2025 スペイン・ポルトガル グルメ旅行(8) リスボン3日目～シントラ・ロカ岬～

2025/10/04 - 2025/10/12

7日目。
シントラ観光にあたっては、まずは現地ツアーへの参加を考えていた。
移動が面倒で混雑も激しく、さらに情報も少ないためスケジューリングが異常に難しく感じたためである。
しかし、詳しく調べるにつれ「ツアーで省略されがちなムーアの城跡に何としても行きたい」「ロカ岬では日没を観たい」という2つの欲求が高まってしまい、結局自己手配自力移動で行かざるを得なくなってしまった。
シントラの観光スポット間の移動は何が正解なのか、ロカ岬行のバスが混んでいて乗れなかったら計画は台無しになるのでは、など不安は尽きなかったが、極力余裕を持った予定を組んだおかげで現地でも臨機応変に対応でき、何一つ諦めることなく目的を達成することができた。

初日はこちら→ https://4travel.jp/travelogue/12014176

エリア シントラ(ポルトガル)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

早朝のRossio駅。
7時前なのでまだ真っ暗。

ロシオ駅 駅

この日の午前中にリスボアカードの有効期限切れとなるので、ここでNaveganteの24時間乗り放題券を購入。

ロシオ駅 駅

一旦駅の外に出て、ビファーナを売っている店を探す。

フィゲイラ広場の「Casa das Bifanas」でビファーナを調達しようとしたが、早朝はビファーナを作っていない様子。店頭には甘いパンしか並んでおらず、他の客の見よう見まねで、忙しそうに動いている店員に何とかハムチーズサンドイッチ2つを注文し、テイクアウトした。

駅に戻ってリスボアカードで改札をくぐると、予定より20分早いシントラ行きが停まっているが、客は乗っていない。
反対ホームに来るはずのシントラ行きをみんな待っている。
自分だけこれに乗る勇気はなかった。
列車は発車ベルもなくいきなり動き出していなくなった。

ロシオ駅 駅

駅に入ってきた列車は通勤客で混雑しているが、折り返しシントラ行きは空いていた。

ロシオ駅 駅

7時41分にロシオ駅を出発。
車内でテイクアウトのサンドイッチを食べた。

Casa das Bifanas その他の料理

約40分でシントラ駅に到着。
山の上に城壁が見えてテンションが上がる。

シントラ駅 駅

シントラ駅。
奥の列車が乗ってきた列車。
手前の列車はリスボンの別の駅へ行くようだ。

時間と行程的に、リスボアカードの効力は実質ここまで。
ケーブルカーが全線運休だったのと、国立古美術館が閉館だったので、リスボアカードは元取れなかったかも知れない。

駅を出て、434番のバスでペーナ宮殿へ向かった。
このバスはリスボアカードでは乗れない。
乗車券は1回券と1日乗り放題券があるはずなのだが、なぜか強制的に1日乗り放題券を買わされる。
事前に調べたとおりだがどうも釈然としない。

ペーナ宮殿もリスボアカードで1割引、となっているが、事前に予約しておかない限り午前中の入場はまず無理と思った方が良い。
当日券だと何時のチケットが買えるかわからず、大幅に予定が狂う羽目になるので、ここではリスボアカードによる割引はないものと考え、事前にオンラインでチケットを予約した方が良いと思う。
今回は午前10時の入場券を7月末にオンラインで購入した。
事前の調査では、バス停近くのチケット売り場から宮殿の入口までは「徒歩30分説」と「徒歩10～15分説」があり、バスの到着時刻が9:15だったので、朝一の9時半で予約するか10時で予約するか、非常に迷った。
ペーナ宮殿に到着するまでに交通の遅延リスクもあるので10時入場を選択したが、結果的には9時半入場で予約しても間に合っていたようだ。
実際には誤りだった30分説の根拠は、場内にあるこの地図と思われる。
おそらく青線のルート全体が徒歩30分と言っているのが「ここから宮殿まで30分」と書いてあるように見える、ということではないだろうか。

ペーナ宮殿 城・宮殿

ちなみに、チケットには遅刻厳禁と書いてあり、遅れると私がサグラダファミリアで経験したような悲劇に遭うはずだが、9時30分のチケットで9時59分までは問題なく入場できるようだ。

ペーナ宮殿 城・宮殿

チケット売り場から徒歩約15分で宮殿の門に到着。

ペーナ宮殿 城・宮殿

門の手前は木々が邪魔になり、逆に門をくぐると近すぎてしまい、奇抜な色彩の建物の全体像を写真に収めるのがなかなか難しい。

ペーナ宮殿 城・宮殿

一番ペーナ宮殿らしい写真はコレだろうか。

ペーナ宮殿 城・宮殿

予約時間前なので10時入場の行列に並んで待った。

ペーナ宮殿 城・宮殿

遠く、リスボンの町やテージョ川が見える。

ペーナ宮殿 城・宮殿

10時ちょい過ぎに入場。
見学順路に沿って宮殿内を観ていくのだが、順路は幅が狭く、ガイドツアー御一行が通路を塞いでなかなか追い抜けず、逆行もショートカットもできないので、場内は常に渋滞しており、見学には時間がかかる。
ポルトガル語わからずにガイドツアーと同じペースで歩くのは結構しんどい。

ペーナ宮殿 城・宮殿

約45分でテラスに出た。

ペーナ宮殿 城・宮殿

11時10分にペーナ宮殿見学終了、15分でバス乗り場まで戻る。
先ほどの434番バスは一方通行周回路線なので、1区間のつもりでムーアの城跡までバスに乗ると、一旦シントラ駅まで連れ去られて周回ルートを1周してムーアの城跡前まで戻ってくるので相当時間がかかる。
ムーアの城跡前までは徒歩10分。チケット売り場まではさらに10分。
ペーナ宮殿が一番高い所にあるので、ここまで基本下り坂。

