2025/10/08 - 2025/10/16
2729位(同エリア7965件中)
ST&Gさん
ブンタウから戻り、翌日はのんびり過ごす予定が、今回も相変わらずの過密スケジュールとなりました。
路上の麺屋さんで朝食を済ませ、両替や博物館見学までは順調でしたが、この日一番楽しみにしていたバンフラン(プリン)のお店がまさかの定休日。
そこから予定外の「行き当たりばったりの観光と食べ歩き」がスタートしました。
5区(チョロン)にある市場の熱気に触れ、夜は友人と合流してディナーを満喫。
最後はレタントンにオープンしたばかりのシャトレーゼまで足を伸ばすという、胃袋も驚く充実の一日となりました。
歴史探訪から市場巡り、そして最新スイーツまで。
エネルギー全開で駆け抜けたホーチミンの様子をご覧ください。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- タクシー 徒歩
-
シンチャーオ!
朝食は、いつもの路上の麺屋さんへ…。
メニューを見ると、今日はブンボー(牛肉入りのブン)でした。
時々ブンボーフエを提供する日もありますが、フエ風になるとチャーカー(練り物)やサテ(辛味調味料)が加わり、よりパンチの効いた味わいになります。
この料理に使われているブンは、他のブンを使う麺料理より少し太め。
相変わらずの美味しさに、朝から大満足です。
ご馳走さまでした。 -
食事の後は、ベンタン市場方面へ移動。
ラッシュアワーともなれば、普段は涼しい顔で横断している道であっても、バイクや車の激流を前に、どのタイミングで踏み出せばよいのか躊躇してしまうことが多々あります。
この時間帯は、よくGoProを装着した公安の方が目を光らせていますが、過度な期待は禁物。
彼らの仕事はあくまで交通の監視であって、歩行者に救いの手が差し伸べられることは、まずありません。
気合でこの波を切り裂いて渡りましょう。
ということで、今日も展示貿易センターの広告を眺めつつ、ベンタン市場近くの両替所へと向かいます。 -
ベンタン市場の南西に位置する両替商。
この日は珍しく左右どちらの店も営業していましたが、相変わらず賑わっているのは右側の店でした。
ふと隣の果物屋さんに目を向けると、おばちゃんが店頭に並べるザボンの袋剥き(白い皮を剥く作業)の真っ最中。
しかし、良く見ると、おばちゃんは剥きながら自分でもザボンを試食中ではありませんか。
これもまた「ベトナムあるある」ですが、食べたその手で再び売り物のザボンを剥き始めるおばちゃん。
いつも「見なければよかった」と後悔するのですが、この店に限らず、ベトナムではよくあること。
そんな緩さもひっくるめて、ベトナムの日常です。 -
両替も無事に終わり、今度は「ホーチミン博物館」へ行ってみましょう。
過去の旅行記では、ホーチミン市歴史博物館やホーチミン市立博物館を紹介しましたが、今回訪れるのはホーチミン主席に関する資料が展示されている施設です。 -
ホーチミン博物館に面した通りの名は、「Nguyen Tat Thanh(グェン・タット・タン)」。
ベトナムには「Nguyen(グェン)」という姓の方が非常に多く、私の知人もやはりグエンさんです。
通りの名に人の名前が付いていれば「歴史上の偉人(英雄)」であることは分かりますが、いかんせん多すぎて、私にとってはもはや「この人は誰?」という状態。
この姓の多さはかつての「グェン朝」に由来すると言われていますが、実はこの「グウェン・タット・タン」こそ、ホー・チ・ミン主席の若かりし頃の名前なのです。
もしこの名を忘れてしまった時は、ぜひ博物館の前の通りを思い出してください。住所も「グウェン・タット・タン1番地」と、覚えやすくなっています。
もっとも、暗記力低下中の私としては、結局「ホーチミン主席」の名前で覚えておくのが一番確実なのですが…(笑)。 -
