2012/05/04 - 2012/05/05
8位(同エリア1032件中)
旅猫さん
※2020.05.14 再編集(写真の差し替え、文章の書き直し)の上、改めて公開しました。
北海道3日目。
この日は、朝の特急列車で道東へと向かう。
まだ雪深い沿線の景色を眺めながら美幌駅まで乗車。
美幌駅からはバスに乗り換え、呼人の水芭蕉の群落を観に行く。
宿は、網走湖畔の温泉ホテルだ。
翌日は、一気に札幌駅へ戻る。
札幌では、近郊に住む友人と待ち合わせて夜の札幌へ繰り出した。
友人が選んでくれた5軒の店を梯子し、気付いた時には零時を過ぎていた。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
9時1発の特急『オホーツク1号』で道東へと出発。
特急『オホーツク』は、札幌と網走を結ぶ特急列車。
山岳地帯を走るので、景色はなかなか良いのだが、所要時間が5時間半近く掛かるのが難点である。
今回は、途中の旭川駅から美幌駅までなので、乗車時間は3時間20分ほどだ。特急オホーツク 特急大雪 乗り物
-
旭川駅から東へと走り、上川駅の辺りまで来ると、車窓に大雪山が迫ってくる。
上川駅を出ると、難所の北見峠をトンネルで越える。
列車は、エンジンを唸らせながら走っていく。
峠の辺りでは、まだ雪がかなり積もっていて、春とは思えない景色だった。 -
峠を越えると長閑な風景になった。
しばらく走ると、満開の桜が車窓を過ぎて行った。
昨夜のニュースでは、開花した当日に満開になったと報じていた。 -
途中の遠軽駅には、10時55分に到着した。
列車は、ここで進行方向を変える。
生田原駅の近くまで来ると、北海道らしい景色が広がってきた。 -
そして、美幌駅には12時19分に到着。
途中から降りだした雨は、まだ止む気配がない。
とりあえずバス停へと向かったところ、バスの運転手さんが、「バスの中で待ってていいよ。」と言ってくれたので、雨宿りができた。
その網走BT行のバスは、12時45分に発車。
乗客は地元のお年寄りと私だけで、途中からは一人だけになってしまった。 -
雨に煙る景色を眺めているうちに呼人市街に入り、35分ほどで養護学校入口バス停に到着した。
降りると、バス停の両脇はすべて水芭蕉の群落だった。
以前にも来たことがあるのだが、街のすぐ近くに水芭蕉の群落が広がっている光景はやはり不思議な感じである。 -
バス通りを離れて、ラブホテルが建ち並ぶ道をしばらく歩くと、呼人探鳥遊歩道の入口が見えてきた。
遊歩道は、ここから呼人半島の先端までおよそ7km続いている。
雨で足元がぬかるんでいる中を歩き始める。
しかし、水芭蕉は少し盛りを過ぎてしまっていた。 -
歩いていると、遊歩道のいたるところに大きなペットボトルが吊り下げられている。
覗いてみると、中にはスズメバチの死骸がたくさん入っていた。
こんなにいるのかと思うと、少し怖くなる。 -
まだ綺麗に咲いている水芭蕉もそこかしこに咲いている。
これほど多くの水芭蕉を手軽に観られる場所は貴重である。 -
遊歩道は、途中から歩きやすい木道になった。
しかし、肝心の水芭蕉は、葉が大きくなり見栄えが悪くなっている。
雨も止む気配は無いし、この先は薄暗くなっていたので、今回はここで断念して戻ることにした。 -
入口へ戻り辺りを見渡すと、桜らしき木が見えた。
近寄ってみると、大好きなエゾヤマザクラだった。
その上品で淡い桃色の花弁が、儚げで何とも言えず美しい。 -
予定よりかなり早く切り上げてしまったので、バスが来る時間まで、まだ2時間もある。
雨の中、どうにもならないので、思い切って網走湖畔沿いに今宵の宿まで歩いていくことにした。
その途中、芽吹き始めた森の緑がとても綺麗だった。 -
道路脇に、シラカンバが立っていた。
その白い樹皮は、やはり美しい。 -
この季節、木々も花を付けている。
