◇ボルゲーゼ美術館への旅－イタリア・美術鑑賞とF1観戦の旅⑩

2006/09/07 - 2006/09/21

　美術とF1を見たくて、15日間の旅行をしてきました。うち11日間はイタリアです。
　ローマ、ナポリ、フィレンツェ、と来て、再びローマに向かいます。しかも日帰り！　この旅はいくつも行きつ戻りつしていますが、ここは最大の苦肉の策でした。
　ローマでボルゲーゼ美術館にぜひ行きたいと予定を立てていたのですが、ちょうど、9月12日から14日が臨時の休館日にあたっていることに、WEBを見ていて気づきました。12日がローマに一日いる予定の日なのにダメ、13日も、そして再びローマを通る14日もまだダメ。どうしようか、あきらめようか悩みましたが、せっかくなので行っておこうと。フィレンツェは3泊するし、フィレンツェで行きたいところは何とかなるだろうと考え、15日にフィレンツェからの日帰りでボルゲーゼ美術館に行くことにしました。
　ボルゲーゼ美術館は完全予約制とガイドブックに書いてあったので、載っている電話番号に国際電話して、予約しました。電話で応対してくれた人は英語でしゃべってくれたので、こちらの名前と予約したい日時は告げられたのですが、予約番号のアルファベットを聞き取るのが難しい！何度か聞き直しているうちに、名前だけで大丈夫だからと言われ、電話を切られてしまいました。すごく不安の残る予約のまま、イタリアに行くことになってしまいました。

●9/7（木）　関西空港−バンコク空港−シンガポール空港−機中（泊）
●9/8（金）　機中−チューリヒ空港−ヴィンタートゥーア−チューリヒ（泊）
●9/9（土）　チューリヒ−ミラノ−コモ（泊）
●9/10（日）　コモ−モンツァ−ミラノ−車中（泊）
●9/11（月）　車中−ローマ−ヴァチカン−ローマ（泊）
●9/12（火）　ローマ（泊）
●9/13（水）　ローマ−ナポリ（泊）
●9/14（木）　ナポリ−フィレンツェ（泊）
○9/15（金）　フィレンツェ−ローマ−フィレンツェ（泊）
●9/16（土）　フィレンツェ−ピサ−フィレンツェ−ボローニャ−フィレンツェ（泊）
●9/17（日）　フィレンツェ−パルマ−モデナ（泊）
●9/18（月）　モデナ−マラネロ−モデナ−ミラノ（泊）
●9/19（火）　ミラノ−マルペンサ空港−機中（泊）
●9/20（水）　機中−シンガポール空港−シンガポール−シンガポール空港−バンコク空港−機中（泊）
●9/21（木）　機中−関西空港

エリア ローマ(イタリア)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス
• 航空会社: シンガポール航空

フィレンツェS.M.N.駅構内

　ピッティ宮から帰ってきて、宿で少し休憩して着替えて、駅へやってきました。

ローマ・テルミニ駅行きの標示

　ポストカードを書きながら待っていたら、列車は遅れるとの標示が出ました。でもボルゲーゼ美術館の予約は午後5時なので余裕はあります。

駅で買ったサンドイッチをもって列車に乗り込みました。うすい生地で巻いた左のほうがおいしかったですね。

車窓からの風景

　フィレンツェを出ると、いい天気です・・・。

イーエス・スター

　イーエス・スターはローマ・テルミニ駅に少し遅れて到着。しかしまだ午後2時前なので、バルベリーニ宮にもう一度行っておこうと思い立ちました。ところが。慣れたローマの地下鉄の駅に行ってみると様子がおかしい。係員らしき人にきいてみると、「ショーペロ（スト）」・・・ついに出会ってしまったスト！！　Ａ線のみが止まっているらしいです。バスに乗って行きなと言われ、地上に上がりました。
バスの路線はよく知らないのですが、掲示板で慎重に見ていくと175番のバスに乗ればいいようだとわかりました。ちょうど一台行ってしまったところでしたが、次のバスがいたので乗って、何時発か運転手にきいてみました。しかしよく聞き取れず。その後、意外と早くバスは発車しました。一方通行が多いのでバスはうねうねと行くんですが、確実にバルベリーニ宮のほうへ向かっています。あとは降りるところを間違えないようにしないと。地図と道を見比べながら降車ボタンを押したところは・・・ちょっと手前すぎでした。
それでもどうにかやってきたバルベリーニ宮。はじめ何か掲示があったのですが、「キウーゾ（閉館）」とは書いてません。さらに入口に「ビリエット（チケット）」と書いてあるから安心かと思いきや、ドアがしまっている！　ナポリの再現か？　ドアに貼ってあった紙にはたぶんこんなことが書いてありました。「ストに伴い、当館は午後1時30分で閉館いたします」。
・・・ショック。近くで工事をしている人にきくとやっぱりそうらしい。地下鉄に乗れず、バスを見つけてやって来た苦労は報われず。うらめしく建物を見ながら、後にしました。