博物館に到着したら、まずは入り口にあるこちらの建物で入場料を支払いましょう。
-
汚い字でメモしてあるのですが(笑)、入場料は10,000ドン(約80円)。
市内の主要観光スポットは大体40,000ドン(約320円)ほどなので、かなり良心的な料金設定です。 -
ニャーロン埠頭。
対岸にそびえる大きなビルの右下には、フランス植民地時代に建てられた「トゥーグー国旗掲揚台」が見えます。
建設当時は船の信号柱としての役割を担っていたそうですが、現在はベトナムの国旗が掲げられています。
そして、その国旗掲揚台のすぐ近くにあるのが、バックダン・フェリーターミナル。 -
そしてこちらが、現在は博物館となっている「Nha Rong(ニャーロン/龍の館)」です。
フランス植民地時代から残る歴史的建造物のひとつで、もともとはフランスの海運会社が貿易港と倉庫として建設したものでした。
屋根の上には、繁栄の象徴である2頭の龍(陶器製)が置かれています。
建設当時の龍は、「月」に向かい合うように配置されていたのだとか。
長い年月が経つにつれて、少しずつ姿を変えながら、今の景色に繋がっているんですね。 -
そしてドラゴンハウスのすぐ目の前にあるのが、若き日のホーチミン主席の像です。
当時、祖国を救う道を求めて彼が海外へと出航したのがこの場所でした。ホーチミン博物館 (ホーチミン) 博物館・美術館・ギャラリー
-
館内に展示されているのは、主にホーチミン主席の革命活動に関する資料。
その数は、なんと1万点を超えるのだとか…。 -
Ben Nha Rongの公式サイトでは、館内のバーチャル見学が楽しめるだけでなく、ホーチミン市の街並みまで見ることができます。
「興味はあるけれど、どんな雰囲気か事前に知りたい」という方は、是非一度ご覧になってみてください。
言語はベトナム語と英語から選択可能ですが、音声ガイドのみベトナム語限定となっています。
公式サイト(バーチャルツアー)はこちら
https://bennharong.hochiminh.vn/ -
展示資料の説明は、基本的にベトナム語と英語が併記されています。
しかし、時々ベトナム語のみの資料もあるので、そんな時は翻訳アプリを頼りに見学していました。
翻訳結果が少し不思議な日本語になることもありますが、そこはご愛嬌。
ざっくりと内容が理解できれば良し…というスタンスで楽しみましょう。 -
社会主義国の旗といえば、赤い地に黄色い五芒星が象徴的です。
ロシア(旧ソ連)は、ベトナムが植民地から解放されるための支援を行い、ベトナム戦争でも北ベトナムを勝利へと導いた国。
街に掲げられた旗の数々を見ていると、今も両国が強い友好関係にあることがよく伝わってきます。 -
この日は日曜日。
ホーチミン博物館は多くの来場者で賑わっていましたが、特に印象的だったのは若者の姿が非常に多かったことです。
また、ミドルスクールの学生グループも学校行事(?)で訪れており、学芸員と思われる女性の説明に真剣な表情で耳を傾けながら、熱心に展示資料を見学していました。 -
なかなか見応えのある施設でしたが、展示があまりにも膨大で、今回はじっくり見学し尽くすまでには至りませんでした。
事前に公式サイトでバーチャル体験は済ませていたものの、もう少し予習をして見学のポイントを絞っておくべきだったかもしれません。
実際に訪れて感じたのは、ここはどちらかと言えば「ベトナムの人々が祖国の歴史をより深く学ぶための場所」だということです。
1区にあるメジャーな観光スポットほど外国人客は多くありませんが、決して皆無ではありません。
ホーチミン初訪の方には少しマニアックかもしれませんが、戦争の悲しい歴史を直視するのが辛いという方には、こうした視点の施設を訪れてみるのも良い選択だと思います。 -
ふと目に留まった可愛いペンギンの置物。
何かと思ったら、ゴミ箱でした!
