい、君。ブランコで遊んでる君、知らない?
やっぱ、知らないと言う。
結局、近くの土楼の老人が「華楼だ」と言っていた。
そういえば、楼額に「華」の一文字はあるが、
多分通称だろう。 -
川を渡って街道側にもどると街道のすぐ下にあるのが
この白楼。ここも、楼額が無くて一体なんて言うの?と住んでる古老に聞くと
「ここは白楼」「向こうは華楼」「そして隣が五角楼(ウジャオロウ)じゃ」
と教えてくれた。
五角楼というのは順源楼のことだから、他も通称だろう。
「ここには108名が住んでおり、18名が秀才じゃ!」と聞かないことまで
教えてくれた。
秀才とはなにかと聞くと「大学生じゃ…」 -
その隣。万興楼。
これははっきりしている。
中を覗くと、10歳くらいの女の子が
こちらを覗いてる。
こちらの人の歳は分かりづらく、
実年齢より若く見えるから12、3歳かもしれなが…
この女の子、我輩が珍しいのか、この後ずっとついて来た。
「このオジサンはね、悪いおじさんだから、ついて来ちゃダメだよ…」
と言いたかったが、生憎そこまでは喋れない… -
その通称(ジイさんの)五角楼すなわち順源楼は確かに五角だ。
しかも、敷地に制約があったのだろうか?
変形の五角だ。
小型の土楼で中はゴチャゴチャしていている割には
立派な外門がある。 -
小川沿いに華楼の隣に建つ鼎新楼
中庭には人も数人見かけるけど、
トリがウロウロ…
それにしても、前の川、ゴミだらけじゃん。
珍しく、水は澄んでいるのに…
これも、文化なのか。 -
街道から見下ろすと、屋根の形で「変形の五角」と言うのがよく分かる。
隣が白楼小川を挟んで向こう側に華楼、万興楼も見える。 -
川の向こう側にもう2,3土楼が見えたので、リーさんに「見てくるよ」と言って見に行く。
こちらは逆にスゴイ立派な楼額が!
「萬安楼」とある。
3階の両サイドに洒落たベランダが2つ。
でも、どうやって出入りするのだろう。
窓しか見えないのでやはり、あの小さな窓から出入りするのかなー?
まさか、ただの飾り? -
こちらは成聚楼
壁にモルタルを施してツートンカラーにしてしまった。
大門の場所が今までのは皆、真ん中にあったが、ここは何故か左に寄っている。
そして右のほうにもう一つ入口が… -
まだまだ他にも土楼がある。
こちらは南欣楼。
婆さんが「どこから来なすった?なになに日本?そりゃ大変だ!」
門庁では4人組が麻雀に夢中の昼下がり…
おやおや、中庭にはパラボラアンテナが。
宇宙と交信してんの… -
復興楼
この土楼も形が少しいびつだ。
ここでも又、婆さんの歓迎が…
高頭の高東地区の土楼を見える範囲で
あらかた見終わった。
他にも沢山ありそうだがキリがない…
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この旅行記へのコメント (3)
-
- モエさん 2009/06/25 22:53:00
- 遊びに来たよ〜。
- こんばんは!
モエです。私もお邪魔させていただきました。
それにしてもこんなに沢山の土楼、すごいです。
何がすごいって、予習がすごい。
私なんて地球の歩き方しかもっていないので、
よくわからず、案内されるがまま、
途中で集中力がとぎれて写真も同じようなものばかり・・・。
これからゆっくり他の旅行記も読ませてもらいますね〜。
モエモエ
- アルデバランさん からの返信 2009/06/26 21:28:13
- RE: 遊びに来たよ〜。
- モエさん
こんにちは
そうなんですよ、高校の修学旅行の時のように
事前調査に力を注いでます。
職場がシンクタンクのような研究所なんで、
仕事するフリして資料を見てても大丈夫なんですよ…
さすがに「歩き方」はまずいんですが…
旅行記を完成する前には、もう次の準備をしなくてはならず
いつも尻切れの中途半端になってしまいます。
今回も、来週からアルハンブラ宮殿に行くんですが
スペインの歴史から始まって準備に数ヶ月、
あたった資料は50冊以上…
出発前から疲れてしまいます。
旅行の目的にもよりますよね…
現地の人との触れ合いとか体験だけなら却って
邪魔かもしれません。
それにしても凄いですね、6300キロ、24日間の旅。
想像するだけで恐ろしい…
大遠征ですね。しかも、食事の充実度!
そして旅先でのリアルな経験。
陽朔のホテルでの出来事等、
自分も一緒にそこにいるような感じの臨場感すばらしい!
ほんとに敬服いたします。
そして、食事と観光で費やす費用のアンバランスが
なんともいえません。
でもこの感覚よく分かります。
(日光岩は疲れるだけなんで正解だったかもしれませんが…)
ゆっくり拝見させていただきます…
(職場からだと足跡残せませんが…)
- モエさん からの返信 2009/06/26 23:29:27
- RE: RE: 遊びに来たよ〜。
- ひぇ〜、50冊ですか?
私はもっぱら地球の歩き方と4トラベルで情報収集してるので
どうしても行き当たりばったり的な旅になっていまいます。
と言うより、ガイドブックにないようなところに好んで出没するので
しょうがないですよね。
昔は予習命だったのですが、
一人旅に目覚めてから行き当たりばったりの旅がブームです。
いいなぁ〜、アルハンブラ宮殿・・・。
私はバルセロナしか行った事がなく、
それもバールとガウディめぐりな旅だったので・・・。
(デジカメではないのでスキャンするのが面倒でアップしていませんが)
一人旅を重ねるとだんだん恐いものなしになってきます。
これは実は恐い事だと思います。
でも、日々楽しく生きる事が私のモットーなのでよしとしてます。
またのご訪問お待ちしております。
モエモエ
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