緩やかな傾斜が続く初心者向けバックカントリースキー
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- 旅行時期:2019/03(約7年前)
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by しそまきりんごさん(男性)
積丹半島 クチコミ:42件
標高1255メートル。山頂部こそ45°近い傾斜の峰ですが、後は麓までひたすら緩やかな傾斜の広い尾根の斜面が続くのが特徴的な山と言えます。登山道の尾根を行く限り、他の山に比べてあまり深い沢もなく、ダケカンバなどの木々の密度も濃くなく、傾斜も緩くて、出るスピードも緩いせいか、悠々と木々の間を抜けていく感じです。スキー場で言えば、子供用ゲレンデの趣があり、初心者のバックカントリースキーヤーにおススメと言えます。ただし、登山口や道中にお店や休憩所などは無いため、食糧や必要な品は街から持参する必要があります(山小屋は冬季休業)。
2019年は札幌でも例年よりも積雪が少なかったです。そんな積雪傾向の年の3月初めに積丹岳を訪れました。毎年、積丹岳を訪れている訳ではないので、例年との比較はできませんが、麓では50センチから1メートルほど積もっていて、3月ともなると、ザラメ雪でかなり圧雪されています。上の方へ行くと、柔らかさも出てきますが、それでも10センチと沈むことはありませんでした。ラッセルなどということは有り得ません。バス停から山頂までの所要時間は2時間でした。
麓の国道229号線沿いに「登山口」バス停があります。小樽・余市または札幌から積丹余別まで結ぶバスが2、3時間に1本程度の割合で通っています。そこから7、800メートルほど、林道の手前まで除雪がされており、車で入ることもできます。林道に入ると傾斜が出てきて、幾筋ものスキーやスノーモービルなどの跡があり、かなり圧雪されていて、林道の終点、山小屋のところまではツボ足で行くこともできました。山小屋までは30分ほどかかりました。
山小屋(積丹岳休憩所)は、冬期は閉鎖されていました。再開は4月下旬とのことです。そこから樹林帯の中をしばらく進みますが、傾斜は林道の時よりも緩やかで、上の方に行くと、ときどき開けた広い斜面に出くわします。ひたすらスキーなどの跡が残っており、夏道を覚えていなくても、跡を見失わなければ道迷いはないでしょう。そうこうしているうちに、木々の間に山頂が見えるようになると、だんだん尾根が立ち上がってきます。進行方向のやや左手に尾根が出てくるので、冬道であれば、早めに尾根に上がってしまってもよいでしょう。
森林限界を超える頃には広い斜面が姿を現すようになります。訪れた時はこの辺りから強風が吹き始め、難儀しましたが、汗も同時にかくようになったので、ジャンパーはしまって、肌着にセーターのみの薄着で登りました。この後、山頂では凍えそうになりましたが、下山まで終始この恰好となりました。
山頂が近づくと、幾つかのニセピークに悩まされます。下からは山頂に見えていたものが、到着してみると、更に奥にそれよりも高いピークが現れます。それが続くと、だんだん左手に見えている余別岳が積丹岳ではないよな…?と不安にかられるようになりますが(地図やコンパス、GPSで現在地を確認していれば不安にはなりませんが…(^^;))、左手のピークへは、今いる場所からかなり下ってから登り返すため、コース取りとしては有り得ず、また、以前に訪れた時の記憶からも、積丹岳ではないと判断しました。皆さんも根負けせずに、今、進んでいる高みへと突き進んでください。そして最後のピークはさすがに急で、特にコース左手方面は、傾斜角45°に近い感じだったので、少し右手に巻いて登りました。登りきると山頂の標柱が見え、ようやくゴールに到着です。
山頂部は強風のためか、表面が荒れて凹凸がひどかったです。また、急斜面だった左側はそのまま切れ落ちて崖になっていたので注意が必要です。訪れた日は飛ばされそうなほどの強風で、氷のつぶてがピシピシ飛んできて、また、体感気温的にも大変でした。
下山については、コースを見失いかけたなら、登山口のバス停の背後の丘の木が縞模様に伐採されていたので、それを目標にコース取りすると良いです。木々の縞模様は、山頂近くから下界を見渡した際にもよく目立っていたので、ガスがかかっていなければ、良い到達目標にできると思います。そして下山後の冷えた体には、登山口からは離れていますが、みさきの湯か、古平温泉“しおかぜ”で温まるのがおススメです。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 1.5
- 景観:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 4.5
- バリアフリー:
- 1.0
クチコミ投稿日:2019/03/04
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