【大型連休明けの軽い連休　東北3県周遊4泊5日　その１】鳴子温泉と瀬見温泉

2025/05/15 - 2025/05/19

2025年5月15日（木）～19日（月）までの4泊5日で東北3県を周遊してきました。ゴールデンウィークも終わり、観光シーズンもひと段落付いた感じで、いずれの観光地も観光客は少な目です。おかげでストレスなく旧所名跡を訪ねることができました。
東北地方はとても広いので乗り物移動の時間が多くなるのですが、東北地方はちょうど田植えが始まるころで、水を張った水田が続く田舎の風景を車窓から眺めるのも立派な観光になりました。
旅行記その1は宮城県の鳴子温泉と山形県の瀬見温泉です。こけしで有名な鳴子温泉ですが、そこから少し山を登ると潟沼という湖があります。静かな山の湖を散策して、自然を満喫しました。
鳴子温泉の後はバスで山形県に入って、瀬見温泉にある喜至楼という古い旅館に宿泊します。

エリア 鳴子温泉(宮城)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

東京までの在来線が遅延し、さらに東京駅構内で東北新幹線改札を探し回ったせいで、出発ギリギリで新幹線に飛び込むことになりました。スタートがバタバタしてしまいましたが、その後は問題なく古川駅に到着しました。
古川駅でＪＲ陸羽東線鳴子温泉行の列車に乗り換えです。

古川駅 駅

終点の鳴子温泉駅にやってきました。2024年7月25日の大雨以来、陸羽東線は鳴子温泉駅～新庄駅間が不通になっています。そのため鳴子温泉駅で代行バスに乗り換える必要があります。

鳴子温泉駅 駅

せっかくなので鳴子温泉を観光していきます。

まずは駅前の喫茶店で昼食にします。

喫茶まるゆ グルメ・レストラン

温玉カレー。美味です。ボリュームも結構あります。

カルボナーラ（温玉付き）。食事にはサラダとみそ汁がつきます。

鳴子温泉はこけしの生産で有名な場所らしい。

街中にはこけしがあふれています。

郵便局前のポストもこけし。

でんき床がありました。

出会い坂。駅でもらったマップによると、「昔、芸者さんが通った坂道！」とのことですが、すごい傾斜です。雪の夜などはどうやって歩いていたのでしょう。

息が切れるような坂道ですが、さわやかな新緑に囲まれているので快適です。

きれいな白い房の花が咲いています。
ウワミズザクラでしょうか。

45分くらい坂道を歩き続けて潟沼に到着しました。ここは噴火によって作られたカルデラ湖です。国内有数の強酸性の水質で、魚類は全く生息していません。

潟沼 自然・景勝地

湖岸の崖から臭いにおいが漂ってきます。

岩の間から火山ガスが噴き出しています。

湖の周囲は散策路になっています。風景は素晴らしいのですが、この湖には耐酸性を持つサンユスリカという蚊が大量に発生しています。顔や服にへばりついてくるので、手で払いながら歩きます。人を刺すことはないらしいのですが、虫嫌いな人にはちょっと厳しい湖です。

蚊さえ気にしなければ、素晴らしい散策路です。

龍神祠という看板があります。山道を登っていくようです。
どこまで上がるのか心配ですが、ちょっと行ってみます。

すぐに石碑や祠がありました。

何かいわくありげな石も祀られています。

龍神祠から潟湖を眺めるとこんな感じです。木の葉が茂っていなければきれいな湖面が見えたのかもしれません。

枯れてしまった巨木。
神秘的な雰囲気が漂っています。

湖畔に戻ってきました。湖の底からもぶくぶくとガスが噴き出していました。小さな湖ですが、周囲を山に囲まれたエメラルドの湖面が大変魅力的でした。

山を下って温泉街に戻ってきました。猫がお出迎え。

山道を歩いて疲れたので足湯で一休みです。

足湯 下地獄源泉 温泉

丘の上から温泉が流れています。樋を流れるお湯はかなり熱かったです。

続いてご利益足湯。リブマートオオサキというお店の脇にある小さな足湯です。2～3人で満員になってしまいます。さっきの足湯より硫黄が濃い感じがします。

ほのぼの壁画が目印です。

早稲田桟敷湯。昭和23年に早稲田大学の学生たちが掘削した温泉です。お風呂に浸かる時間はないので、ここはパスです。

湯めぐり回廊『手湯』。
駅のすぐそばにある、ゆめぐり広場に設置されています。お湯の温度はちょっと高めかな。しばらくつけていると指がジンジンしてきますが、そのあと手が軽くなります。

