列車とバスで巡る南イングランド。。。ストーンヘンジとオールド・セーラム

2017/04/06 - 2017/04/18

初春の南イングランド(コッツウォルズを含む)の美しい村や町を列車とバスで巡ってきました。日程は下記。

４月６日 羽田→ロンドン(泊)
４月７日　ロンドン→ヘイスティングズ(泊)
４月８日　ヘイスティングズ→ライ(RYE)→ヘイスティングズ (泊)
４月９日 ヘイスティングズ→ソールズベリ(泊)
■４月１０日　ストーンヘンジ→オールド・セーラム→ソールズベリ(泊)
４月１１日　ソールズベリ→バース(泊)
４月１２日 バース→チッペナム→カースルクーム→チッペナム(泊)
４月１３日　チップナム→マムスベリー→サイレンセスター→バイブリー→サイレンセスター(泊)
４月１４日 サイレンセスター→チェルトナム→ウィンチカム→サイレンセンター(泊)
４月１５日　チェルトナム→ボートン・オンザ・ウォータ→チェルトナム(泊)
４月１６日　チェルトナム→ロンドン(泊)
４月１７日　夕方ロンドン→　
４月１８日　羽田

この旅行記は、４月１０日のストーンヘンジとオールド・セーラムを掲載します。
表紙の写真はストーンヘンジにて。

エリア ソールズベリー(イギリス)

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

４月１０日　７時　ホテルの部屋から外を見ると、聖トーマス教会の塔が紅く染まっています。

朝焼けが現れると天気が悪くなる・・・と日本では言われていますが、イングランドではどうなんでしょうか。この日はストーンヘンジに行く予定で、晴天になるのを祈ります。　

ストーンヘンジ行きのツアーバスの出るニュー・カネル・ストリートのバス停に来ました。

４月のこの時期は、１０時～１６時までの間、１時間ごとに出発しています。ツアー料金は、ストーンヘンジとオールドセーラムの入場料込みで２９￡、ドライバーから購入します。ツアーバスのみは１５￡ですが、現地にて入場券を買うために列に並ぶ必要があります。

１０時ソールズベーリ駅発のツアーバスに乗り込みます。ダブルデッカーの２階席を確保。始発のソールズベーリ駅で大勢乗り込んでいてほぼ満員でした。車内では日本語のイヤホンガイドが用意されています。

２階席からの車窓風景。のどかな丘陵地を結構なスピードで走ります。

１０時４０分

約３０分ドライブしてストーンヘンジのバス駐車場に到着。ドライバーからチケットとオーディオガイド(日本語あり)を受取ります。

駐車場付近から出るシャトルバスで直接現地に行っても良いのですが、youは最初に坂を下ってビジターセンターに向かいます。細い鉄柱が軽量化された屋根を支えるシンプルな構造の建物です。

パンフレットを入手し、センター裏手の古代遺跡の展示場に行きます。

古代遺跡の展示場。

要所要所に説明版があります。オーディオガイドを聞きながら、これらの解説を読めば、勉強になるはずですが・・・。

ここには当時の住居が４棟再現されています。葦などの植物で屋根を覆った竪穴式のものです。掘った土を周りに盛り上げて漆喰で固めたような壁付きの立派な住居もあります。

ストーンヘンジを造るために集まった人々は、このような住居からなる周辺の集落(その一つはダーリントン・ウォール遺跡)に暮らしていたとのことです。

５０トン近くある巨石を運ぶのにどれだけの人達が必要か・・・実験施設です。

僕の力だと、う～ん・・・この石を動かすには後、数百人もの人が必要になるのだ～ぁ・・・

センターで簡単な知識を得た後、このシャトルバスに乗って現地に向かいます。現地まで約３Km、パスで約１０分で現地に着きます。徒歩で行けますが、３０分はかかるでしょう。

シャトルバスの終点からしばらく歩くと、これまで写真などで見覚えのある、ストーンヘンジが見えてきます。

円陣状に並んだ直立の石は、想像していたよりも大きく感じま～す。これが第一印象。高さ７m、重さ約５０トン・・・数字で分かっていても実際に見てみないと実感が湧かないのですww。

