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*この旅行記は、ドイツ観光局の提供により投稿しています*<br /><br />中世からの歴史を持つ重要な街道、王の道(Via Regia)の途上にあるエアフルト。<br />聖ボニファティウスが司教座を築いた町でもあり、ドイツ最古の大学(1379年創立、1816年に閉鎖。その後1994年に再開学)が設立された歴史がある古都です。<br /><br />欧州の重要な交易路としても栄え、名実ともに重要な都市としての存在感を持ち続けてきました。<br /><br />この町がゲーテ街道の中で特別な意味を持つのは、ゲーテがここでナポレオンと会見した歴史的なできごとがあったからです。<br /><br />欧州の激動期に歴史的場面の舞台となったエアフルトを訪れます。

ゲーテ街道を旅する⑥ エアフルト 美しい橋のある古都

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2025/05/19 - 2025/05/20

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tomo_miichi

tomo_miichiさん

*この旅行記は、ドイツ観光局の提供により投稿しています*

中世からの歴史を持つ重要な街道、王の道(Via Regia)の途上にあるエアフルト。
聖ボニファティウスが司教座を築いた町でもあり、ドイツ最古の大学(1379年創立、1816年に閉鎖。その後1994年に再開学)が設立された歴史がある古都です。

欧州の重要な交易路としても栄え、名実ともに重要な都市としての存在感を持ち続けてきました。

この町がゲーテ街道の中で特別な意味を持つのは、ゲーテがここでナポレオンと会見した歴史的なできごとがあったからです。

欧州の激動期に歴史的場面の舞台となったエアフルトを訪れます。

  • ナポレオンはドイツ人にとってどのような存在なのか?<br /><br />「英雄視する人と、侵略者として見る人とに二分される」<br />とエアフルトの街を案内してくれた歴史学者のライナーさんは解説してくれました。<br /><br />「ただし、ナポレオンによって欧州の政治システムが大きく変わり、新しい時代をもたらしたことは確かです」<br /><br />1808年10月2日、エアフルトに滞在していたナポレオンがゲーテを朝食の席に招いたと記録に残っています。<br /><br />この会合が行われたのが、現在のテューリンゲン州首相府(Staatskanzlei)が置かれているマインツ選帝侯官邸でした。<br />この建物の2階にナポレオンは滞在し、そこでゲーテとの会合も行われたそうです。

    ナポレオンはドイツ人にとってどのような存在なのか?

    「英雄視する人と、侵略者として見る人とに二分される」
    とエアフルトの街を案内してくれた歴史学者のライナーさんは解説してくれました。

    「ただし、ナポレオンによって欧州の政治システムが大きく変わり、新しい時代をもたらしたことは確かです」

    1808年10月2日、エアフルトに滞在していたナポレオンがゲーテを朝食の席に招いたと記録に残っています。

    この会合が行われたのが、現在のテューリンゲン州首相府(Staatskanzlei)が置かれているマインツ選帝侯官邸でした。
    この建物の2階にナポレオンは滞在し、そこでゲーテとの会合も行われたそうです。

    マインツ選帝侯国総督邸 (現テューリンゲン州首相官邸) 建造物

  • 「朝食の席に招いた」と聞くと、現代に生きる私たちは「ナポレオンとゲーテが一緒に朝食を食べたのか」と理解してしまうこの状況。<br /><br />しかし時は19世紀初め。<br />相手は欧州の覇者ナポレオン様です。<br /><br />もともとの出身身分が低かったナポレオンは、著名人と繋がることを非常に重要視していて、パリにいる時から自分の朝食の席に各分野の専門家を読んで話を聞くことを習慣にしていたそうです。<br /><br />朝食を食べるのはナポレオンだけ。<br />呼ばれた相手は皇帝閣下の前で立ったまま話をするという構図です。

    「朝食の席に招いた」と聞くと、現代に生きる私たちは「ナポレオンとゲーテが一緒に朝食を食べたのか」と理解してしまうこの状況。

    しかし時は19世紀初め。
    相手は欧州の覇者ナポレオン様です。

    もともとの出身身分が低かったナポレオンは、著名人と繋がることを非常に重要視していて、パリにいる時から自分の朝食の席に各分野の専門家を読んで話を聞くことを習慣にしていたそうです。

    朝食を食べるのはナポレオンだけ。
    呼ばれた相手は皇帝閣下の前で立ったまま話をするという構図です。

  • ナポレオンはゲーテの『若きウェルテルの悩み』の愛読者だったといいます。<br /><br />ナポレオンもゲーテもこの会合でお互いに非常に感銘を受けたと伝えられており、ナポレオンはゲーテをパリに招待したそうです。<br />しかしこの招待は、その後のナポレオンの凋落によって実現しませんでした。<br /><br />ナポレオンが滞在していた宮殿の隣には、ゲーテが宿泊したとされるワイマール公国の所有だった住居が残っています。

