1961/11/15 - 1961/11/15
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ソフィさん
1961年11月15日（水）
今日は、ソレタンシュ社がセットしてくれた、一泊の現場視察に出かける。
フランスの土建業者が、実際にどのように仕事しているのか、それを自分の目で確かめたい。
日本の土建業は最近目覚しい発展を遂げようとしているが、まだまだ技術の多くを海外からのノウハウに依存し、学生段階で社会人となりきれていない。
その原因は、歴史の浅さもあろうが、自ら発展しようとする環境を、発注者が与えていないことも大きいと考える。
土建業者に、技術開発のモチベーションを、もっと与えなければならない。
また価格の高さも、世界のレベルに比べれば追いついていない。
土建業では「営業」より「技術」が重視されなければならない。
あるいは「天下り」がいるかいないかで、差別を生むような、契約方式はまずい。
フランスの土建業の社会イメージは高く、日本の「土建業」とは、かなりの差がある。
何が、その原因だろうか。
私が土木学科を受験しようとしたとき、友人たちはこぞって反対した。
「土木なんて、お前の行くところではないぞ」と。
土方の品の悪さが、世の中一般のイメージになっており、それと重なって土木のイメージにも影響しているようだ。
ソレタンシュ社の視察で、このような問題点に対するヒントを得たいと、考えている。
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