2008/08/31 - 2008/08/31
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コクリコさん
今回訪れたパリ市立美術館、三番目はロココの香り溢れるコニャック・ジェイ美術館です。
16世紀から18世紀の建物が今尚残るマレ地区。
その建物を利用した美術館、博物館がマレ地区に点在しています。
カルナヴァレ(パリ歴史)博物館
ピカソ美術館(サレ館)
ヴィクトル・ユーゴー記念館(ヴォージュ広場)
狩猟博物館(ゲネゴー館)
フランス歴史博物館(スービーズ館)
国立古文書館(スービーズ館)
フォルネイ図書館(サンス館・・・現存するパリで最も古い15世紀の館)
パリ市資料館(ラモワニョン館)
錠前博物館
シュリー館
人形博物館
ひとつひとつ挙げていったら数えられないくらい。
その中のひとつに「コニャック・ジェイ美術館(Musee Cognaq-Jay)」があります。
百貨店サマリテーヌの創設者エルネスト・コニャックとその妻マリー=ルイーズ・ジェイが収集したコレクション。
16世紀に建設されたドノン館にその美しいコレクションが集められ、コニャック亡き後パリ市に寄贈され、パリ市立美術館として公開されています。
当時は印象派の全盛時代。当初はルノワールやモネなど印象派の絵画を集めていたようですが、友人の美術商の勧めにより、18世紀ロココの時代の美術品、調度品に興味を持つようになったそうです。
美術館は18世紀の貴族の暮らしぶりを思わせる優美なコレクションであふれています。
ヴェルサイユやフォンテーヌブローの宮殿まで行く時間のない方、コニャック・ジェイ美術館でプチ・ロココを味わってみてはいかがでしょうか? それも無料で♪
☆コニャック・ジェイ美術館
8, rue Elzevir 75003 Paris
アクセス メトロ≪サン・ポール≫駅
≪ランビュトー≫駅
開館時間 10時から18時
休館日 月曜 祝日
入館料 無料
写真撮影 可(フラッシュ不可)
★写真は愛らしくて気に入ってしまったフラゴナールの『アムール』
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サン・ポールからスタートします。
サン・ポール・サン・ルイ教会前を走っていたステキに赤い消防所の車。 -
サン・アントワーヌ通りを渡りシュリー館へ。
シュリー館の重厚な木の扉のノッカーまでもが芸術的。
でも良く見てください。
ハートに見えるけれど2匹の蛇が取っ手に絡み付いて、花型の飾りを長〜い舌でペロペロ舐めているのです。 -
シュリー館から王の館へ。
王の館の扉が開いています。
扉からパリで一番美しいと言われているヴォージュ広場のアーケードに続きます。 -
広場はアンリ4世のために1605年に建設が計画されたが、完成はその7年後ルイ13世の時代。
パリで一番美しい広場かどうかはわからないけれど、広場を囲むアーケードが好き。 -
ヴォージュ広場の噴水。
昼休みには高校生たちが思い思いに座ってしゃべったり、食べたり、寝転がったりしている開放的な広場。
もちろん観光客も王の像(ルイ13世)の前で記念写真。 -
ヴォージュ広場から見上げた青空。
広場は南北にある「王の館」「王妃の館」他36の館に囲まれています。 -
ヴォージュ広場を抜けフラン・ブルジョワ通りを歩く。
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瀟洒な建物が並ぶフラン・ブルジヨワ通り。
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16〜18世紀の館がそのまま住居になっていて、ひとつひとつ目を凝らして歩いているとキリがなくなります。
バルコニーの緻密で豪華なこと! -
フラン・ブルジョワ通りを右に曲がるとエルゼヴィール通り。
エルゼヴィール通り沿いに≪コニャック・ジェイ≫
美術館の入り口があります。
☆写真はエルゼヴィール通りの建物に貼ってあったお洒落な表札。
白とブルーの色合いがとってもステキ。 -
≪コニャック・ジェイ美術館≫の看板はこのように目立たないので通り過ぎないように気をつけてくださいね。
見学時間の始まる10時前に着いたので受付の椅子に座っていると、となりに座っていた中国人らしい婦人が「中国人ですか?」と話しかけてきました。
あら〜お互いに相手を中国人だと思っていたみたい。
ベトナム人の方でした。。。同じ東洋人同士でもどこの国の人か正確には見分けがつかないのねぇ。
似ていますものね。
「息子がこの美術館で仕事をしていて今日案内してもらうのよ」と、とても嬉しそうでした。
ちなみにこのご婦人のご主人はフランス人だそうです。 -
10時ぴったりに息子さんがやってきて、お母さんに解説しながら館内を案内していました。
息子さんの後を即々嬉しそうに付いていくお母さん。
とっても微笑ましかったです。
私たちといえば、美術館でゆっくり撮影、、、なんちゃって。
室内なので相変わらず暗くてブレた写真ですが。
☆写真はナンシー派のタピスリーを背景にした子供の彫刻。 -
錬鉄製の手の込んだ細工のある手摺りの階段。
でもこの階段は上らずに1階のグランド・サロンから見学。 -
18世紀の貴族趣味、ロココの芸術はあまり好みではないのですが、
つまり「綺麗!」「豪華!」だけで。
でもお気楽に見られるのが良いかな。
コニャック・ジェイ美術館は無料だし、大きすぎないし、いつものことながら、雨宿り、お手洗いも借りられる、それプラスお宝美術品が見られる(^^)v
1階グランドサロンから見学。
☆写真の絵はブーシェの≪音楽のレッスン≫ -
グランドサロンには18世紀当時の貴族の優美な家具調度品が置かれています。
これらすべてエルネスト・コニャック、ルイーズ・ジェイ夫妻の収集品です。
☆写真の肖像画はフラゴナール≪マダム・ノランヴァル≫ -
バッカスの女(バッカス教の女と言った方が良いのかな)と子供のファウヌス(ギリシャ神話の牧神パン)。
絵といい彫刻といい実に退廃的なムードが漂っています♪
同じ題材でもギリシャ彫刻やルネサンス彫刻の緊張感がありません。
緊張感がないのは私も同じですけれど(^^;) -
天井にはクリスタルのシャンデリア。
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使い込まれた肘掛椅子。
王妃の肘掛け椅子5脚、長椅子、ボワズリー(羽目の木彫細工)のテーブルなど当時を偲ばせる調度品を見ていると、私が幼いころ持っていたお人形さんの家具、調度品を思い出してしまいました。
本当にこんな感じで大好きだった!
