ひょんな事から念願の長崎一人旅.3-2.長崎にある中国を巡る。孔子廟～崇福寺～新地中華街。

2025/05/28 - 2025/05/28

ひょんな事から、ずっと念願だった長崎へ♪一人旅に行けることに。

旦那様の釣り旅行（宮古島）に誘われるも、釣りより景色を楽しみたい派の私は、宮古島へは去年行ったばかりな事を理由に辞退し、長崎へ一人旅する機会に恵まれたのです。
神戸空港まではマイカーで一緒に行き、空港から主人は宮古島へ、私は長崎へ、それぞれスカイマークで旅立つプランとなりました。

長崎市を観光するのは、高校の修学旅行以来ウン十年ぶり。もはや初心者？！
4トラで長崎旅行を拝見させて頂き、参考にさせて頂きました。
皆様ありがとうございました～☆

本編は3-1の旅行記の続きです。

3-2本編では中国の異国情緒を楽しみました。

エリア 長崎市(長崎)

オフンタ坂通り（＾＾）と読めてしまうポールの立つ急な階段を下ります。
この道は孔子廟に続いています。

孔子廟

居留地時代のなごりの洋風建築が多い東山手で、煉瓦塀から覗く極彩色の社殿が目をひきます。外壁は朱色、屋根は黄色です。資材は全て中国から取り寄せたものだそうです。

孔子廟 中国歴代博物館 美術館・博物館

入り口で拝観料の660円を支払います。

孔子廟の歴史。
論語で知られる儒学の祖、孔子の遺品を納め祀ったのが始まりで、中国政府と長崎の華僑により建設され、幾度か改修を経て現在に至っています。

上段：儀門。壮麗な伝統美が施され、反り返った屋根に龍や麒麟、鳳凰。中国の三大聖獣が飾られています。龍は大自然の力と皇帝のシンボル。権力や繁栄の象徴。鳳凰は天下泰平や繁栄、徳と知恵の象徴。麒麟は聖人出現の予兆。なのだそうです。

下段：庭園の池には築山の石(太湖石）が配置され、碧水橋が架かっていています。

庭園の石の門（すい星門と書かれています）をくぐり、碧水橋を渡ります。
石の門は、日本の鳥居の原型だそうです。

儀門
本廟の正面玄関である儀門を碧水橋の上から写してみました。
中央の扉は、神と皇帝専用だそうで閉ざされていました。

ここで写真を写せば「あなたも変面師に～？」のポスター＾＾

儀門をくぐると、中国独特の装飾が凝らされた華やかな世界です＠＠
お香のかおりが漂っていました。
華僑が多く暮らした長崎ならでは！日本で唯一の本格的中国様式の霊廟です。
正面の建物が大成殿で孔子廟の正殿です。大成殿は明治26年に建立以来原爆の爆風にも耐えた貴重な文化財だそうです。

屋根の様子。中国らしい極彩色でピンクの提灯が可愛らしいです。

大成殿の左側。

大成殿の右側。
大成殿の両側に大理石の七十二賢人（孔子の教えを学び学問、人格に優れた賢人）の石像が並んでいます。
一つとして同じ顔ではない石像がそれぞれの役職の衣装でずら～り並び圧巻です。

七十二賢人の像を背後から。儀門の内側が見えています。

それぞれの賢人の台座には、賢人の説明プレートがありました。
大理石の賢人像も中国から運びこまれたもので、1体約1、5トンもあり2年がかりで並べられたそうです。

回廊の様子。柱ごとに異なる彫刻が施されていました。

大成殿には大きな孔子の座像があり、厳かな雰囲気でした。

大成殿の奥へと続く階段。
中国歴代博物館が併設されていて、縁起物のお土産も販売していました。

孔子廟 中国歴代博物館 美術館・博物館

サクッと見学して大成殿の方へ戻ります。
何故って、今日は2時半から変面ショー♪があるのです。
（開催は不定期で予約は不要。事前確認が必要です。）
4トラで教えて頂いた変面ショー♪実際に見られる時がやってきました～

黄色いお顔の変面師がさっそうと現れ、変面ショーの始まり始まり～♪

あっという間に青いお顔に～☆

圧倒的なパフォーマンス＠＠
扇子やマントを使って一瞬の間に次々と～。男性の顔、女性の顔、動物の顔、神様の顔に変わり、見応え抜群です(^^)/

今度は観客のいる方へ近づいて見せてくれます。

なんと！目の前に来てくれて早業を披露してくれました～☆彡

こんなに間近で変面の瞬間を、瞬きを忘れて食い入るように見た＠＠のに、さっぱり仕掛けが分からない素早さでした。(^^)/
さすが、中国の国家機密！国宝級の秘伝なのですね！

変面師自らが拍手を煽って会場を盛り上げられ、この通り！
大盛り上がりで盛大な拍手が鳴り止みません(*^o^*)