タバコのポイ捨ても多いベトナム。
これほど愛嬌のあるデザインなら、灰皿代わりのものも街中に置いてほしいですよね。
街の美化運動にもう少し力を入れて欲しいな…と思う反面、もし完璧にきれいになってしまったら、日本とのギャップが薄れてしまって、それはそれで少し寂しく感じてしまうかもしれません。 -
今度はGrabタクシーで5区(チョロン)へと向かい、屋台のバンフラン(プリン)に挑戦。
目指すのは、「Banh Flan Dua Di Muoi」のプリンです。
ところが、あるはずの場所に肝心の屋台が見当たりません。
近くにいた女性に尋ねてみると、「いつもならあの木の辺りに出ているけれど、今日はないわね」とのこと。
まさかの定休日?!
日曜日の午前10時頃に訪れたのですが、屋台の姿はどこにもありませんでした。
遥々チョロンまで来たというのに、このまま手ぶらで1区に引き返すのも悔しいなー。
ひとまず気を取り直して、コーヒーでも飲みに行くことにしましょう。 -
向かった先は、「Ca Phe Kim」。
バンフランのお店のすぐ近くにあるカフェですが、どうやら地図アプリには登録されていないようです。 -
看板を見ると、大手ブランド・チェングェンのコーヒーを扱うお店のようですが、漂っているのはなんとも言えない →なんちゃって← な空気感。
店主に怒られてしまいそうですが、昔ながらの小さなローカルカフェに、チェングェンの看板だけをポンと付けしてしまったような、そんな不思議な趣があるお店でした。
それもそのはず、ここはベトナム。
更に言えば、ここは中華街(チョロン)。
少し言葉は悪いかもしれませんが、こうした「コピーまがい」のものが風景の一部として自然に溶け込んでいるのも、このエリアならではの面白さなのかもしれません。
(もし本当にチェングェンの豆を扱っていたのだとしたら、店主さん、ごめんなさい!) -
私がイメージするお洒落なチェングェンとは程遠い店構えでしたが、運ばれてきたコーヒーは、良い意味で期待を裏切る美味しさでした。
胃に負担がかかりそうな、あのガツンとくるチェングェン特有の濃さではなく、非常に飲み易いのです。
勿論ベトナムコーヒーらしいコクはあるのですが、「まろやか」と表現するのが一番しっくりくるような、優しい味わいの一杯でした。 -
隣の席の男性たちが興じているのは、中国将棋(シァンチィー/象棋)。
ベトナムで一般的なCo Tuong(コートゥン)なのか、あるいはCo Up(コーアップ)なのかは分かりませんが、ここが中華街であることを考えれば、どちらであっても不思議ではありません。
もっとも、私にはそのルールも違いもさっぱり分からないのですが、それでも、勝負が決した瞬間に弾けるような笑顔で言葉を交わす彼らを見ていると、こちらまで楽しい気分になってきます。
とはいえ、この界隈にはどこか独特で怪しげな雰囲気が漂っているのも事実。
あまり深入りはせず、心地よいローカルな熱気だけを肌で感じたところで、今度は市場を覗きに行ってみることにしましょう。 -
市場へと向かって歩いていると、道端でココナッツ売りの男性を見かけました。
-
「今もこんな売り方をしているなんて古臭い」と思う方もいるかもしれませんが、私にとってはたまらなくノスタルジーを感じる光景です。
思えば昭和の時代、日本にもアサリや豆腐、ポン菓子にラーメン、焼き芋、時には乾物などを売りに来る行商の人たちがいました。
さすがにココナッツ売りはいませんでしたが…(笑)。
当時の記憶と重なる物珍しさもあり、思わずカメラを向けました。 -
ノンラーを被ったおばちゃまに、吸い寄せられるようにして入り込んだヘム(路地裏)。
しかし一歩足を踏み入れた途端、「これはどつぼに嵌まるパターンかも…」という直感が働きます。
ちなみにここも、5区(チョロン)。
治安が良いとは言えないエリアです。
一抹の不安はありますが、慎重に…けれど好奇心に従って…もう少しだけ歩いてみることにしましょう。 -
これぞ、典型的なベトナムの住宅。
その建て方を簡単に説明すると、まずは柱を立てて床打ち。
次に、柱と柱の隙間を埋めるようにレンガを積み上げ、上から漆喰を塗って塗装すれば出来上がり。
その工程を捉えたのが、この写真です。
柱や床には鉄筋を入れますが、壁の中には一切入っていません。
勿論、筋交いも無し。
兎にも角にも、完成までが早いのなんの! -
