2007/08/17 - 2007/08/17
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まゆままさん
京都市美術館でやっているフィラデルフィア美術館のチケットを頂いたことを理由に京都へ行けるチャンスができた!と、この日は美術館後、ヴォーリズの駒井邸、京都大学のキャンパス(建築巡り)、そして河井寛次郎記念館へ行こうとひそかに計画を立てていた。
駒井邸では日本ナショナルトラストのボランティアガイドさんに詳しく解説をして頂き、ヴォーリズらしい住まう人の立場に立った設計やさまざまな工夫を実感する・・
最後には駒井夫妻がお気に入りだったというサンルームでお茶も頂くことができた。
そこで一緒になった青森から来られたというHさんと意気投合?!しその後私が予定していた河井寛次郎記念館へ案内することに。
がしかし記念館へ行ってみるとなんと夏期休暇の為閉まっていたのだ!
ギャ〜〜ごめんなさい!
青森からはるばる京都へ来られたHさんの貴重な時間を無駄にしてしまいました;
私も気分はすっかり河井寛次郎モードに入っていたので見れなくてショック・・
近々リベンジしなければ・・
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄
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今日はまず朝一で京都市美術館の「フィラデルフィア美術館展・印象派と20世紀の美術」を見る。
平日なのに、しかもこんなに暑い日なのに・・見終わる頃には続々と人が押し寄せてきました〜 -
橋の上に立って琵琶湖疎水を眺めるとカモの親子が並んで泳いでいく姿が!かわいい!
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水面を見てると暑さが少し和らぐような気がするが・・
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近くにある中国の美術品を集めた藤井斉成会有燐館は武田五一の設計と知り、写真を撮りに行く。
内部はかなり前に一度入ったことが。 -
かなり大きなサイズの獅子が並んでいる。
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アーチの装飾が龍のレリーフで中国風。
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門の装飾が色も柄も中国の青銅器の模様っぽいな〜
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前日は大阪でも40度を越えるところがあったほどの暑さだったのでこれは歩き回ることは危険!
と判断し、この日は市バス一日券(500円)を駆使してバス移動。
北白川別当町でバスを降り、疎水沿いにあるという駒井家住宅を探す。
果たして道が合っているのか?何人かの人に聞いてみるがタクシーの運転手さんまで「駒井家住宅??」って感じで少々不安になる。 -
散髪屋さんで聞いてやっと見つける。
静かな住宅街の中、ほんとに疎水沿いにちゃんとあった〜 -
門をくぐる。
思ったよりこじんまりとした住宅。
駒井家住宅は遺伝子学者であった駒井卓博士の住居であり、昭和初期の洋風住宅として質が高く、ヴォーリズの昭和初期における代表的な作品ともいえる。
歴史的、文化的価値が高い建造物として、京都市指定有形文化財に指定されている。
建設当時既にヴォーリズ設計の住宅建築には定評があり、駒井博士はヴォーリズの大正12年の著書「吾家の設計」を読み、ヴォーリズへの設計依頼を決めたようで現在でも駒井博士の遺品には「吾家の設計」が残っている。
この建物は(財)日本ナショナルトラストの所有で、ガイドや建物の手入れなどは全てボランティアの方々により行われてるそう。
入館料は500円(修復協力金として) -
ヴォーリズ風なアーチのあるエントランス。
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黄色のステンドグラスがついた窓
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私が中に入るとちょうど二階で説明をされていたボランティアガイドさんが降りてこられ、一緒に解説を受けることに。
ここは居間兼食堂の部屋。
大きな出窓と作り付けのソファが部屋を広々と見せている。
ソファの下部には収納スペースも。 -
居間の照明はよく見ると千鳥と波の模様がさりげなく入っていて見かけは洋風だが和風テイスト
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駒井夫妻が気に入っていたというサンルームは居間から続いている。
明るい日差しが四方の窓からたくさんふりそそいでくる。 -
静江夫人の愛用のピアノ。
鍵盤は象牙
静江夫人は、ヴォーリズが設計した神戸女学院を卒業していて、後年、ヴォーリズに嫁いだ一柳満喜子とは神戸女学院の学友だったのだそう。
又京都において積極的にクリスチャン活動をした先進的な女性であった。 -
こちらは居間から続いているダイニングの部分
家具調度品も昔のまま -
照明を見ると笠が布で出来ている。
これも昔のままだそうだが、結構簡素だなあと思う。 -
このテーブルも当時のものだそうだが二人暮しの夫妻だったので普段は真ん中を折りたたんで使っていたという折りたたみ式テーブル。
あ、うちと一緒!