ピンチアーナ門

　ボルゲーゼ公園近くの門です。バルベリーニからは、「ボルゲーゼは開いているか？大丈夫か？バルベリーニは国立だった。ボルゲーゼは私邸だから関係ないよな」と考えながら歩いてきました。ボルゲーゼがダメだったら何のためにローマに来たかわかりません。
　

ボルゲーゼ美術館の標示

　ピンチアーナ門をくぐると、ボルゲーゼ公園に入ります。あとは標示に従ってまっすぐ進むだけです。

ボルゲーゼ公園

　気持ちいい公園ですね。人が多いのはたぶん美術館が開いているからだろうと、都合のいい想像をしながらどんどん進んでいくと・・・

ボルゲーゼ美術館

　美しい白い建物が現れました。ボルゲーゼ美術館です。どうやら開いているようです。よかった！

チケットゲットォ！

　チケット売り場は地下にあります。中に入って並んで、名前と予約時間を告げると・・・ＯＫでした！　名前だけでいいというのは本当でした。F1でチケットを買えたとき並にうれしい！

ボルゲーゼ美術館ロビー

　コレッジョの『ダナエ』の一部。2008年に何かあるのでしょうか？

　こちらはドッシの『魔女キルケ』の一部。2010とあります。

エスプレッソでひと休み

　着いたのは午後3時ごろだったので、予約の午後5時までは随分時間がありました。美術館のブックショップを見たり、エスプレッソを飲んだり、電話したりして待ちます。しかしいくら自由にしていられるといっても2時間はちょっと長かったですね。入る前に疲れました。

ボルゲーゼ美術館外観

　午後5時入館。2時間ごとの予約制ですので、7時までが鑑賞できる時間でした。
　彫刻のすばらしさはガイドブックなどにもよく書かれているとおりですね。確かにすごい。でも私が気に入ったのは絵画のほうです。1階ではドッシの『魔女キルケ』。掛かっている位置が高くて少し見にくいのがおしいんですが、丁寧に描きこまれた衣服の装飾、ターバン、凛とした表情がすばらしいです。2階では一番奥の部屋にあるティツィアーノの『聖愛と俗愛』。色づかいもマントのまとい方も絶妙。じっと見ていると浮き上がってくるように立体的に見えてきて、神々しささえ感じました。この2点だけでもわざわざ来て本当によかったなと思えるものでした。

夕食のレストラン

　ボルゲーゼ美術館からテルミニ駅まで行く途中にあったレストランです。最初から最後まで客は私ひとりでした。ふたりのおばさんがやっていたのですが、仲が悪いのか、ケンカしたのか、言い争っていました。どういう関係かも気になりました。

スパゲッティ・ボンゴレ

　ボンゴレはトマトソースだったのが期待と違ったんですが、おいしかったです。

デザート

　フルーツとジェラートのデザートも満足です。

テルミニ駅のイーエス・スター

　テルミニ駅までは程なく着きました。待合室でしばらく過ごしていると、20時10分には20時30分発の列車の標示が出て、さらに入線してきたので車内へ。これでローマともお別れ。いい絵にたくさん出会えました。また来たいですね。

こちらはジュネーヴ・バーゼル行きの夜行列車です。

イーエス・スターの車体

　修理はこれでいいのか？　このまま走らせていいのか？　いっぱい疑問が湧いてくる姿の列車です。

この旅行記へのコメント （2）

• mozartさん 2007/01/21 19:17:17

  こんにちは

  きんいろのくまさん こんにちは
  
  フィレンツェの宿泊が結構多かったですね。
  私も11月の旅ではフィレンツェに滞在し、中部イタリアをまわりました。
  いろいろホテルを探したけどフィレンツェが一番安かったので。
  
  ナポリではカポディモント美術館に行けてよかったですね。
  
  それでは
  
  ナポリコミュニティもよろしく
  
  ♪mozart♪
  

  きんいろのくまさん からの返信 2007/01/21 23:10:19

  RE: こんにちは

  mozartさん
  
  こんにちは。書き込みどうもありがとうございます。
  
  私の旅行記はまだ作成中が多く、イタリアの旅行記も書きかけばかりですが、いろいろとありました。ナポリの滞在は1泊2日だけでしたが、非常にインパクトのある町でした。またその様子を文章にしていきたいと思います。
  ナポリ・コミュニティにもまた記事を書かせていただきます。
  
  ◇じるしの旅行記は一応完成していますので、またのぞいてみてくださいね。