これらの直立する巨石は、紀元前２５００年から紀元前２０００年の間に立てられたとのことです。

巨石から約２０m離れて周回する遊歩道ができており、巨石には触ることも近づくこともできません。

夏至のときに、ヒール・ストーンと呼ばれる石と、中心にある祭壇石を結ぶ直線上に太陽が昇るとされています。

オーディオガイドを聞きながらサークルを一周します。

立石とその上に乗る横石とで構成される巨大な門の形の組石（トリリトン）たちです。

今は崩れてしまっていますが、円陣状に並ぶ立石上の横石は互いに円形に繋げられていたとのこと。

中央に一つ建っている立石のトップに凸部が見えるでしょう。あの突起部は、横石にあけられた穴にはめこむための「ほぞ」なんです，

横石同士は溝でつなぎ合わされています。

観察路より外側にあるヒールストーン。

重さ約３５トン、高さ６．１m、当初は真っ直ぐに立ていましたが、現在は内側に向かってやや傾いています。

ヒールストーンの位置からストーンヘンジを見ています。

ストーンヘンジの中心から北東側の入り口を向くと、ヒールストーンの頂に夏至の日の出が見られると言われています。

現地設置の説明版。

説明版の写真は、雪の日の時の同じ場所からのもの。右側にストーンヘンジに向かう直線が見えていますが、これが参道だとのことです。

このことからか、ストーンヘンジは、礼拝や祭祀を行う「儀式の場」であったと推理されますが・・・本当かなぁ～　謎はそんなに簡単には解けない方がいいのてす。

組石（トリリトン）は馬蹄型に並んでいた様ですが、その周りにもサークル状にブルー・ストーンが配されています。

斜めになっている石がひとつ約４トンのブルー・ストーンで、全部で８０個あまりあります。これらは、組石よりも、もっと古い時代に建てられたもので、２５０kmも離れたウェールズのプレセリの丘から運ばれてきたと言われています。

歴史ある横石に鳩??が止まっています。

2つの組石を重ねて見通すと・・・・ううっ　その先からケルト人親子が浮かび上がってまいりました～。

オーディオガイドをしっかり聞きながら、ストーンヘンジの廻りを２周しました。この後、シャトルバスにてビジターセンターに戻ります。

こちらは、ビジターセンターのスクリーンに映されたストーンヘンジ中心から見た冬至のサンライズです。なるほど、神秘的だわ～っ。

ビジターセンター内の展示室も、オーディオガイドによる説明が付いているので、それに沿って勉強します♪。。。

ストーンヘンジ中心から見た風景。

５０００年前の人骨が展示されています。ストーンヘンジの土塁から発掘されたもので、分析によれば、２５才～４０才で亡くなった身長１７２cm、体重７０Kgのイケメン男子のものとか。

ということは、ストーンヘンジは元々は埋葬場所として使用されたとも推測できます。やっぱし謎は解けていない。。。。

ストーンヘンジより約2.7キロ離れたダーリントン・ウォールズ遺跡から発掘された同時期の骨類や食器類が無造作に展示されています。

ストーンヘンジ周辺の風景です。見渡す限りどこにも山や岩場らしきものが見えない草原が広がっています。

ビジターセンターのレストランで遅めのランチをとった後、１５時前のバスにて、オールド・セーラムに向かいます。ストーンヘンジでの滞在は、ビジターセンター内の見学を含めて４時間以上でした。

