2026/06/12 - 2026/06/12
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mom Kさん
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小樽の宿オーナーとのおしゃべりから始まった。
客室は二部屋の “ホーム安田”。一日目は、ゲストは私だけ。予約時に遅く着く旨を伝えると、丁寧で迅速な返事が返ってきていた。初めてだけど、なんとなく安心と期待を持つ。
フエリー港からも南樽市場からも分かりやすいアクセスに初めてのエリア&バックパッカー姿の私。これを決め手で選んだ。お宿はその旅の在り方を決める。
彼のルーツは秋田だそうだが、それはおじいさんよりまだ上の時代で、三代続いての根っからの小樽人。もう私は尋ねたいことで頭の中が渦巻いていた。
ヤン衆の言葉が彼から出てきた時が、最初に飛び上がったこと。以後、つんのめり状態で聴いていた。♂「魚はだんだん減少していくというけど、鰊は突然パタッと来なくなったんだよ。急に獲れなくなって・・・。」真に迫る。
鰊が金肥と呼ばれていたことは、関西でもよく知られているし、古い港町の昔の肥料屋さんの建物は大きく、その扱いの規模が分かるというもの。そこに岩見沢が浮上。鰊を加工する工場があったという。加えて採炭地方。
「岩見沢」と鉄道の役割、「小樽」とのつながりが話題になった時、心湧きたった。行かなくっちゃ。今行かなくっちゃ。
「岩見沢」を見ようと決めた。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
-
“ホーム安田”から徒歩で迷わず到着。
南小樽駅
9時25分発 “JR快速エアポート52号” 乗車。南小樽駅 駅
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あの水平線の向こうから私はやってきた。もう一度 “けやき” とのチャンスをつくりたい。バックパッカーではなくてクルーズ二人旅で。
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「銭函」駅名気になっていた。プラットホームに目を凝らしていたら、銭函もどきの錠前付き木箱が置かれていた。それほど古くはなさそう。でもイメージに沿ってくれるJR北海道さんのナイスな演出。
本日眩しい晴天。海も光っている。 -
桑園駅で乗り換え、10時48分、終点「岩見沢駅」に着いた。
今日の最終地「滝川」行列車時刻をチェック。13時57分発がいい。
さて3時間をどう生かす。インフォメーションを探した。駅ビルは大きく、改札口は2階で、1階へエスカレーターが続いていた。お土産売り場の向こうにカウンターが見えた。
質問その1,「古い建物は、どこにありますか。」2か所教えられた。
質問その2,「近くに古い喫茶店はありますか。」
If女性は、「そこから見えています。“にれ”です。昭和の感じがしますよ。私は高校生の時よく行っていました。」私の喜ぶ様子を見た彼女、トーンを落として付け加える。♀「“にれ” は、禁煙じゃないんです。」残念そうなお顔。それで大人になった彼女は足が遠のいたのかもしれませんね。私は、“大人” も過ぎつつある年齢。「全然、OKです。」と、彼女に笑顔付きで返した。
質問1の場所へのアクセスをもう一度確認すると、私を誘って玄関から外へ。指さして、歩く方向と目印の建物を教えてくれた。岩見沢駅 駅
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先ず駅の表側、彼女が指で示してくれた商店街に続く建物へ。
「そらち炭鉱の記憶マネジメント」の看板があった。
入ってすぐは昔の事務所のようなところで、たくさんの資料やチラシが目に入った。
奥の石倉でジンギスカン鍋の特別出張展示がされているという。 -
数十年物置の奥に捨て置かれた鍋もあったという。それを館長さんが工夫を重ねて見つけた方法で磨き上げる工程も展示説明されていた。
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ジンギスカン鍋メーカーのシリーズ物が全部そろったと、喜びあふれた文面が添えられている。
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このレシピは想像するだけでお味が舌に上る。私はポークソテーに応用したくなった。調味料のメーカー名が楽しい。
岩見沢で大きなお土産をいただいた。 -
