北海道の峠道でも最高レベルの標高730メートルあまりの知床峠を越えて、知床半島を横断し、ウトロと羅臼を結んでいる国道です。...
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途中、カーブも多く、冬は寒く雪深いため、4月下旬から11月の初めまでしか通行できず、毎年、開通のころは、立山黒部アルペンルートのような雪の壁が有名です。
また、それ以外でも、時期によっては通行時間が9時から17時までのように規制されるので(入口で巨大なゲートが閉まる)、通行には注意が必要です。
天気がイマイチな時は念のため事前情報を集めておいた方がよいです。
そうでないと、江戸時代の川越しのように麓の街で逗留するか、根北峠まで100kmあまりを迂回せねばなりません(他に近道はありません)。
夏場は自転車で越える人も多いようですが、11月の閉鎖ギリギリでも結構、越えている人がいました。
勿論、2018年は、10月末辺りから気温が高い傾向で、雪はおろか、路面凍結も無いこともあるかもしれません。
暑がりには、この時期の峠越えは爽快でよいです。
峠や途中にはお店などは無いため、水は積み込むことになります。
体力のある午前中にということか、9時のゲート開放とともに、スタートです。
ウトロ側の方が、傾斜もカーブも緩いせいか、多くの人がウトロ側から登っていました。
羅臼側からは、スケジュールの都合もあったのですが、最初に力技で登ってしまい、後でゆっくり長くて緩い道をのんびり下ろうという魂胆です。
羅臼側は、羅臼の街の国道の起点から4kmの熊の湯のところがスタートゲートで、まもなく洞門の辺りから傾斜が急になります。
しばらく急な局面が続きますが、標高が200mを超える辺りから傾斜が緩和され、上の方に行くにつれ、気持ち、少し楽になる感じがしました。
勿論、体が慣れてきたのか、朝イチから時間が経過して次第に力が湧いてきたのかもしれません。
途中からは目の錯覚か、上り坂が平面で、何か重いタイヤの自転車を軽いギアで漕いでいる感覚にも襲われました。
途中、3合目、5合目などの標識や、羅臼岳が見えてきたことなどが、気の緩みにつながりますが、だれてしまわないよう、とにかく、気持ちにムチ打って登ります。
羅臼側では峠近くになると、ゆるい下りの局面も現れましたが、最初の下り後は登り返しのため、気持ちと体の緊張を解放させないよう、注意を払います。
果たして、羅臼の街から約17km地点、知床峠に到着です。
峠では羅臼岳の圧巻の景色です。
存在感のある山がどっしりと目の前に構えていて、迫力があります。
国後島が、根室水道の侵入した巨大な戦艦のように見えていますが、国後島は、峠の所よりは、ここに来る途中の羅臼側手前の方がよく見えていました。
峠付近は、やや平坦で広い駐車場とトイレがありましたが、それ以外、お店などはありませんでした。
カーブを越えてウトロ側を覗くと、こちらも青いオホーツク海が見えましたが、こちらは青い水平線が見える程度でした。
果たして、登り70分(羅臼側)、下り20分(ウトロ側)で行けましたが、車では、ゲート開放時間から20分過ぎには反対側に次々と下りてくる車群があったので、通過するだけなら比較的短い時間で行けるのかもしれません。
天気・気候に恵まれ、元気よく、また爽快な峠越えとなりました。
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投稿日:2018/11/06