『旧寛永寺五重塔』と『清水観音堂』＋花園稲荷神社

2025/02/25 - 2025/02/25

「旧寛永寺五重塔」
旧寛永寺(きゅうかんえいじ)五重塔は、東京都台東区の上野公園内にある五重塔です。 高さは約36mあり、国の重要文化財に指定されています。
上野動物園のある上野恩賜公園は、もとは徳川家の菩提（ぼだい）寺・東叡山寛永寺の寺域でした。五重塔は老中をつとめた大名・土井利勝の寄進によって建立されたもので、本来は上野東照宮の堂宇のひとつ。1639年（寛永16）年に火災で焼失しますが、同年に再建されています。
　動物園や美術館、博物館の点在する、53haにおよぶ広大な上野公園はすべて寛永寺の境内だったのです。五重塔は明治の廃仏毀釈（きしゃく）をまぬがれ、1958（昭和33）年に東京都に寄付されました。

「寛永寺清水観音堂」
清水観音堂 は1631年に天台宗東叡山寛永寺の開山、天海大僧正によって建立されました。寛永寺を江戸庶民の祈りの場や憩いの場にもしたいと考えた天海大僧正は、上野の山を比叡山に、不忍池を琵琶湖にと見立て、その一環で清水観音堂は京都の清水寺に見立てられました。
本堂前が上野の山の斜面に向かってせり出すようになっていて見晴らしがいいのは、京都の清水寺にならって「舞台造り（懸造）」を採用しているからです。不忍池方面からお堂へと続く坂も「清水坂」と名付けられています。
当初は、現在の上野公園内の「擂鉢山」と呼ばれる小さな丘の上に作られました。しかし元禄時代の始めになり、現在の噴水広場がある場所に寛永寺の総本堂となる「根本中堂」が建設されることが決まったことから、1694年に現在の場所に移築されました。

エリア 上野・御徒町(東京)

国重要文化財　「旧寛永寺五重塔」は、1631年土井利勝により上野東照宮の一部として建立、寄進されたが1639年火災により焼失、同年再建されたのが現存する五重塔です。明治の神仏分離令に伴う廃仏毀釈の運動により、上野東照宮の五重塔も取り壊される運命にあったが、当時の宮司が五重塔は「寛永寺の管理」であることを国に申し出たことにより取り壊しを免れた。

1631年(寛永八年）に初建されたこの塔は、第五層のみが銅板葺(どうばんぶき)で、他は瓦葺(かわらぶき)となっており、高さは地上から先端の宝珠 (ほうじゅ)まで36ｍ、第一層には釈迦(しゃか)・薬師(やくし)・阿弥陀(あみだ)・弥勒(みろく)の四方四仏(しほうしぶつ)が江戸時代には祀られていました。

「寛永寺清水観音堂」
清水観音堂は、上野恩賜公園にある観音様を祀るお堂です。単独のお寺ではなく、徳川将軍家の菩提寺である東叡山寛永寺の「お堂」のこと。

「寛永寺清水観音堂」
清水観音堂は、1631年（寛永８年）寛永寺の開山の天海の創建。
京都の清水寺を模して建立された。
本尊の千手観音は、恵心僧都の作で、平家の家人だった平盛久が清水寺に奉納したものなのだとか。

階段の脇にあるのぼりを見ながら登ります。

「清水観音堂」　重要文化財の本堂
東叡山寛永寺の境内だった上野公園一帯の中で、現存する最古の建造物であり、1996年には修復工事が行われ創建当時の面影が再現され、国の重要文化財にもなっています。

「清水観音堂」本堂
京都の清水寺と同じ舞台造りで、眼下に不忍池を望む高台に建ち、「月の松」は歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」にも登場します。

本堂内部は、撮影禁止です。
本尊の千手観音は、恵心僧都の作で、平家の家人だった平盛久が清水寺に奉納したものなのだとか。

「清水観音堂」の御朱印

「清水観音堂舞台」
本堂前が上野の山の斜面に向かってせり出すようになっていて見晴らしがいいのは、京都の清水寺にならって「舞台造り（懸造）」を採用しているからです。不忍池方面からお堂へと続く坂も「清水坂」と名付けられています。

「月の松」
広重の浮世絵に登場する「月の松」を再現したという眺め。

重要文化財の本堂舞台から「月の松」の先に、不忍池弁財天が見えます。

参考に「広重の浮世絵」
安藤広重の描いた、名所 江戸百景　「月の松」

清水観音堂参道通路

清水観音堂つるべ井戸
清水観音堂（上野公園内）の後ろにあるつるべ井戸のそばには秋色桜（しゅうしきざくら）という桜があり、江戸時代から知られています。「秋色桜」と名付けられた桜は、現在およそ九代目にあたると言われています。

「花園稲荷神社」（忍岡稲荷神社）
花園稲荷神社の歴史は、寛永寺の造営によって狐が棲家を失ってしまったことを憐れみ、天海が洞窟を掘ったという説があるそうな。
?正式名称は忍岡稲荷（しのぶがおかいなり）で、石窟の上にあったことから穴稲荷とも呼ばれていた?。

花園稲荷神社は恋愛、縁結びの神様として有名なんだとか。
神社では殺生がご法度なので、肉や魚といった生物を持ち込むことはおすすめできません。不平不満や愚痴もお稲荷様に嫌われてしまう可能性があるため、前向きな気持ちで参拝しましょう。

「花園稲荷神社」おいなりさん参拝の注意
神の使いの狐などの動物は火を怖がるため、火につながるものを持ち込むと狐から敬遠されてしまう可能性があります。 電子タバコの普及で少なくなったけれど煙草やライターなど、ついポケットに入れたままになっているものには確認してから参拝しましょう。

「花園稲荷神社」御朱印は、春の季節なので桜の花びら柄を選びました。
そうそう、ペットの犬も狐にとって天敵になりえる動物なので連れていかないで…

梅が咲いていました！

上野公園　西郷隆盛像
上野恩賜公園の正面入口に立つ西郷隆盛銅像は上野のシンボル。
明治維新の最大の立役者といわれている西郷隆盛は、江戸の町を戦火に巻き込むことなく、江戸城を無血開城し、江戸幕府を終わらせました。 実は新政府軍として攻め込んだ土地が上野だったので、銅像を建てる場所に上野公園が選ばれたのです。
写真嫌いだった西郷の肖像画は本人をモデルにしたものではなく、弟の従道（つぐみち）と従兄弟（いとこ）の大山巌（いわお）の顔を参考に、イタリア人銅版画家エドアルド・キヨソネがつくり上げたもの。