二階への階段は、光る鍋の対局。当時そのままだろうか。いや、重い麻袋を担いでの上り下りだから、もっとすり減っていたはず。雪解けのぬかるみを歩いての階段。これぐらいは数年で土汚れで染まっていくだろう。でもがっしりとした造りであることは、上がり始めた足が教えてくれた。軋みもない。
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鉄道で運ばれてきたものを保管していた倉庫だった石蔵。今月の催し“ジンギスカン鍋”展示場を見下ろす。
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♀「レールセンターは、現在も使われていますから、敷地内には入れません。外から建物を見るぐらいですが。」と教えてもらっていた。
線路の向こう側に行く方法がこの大きな空中通路。ホーム陸橋ではありません。エレベーターもあります。途中階に自転車置き場も併設されていました。
とにかく大きくこれほど立派にする理由が分からない。日中でこれなら夜は不安になる。 -
広い階段を下りて出ると、向こうに岩見沢レールセンターが見えた。
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ウッチの倉庫街を思い出した。同じころのような気がしてくる。両者、過去の栄光を今に伝える建物。
ここからは敷地内と言うぎりぎりのところに乗り出し、撮った一枚。 -
広い空中通路を戻る。旭川方面。これほどの線路数の多さは初めてのような。数えてみる。途中で分かれて、引き込み線も入れると、20本は軽く超えた。
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こちらは駅舎の見える方だから、枠の広い窓もあり、しばらく眺めていた。
Fさんならきっと「コーフン」という表現をされるだろう。
私は鉄道マンの働きぶりやその連携ぶりを想像する。スマホなんかなかった頃。
二結で出合った自動車修理店の店主クラスの男たちがごろごろいた時代。
私達は失っているものが多いとまた思う。 -
駅前の素晴らしい木。どこかで見たどこかで見たと考えたが、思い出せない。
剪定もせずの直立不動の高い木を見ている記憶がする。こののびやかで堂々した姿。
昭和の喫茶店“にれ”に向かった。岩見沢駅 駅
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奥行きのある店内。この席が真ん中ぐらいで、入り口を向いている。
確かに禁煙ではありません。左向こうのお二人連れは、そのお楽しみ中。
背後の席はほぼ埋まっていた。にれ グルメ・レストラン
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周りに、このお店のランチが運ばれていく。それを見ても気持ちが動かない。
珈琲の気分ではないから、思い切ってコレ。クリームソーダか迷ったけれど。
ゆっくり楽しめる方を選んだ。
十分休んだつもりが、まだ30分ほど時間がある。もう一度アーケードの通りを歩こう。にれ グルメ・レストラン
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右の建物が”そらち炭鉱記憶マネージメントセンター”
左のお店には、懐かしいおもちゃが陳列されていた。二人連れのお客さんが立ち止まり、ショーウインドウを見ながら楽しく語らい、入っていく。 -
アーケードがなくなってもお店がぽつんぽつんと見えるので歩いて行くと、馬具のお店。お隣の玄関ガラス越しに頑丈な長靴が見えた。“ミツウマ”マーク!
でも見たことのないデザイン。「ばんえい」の騎手が履く感じに見える。「○○キング」名に頷く。そのストックだろうか、上の包み紙の質実さに目が留まる。
健さんも履いたと思いたい。あの増毛で、まだ汽車が元気だった頃。
駅に引き返し、インフォメーションの女性にお礼を言うつもりで立ち寄ったが、交代時間だった。「教えていただいた所へ行くことができました。ありがとうございましたとお伝えください。」とことづけ、駅前の素晴らしい木の名前を尋ねた。
♀「石炭のもとになる木です。メタセコイヤです。もう(植えて)20年ぐらいかなあ。」と。どの人も優しい物言いで教えて下さる。
どこで見たかを思い出した。40年前だもの。
岩見沢の栄光は人々の中に蓄積されていると思った。 -
まだまだ軽いバックパックなので、結局コインロッカーに預けないまま歩いた。
“岩見沢”とはよい出会いになった。
次の駅はもう周辺に人家がわずか。 -
座席から先頭が見通せた。乗客は静かでまばら。立って行ってみよう。バッグも置いたままでいい。後ろ姿はまだ少し自信がある。(年齢的に)
次の駅に着いた。左手はずっと畑や田が広がる。右に目を向けたら、大きな看板。
「町民募集中」