春は、自然の息吹を感じられるので好きである。
何より、緑が美しい。 -
のんびり歩いても、30分足らずで宿に着いてしまった。
思いの外近かった。
今宵の宿は、網走湖温泉のホテル網走湖荘。
一人旅では、滅多に1万円を超える宿には泊まらないのだが、二食付で9,000円台だったので予約したのだ。 -
部屋は、二人用の洋室だった。
和室の方が好みなのだが、安いので仕方が無い。網走湖畔温泉 ホテル網走湖荘 宿・ホテル
-
とりあえず、『火口原』と言う風変わりな名の付いた大浴場へ。
湯船が大きくて良かったが、温泉自体には特徴は無かった。網走湖温泉 温泉
-
風呂上りには麦酒。
もちろん、北海道へ来たらサッポロクラシックしかない。
何度飲んでも、この麦酒は旨い。
夕食後、もう一度風呂に浸かり、あとは部屋で寛いだ。
早朝に散歩でもしようと考え、早めに就寝することにする。 -
翌朝、5時過ぎに目が覚めると小鳥のさえずりが聴こえていた。
カーテンを開けると朝の光が眩しかった。
朝風呂に入った後、宿の前に出ると、昨日とは全く違った景色が広がっていた。 -
宿で教えてもらった場所へと歩いて行く。
しばらくすると、青空が顔を出した。
湖畔では、釣り人が一人いるだけ。
脇の道を走り過ぎる車は多かったが、歩いているのは私だけだった。
おかげで、網走湖の景色も独り占めだ。網走湖 自然・景勝地
-
そろそろ朝食の時間なので宿ヘと戻る。
途中で、網走駅を6時25分に出た札幌行の特急『オホーツク2号』に追い抜かれた。
朝食後、バスの時刻をフロントに尋ねると、網走駅へ行くなら宿の車で送ってくれるとのこと。
それではと、お言葉に甘えて乗せてもらうことにした。 -
宿を出るころには、再び雨が降ってきた。
運転手さんが、少し寄り道をさせてくださいと言う。
すると、民家に立ち寄り学生さんを一人乗せた。
長閑なことだ。
予定していた列車は9時30分発だが、まだ時刻は8時30分。
その前に、8時37分発の普通列車があったので、乗ってしまうことにした。網走駅 駅
-
網走駅を出ると、右手にすぐ水路のようなものが見えてくる。
これは、網走湖とオホーツク海を結ぶもので、凍結する冬にはアザラシが寝そべっていたりする。
その先の呼人駅の手前辺りから女満別駅近くまでは、水芭蕉も観られる。
道路は別の場所を通っているため、その景色は鉄道ならではのものだ。 -
その列車の終点である留辺蘂駅には10時18分に到着した。
網走駅からは1時間40分ほどの普通列車の旅だった。
留辺蘂駅は、駅らしい風情が漂っている。留辺蘂駅 駅
-
20分の待ち合わせで、10時38分発の特急『オホーツク4号』に乗車。
後は、終着の札幌駅まで連れて行ってくれる。 -
4時間少々の車窓の旅で、札幌駅に到着。
降り立った札幌駅の変わりようには驚くばかりだった。
最初に訪れた時の、旅人が駅前にテントを張っていた光景が嘘のようだ。
外観からは想像もつかない硝子張りの交番などもあった。 -
今宵の宿は、駅に隣接するセンチュリーロイヤルホテルだ。
この後、友人と会うため、駅近くの宿を取ったのだが、スタンダートツインしか空いていなかった。
18時に待ち合わせているので、とりあえずシャワーで汗を流した。センチュリーロイヤルホテル 宿・ホテル
-
ホテルの前で合流し、まず友人が連れて行ってくれたのは、雑居ビルの中にあった古本屋だった。
店の奥にカウンターがあり、そこでお酒が飲めるのだ。
とりあえず生麦酒で再会を祝す。
そこは、新宿にあったら毎週寄りたくなるような店だった。
※現在、移転しています。古本とビール アダノンキ グルメ・レストラン
-
続いて向かったのはカウンターだけの小さなワインバー。
そこは、北海道産のワインに力を入れている店だった。
兄のワインも取り扱っていたが、この日は置いてなかった。
ドメーヌ・タカヒコもさすがに無かった。
