2006/08/06 - 2006/08/15
255位(同エリア469件中)
huwaさん
8月8日(火)午後。
ここはキナーレという場所です。
この建築自体が2003年作品です。
私が出発してきた京都駅と同じ、原広司という建築家の設計による、とても快適な空間なのです。
ちょっと時間を持て余したような時、気を抜いてほっこりと時間を過ごしたい時に、キナーレの中央にあるこの水のほとりは最適でした。
今回の旅でも、まず旅装を解いてキナーレへゆき、情報収集や買い物にキナーレへゆき、人との待ち合わせにもキナーレへゆく、という具合に、何度ここに足を運んだことか。
水の中からきらきらそびえているのは、ジョアナ・ヴァスコンセロス「ボトルの中のメッセージ」という今年の作品。
ガラスの酒瓶で作られています。
- 同行者
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- 交通手段
- JR特急
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-
水に浮かんでいるこの白い物体も「水景色」(工学院大学藤木研究室)という今年の作品です。
子どもに限って中で遊んでいいんです。
無断で入り込んでいるオトナゲのないオトナもいましたが(笑)。 -
キナーレ内に設置された、ヒゲ専門の理容室。
髪型の代わりにヒゲ型の写真がずらっと貼られています。
なんとなくホントにどっかにありそうな、もっともらしい雰囲気に笑えてきます。
ゼロゼロエスエス(松岡武)「ヒゲ・プロジェクト」 -
「時間差レター」(原游)という企画。
専用の往復葉書を買って誰かに送ると、その返信が3年後(すなわち次回のトリエンナーレの時)に届くという、ひどくのんびりした郵便。
往復葉書のデザインは3種類あって、
?赤ん坊が3年後に幼稚園児になっている、
?おたまじゃくしが3年後にカエルになっている、
?お米が3年後にお酒になっている、
という趣旨のイラストがついています。
私は?を買って友人に送りました。 -
その時間差レター専用のポスト。
-
妻有はそばがおいしいんです。
日本一だと言う人もいます。
お昼は十日町の有名なそば屋さんで、そば湯まで残さずいただきました。
私が持っていたヴィヴィアン・リースの画集を見て、お店のご主人いわく
「その人にこの前会ったよ。飲み屋さんで」
ええ〜っ? リースが十日町の飲み屋さんに??
「旦那と子供連れてね」って。
そうなんだ〜。
ご家族も一緒に妻有に来られているんですねー。
今回の旅ではこんな風に、地元の人に話しかけられたり、クチコミの情報をいただいたりすることが非常に多かったです。
どこそこの作品が良かったよ、とか、何時頃に行くといいよ、とか。
中には「歩いて回ってるの? 車貸そうか?」という豪気な方もいらっしゃいました(笑)。 -
市街地作品で最も美しかったのがこれ。
白いレースで編まれたおうちです。 -
ここには3軒の家があったのですが、
中越地震で倒壊してしまったそうです。 -
その跡地に、皆の幸せを願って編まれたという
「幸(ユキ)のウチ」(昭和女子大学杉浦ゼミ) -
地面には、ここに確かに生活があった痕跡が…
-
家にも魂というものがある、というようなことを感じていました。
その悲しみを鎮める作品だと。
とても優しい、静かな気持ちになれる空間でした。
ここにたたずんでいる間、暑さを忘れていました。 -
ノベール・フランシス・アタール「悲しき物の貯蔵庫」。
-
よく見たら草鞋でした。
白い粒々は、雪とお米を表現しているそうです。 -
ここでは映像も見せていました。
妻有の農家が次々出てきて、家々にしまい込まれている古いモノたちが、解説なしにコラージュのようにどんどん映し出されてゆきます。
見ていると、人が生活しながら貯め込むモノの膨大さに圧倒され、かつて必要とされたモノたちの不要品となった姿がもの悲しく、それでいて捨てることなくしまっておく人の行為がいとおしく、いつまでも見入ってしまう映像でした。
作家はマルタの人です。日本の家の物置の品々のうち、外国人アーティストの目に留まるのはこういうモノなのか…という選定基準も面白かったりして。 -
外は暑い暑い!
