和歌山市禰宜(ねぎ)、旧中筋家住宅から東に500mほど入ったところに高積神社があります。
高積神社の本殿は背後にある...
続きを読む高積山の山頂にある通称「上の宮」と呼ばれる社で、麓にあるこの社は通称「下の宮」と呼ばれる遙拝所です。
高積神社の主祭神は「都麻都比売命(つまつひめのみこと)」ですが、あわせて「五十猛命(いたけるのみこと)」「大屋都比売命(おおやつひめのみこと)」も祀られています。
これは伊太祁曽神社と同じ祭神ですが、これら三柱の神々はもともと秋月(現在の日前宮の社地)に祀られていました。その後、一旦は伊太祁曽の地に三神とも遷座したものの、大宝2(702)年に三神分祀の勅令が出たため、都麻都比売命は高山(高積山)に、五十猛命は伊太祈曽に、そして大屋都比売命は和歌山市宇田森(現在の大屋都比売神社)に分かれて祀られたと言われています。この三柱の神々はいずれも素戔嗚尊(すさのおのみこと)の息子・娘であり、我が国に樹木の種をもたらせたとされる樹木の神様です。
ですから、この高積神社と伊太祁曽神社、そして宇田森の大屋都比売神社とはもともと一つの兄弟神社(正式には兄妹神社)であると言えるのです。
この神社一帯は旧和佐村であり、「経営の神様」松下幸之助氏も和佐村の出身であることから、高積神社の改修にも松下電器産業から多額の寄付が送られています。松下幸之助氏もこの神社の崇敬者であったのでしょう。
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投稿日:2015/09/04