下関の綾羅木というところでバスを下車して、海に向かって10分足らず歩くと、中山神社がある。大事な下関の歴史スポットの一つだ...
続きを読む。宝物館の資料が素晴らしいのだ。神社は明治天皇の叔父にあたる中山忠光卿を祀っているし、ここに墓地もある。
公家である中山忠光卿は、尊王攘夷派の公家の代表ともいうべき人物で、久坂玄瑞等の志士と交わり、ひそかに京都を脱して長州に来て、久坂玄瑞が率いる光明寺党に変名して加わったという。中山忠光が党首になったという説もあるが。。。いづれにしろ、忠光はこの地で、尊攘運動が一時挫折した時期(1864年)に20歳で、幕府寄りの俗論派に暗殺されてしまった。
なお、ここには、愛新覚羅社もあるが、愛新覚羅溥傑と結婚した浩(ひろ)は、中山忠光卿のひ孫にあたる。ラストエンペラーとして知られる清朝最後の皇帝で、さらに満州の皇帝にもなった愛新覚羅溥儀の弟である溥傑と、日本から嫁いだ浩の遺言により、中山神社の境内に愛新覚羅社がつくられている。(なお、NHKでこの秋に放送したヒストリアという番組で中山神社に浩が結婚式で使用した衣装が保存されていることが紹介された。この段落にミスがあったので修正した。)
宝物館は写真は禁止なのだが、愛新覚羅溥傑や浩の必見の書などがたくさんある。また、天皇等から愛新覚羅家に送られた記念品等もある。伊藤博文を始めとする歴代の山口県出身の首相の書等も並んでいるが、伊藤の書は流石と思う。安倍晋三の書はなんとも。。。書道のことは疎いから、素人の反応にすぎないが。。。この宝物館の資料の質はやはり5つ星をつけたくなる。あちこちによくあるパネル展示や説明版だけとは違う。
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投稿日:2015/06/03