ソールズベーリへ戻るツアーバスの車窓から、草原の中にこのような円形の土塁を多く見かけます。当時の有力者の墓とのこと。

菜の花が咲くなだらかな丘陵地を通過。

羊たちがのんびり草を食む草原を通過。

１５時
２０分ほどドライブして、オールド・セーラムに到着。
写真はバス停付近にある看板。ほかに目印になるものは見当たりません。

ここで下車する乗客はyouだけでした。乗車時にドライバーに一声かけておいたので停車してくれましたが、黙っていればそのまま通過してしまうかもしれません。

この時期、ソールズヘーリに戻るバスは１時間に１本、２時間を目途に付近を散策することにします。

バス停から来た道を戻る形で坂を上って行くとこの看板が見えてきます。

看板にある上空写真を見ると、このオールド・セーラム遺跡は、２重の堀に囲まれた円形状の城あとみたいです。

丘を上ると結構規模の大きな外堀が見えてきます。

外堀を越えて進むと内堀に架かる橋があります。

内堀の橋を渡った先にオールド・セーラムの遺跡入口があります。

入場料５￡ですが、ツアーバスのチケットを見せて入場できます。

丘の上から内堀を眺めています。

草原の奥に外堀があるのでしょうが、ここからは良く確認できません。

内堀で囲まれた城内です。オールド・セーラムは、１３世紀まで使われていた今のソールズベーリの前身の街遺跡で、宮殿や教会跡などの石垣が見られます。

石壁の手前、網がかけられている穴は、城の井戸です。

がっしりと積み上げられた宮殿の石壁。

石垣や石壁を見ても何か分かりませんが、説明版の写真の様な立派な教会があったようです。

石壁に囲まれた教会の部屋。頑丈な造りのようです。

長い石壁が続きます。

宮殿の基礎の一部。

宮殿は、王の居住スペースや来客と謁見するためのホールや中庭等があったようです。

石壁に囲まれたホール。

丘の端に立つと、手前の草原に大聖堂の遺構が見えています。

丘の上からはソールズベーリ大聖堂の尖塔が見えています。現在のソールズベーリは、ここから３Kmしか離れていないのです。

美しいソールズベーリ草原の風景です。この風景が見られただけでもオールドセーラムに来たかいがありました♪。

イングランドの春で～す。

ソールズベーリに戻るバスは１７時ころ。バスが来るまでの間、バス停付近の古い農家をスケッチしました。

ストーンヘンジからのバスは、ほぼ定刻に到着。中は満席でしたが、次のバスは１時間３０分後、ここからソールズベーリまでは１０分足らずなので、立ったままですが乗車しました。

日本の旅人が座り込んで何やら描き始めたゾォ～。。羊さんらの監視付きでのスケッチでした。

列車とバスで巡る南イングランド。。。バース街歩き編につづく。

この旅行記へのコメント （2）

• パルファンさん 2017/05/30 22:54:26

  謎は謎のままに

  youさん、こんばんは〜
  
  天候が不安定なイギリスなのに・・、郊外に出るのには
  最高のお天気でしたね。
  ストーンヘンジの写真、分り易くじっくり見ることできました〜
  そして、
  “謎はそんなに簡単には解けない方がいいのてす”
  気に入りました、この言葉！
  やはり、youさんはロマンチスト♪
  
  それは、絵にもよく表れています！
  
  それにしても、矢継ぎ早のスケッチアップ、
  うかうかしていれません〜〜
  
  オールドセーラムからみた、ソールズベーリ草原の風景
  最高ですね。
  
  5年前に行ったことのある、バースも楽しみにしてます。
  
  パルファン
  

  youさん からの返信 2017/05/31 22:14:29

  RE: 謎は謎のままに

  パルファンさん　　こんばんは。
  
  毎度、嬉しいコメント有難うござます。
  
  > 天候が不安定なイギリスなのに・・、郊外に出るのには
  > 最高のお天気でしたね。
  
  ハイ、今年４月のイギリスの天候は安定しておりまして、幸いなことにyouがイングランドを旅していた２週間、晴天続きで一度も雨や霧には遭遇しませんでした。
  
  > それにしても、矢継ぎ早のスケッチアップ、
  > うかうかしていれません〜〜
  
  イエイエ、うかうかしてられないのは、youの方でごさいます。
  パルファンさんや pedaruさんの旅行記掲載のスケッチに触発されておりまして、旅先でランチ抜きで一生懸命に仕上げているのです。4TRの中でですが、皆様に刺激されながら、旅やスケッチを楽しむことができることに感謝しております。
  
  you