綺麗な物が大好きだった頃♪ -
隣の部屋に飾られていたヴァトー≪公園での集い≫
夫妻が集めたブーシェ、フラゴナール、ヴァトー、フランス・ロココの代表的な画家の作品が美術館に並んでいます。
優雅で愉快で享楽的な絵♪
見ていて愉しい! -
上に何かハっとするものを感じて見あげると。
16世紀の典型的な彩色された格子天井。
写真では暗くてはっきり見えませんが、鮮やかな色彩の美しい天井でした。 -
二階に続く通路には小さなテーブルや絵画が展示されています。
写真は通路に掛けられたタピスリー。 -
美しいボワズリー(羽目の木彫細工)が施されたテーブル。
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テーブルの羽目絵(ボワズリー)を写して見ましたが暗くて、はっきり見えないですね。
とても美しい羽目絵だったのですが。 -
ニコラ・ローレンスの作品。
窓から男の子が好きな娘に恋の悪戯をしているような絵。
「転寝なんてしてないで、僕と遊ぼうよ」
こんな風な絵って結構好き。 -
青い色調の丸い部屋。
-
木の壁にブルーの木彫がとても綺麗。
ブルーと白の組み合わせってとても清楚で気品がある。
たとえば、中国や日本の染付けやロイヤルコペンハーゲンのブルーフルーテッドのように。 -
部屋に置かれていたセーヴル焼きの時計は今なお正確な時を刻んでいました。
-
グルーズ「赤いチョッキの少年」
少年を描かせたら随一の画家グルーズ。
少年は何をじっと見つめているのかしら。
≪コニャック・ジェイ美術館≫で最も有名な絵のひとつのようです。 -
丸い部屋にはマイセン(多分)の陶磁器がたくさんガラスケースに飾られていました。
小さな陶磁器は色とりどりの小花のようで白とブルーの明るい部屋がいっそう明るく見えました。 -
-
第8室。
ブーシェ≪ボードワンの娘≫ -
第9室。
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第9室に飾られていたユベール・ロベール≪事故≫
古代遺跡の修復作業していた人が足を踏み外して落ちてゆく絵。
下で見ている人の悲鳴が聞こえそう。
見ている私も心を突かれてしまいました。
私はこの絵だけでなく古代の遺跡が描かれている絵がなぜか好きでいつもジーーーっと見入ってしまいます。 -
10室。
ポーランド式の天蓋のあるベッド。
実際ヴェルサイユ宮殿で使われていたベッドだそうです。
天蓋のあるベッドに寝てみたいな。
この時代は上体を起こして寝ていたのでベッドの大きさは小さいですが、上体を起こして寝るのは嫌ではないのでOKですワタシ(^^)v -
11室。
フラゴナール≪アムール(キューピッド)≫
フラゴナールの絵って綺麗だけど特に好きではなかったけれど、この絵は気に入りました!
オルゴールやアクセサリケースの蓋にして持っていたいな。 -
14室。
この部屋は見るだけで中には入れません。 -
こちらの方向から14室。
真ん中に掛かっている肖像画は暗いですが、ナティエ作≪マリー・ラグザンスカ≫(ルイ15世の妃)
ナティエは18世紀の宮廷画家。
当時の宮廷人の肖像画を多く描いている。 -
これもナティエの肖像画。
ルイ15世の皇女。
名前はメモしていないのでわかりません。 -
微かに紫色したシャンデリア。
-
お手洗いへ、石の壁、石の床の通路。
誰もいないので、私一人16世紀にさ迷いこんだみたい。
ドキドキ。 -
木の扉を開けて。。。
広すぎる!贅沢なお手洗い。
たった一つだけ、もったいないな。
二つくらいあった方が良いのに(^^;) -
美術館の中庭で遊ぶ若い母親と子供。
中庭から美術館のあるドノン館を写しました。
無料でロココの雰囲気を味わうにはお勧めの美術館です。
ルーブルやオルセーほど広くはないにしても、ちょうど良い広さがあり、私の写真では展示品の半分にも足りません。
マレ地区歩きにふらっと寄ってみてはいかがでしょうか。
同じく無料の市立カルナヴァレ・パリ歴史博物館や、ピカソ美術館のすぐ近くです♪
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 迷子さん 2008/11/04 12:30:31
- オッホッホ〜、ロココでざんす〜♪
- う、こんな美術館があったのどすな?