ムーアの城跡 城・宮殿

結構な急斜面。
体力消耗回避のため、一番遠い所まで行く気はない。

ムーアの城跡 城・宮殿

一番景色の良さそうな砦まで行ってみる。
絶景である。
ツアーにしないで、わざわざ自力でここまで行って良かった。

ムーアの城跡 城・宮殿

反対方向。山の上にペーナ宮殿が見える。

ムーアの城跡 城・宮殿

眼下にはシントラ宮殿、シントラ市街と遠くに大西洋が見える。
この時点で12時。
当初はここからシントラ宮殿付近まで歩いて降りる予定だったが、バスが1日乗り放題なのでバス移動に切り替えた。

13時。シントラ宮殿近くの、レストランがひしめき合う路地で昼食。
ここまでほぼ計画の時間通り。

野菜のスープ、チョリソー入り。

タコのサラダ。

ここらで肉も食べてみようと思い、サーロインストリップ。

食事が終わって14時すぎ。
レガレイラ宮殿は14時30分の時間指定予約。
レガレイラ宮殿までまたバスに乗ろうと思ったが、乗り場がよくわからない。
今居る道を目的のバスが通るという確信すらない。
バスが何時に来るかもわからないので、歩いた。
シントラ宮殿前から約20分歩いて、ほぼ時間通りに入場できた。
計画段階でもムーアの城跡～ランチ～レガレイラ宮殿はどのくらいの時間を確保するか非常に迷ったところなので、難関突破という感じ。

宮殿というより庭園。
広い敷地に見どころが点在。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

最大のみどころ(?)の螺旋階段も、広場の片隅に唐突に現れる。
そしてすげー行列。15分ほど並んで待った。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

イニシエーションの井戸。
井戸といっても水を汲む設備ではなく、秘密結社の通過儀礼に使われたとか。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

深さ27メートル。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

迷路のような場内。
道に迷うことはなかったが、見どころを全部見れたのかどうかが自信ない。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

レガレイラの塔。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

右の建物が宮殿？
歩き疲れたこともあり、中を見ないで出てきてしまった。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

計画ではレガレイラ宮殿に2時間とっていたが、だいぶ疲れてきたこともあり1時間10分ぐらいで終了。
ロカ岬行きのバス乗り場は宮殿の目の前にあった。
バスが混んでいて乗れなかったら詰んでしまうとか心配していたが大丈夫だった。
ただ、このバスは朝買ったNaveganteの24時間乗り放題が使えるはずだったのだが、バリデーションがうまくいかず使えなかった。
運賃をクレカで支払って乗車。

レガレイラ宮殿 城・宮殿

この旅行の最終目的地、ロカ岬。
ユーラシア大陸の西の果て。
17時過ぎに到着。

ロカ岬 海岸・海

まずは観光案内所で「ユーラシア大陸最西端到達証明書」を11ユーロで購入。
2種類のデザインから選び、カッコイイ書体で名前を書いてくれる。
やや巨大で折り曲げられないのでバッグにしまうことができず、強風のなか手に持ったまま歩き回る羽目になった。
後で購入すればよかった。

ロカ岬 海岸・海

記念碑と灯台。
あとは観光案内所とカフェ。
他には何もない。早く着きすぎた。

ロカ岬 海岸・海

ロカ岬
「ここに地終わり海始まる」
(ポルトガルの詩人カモンイスの詩の一節)
ヨーロッパ大陸の最西端

シントラ市議会
1979年
緯度：北緯38度47分
経度：西経9度30分
高度：海抜140メートル

ロカ岬 海岸・海

記念碑の前から灯台を望む。
記念碑の方が西にある。

ロカ岬 海岸・海

記念碑の横の崖の下が本当の最西端。

ロカ岬 海岸・海

最西端の崖の真上。

ロカ岬の灯台。

灯台横から記念碑を望む。
夕焼けを待つため45分ほどカフェで休憩。

ロカ岬 海岸・海

夕焼けの時間。
天気良くてよかった。
この日の日没は19時6分。
6月とかだったらレンタカーでも借りないとこの景色は見れなかったであろう。

ロカ岬 海岸・海

太陽は水平線より上の雲の中に消えた。

ロカ岬 海岸・海

19時23分発のバスに乗り、カスカイスへ行くつもりだったが、乗ったバスはシントラ行きだった。
まぁ、どのみちリスボン行の電車に乗り換えることに変わりはない、とそのまま乗車。
帰りのバスでもNaveganteは使えず。
しかし、シントラ駅では無事バリデーションできた。

シントラ駅 駅

リスボン、ロシオ駅には21時ちょっと前に到着。

ロシオ駅 駅

現地で最後の夕食は予め目をつけていた中から、駅近で前日の近くの店。

レストラン ア ロタ 地元の料理

毎度おなじみ野菜スープ。

レストラン ア ロタ 地元の料理

タコかバカリャウのグリルが食べたかったが両方乗ってるメニューを発見。

レストラン ア ロタ 地元の料理

アンコウのリゾット。
見た目以上にアンコウだらけ。
すごい量で食べきれず。

ポルトガル料理、ほぼほぼ期待通りだったが、全体的に少し薄味というか、意外と塩分控えめだった。
満足ではあったが若干期待のハードルを上げすぎた感はあった。スペイン、イタリアにはかなわない。
ポルトガル→スペインバスクの順で行った方が良かったかもしれない。

レストラン ア ロタ 地元の料理