キレのある素早い動き、動物の動きなどと変化があり、スピーディーな変面＠＠
お見事で魅せられました☆彡
初めての変面ショー♪すっごく楽しかったです。

次に向かったのは崇福寺です。
長崎には国宝が3つあり、その内の2つが崇福寺にあると知りやってきました。（あと一つは大浦天主堂です）
孔子廟から市電で崇福寺駅へ。駅からは少し坂を登って徒歩3分で到着です。

崇福寺・三門（龍宮門）は国の重要文化財。
崇福寺は1629年建立。三門は1849年建立。

3つの門があるため三門だそうで...
左の門には「如意」、右の門には「吉祥」と書かれています。
「思いのまま」、「めでたい兆し」と言う意味合いで縁起がよさそうです。

キリシタン弾圧が厳しくなった長崎で貿易を行っていた華僑の人たちが仏教徒であること示すために創建した中国様式の寺院で日本最古のもの。
吉田松陰、高杉晋作、坂本龍馬なども訪れた日本の近代化の重要な舞台なのだそうです。

崇福寺 寺・神社・教会

龍宮門の扉に付けられた中国らしい獣環はレプリカだそうですが迫力満点。

龍宮門の先には石段が続いています。

石段右側の袖石の彫刻。

石段左側の袖石の彫刻。
桃の彫刻です。桃源郷なの？
桃は中国では食べると不老不死になると言われる縁起物だそうです。

石段を登り、振り返ると三門（龍宮門）が見えます。
赤い三門は屋根の反りが優雅でシャチが乗っていて、異国情緒を感じます。
市街地が見えていますが山の中腹にあり、静寂に包まれています。

そして、ひときわオーラの強い（笑）崇福寺・第一峰門(国宝）が現れます。
中国で加工して唐船で運搬されたものだとか。
特に大きくはないのですが威厳を感じます。

崇福寺第一峰門 名所・史跡

崇福寺・第一峰門(国宝）1644年建立。
第一峰と書かれた扁額の下に、読みにくくなっていますが、「崇福禅寺」と書かれています。

軒下の構造：組み物が複雑で緻密な中国の技巧「四手先三葉栱」が施されていて＠＠圧倒されます。
国内では他にはなく、中国華南でも希だそうです。
時間経過によって退色しているのが残念ですが歴史が感じられます。

軒先軒裏には..「海天華境」と書かれていました。海の文字が切れていてm(_ _)m

赤い扉に中国の縁起物とされるコウモリと牡丹の花がついています＠＠
日本とは違う縁起物が興味深く面白いです。
中国では牡丹は百花の王と呼ばれ栄華富貴の象徴とされる縁起物なんだそうです。
日本でコウモリは暗い洞窟に居る不吉なイメージですが、蚊など害虫を食べてくれるのは有り難い事です。コウモリが出すのと同じ超音波で蚊除けを謳う製品もありますね。
中国では蝙蝠(コウモリ）の蝠が福と同じ音なので吉とされ福寿を祝うものにコウモリが用いられるんだそうです。

お土産にした寛永元年創業の福砂屋のカステラにも蝙蝠マークがあるのは福寿を願っているのね！（見にくい写真でm(_ _)m）
福砂屋の商標も縁起よく蝙蝠のロゴです。

石碑の下には麒麟像の彫刻＠＠
キリンビールの初代ラベルの下絵になった可能性があるそうで...雰囲気が似ています。（グラバー邸にある狛犬が下絵になったとする説もあります。）

中国で、聖人出現の予兆とされる麒麟☆彡
この彫刻も躍動感があって、髭や足が手前に飛び出した3Dな出来映え！
外で雨風にさらされているのにビックリです。

第一峰門から右に入ると大雄宝殿（崇福寺の本殿）が見えてきます。
手前の炉は、金炉と呼ばれるものだそうで、金紙(紙のお金）を燃やす炉。
中国では、願い事の時や願いが叶ったお礼に金紙を燃やす風習があるのだそう。

大雄宝殿（国宝）1646年建立。
黄檗（おうばく）宗の貴重な本堂で日本最古の遺構です。
黄檗宗って宗派を全く知らなかったのですが、中国禅宗の一派だそうです。
長きにわたり華僑達の信仰を集めてきた宗派なのでしょう。

崇福寺大雄宝殿 名所・史跡

分かりにくい写真ですが、天井がアーチになっているのが黄檗天井だそうです。
真横から写せば良かったです。m(_ _)m

大雄宝殿（国宝）の前にあるお賽銭箱に300円を入れてパンフレットをいただきます。三門（龍宮門）を入ってから受け付けがなく、拝観料はここで払います。

大雄宝殿（国宝）
殿内に祀られている釈迦三尊像と十八羅漢の仏像群がずら～り。
禅宗では、大雄はお釈迦様の事だと説明書きがありました。

大雄宝殿の本尊釈迦如来座像に向かって右が迦葉尊者。
向かって左が阿南尊者で両方立像です。
中国仏師の作であるお釈迦様の胎内には、銀製の五臓と布製の六腑があるそうで興味深いです。

崇福寺媽祖門（国指定重要文化財）　奥に媽祖堂があります。
媽祖とは中国で信仰を集めた航海・漁業の守護神です。
長崎の唐寺は媽祖堂を持つのが特徴ですが、媽祖門を持つのは此処だけだそう。
媽祖門の天井は中国様式の黄檗天井と和様式の山形天井で構成されています。

横浜中華街に媽祖廟が新しく設けられたのは2006年だそうで...
横浜は華僑の数が長崎より多いですが、歴史は長崎がはるかに長いです。

媽祖堂
媽祖は天后や天上聖母とも呼ばれる女神です。
右に耳に手をかざす「順風耳」。
左に遠くを見ている「千里眼」の青い像があります。
そして天井には...