一緒に解説を受けてた方も「うちも一緒だ!」とおっしゃる。
このテーブルはうちでもかなり重宝してるが・・
こんな昔からあったなんて・・斬新なアイデアだ〜 -
ドアノブは水晶が使われていて、パブリックスペースのドアには紫水晶、プライベートな部屋には透明の水晶と使い分けられていたのだそう。
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そして玄関入ってすぐのところにはこんなスペースにまで収納がつけられている!
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入ってすぐ右手には和室が設けられている。
内部は純和風だが、洋風住宅との違和感をなくすためにさまざまな工夫がなされている。
入り口のドアも二重になっていて外側のドアは洋風、中のドアはふすまに。
そして窓も二重で、外側は洋、内側に障子がつけられている。
そして和室から見える庭には梅の木を選んで植えらたという。
さらに隣の部屋に続く戸を開けると、一枚のドアなのにこちらからはふすま、洋室からは木製の扉となっていて、すごく面白い。 -
そして庭に出てみる。
外から見た和室だがやはり違和感はない。 -
こちらは外から見たサンルームの窓の部分
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この主棟は30坪の木造二階建て。
外観は当時アメリカで流行していたアメリカンスパニッシュ様式を基調としている。
屋根は切妻屋根の赤色産桟瓦葺き、外壁はモルタルのスタッコ仕上げとなっている。
スパニッシュでは本来スペイン瓦という丸瓦が用いられる。当初の設計図面ではスペイン瓦が描かれていたが施工段階で何らかの理由により桟瓦に変更されたらしい。 -
この住宅のアクセントにもなっている煙突がちょうど工事中らしく見れなくて残念だった〜
真ん中の白い部分の上に煙突がくるようだ。 -
さまざまな植物が植えられていたという庭。
庭には池もあったが現在は水が抜かれている。 -
ダイニングから続くこのスペースはガーデンパーティなどに利用されたという。
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藤棚になっている。
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ダーウィンが好きだったという駒井博士はダーウィンの家にも温室があったということをまねて作ったという温室。
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温室の中から。
季節の良い時期にはここでお茶がいただけるという。
今は蒸し風呂状態。 -
そしてこちらはヴォーリズの主棟を日本人の大工が苦心の末、似せて作った別棟。
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戦争時代にはアメリカ軍に主棟を明け渡し、夫妻はこの別棟で生活していたという。
ふすまの雰囲気がモダンな感じだが全体的に質素。 -
そしてこちらはキッチン。
大きな窓の下に流し台を置き、充実した作り付けの収納や調理台など合理的で健康的な設計がされている。 -
こちらはお風呂。
元々女中部屋にしようと思って作った部屋があまりに日当たりが悪くてかわいそうなので風呂場になったということで出入り口が三箇所もある。 -
ここは洗濯場。
この機械は手回しの脱水機だそう。
外国製の宣伝品として初めて日本に渡ってきたものらしい。
私は初めて見たのだが、同じく解説を受けていた一世代上の方は知っている!と言われてました。
私はせいぜい二層式の洗濯機しか知りません〜 -
作業をする際にひざが当たらないようにと斜めに傾斜している洗い場も人にやさしい工夫がされている。
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庭に植えられていたブルーベリー。
手入れをされていたボランティアの方が食べてもいいよ、と言いたくさんとってもらいました〜
ブルーベリー、甘い!