3回ほどドツボに嵌まりかけながらも、何とか無事にヘムを抜け出し、チャンフンダオ通りに出ました。
以前紹介した、あの伝説の武将の名を冠した大通りです。
交差点ではバナナを売る男性の姿がありましたが、そこへ赤いバイクが颯爽と現れたかと思うと、お店の前でピタッと停車してそのままオーダー。
店員さんがサッと商品を持ってきてくれるので、お客さんは一歩もバイクから降りることなく買い物を済まることができます。
これぞ、ベトナム式ドライブスルー。
それにしても、道端に山積みになったバナナ。
「1日でこんなに売れるものなの?」と、その需要の凄さにも驚かされます。 -
ベトコムバンクの前で熱心に作業をする人たちの姿。
そこに描かれていたのは、見事なまでに美しい蓮の花。
ベトナムらしい鮮やかな色彩とデザインが本当に素敵で、思わず足を止めて見入ってしまいました。 -
ようやく目的の市場に到着しました。
チョロンの市場といえば、これまでに「ビンタイ市場」や「アンドン市場」を紹介してきましたが、今回訪れたのは「ホアビン市場」です。
ところが、ここにきてお天気がかなり怪しくなってきました。
(雨季らしいお天気!)
ポツリとくるのも時間の問題という空模様ですが、雨に降られる前に、急ぎ足で市場の活気を覗いてみることにしましょう。 -
場外にまで溢れんばかりに並ぶ店の数も凄まじいですが、そこを縫うように行き交うバイクの多さも圧倒的。
これぞまさに、ローカル市場といった趣です。
最近では大きなビンタイ市場の方にも、かなり外国人観光客が流れるようになりました。
しかし、ここホアビン市場は今も変わらず、地元の人々の暮らしに根ざした密着型の市場です。
いわゆる観光客向けのお土産物は少ないかもしれませんが、私たちは最初からそんなものは期待していません。
むしろ、こうした生活感剥き出しの市場の方が、旅の楽しさは数倍も跳ね上がるのです。 -
「おね~さん、これはどう?」といった調子で声を掛けられたお店がありました。
しかし、差し出された品のその色使い、そして独特すぎるセンス…。
思わず、昭和の時代にご近所のおばあちゃんたちを相手にしていた、あの懐かしの個人商店を思い出してしまいました。
おまけに、どう見ても私のサイズではありません。
ここは下手に反応すると長くなりそうなので、言葉が分からないフリ(実は本当に分からないのですが)を決め込み、足早に次の店へと向かいました。 -
バイクがひしめき合うベトナムの路上。
良くぶつからないなと感心しますが、渋滞時などは結構「ゴツン」とやっています。
日本なら一大事ですが、彼らの感覚は「こけなければ事故じゃない」。
ぶつけられても「あーあ」くらいのリアクションで、何事もなかったかのように走り去っていきます。
ただし、人身事故となると話は別。
ベトナムでは救急車を呼ぶ人は少なく、誰かに病院まで連れていってもらうのが一般的。
と言うのも、実はベトナムの救急車は有料で、呼ぶとかなり高額な請求が来るからです。
以前タクシーの窓越しに、歩けなくなった女性が道路に横たわる深刻な事故を見かけましたが、それでも救急車は無し。
助け合いの精神と、あまりにシビアな現実。
路上に横たわっていた女性の姿に、この国の複雑な一面を見た気がしました。 -
ふと目を引いたのが、写真左手の屋台。
バーロイ(豚の三枚肉)の店か、はたまたバンミーのお店でしょうか。
詳細は分かりませんが、かなりの行列ができていました。
「人が多い店=美味しい店」
食べ歩きを嗜む者にとって、これは店選びの基本中の基本と言える法則です。
これだけ人が並んでいるとなると、一体どんな味なのか気になって仕方がありません。 -
この辺りは、食べ物系の屋台がひしめき合っていますが、視覚だけでなく嗅覚までもが刺激され、市場のエネルギーが更に密度を増していくのを感じます。
-
日用品を扱うエリアでは、ベトナムの屋台でよく見かけるステンレス製の箸立てを探してみました。
キッチンの小物を整理するのにちょうど良さそうだと思い、密かに狙っていたのですが、残念ながら今回は出会うことが出来ませんでした。
実はこれ、日本の通販サイトなどでも見掛けますが、現地価格を知っている身からすると、驚くほど強気な値段がついていることも珍しくありません。
とは言え、わざわざ日本で高いお金を払ってまで欲しいかと言われれば、そこまでの物でもない。