看板屋さんが書いたとは思えない字体。切実さが伝わりながらも微笑ましく、頑張ってくださいとエールを送りたくなった。 -
線路は、いつまでも真っ直ぐだった。
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この旅行記へのコメント (5)
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- エフサさん 2026/06/25 06:37:06
- 石蔵は「マルカネ煙草」の倉庫でした。
- 岩見沢で途中下車されたのですね。今回もmomKさんの「予期せぬ幸運な偶然を引き寄せる力」がはたらきましたね。
『そらち炭鉱の記憶マネジメントセンター』に併設されている石蔵は当時はタバコ(煙草)を保管する蔵として使われていました。札幌軟石で造られた蔵の外壁には﹁(カネ)に煙と書いて「マルカネ煙草」と読む屋号が刻まれています。
往時は荷物の積下ろしのため、すぐ傍まで引込線が敷かれていて、機関車の煤が染込んだ札幌軟石の外壁はちょっと黒ずんでいます。
ここは大泉洋主演の映画『ぶどうの涙』のロケ地としても使われました。
パンフレットや館内のパネル説明で既にご存知でしたら。ごめんなさい🙏
- mom Kさん からの返信 2026/06/25 08:50:05
- aa~得心
- Dr.おはようございます。こちら今日も雨です。
石蔵に向かう時は、「何に使われていたんだろう。」と思ったんですが、前の事務所とこの石蔵の間の小さな通路に石炭のかたまりや炭坑で使われた道具が展示されています。それには、さっと目を向けて石蔵に入りました。そしてこのおびただしいジンギスカン鍋。それも丁寧な展示です。すっかりお口の中もジンギスカン状態になっていました。最後に階段が目に入り、上がってみました。壁は格子状に桟のような造りで、石炭ではないなあ。昆布?いや、内陸部に貯蔵するかしら。?状態でうっちゃっていた疑問です。おそらくDr.がおっしゃるように、どこかに石蔵についての説明もなされていたはずです。もう頭満腹でした。
Dr.の解説は他のことへのつながりも見え、上記の疑問を思いだしての氷解。
外壁を丁寧に見るべきだった。視野の狭い私だとまたもやの後悔です。
もう一つ「札幌軟石」について、今回の小樽滞在で“元日本郵船小樽支店”に入館できました。魅力的な内装に展示内容。休み休みゆっくり楽しんで閲覧させてもらいました。そこで「小樽軟石」「札幌軟石」の実物を見、小樽の建物の美の秘密を知ったわけです。Dr.のご教示は、ここにも直結。
永遠の少年へけけさんは、Dr.より年長なのに「兄さん」と。自ら願って “舎弟” の座につかれたのは、むべなるかな。 拝そして謝 mom K
- エフサさん からの返信 2026/06/25 09:18:59
- Re: 石蔵は「マルカネ煙草」の倉庫でした。
- え~とですね。歳の件はちょっと微妙なので、来週お会いしてご本人に確認してみます。
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- へけけさん 2026/06/24 10:20:31
- 岩見沢はコーフンしました(過去形)
- mom kさん 早!
メタセコイアが石炭の木なんですね。でも何百年かかるんだろう?
表紙の写真が岩見沢駅の今を表してる。いや、とってもいい写真ですが、ちょっと寂しいでしょ。つまり60年ぐらい前は人も列車もうじゃうじゃいたから。 そう、鉄道の町だったから。石炭列車が30分おき位に発車していった。それが全部蒸気機関車。そりゃ、コーフンしますよ。で、線路がいっぱいあって、入れ替え作業を常にしてる。24時間ね。夜行列車も稚内、釧路、網走方面に走ってたから、旭川駅なんかは24時間開いてた。すいません、コーフンしちゃった。
岩見沢って大きい割には駅前が閑散としてますよね。東横インもないし。でも訪れてくれたmom kさんに感謝。 急にばんえい競馬に行きたくなりました。 謝謝
- mom Kさん からの返信 2026/06/24 13:12:58
- 0が8個以上昔らしいです
- 24時間稼働は炭鉱労働と同じですね。
その時をへけけさんは目撃されているんでね。
誰もいないこの空中通路をトボトボしている時、「へけけさんなら、一歩も動かずここでぐっすりされるかもしれないなあ。」と思ったものです。ついコンセントの挿し口を探してしまいました。きっとあの頃の夢を見ることができると思います。
「コーフンしちゃった」と書かれておられますが、寂しさと悲しさも感じます。
鉄道の世界に急速に入っていく実感。こちらこそ感謝。 mom K
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