信州のブルーベリー食べ放題のペンションで食べまくっったことを思い出した・・
ブルーベリー食べるのはそれ以来かも?! -
そして再び室内に入り、今度は2階へ。
階段は段差がゆるやかに設計されている。
階段手すりのやわらかな曲線が美しい。 -
黄色のステンドグラスを通して差し込む光が温かい雰囲気を生んでいる。
夕日が差し込む頃はとても美しい光景が見られるのだそう。 -
二階に上がってすぐの間はゲストルームとなっていた。
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駒井博士が世界各国を回った時に買い集めたお土産のコレクション。
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静江夫人が使用していたという化粧台。
意外と質素でシンプル?! -
ここは元々なかった棚だが駒井博士の愛用の品々が並んでいる。
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小さな小窓を開けると、ハンドルが。
なんとこのハンドルを回すと廊下の天井から階段が下りてくるという。
天井裏に物を収納する時のための階段。 -
この部分が下りてきて階段になるらしい。
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こちらは夫妻の寝室。
寝室にはサンルームもついている。
ちょうど1階のサンルームの上だがこちらの方が少し広い。 -
こちらは壁の中にすっぽり納まった造り付けの箪笥。
この時代にここまで徹底した造り付けの収納になっているのは珍しい。 -
洋風のドアを開けると押入れも。
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駒井博士の本棚。
この本の並びは京都大学の先生がやって来られ、このように並んでいたのではないかと並べ替えられたという。 -
広々としたサンルーム
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このサンルームからは京都の大文字焼きが見える。
昨日はちょうど大文字焼きの日だった。 -
博士の書斎。
この中の書類や書籍類なども京都大学の方が来られ当時のように再現されのだそう。 -
二階のトイレ、洗面所。
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一通り解説が終わり、1階のこの駒井夫妻が気に入っていたというサンルームでお茶を頂く。
一緒に説明を受けていた青森から来られたHさん、ボランティアの方としばし、旅の話などで盛り上がる・・
ご家族の方の付き添いで青森から来られたというHさん、もう4日も京都を回り、お寺に飽きたのだそう。
これから私が行く予定の河井寛次郎記念館のことを話すと興味を持たれ、ご案内することに。 -
駒井邸で長居してしまい、とっくにお昼が過ぎていた。
お昼にレトロ建築でもある京大の前の「進々堂」へ。 -
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進々堂の看板はガーゴイルのようなものがついていていい感じ。
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茶系のタイルにテラコッタの縁取り装飾もすてき
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中庭の緑に目が行ってしまい、外の飲食スペースへ。
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一回りほど歳の違うHさんでしたが気さくな方で、京都市美術館へ行って来た、というと美術館の扉の写真を撮った?と聞かれる。
皮工芸をされてるのでデザインのサンプルにされるのだそう。
美術館へ行って扉の装飾、とくるあたり失礼ながら自分と同じにおいを感じてしまいました・・ -
一応ここの名物というカレーパンセットを頼む。
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店内の長テーブルは人間国宝の黒田辰秋が造ったもの。樫の木。
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案内する、と言ったのにバスに乗り間違えたりしながら・・すでに4日間京都を回ってるHさんの方がよっぽどバスの路線に詳しかったりして・・
なんとかやっと「河井寛次郎記念館」に到着〜〜
がなんだか様子がおかしいぞ!
扉は固く閉ざされ、「夏期休暇」との看板が!!!
えええ〜〜〜〜っっ、うそ〜〜って感じ。
私ももう入れると頭に思い描いていただけにショックだったがはるばる青森からのHさんには無駄足を踏ませてしまって申し訳けなかったです〜〜
私たち以外にも後二組、ここまで来て立ち去る人たちがいました・・
気を取り直して甘いものでも食べに行きましょう〜ということに・・ -
とりあえず四条に戻る。
暑い時にはカキ氷かくずきり?!
一応京都らしい老舗、ということで「鍵善良房」へご案内。 -
私もここのくずきりは久々。
平日なのに観光客が中で列を作ってる〜
10分待ち。 -
これ、これっ!このくずきりの弾力ーっ!
やっぱり美味しい〜
学生時代はたしか700円くらいだったはずだが・・
900円とはかなりお高くなってました。
Hさんには年上だから・・などと言われて何とご馳走になってしまいました。
青森から来られた旅行者の方に・・申し訳ないです、、、
ほんとにどうもご馳走様でした!
そろそろいい時間になってきたので、カメラをお持ちでなかったHさんに京都市美術館の扉の写真と駒井邸の写真をお送りすることを約束してお別れしました。
Hさん、初対面ながらいろいろとお話することができて楽しかったです、どうもありがとうございました〜。
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