ましてや、今この瞬間に手に入れなければ困るというわけでもありません。
私にとって、市場での買い物はタイミングと縁。
またどこかの街角で、ふと目に止まったその時に、縁があれば買おうと思います。 -
ふと足元に目をやると、緑のトレイの中に可愛らしい子犬たちの姿がありました。
もちろん、この子たちもここでは立派な売り物です。
日本のような驚くほどの高値がついているのか、それともこの国の日常に溶け込むような価格なのかは分かりません。
しかし市場の片隅で、静かに新しい飼い主を待つその姿を眺めていると、何とも言えない複雑な気持ちになります。
彼らは愛玩動物として迎えられるのか、それとも別の運命を辿るのか…。
市場という場所が持つ「生」と「生活」の生々しさを、その可愛らしい瞳に見た気がしました。 -
魚や肉、新鮮な野菜に果物、更にはお菓子から日用品まで、ありとあらゆる物が並ぶホアビン市場。
有名な観光市場ではまず見かけないような、現地の暮らしそのものと言える品々が顔を覗かせています。
だからこそ、発見の絶えないローカル市場歩きは、面白さの面でも観光市場よりも数倍も上なのです。 -
ついに雨が降ってきました。
それも、地面を激しく叩きつけるような土砂降りです。
市場の建物の中でしばらく様子を見ていましたが、一向に止む気配はありません。場外の店も慌ただしく片付けを始めるほどの雨。
残念ながら、私たちの市場見学もここで強制終了となってしまいました。 -
雨が止むのをただじっと待っているのは時間の無駄。
それならいっそのことランチにしようということで、逃げ込んだのは市場のすぐ近くにあるコムタム(砕き米のご飯)のお店でした。
もう少し早い時間に到着していれば、店先で肉を焼く香ばしい煙が立ちのぼっていたはず。
しかし、この時は現地の食事時を少し過ぎた時間帯でした。 -
お姉さんが手際よくご飯の上に載せているのは、香ばしく炭火で焼き上げられた豚肉。
立ちのぼる煙こそ落ち着いていましたが、タレが焦げた甘辛い香りは今も店内に漂っています。 -
こちらの女性が手際よく小皿に注いでいるのは、ヌックマム。
たまにベトナム旅行記や、それどころかベトナム料理を看板に掲げる店でさえ、「ナンプラー」という単語を使っているのを見かけます。
そうなると、ここがベトナムなのかタイなのか、境界線すら怪しくなってくるというもの。
魚醤には違いありませんが、タイならナンプラー、ベトナムならやはりヌックマム。
郷に入っては郷に従え。
小さな拘りですが、その土地の呼び名を大切にすることこそが、旅の味わいをより深くしてくれる気がします。 -
運ばれてきたコムタム。
パラパラとした割れ米(砕いたお米)の上に、炭火で焼かれた豚肉がどんと載っている、これぞベトナムB級グルメです。
トッピングで自分好みの一皿に仕上げることもできるので、機会があればぜひ食べてみてください。
日本人観光客にも大人気のメニューですが、このローカルな雰囲気の中で食べる一皿は、また格別です。 -
お腹を満たし、店を後にした私たちが向かったのは、大通りのVo Van Kiet通り。
次の目的地へ移動するはずが、軟弱な私たちは早くも休憩を決め込むことにしました。
雨季特有のまとわりつくような湿度と熱気が、想像以上に体力を奪っていきます。 -
ここで頼んだのは、搾りたてのオレンジジュース。
ベトナムでCam(カム)と書かれたオレンジは、そのまま食べるにはあまりにも酸っぱいのですが、その分香りが抜群に良いのが特徴です。
そのため、搾った果汁に甘味料を加えて飲むのが一般的。
こちらのお店は目の前でオレンジ丸々2個分を手絞り。
砂糖以外は何も加えず、水で薄めるようなこともありません。 -
「うんめ~~~っ!」
歩き疲れていたこともあり、このフレッシュジュースには本当に救われました。
オレンジの爽やかな香りと絶妙な甘みが、疲れた体にじわっと染み渡ります。
Grabを待つ間、店先に植えられていた(!?)立派なモモタマナの木を観察していると、店主のお姉さまが近づいてきて、ベトナム語の名前を教えてくれたり、木について色々と説明してくれたりしました。
しかし悲しいかな、私はベトナム語で日常会話が出来るレベルではありません。
知っている単語を繰り返したり、分かったフリをして頷いたりするのが精一杯。
(Grabタクシー…早く来て!)