温泉神社にやってきました。
古い温泉地にはよく温泉神社がありますが、鳴子温泉の神社はかなり立派な造りをしています。

鳴子温泉神社 寺・神社・教会

神社の由緒によると『承和2年4月（835）鳴子温泉鳥谷ケ森俄かに鳴動すること数日にして遂に轟然と爆発し熱湯を噴出した。この年の10月朝廷は、この地に一社を建てて、温泉神社を祀った。』とのこと。温泉が出来た時から存在する古い神社ということですね。

狛犬様もなかなかの貫禄です。

拝殿の彫刻も凝っています。手塚治虫のヒョウタンツギみたいな顔があります。

龍もトゲトゲがいっぱいで強そう。

ほっとパークという広場がありました。
以前はここに足湯があったようです。

しぜんのまど。

「フレッシュストアーおじまや」という地元の人が利用するような食品店でおやつを買います。

代行バスが来るまでの間、駅構内にある劇場のようなすり鉢状の座席に座っておやつを食べます。

バスが来るまで駅の周りをブラブラして時間をつぶします。

何処を見てもこけしだらけ。

もう一度ゆめぐり広場の手湯に来ました。
短い滞在でしたが、山奥の湖や町に点在する足湯、そしてこけしを満喫できました。

バスがやってきました。ここから約1時間、陸羽東線に沿って西に進み、山形県に入ります。

瀬見温泉駅に到着。駅に旅館のお迎えの車が待っています。

本日の宿、瀬見温泉の喜至楼にチェックイン。

瀬見温泉　喜至楼 宿・ホテル

フロントで声をかけても誰もいません。しばらくすると先ほどお迎えに来てくれた車の運転手さんが車を置いて戻ってきてチェックイン手続きをしてくれました。

喜至楼の創業は江戸安政年間、山形県で最も古い旅館だと言われているそうです。本館部分は明治元年の、別館一部は大正年間の建築です。

フロントのある別館から、新館を通って本館の2階にある部屋に案内されました。廊下はまるで迷路のように入り組んでいます。

本館2階の角部屋に入れてもらえました。
良い部屋をあてがってもらえてうれしい。

夕食時間までお風呂に入ります。こちらはあたたまり湯。小さなお風呂と洗い場が1つ。誰もいなかったので貸切状態でゆったり利用できました。

脱衣所のロッカーには素朴な彫刻があります。はなさかじいさんでしょうか。

こちらはローマ千人風呂。午後3時～7時が女性専用、午後7：00～10:00は男性専用、それ以外はどちら様でもご自由にご利用ください（混浴）。
広くて快適なお風呂です。浴槽のタイルが結構剥がれていて、古代ローマの浴場遺跡みたいです。

ギリシア神話のパンとシュリンクスを描いた壁画。
山形の山奥で古代ローマの世界観を味わえる素晴らしい温泉です。

洗面所。

ふかし湯。おそらく蒸気を浴びるお風呂だと思います。

現在は使用していないようです。

部屋の周りの廊下。
大変味わい深いです。

部屋の中の装飾。
廊下の灯りに照らされて泳ぐ鯉が浮かび上がります。

夕食の時間です。宿泊客が少なかったので、個室で食べさせてもらえました。
山の幸をたくさん使った美味しいご飯です。

アユの塩焼き。今まで食べたアユの中で一番美味しかった。

おそらくモクズガニを使った鍋。出汁が最高に美味しかった。

宿泊代金は安かったので食事は特に期待していなかったのですが、思いの外豪華で美味しいご飯が食べられて最高です。

迷路を歩いて部屋に戻ります。

古い旅館の廊下には謎の展示物があふれていますね。

民俗資料館的コーナーもありました。

石器時代の矢じりコレクション。

自炊コーナーもありました。湯治の為に長逗留する人もいるのでしょう。

ちゃんと炊事ができるようになっています。

これで1日目は終了。
布団を敷いて電気を消して就寝したのですが、廊下の照明に照らされた鯉たちが元気に泳いでいました。