崇める（あがめる）尊敬するの崇の文字が沢山ありました。

木魚の元祖・魚板が掛けられています。
修行僧に時間を知らせる為に叩かれた、お腹辺りが凹んでいます＠＠

魚はいつも目があいているので、「寝る間も惜しんで修行に励む様に」と言う戒めで魚の形なのだそう。

崇福寺護法堂（国指定重要文化財)　
関帝・観音・韋駄天を祀っていました。

崇福寺鐘鼓耬。
鐘と太鼓が納められている。
長崎港内からも見える様に目印の旗を立てた旗竿が残っている。
船の媽祖像を揚げ降ろす儀式に使われた空間なのだそう。
媽祖行列が行われるランタンフェスティバルでは、崇福寺もランタンで彩られ幻想的に。穴場のスポットだそうです。

飢餓のときにお粥を振る舞った大釜＠＠も設置されています。
一度に3000人に施粥したこともあったそうです。

屋根には桃や三門（龍宮門）の扉の獣と同様の獣のデザインもありました。
沢山のお寺がある長崎。興福寺、福済寺と共に長崎の三福寺に数えられている崇福寺には、2つの国宝と沢山の重要文化財があり見応えがありました。そして、中国の縁起の良い意匠探しも楽しくて、見つける度に福を頂いた気分でした(*^o^*)

市電を降りて、銅座川に架かる新地橋へ。
ここには龍がいます。
もともとは、山手の外国人居留地区の唐人屋敷に住んでいた華僑が移りすんだ新地中華街はすぐそこです。
唐人屋敷は大火で焼失したため唐人屋敷の前面の海面を埋め立てて新地中華街がつくられたそうです。

新地橋 名所・史跡

朱色と赤が目を引く長崎新地中華街・北門

門の前が広場のようになっていて座っている方が多かった。

長崎新地中華街 名所・史跡

長崎新地中華街
ちゃんぽん・皿うどんのお店はもちろん、中国のお菓子や雑貨店、かまぼこのお店も。

石橋蒲鉾店 専門店

長崎新地中華街・南門
中華街の規模はこじんまり。東西南北に十文字にお店が並んでいて、それぞれの出入り口に門が設置されている。
奥に湊公園が見えている。

長崎新地中華街・湊公園
ランタンフェスティバルのメインとなる会場は石畳舞台になっています。

湊公園 (長崎市) 公園・植物園

釣り鐘オブジェのある昔ながらの薬局が湊公園の向いにありました。

かつての唐人屋敷方面には、広馬場商店街入り口に石造りの門・唐人屋敷象徴門が見えていました。

唐人屋敷 象徴門 (誘導門) 名所・史跡

中華街に2店舗あるお店。東門近くの老李（ラオリー）総本店の方へ。
人気のお店ですが、まだ並んでいません。

老李 長崎中華街 総本店 グルメ・レストラン

生からすみに惹かれて来店。

2階に続く階段横にはサインが沢山＠＠

2階に続く階段横にはサインが沢山＠＠
眺めて待つも良し！と思っていたけど...

2階に続く階段横にはサインが沢山＠＠
早めに来たので、待たずに入れました～。

老李（ラオリー）2階店内。

長崎に来たら食べたかった本格ちゃんぽんandからすみ☆彡
お酒飲めないくせに、おつまみ系が好きな私。からすみも～♪

台湾水餃子も頼みます。

先に水餃子が出され、期待通りのお味でトゥルンと美味しい。

食べたかった、からすみちゃんぽん♪
出汁に魚介がタップリと感じられて、貝や豚肉・お野菜もと具だくさんで、優しいスープが最高(*^o^*)
からすみとの相性も良くて、想像以上に美味しかった～☆

周りの席の方と同様、この通り！スープも残さず頂きました(*^o^*)
ご馳走さまでした。
実は、タモリさんも通う絶品町中華「群来軒」にも行きたかったのだけど、予約が一杯で断念。しかも一人では予約できない感じでした。
老李（ラオリー）さんは一人でも入りやすくて、一人旅の強い味方でした。

今度は長崎新地中華街・東門から入って...

北門の方へもどります。

まだ明るいので中華街のライトアップは、これからです。

装飾が綺麗な目立つお店もあります。
これから混み合う時間かな。
今日もよく歩きました。
長崎はキリスト教の教会だけでなく、中国様式の寺院も多くあって、和華蘭文化が調和している街でした。
3日目おしまい。4日目最終日に続きます。


最後までご覧下さりありがとうございました。