内心ではそんな冷や汗をかいていた私でしたが、言葉の壁を超えて一生懸命に話しかけてくれる、とても優しいお姉さまでした。
また来たいと思わせる魅力はありましたが、いかんせん、普段の旅路ではまず用がないような場所。
バイクでもあれば話は別ですが、旅行者の私たちにとっては非常に絶妙な…いえ、なんとも微妙な立地にある路上カフェでした。 -
1区に向かう途中で、バンチュントゥ(月餅)のお店を発見しました。
中秋を過ぎてもなお、残った商品を頑張って販売している姿をあちらこちらで見かけます。
その光景に、思わずベンチェーのパワフルなお姉様を思い出してしまいました。
中華圏の月餅なら「次」もあり得ますが、ベトナムの月餅は、正直一度食べたらもういいかな…というのが、偽らざる本音です。
バンチュントゥとは、良くも悪くもそういう距離感で付き合うスイーツ。 -
雨の日は、「Grabがなかなか捕まらない」「到着にかなり時間がかかる」というのは覚悟しなくてはいけませんが、この日もそれは同じでした。
ようやく来た車に乗り込み、窓の外を眺めていると、またしても不思議な看板が目に飛び込んできました。
海外にある日本食らしきお店には、「一体何の店だろう?」と首を傾げたくなるような名前がよく付いていますが、こちらは【しゃもじ】に【円】。
【しゃもじ】の方はまだ理解の範疇ですが、寿司&酒パブ(Pub)がなぜ【円】になるのかは、何とも不思議です。
しかし、日本でも意味不明な英語がデザインされた服を取り入れたりするので、結局のところ、見た目のインパクトや響きが格好良ければOKという感覚なのかもしれません。 -
今度は夕飯。
ホーチミン在住の友人と合流して、24時間営業の中華料理店「Tan Hai Van(新海雲)」を訪れました。
こちらはNguyen Trai通りにあるお店。
バックパッカー街のブイヴィエンからほど近いということもあり、明け方になると仕事を終えたお兄さまやお姉さまたちが訪れる、この界隈では良く知られた存在のようです。タン ハイ ヴァン 中華
-
店内はかなり広いのですが、驚くことに隣(別の店)のそのまた隣にも、同じお店があります。
どちらの店舗に案内されるかはその時の状況次第。
この時は、建物に向かって左側の店舗へと案内されました。 -
お店の雰囲気は高級感が漂っていますが、お値段は意外にも手頃です。
勿論、高級食材をふんだんに使った料理を頼めばそれなりの料金にはなりますが、今回は「現地のビジネスマンたちが、こうしたお店で普段どのようなものを食べているのか」という一例として紹介します。
ちなみにこの日は、私が「火鍋を食べたい」とリクエストしたこともあり、友人たちがこちらのお店を選んでくれました。 -
ビールで乾杯した後は、友人たちがハノイのウォッカをオーダー。
ビジネスマンたちの話では、とても飲み易くてお勧めなのだそうです。 -
まずは、上海小籠包。
ここ新海雲は、点心のメニューも非常に豊富なのです。 -
こちらは、確かバンクォントム(海老の蒸し春巻き)だったはず…。
-
メインは猪骨火鍋。
ゴロッと大きめの肉が入っているので、見た目以上にお腹が膨れます。
おまけに値段も安い。 -
火鍋に投入するミー(麺)が運ばれてきましたが、これ…一体何人前あるのでしょうか。
そう疑いたくなるほど、大量のミーが登場しました。
この日は、料理の品数がそれほど多くなかったこともあり、ビールやウォッカ代を含めても3人で合計約5,200円ほど。
しかし、完食することは出来ませんでした。
女性同士なら選ぶメニューも違ったのでしょうが、今回は完全に「男性の食事」。