※現在、移転しています。道産ワイン応援団winecafé veraison グルメ・レストラン
-
ワインを楽しんだ後、二条市場へと向かう。
その一角のビルの二階に、地麦酒の工房があるらしい。
市場自体はすでに終わっているので、人通りは少ない。 -
その工房では、その場で麦酒が楽しめる。
狭いながらもなかなか洒落た店で、ここは特に気に入った。
つまみの種類は少なかったが、麦酒もつまみも美味しかった。
※現在、移転しています。ビアバー・ノースアイランド グルメ・レストラン
-
4軒目に連れて行かれたのは、狸小路にあったラムの専門店。
そこで飲むことが出来る銘柄の多さには驚いた。
どれを注文して良いか分からず、店の方に好みを伝えて選んでいただく。
2杯いただいたが、なかなか美味しかった。BETTY グルメ・レストラン
-
店を出て、狸小路をさらに進んでいく。
歩いて移動しているので、結構時間が掛かる。
そのおかげで、酔いが醒めるのはありがたいが、もうかなり呑んでいる。
ところが、もう一軒、ぜひ紹介したい店があるという。
着いてみれば、なんと日本酒の店だった。 -
その店は、道内の蔵元のみと言う品揃え。
結構貴重なものもあり、なかなか面白い。
最初に飲んだのは、江別限定の『瑞穂のしずく 特別純米』。
さらに、『二世古 原酒』もいただいた。
締めには、『北の麦焼酎 十勝無敗』をロックで呑む。 -
気が付けば、零時を過ぎていて、友人はすでに終電無し。
マンガ喫茶泊となってしまい、奥様に申し訳ない。
素敵な店を5軒も紹介してくれた友人とは、ホテルの前で別れた。
大いに呑んだが、とても楽しい夜だった。
明日は早いので、すぐに寝ることにする。
最終日は、函館で今年最後の花見だ。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- nimameさん 2020/05/16 21:08:51
- 水芭蕉。
- 旅猫さんご無沙汰しております。
何時も汽車の旅楽しく読ませて頂いていますが・
今回2012年の旅・再編集してアップされたの見て・全部北海道・
どれもお花が素敵で又道民であるnimameの知らない場所も・
旅猫さんは汽車&徒歩などで詳しく観察されていて、毎回感心させられます。
浦臼神社のある275号の道は何十回走った事か!
なのに知らない事が多すぎでした!!
旭川嵐山公園も行った事無いし、嵐山のアズマイチゲ凄く清楚ですね♪
後・白のエゾエンゴサクも初めて見ました(^^)
素晴らしい写真の数々有難う御座いました。
nimame
- 旅猫さん からの返信 2020/05/17 07:54:35
- RE: 水芭蕉。
- nimameさん、こんにちは。
こちらこそ、ご無沙汰しております。
2月以降、まったく旅へ出ていないので、未公開中の古い旅行記を再編集して公開しています。
実は、写真も文書もほとんど見直ししているので、最初の公開時と変わらないのはタイトルくらいです。
表紙の写真さえ変えてしまったものもあります。
公共交通機関と徒歩だと、あまり移動しないので、一つの場所をじっくり観てしまうのです。
車は便利で効率的に回れますが、多くの場所を一度に回りすぎるような気がして。
この時は、北の大地の春の妖精たちに会いに行く旅でした。
浦臼神社は、前から一度訪れてみたいと思っていた場所でした。
思っていたよりも素晴らしく、感動しました。
嵐山公園も、自然が豊かでとても気持ち良かったです。
ぜひ、訪れてみてください。
大好きな北海道にお住まいなのが羨ましいです。
旅猫
-
- rokoさん 2012/06/19 22:44:31
- 呼人半島の水芭蕉
- 旅猫さん こんばんは
呼人半島、初めて知りました。
ここは水芭蕉の大群落があるんですね。
すこし見ごろが過ぎてしまっていたようで、残念でしたね。
スズメバチがペットボトルに、びっくりです。
エゾヤマザクラの可愛いこと!