    ナポレオンはゲーテの『若きウェルテルの悩み』の愛読者だったといいます。

    ナポレオンもゲーテもこの会合でお互いに非常に感銘を受けたと伝えられており、ナポレオンはゲーテをパリに招待したそうです。
    しかしこの招待は、その後のナポレオンの凋落によって実現しませんでした。

    ナポレオンが滞在していた宮殿の隣には、ゲーテが宿泊したとされるワイマール公国の所有だった住居が残っています。

  • 奇跡的に戦災をほとんど受けなかったエアフルトには、古い街並みが今も残っています。<br />旧東ドイツ時代の40年を経て、統一後に改装された旧市街は、まるで絵本の世界のような美しさです。<br /><br />その中のひとつがクレーマー橋。<br />120mの石橋の上に32軒の家が立ち並ぶこの橋は、中世の時代に香辛料などの高級品を売るための場所として造られ、今でも管理組合がこれらの店舗物件を管理していて、この橋にふさわしいと思われる店舗や工房のみに賃貸しているのだそうです。

    奇跡的に戦災をほとんど受けなかったエアフルトには、古い街並みが今も残っています。
    旧東ドイツ時代の40年を経て、統一後に改装された旧市街は、まるで絵本の世界のような美しさです。

    その中のひとつがクレーマー橋。
    120mの石橋の上に32軒の家が立ち並ぶこの橋は、中世の時代に香辛料などの高級品を売るための場所として造られ、今でも管理組合がこれらの店舗物件を管理していて、この橋にふさわしいと思われる店舗や工房のみに賃貸しているのだそうです。

    クレーマー橋 建造物

  • 橋の上にはアンティークショップやさまざまな職人工房が店舗を構えていて、中でも2005年に開業したチョコレートショップ「ゴルトヘルム」はこの場所の名物店です。<br /><br />デザイナーでもあるオーナーのアレクサンダー・キューンさんがデザインしたパッケージのかわいらしさも人気の秘密。<br /><br />2017年に隣にオープンしたアイスクリームショップも、常に繁盛しています。<br /><br />Goldhelm (Brückenladen)<br />Krämerbrücke 12<br />99084 Erfurt<br /><br />https://www.goldhelm-schokolade.com/standorte/

    橋の上にはアンティークショップやさまざまな職人工房が店舗を構えていて、中でも2005年に開業したチョコレートショップ「ゴルトヘルム」はこの場所の名物店です。

    デザイナーでもあるオーナーのアレクサンダー・キューンさんがデザインしたパッケージのかわいらしさも人気の秘密。

    2017年に隣にオープンしたアイスクリームショップも、常に繁盛しています。

    Goldhelm (Brückenladen)
    Krämerbrücke 12
    99084 Erfurt

    https://www.goldhelm-schokolade.com/standorte/

  • クレーマー橋の上にある、人形劇の人形を作っている職人工房。

    クレーマー橋の上にある、人形劇の人形を作っている職人工房。

  • クレーマー橋の外観はこんな感じです。<br />古い建築物の宿命で、随時修復補強工事が必要になります。

    クレーマー橋の外観はこんな感じです。
    古い建築物の宿命で、随時修復補強工事が必要になります。

  • そしてクレーマー橋から数分歩いたところに古いシナゴーグ跡があります。<br />2023年にユネスコ世界遺産に登録された「中世ユダヤ人関連遺産」です。<br />このシナゴーグは1100年ごろに建てられたとされていますが、1349年にこの街で起こったポグロムによってユダヤ人コミュニティが消滅し閉鎖されました。<br />それ以降は倉庫やダンスホールなどとして使われ、かつての経緯は忘れ去られていたといいます。<br /><br />この建物が「歴史あるシナゴーグ」として考古学者に再発見されたのは1995年のこと。<br />数奇な経緯を経て、今ではミュージアムになっています。

    そしてクレーマー橋から数分歩いたところに古いシナゴーグ跡があります。
    2023年にユネスコ世界遺産に登録された「中世ユダヤ人関連遺産」です。
    このシナゴーグは1100年ごろに建てられたとされていますが、1349年にこの街で起こったポグロムによってユダヤ人コミュニティが消滅し閉鎖されました。
    それ以降は倉庫やダンスホールなどとして使われ、かつての経緯は忘れ去られていたといいます。

    この建物が「歴史あるシナゴーグ」として考古学者に再発見されたのは1995年のこと。
    数奇な経緯を経て、今ではミュージアムになっています。

    旧シナゴーグ (エアフルト) 博物館・美術館・ギャラリー

  • クレーマー橋だけでなく、橋が多いのもエアフルトの特徴です。<br />運河を引いて作った水車小屋が、今もこの街のあちこちに残っています。<br />街中の緑も多く、ちょっと路地に入り込むと心なごむ風景に出会うことができます。