確かにお腹はいっぱいになりましたが、女性としてはもう少し少量のものを色々と試してみたかったかな…というのが本音です。
この新海雲、地図アプリなどでは「高級店」と表示されますが、感覚としては日本の中華街にある大飯店で食事をしているような雰囲気。
豪華に振る舞いたい時はそれなりに…。
節約したい時もそれなりに注文を調整できるのが、このお店の良いところ。
兎にも角にもメニューが豊富ですので、一度足を運んでみてください。 -
新海雲の向かいにある「Dinh Ky(ディンキー)」も、手頃な値段で中華料理が楽しめるお店。
こちらもまた、地元ベトナムの人たちに根強い人気です。ディンキー 地元の料理
-
私たちの旅はまだまだ続きますが、ホーチミン在住の友人と会うのはこれが最後。
涙ながらのハグ…などという情緒的な場面はありませんでしたが、ビジネスシーンで良く見掛けるような、力強い握手を交わして別れました(笑)。
Thank you! -
アパートメントに帰る前に、レタントン通りに新しくオープンした「シャトレーゼ」に寄ってみましょう。
日本では『庶民の味方』としてお馴染みのシャトレーゼ。
しかし、ベトナムの店舗はなかなかの高級感が漂っています。
お店自体はそれほど大きくありませんが、外から眺めるだけでもその美味しさが十分に伝わってきます。 -
列はレジから入り口まで続いていましたが、見渡すと来店客の半分がベトナム人で、もう半分は日本人といった様子。
「こんなに日本人も来るの?」と、自分自身のことを棚に上げて驚いてしまいました。
在住者の方々だったのか、それとも観光客だったのか…。
(恐らく前者。)
お店の場所は、レタントン通りとティーサック通りが交わる交差点の角にあります。 -
ベトナムにありながら、そこはやはり日系のお店。冷たい商品を購入すると、しっかりと保冷剤をつけてくれます。
こちらのクレームブリュレ(Creme Brulee)は、48,000ドン(およそ280円)。
単純に280円と考えれば安く感じますが、現地の物価相場に照らし合わせると、日本での560円くらいに相当する贅沢品だと言えます。
それでも、海外で日本のクオリティをそのまま手にできると思えば、十分に納得のいく金額です。 -
日本のスイーツは、やはり非常に滑らかというか繊細。
現地のバンフラン(プリン)も美味しいのですが、口に含んだ瞬間の舌触りがまるで違います。
今回はクレームブリュレだったこともあり、より一層そう感じたのかもしれませんが、「シャトレーゼのスイーツって、こんなに美味しかったかしら?」と改めて驚いてしまいました。 -
アップルパイ(Banh tao cao cap Fuji)。
生地がサクサクで、驚くほど高レベルです。
価格は61,000ドン(約360円)。
私の中でシャトレーゼといえばアイス一択だったので、この値段が高いのか安いのか分からず調べてみると、日本のプレミアムアップルパイは390円とのこと。
「日本のお店もこんなに美味しいの?」と、シャトレーゼへの印象がガラリと変わりました。
後日紹介するタオディエンのケーキ屋さんと比べても、味・値段ともにこちらに軍配が上がります。
『庶民の味方』のクオリティに、日本の食レベルの凄さを再認識した夜でした。
友人との再会、力強い握手での別れ、そして驚きのスイーツ。
お腹も心もいっぱいです。
ご馳走さまでした。
それでは、おやすみなさい。
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