翌朝は雨もやみ、清々しい散歩 気持ちよさそう〜
札幌では友人とあって、5軒も梯子ですか!
素敵なお店ばかり案内してもらって、ご自分はマンガ喫茶泊
いい気分で札幌の夜をすごされ、ご友人に感謝ですね。
roko
- 旅猫さん からの返信 2012/06/23 08:43:36
- RE: 呼人半島の水芭蕉
- rokoさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
呼人半島は、北海道でも随一の水芭蕉の群生地です。
列車の車窓からも見ることができますが、やはり歩くのが一番。
集落のすぐそばにあるのも北海道ならではです。
スズメバチには驚きました。
雨が降っていて良かった。
> エゾヤマザクラの可愛いこと!
この桜は、花の色がとても綺麗なので大好きです。
あまり多く見られなかったのが残念でしたが。
札幌の夜は最高でした!
久しぶりに会った友人との会話も楽しく、まさに時の立つのも忘れてしまい。
翌朝、7時の列車だったので、ちょっと寝不足になりましたけど(笑)
旅猫
-
- ツーリスト今中さん 2012/06/18 21:39:57
- 妖精と酔う生(*^_^*)
- 石北線の車窓の景色には惹かれますが、、、長いですよね!
白滝辺りの一日何本も止まらない駅や交換所?
鉄・弟に付き合わされてドライブで巡る(邪道だ!)
水芭蕉に雨は満更でもない組み合わせではあるけれど
盛りの過ぎた水芭蕉に大降り?の雨ではちょっと。。。かもしれませんね
北海道だと牧草地にまで水芭蕉があったりするのですが
春を告げる妖精の1つとして季節感あるし良いですよね。
「蛇の枕」なんていう別名もありますが
「ベコの舌」とか、、、、
札幌の飲み歩きは素敵ですね!
以前お会いしたお猿のKさんでしょうか?
元飲兵衛、大酒飲みの今中としては垂涎ものですぅ〜
色んな意味で飲めないのが残念です!
あれだけ梯子して飲んでも写真がブレテないのはさすがです!(笑)
それにしても私で27票目の得票なのに誰もカキコしていないっていうのもまた不思議です!
いやぁ素敵な札幌Nightですねぇ!
飲まなくっても良い気持ちになってきます
- 旅猫さん からの返信 2012/06/23 08:35:59
- RE: 妖精と酔う生(*^_^*)
- ツーリスト今中さん、こんにちは。
石北線の車窓は良いですよね。
確かに長いですけど(^^;
去年、刺巻湿原で水芭蕉を見た時も雨でしたが、
今回は、肝心の水芭蕉がいまひとつだったので、雨もちょっと鬱陶しくて。
でも、代わりに新緑がとても綺麗でした。
> 以前お会いしたお猿のKさんでしょうか?
そうです、あの時の彼です(笑)
まさかの5軒はしご&終電乗り遅れ(笑)
旅先で零時越えは久しぶりでした。
> あれだけ梯子して飲んでも写真がブレテないのはさすがです!(笑)
実は、最後の日本酒の店で撮った写真はブレが多かったのです。
まあ、暗かったこともあるのですが。
以前に比べると、書き込みする人が減りましたね。
常連さんが、かなり辞めてしまったし。
旅猫
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