    クレーマー橋だけでなく、橋が多いのもエアフルトの特徴です。
    運河を引いて作った水車小屋が、今もこの街のあちこちに残っています。
    街中の緑も多く、ちょっと路地に入り込むと心なごむ風景に出会うことができます。

  • 宗教改革者のルターはエアフルト大学で学び、1505年に21歳でアウグスティーナー修道院に入りました。<br />その2年後に司祭に叙階され、1511年にヴィッテンベルクに旅立つまでこの地で過ごしました。<br />

    宗教改革者のルターはエアフルト大学で学び、1505年に21歳でアウグスティーナー修道院に入りました。
    その2年後に司祭に叙階され、1511年にヴィッテンベルクに旅立つまでこの地で過ごしました。

  • 旧市街に残るアウグスティーナ修道院のステンドグラスには、ルターが自身の紋章とした「ルターのバラ」の原型を見ることができます。<br /><br />Augstinerkloster<br />Augustinerstraße 10<br />99084 Erfurt<br /><br />https://www.erfurt-tourismus.de/en/all-about-erfurt/places-of-interest/erfurt-protestant-augustinian-monastery/

    旧市街に残るアウグスティーナ修道院のステンドグラスには、ルターが自身の紋章とした「ルターのバラ」の原型を見ることができます。

    Augstinerkloster
    Augustinerstraße 10
    99084 Erfurt

    https://www.erfurt-tourismus.de/en/all-about-erfurt/places-of-interest/erfurt-protestant-augustinian-monastery/

  • さて、前日のワイマールでもテューリンガーソーセージを食べたのですが、テューリンゲン州の首都エアフルトでも、当然お昼はテューリンガーソーセージ一択でした。<br /><br />有無を言わせぬ地元感漂う屋台。

    さて、前日のワイマールでもテューリンガーソーセージを食べたのですが、テューリンゲン州の首都エアフルトでも、当然お昼はテューリンガーソーセージ一択でした。

    有無を言わせぬ地元感漂う屋台。

  • エアフルトではソーセージも重要ですがマスタードも重要だそうで、エアフルトの地元メーカーBorn社のマスタードでなければダメなのそうです。

    エアフルトではソーセージも重要ですがマスタードも重要だそうで、エアフルトの地元メーカーBorn社のマスタードでなければダメなのそうです。

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  • エアフルトといえば、クリスマスマーケットも有名ですが、会場となるのがドーム広場。<br /><br />その背後に立つのが大聖堂とセヴェリ教会です。

    エアフルトといえば、クリスマスマーケットも有名ですが、会場となるのがドーム広場。

    その背後に立つのが大聖堂とセヴェリ教会です。

    大聖堂 (エアフルト) 寺院・教会

  • 最後にエアフルトのご当地ゆるキャラを。<br /><br />エアフルトのそら豆くん(Puffbohne)です。<br /><br />早くから菜園文化が盛んだったエアフルトの人は、どこかへ出かける時は自分のポケットにそら豆を入れて行く習慣があったとかで、生粋のエアフルト人のことを今でも「そら豆くん」と呼ぶんだそうです。<br /><br />それじゃ人は、いつから生粋のエアフルト人になれるのか?<br />「エアフルトで生まれたならば、その人はエアフルト人です」とのことです。<br /><br />(協賛:ドイツ観光局)<br /><br />前回のワイマールの旅はこちら<br />https://4travel.jp/travelogue/11982068

    最後にエアフルトのご当地ゆるキャラを。

    エアフルトのそら豆くん(Puffbohne)です。

    早くから菜園文化が盛んだったエアフルトの人は、どこかへ出かける時は自分のポケットにそら豆を入れて行く習慣があったとかで、生粋のエアフルト人のことを今でも「そら豆くん」と呼ぶんだそうです。

    それじゃ人は、いつから生粋のエアフルト人になれるのか?
    「エアフルトで生まれたならば、その人はエアフルト人です」とのことです。

    (協賛:ドイツ観光局)

    前回のワイマールの旅はこちら
    https://4travel.jp/travelogue/11982068

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この旅行記へのコメント (2)

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  • pareさん 2025/06/05 09:51:01
    続編も楽しみにしています
    gutereise_さん 、こんにちは

    以前、ラヴェンナの旅行記でメッセージをお送りした、
    pareと申します

    ゲーテ街道の旅行記を拝見していて、
    ステキな写真に読みやすい文章だなーと思っていたら、
    gutereise_さん だと認識しまして、
    思わず、コメントを書き込んでしまいました!
    そら豆くんに会いに行きたいです

    -pare

    tomo_miichi

    tomo_miichiさん からの返信 2025/06/05 13:36:23
    Re: 続編も楽しみにしています
    わー!コメントありがとうございます。うれしいです!
    そら豆くん、ほかにもTシャツとかグッズがありましたのでぜひ 笑

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