明らかに昨日までに比べて気温が上昇しています。
日射しがまるで殺人光線のよう!
と思っていたら突然、道路の真ん中から水が噴き出してきました。
おお、打ち水だー!
市街地のあちこちにこの仕掛けが施されています。
本来は冬に雪を溶かすためなんでしょうけど、夏にも役に立つ!
うちの近所にもこれ欲しい(笑)。 -
Children Art Wokshop Company「学びの繭」展の会場です。
今日はワークショップがないのでその記録を見せてもらうだけなのですが、真っ白い空間に靴を脱いで上がり込んで、冷たいお水をご馳走になったら、ホッとし過ぎてしまって、なんだかんだ情報交換のお喋りをしながら長居してしまいました。 -
学びの繭だけに繭型のスクリーンがありました。
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ここでウチワを買いました。
最終日までとっても役に立ったこのウチワ! -
ものものしい貼り紙…。
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作品はこれです。
うん、火気はマズイですね。
千葉大学栗生研究室「ユキノミチ」。
ここはキモノファッションショーの舞台にもなるそうです。 -
…という注意書きがあって
-
タム・ワイピン「階段」という作品です。
崩れかけているのは誰かが登って壊したのではなく、最初からです。 -
崩れかけたところに草が生えていました。
植物は強し。土があったらどこにでも生えてくる。
人が作品に登ったら叱られるけど、草が生えるぶんにはどうなんでしょう? -
「夕顔」という野菜を初めて見ました。
大根より大きい! -
市街地作品の地図に載ってはいるけど、ここはもう郊外じゃないの?みたいな町はずれを、気がついたら歩いていました。
けっこうな坂道で、息が切れます。
こんな林にさしかかったところでベンチがあったので、しばし休憩。
木陰に入っただけで、別世界のような涼しさ!
それに、極上の音楽のような蜩(ひぐらし)の声が降り注いできます。 -
犬の散歩中の奥さんが陽気に挨拶してくださったので、目指すピュアランドまでは遠いのかどうか尋ねてみました。
すると、すぐそこです、とっても綺麗ですよ!って教えて下さったので、元気が出て一緒に歩き出しました。
着いてみたら、広々としてすごく気持ちのいい場所に、たくさんの布がはためいていました。 -
鮮やかな布ってどうしてこんなに祝祭的気分にしてくれるんでしょう。
もう夕暮れ近くて人がほとんどいなのに。
子供たちがアクション・ペインティングやドローイングで布を染めたり描いたりしたワークショップ「里山の風になって」(小串里子・守屋行彬)の展示です。 -
私も描かせてもらいました。
ここへ来るまでの畑で見た茄子がおいしそうだったので(笑)。 -
夕闇の迫るキナーレで
今日のアートめぐりはおしまい。 -
水景色も夜はこんな風に輝く。
-
そして今夜もこうなるのでした。
乾杯!
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この旅行記へのコメント (2)
-
- wiz さん 2006/09/02 00:15:24
- 夕顔!
- huwaさん、こんばんは!
私の旅行記にもお越し頂きありがとうございました。
さて、先日から大地の芸術祭アートトリエンナーレシリーズを散々読ませていただき、コメントがなぜかここ(苦笑)。 この夕顔、お味噌汁にしていただくとす〜っごくおいしいんですよ〜。huwaさんにも是非お買い求めしていただきお味噌汁で堪能してもらいたかった(って、重いですよね(笑))。とろん、というか、つるん、というか、なんともいえない触感で。
- huwaさん からの返信 2006/09/02 00:40:12
- voodooさん、こんにちは!
- きゃ〜おいしそう!
「つるん・とろん」系の食感、大好きなんです〜。
この次は自炊の出来る宿を取って、地元野菜を堪能しようかな〜。。
新潟はお米が有名ですけど、野菜もおいしいですよね!
たぶん新潟の人たちはそうとは思わずに食べていらっしゃるんでしょうけど…。
太陽をたっぷり浴びた妻有の夏野菜たち、畑で見ても無人野菜売り場で見ても、つやつやまぶしくって、ほんっと買って帰りたかったです!
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