1972/10/13 - 1972/10/13
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ソフィさん
1961年10月13日(金)続
私の住むようになったスペイン館は、門限が厳しくて夜中の12時になると玄関のドアに鍵がかかる。
その都度、寝ている守衛をベルで起こし、電気鎖錠を外してもらわなければならない。
連日帰館が遅くなると、守衛に悪くて、足が重くなる。
しかし守衛と仲良くなれて、どんなに遅い日が続いても、にこやかに出迎えてくれるようになった。
タバコを勧めたのがきっかけで、話してみると、実に好人物なのだ。
一日の町の出来事や、身の上話まで、タバコを吸いながら気さくに話し合うようになる。
今や彼は、毎晩独り暮らしの寂しさを紛らわすのに、大切な話相手である。
毎日の私との出会いが、楽しみらしい。
彼の名はミュノス(スペイン語ではムニョス)、カタロニア生まれのスペイン人で独身。
もう65歳だが、ローマ法王に長く使えている間に、婚期を失したらしい。
四ヶ国語を自由に話し、南仏セートにバカンス客用の貸しマンションを持っていて、お金に不自由はないようだ。
現在パリでは、アルジェリア独立反対運動が盛んで、OASというテロ組織が毎日のように街角でプラスチック爆弾を仕掛け、怪我人を出している。
死者が出ることも、珍しくない。
その噂が、季節の挨拶に代わって、毎日の話題の始まりとなる。
第二次戦争後フランスは、植民地の独立運動で苦労を重ねた。
先ずベトナム独立戦争で血を流し、ついでアルジェリアなのだ。
祖国を離れ、旧植民地に生活の基盤を下ろしたフランス人の存在が独立運動に絡み、複雑にしている。
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