凄いね
ここは絶対ロココって?って人でも
往年のベルバラファン、オスカル世代には受けそうっすね。
(その割りに日本人観光客さんは多そうには感じないけどさ)
アッシもロココ=フラゴナール代表〜!
すか知らなかったりする・・・・・・。
でもでも、いつも思うけど
おフランスの美術館&博物館は
写真撮影OKで太ッ腹でございますなぁ〜。
許可取れば、その場で模写も出来るすね
芸術に対する扱いの許容範囲が広いのどすな。
- コクリコさん からの返信 2008/11/04 20:54:41
- RE: オッホッホ〜、ロココでざんす〜♪
- > う、こんな美術館があったのどすな?
> 凄いね
コニャック・ジェイ夫妻はよくもこんなにロココを集めたものどすな。
> ここは絶対ロココって?って人でも
> 往年のベルバラファン、オスカル世代には受けそうっすね。
> (その割りに日本人観光客さんは多そうには感じないけどさ)
同じ無料の市立博物館のカルナヴアレ博物館の方が日本人には有名かも。
でも、あそこはフランス革命などお勉強の要素が必要だし、かなり広いからここの方がお気楽にキャーキャー見られそうなんだけど。
雨宿りとかおトイレ休憩にも使えて、かつロココだから好きな人にはお薦めですよね。
そうそう、いろんな美術館でスケッチしている人や子供たち見かけました。
私も絵の心得があればチャッチャとスケッチするのになぁ。
写真のセンスすらイマイチなんだから(^^;)
>オッホッホ〜、ロココでざんす〜♪
ってどこかの旅行記で見たような気がするけど・・・伊豆のどこかだったよね〜確かあのお二人q(^^q)
-
- 前日光さん 2008/10/19 00:37:13
- コニャックのように濃厚な。。。
- こんばんは〜!
美術館系はゆっくりじっくり見たいのですが、浮き世は忙しくて。
やっと拝見させていただきました。
シュリー館のノッカー、よく見ると恐いですね。
基本的に蛇系、ダメなんですよ。
でも美術的には、きっと芸術家を創作欲にかき立てる何物かが
あるのでしょうね?
美術館内部の天上やシャンデリア、壁のブルーと白のコントラスト、
ステキですね!
ウェッジウッドのティーカップを連想してしまいました!
ユベール・ロベールの≪事故≫という絵、確かに印象深いですね。
こんな瞬間を題材とする絵があるのですねぇ!!
天蓋付きのベッド、コクリコさんも興味ありでしたか?
実は、私もですよ〜〜 オーロラ姫とかラプンツェルとかが眠って
いそうですよね?
イギリスのソールズベリで泊まったホテルが、もう少し高い料金を
払えば、天蓋付きベッドだったのですがね。
そこは哀しい庶民でして。。。
いやぁ、なんだか別世界の優雅な気分を味わうことができました。
またお邪魔しますね〜
では〜
前日光
- コクリコさん からの返信 2008/10/19 23:27:40
- RE: コニャックのように濃厚な。。。
- 前日光さん、こんばんは。
お忙しいのに旅行記をご覧下さり、丁寧なコメントと投票ありがとうございました。
私は前日光さんのように毎日仕事をしているわけではなく、時々仕事をしているだけなのに、疲れてしまって、皆さんの旅行記に遊びに行く時間も、たまっている自分の旅行記を書くのもはかどらなくて(^^;)
なんだか最近どーんと年取ったみたいな感じ。。。
> シュリー館のノッカー、よく見ると恐いですね。
> 基本的に蛇系、ダメなんですよ。
写真をPCに落とすまで蛇だと気がつきませんでした。
でも、蛇をじーっと見るのが好きかも(^^)
ワニとか庭のトカゲの生態を見るもの好きです、、、前日光さんに気持ち悪がられそうですね。
蛇系は好きなんですがミミズやナメクジは大嫌いです。
> ウェッジウッドのティーカップを連想してしまいました!
わっ、前日光さんに言われて今気がつきました。本当にそうですね
> イギリスのソールズベリで泊まったホテルが、もう少し高い料金を
> 払えば、天蓋付きベッドだったのですがね。
ソールズベリーといえばカドフェル修道士の?
カドフェル修道士ファンとしては一度行ってみたいです。
天蓋ベッドでなくてもいいや〜
そうそう、最近、出雲が好きな人に前日光さんからお聞きしたヨモツヒラサカ(漢字の変換ができなくてすみません)の話をしたら、「知らなかった」と言ってすごく喜ばれました!
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