2024/02/10 - 2024/02/15
97位(同エリア110件中)
とものしんさん
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あちこち寄り道しながら2本のフェリーを乗り継いでようやく沖永良部島へたどり着く。インバウンドの波とは無縁の暖かい南の島での時間を満喫してまいりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 レンタカー ANAグループ
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5時前に奄美大島名瀬港到着のアナウンスで目覚める。まだ眠いのでしばらくまどろみ、出航後しばらくしてから屋外デッキへ。波風はだいぶ収まったが、雲が多くて日の出は見られず。
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1等客室にはお茶とインスタントコーヒーも用意されており、お湯を沸かし昨日買ったパンで朝食。船の形をしたかわいらしいクッキーもついていた。
なお、レストランの朝食営業は名瀬入港中の30分のみ、昼食も沖永良部島到着時の30分のみとかなり短い。外洋航路ゆえ、揺れの影響を受けにくい場所を選んで営業しているのだろうか? -
名瀬を出て約3時間で徳之島亀徳港へ入港。
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30人ほどが下船し乗る人その半分くらい。そして船の前後では荷物の積み下ろしで大忙し。手際のいい作業でフォークリフトがせわしなく行き交う。まさに離島の生命線。
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レストランは営業時間以外はフリースペースとして開放されている。テーブル端の卵型の突起は揺れた際につかむものらしい。
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ビューシートからは前面展望を楽しめるが、昨晩波をかぶったからか窓がかなり汚れてみえづらい。乗客も少ないので貸切状態。
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煙突には会社名の頭文字のシンプルなロゴ。塗色がANAに似ている。
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平べったい陸地が見えてくると間もなく沖永良部島。
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鹿児島から17時間半、家から丸2日かけて沖永良部島和泊港に到着。いや~長かった。まあ自分で選んだ行程なんですけどね。そして何より暖かい。2月半ばというのにこの日の最高気温は20℃を超え、上着もいらないくらい。
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港は町の中心部から少し離れた場所にあり、荷物もあり歩くにはちと遠いので乗合タクシーを利用。事前予約制で料金100円也。
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着いたのは島内を走るバスの待合所。町の中心部といっても車はそこそこ走っているが人影はまばら。近くのラーメン屋で昼食にしたが、こちらは地元客で大賑わいだった。
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レンタカー予約しようとして、今日は半日しか使わないしな~と考えあぐねていたところ、面白いものを見つけたので使ってみた。超小型EVを活用したトヨタのカーシェアサービスで、アプリをダウンロードすれば、予約・貸出・返却は全てスマホで完結。15分220円~と短時間でも気軽に使える。ただ予約まではスムーズだったが、特殊な車ゆえ操作に手間取り動き出すまで時間がかかった。
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まずは情報収集のため、船の着いた和泊町の隣知名町にあるエラブココという施設へ。元保育園を改装した観光案内所で、お土産品の販売やコワーキングスペースなどもある。
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続いて島のほぼ中央にある越山展望台へ。標高は200mにも満たないが、島全体を一望できる小さな展望所。
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なぜここにあるかはわからないが、展望所へ続く道沿いの河津桜はちょうど見頃で、花見客もチラホラ。
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町はずれの小さなコーヒーショップでひと休み。コーヒーの産地といえば、赤道付近の熱帯地域というイメージが強いが、ここノアコーヒーでは島で栽培された貴重な国産コーヒーを飲むことができる。値段は高いが、香りも味も良く飲んでみる価値はあると思う。テイクアウトや、お土産用ドリップパックも販売。
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2時間半ほどの慣らし運転も兼ねたショートトリップを終え、車を返却してホテルまで街中を少し歩く。建物の造りがどことなく沖縄っぽい。
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今日から2泊お世話になるのはコチンダホテルだが、チェックインは観光ホテル東というこちらの古びた建物で行う。現在こちらのホテルは営業休止中で、フロントと朝食会場のみがコチンダホテル利用客のために機能しているようだ。
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チェックインを済ませて階段を上がりホテルの裏から出ると、コテージ風の建物が見えてきてこちらがコチンダホテルの客室棟になる。
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中庭を囲むようにコの字の建物に外廊下でつながった客室が並ぶ。雨の日の移動は大変そうだが、いかにも南国らしい開放感ある雰囲気。
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泊まったのはテラス付ダブルの客室。ビジネスホテルと変わらない広さだが、天井が高いせいかあまり狭さを感じない。バス・トイレは分かれており、足をのばせる広いバスタブもついている。
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ご飯処を探しがてら周辺を散歩。ほとんど水の無い川の左の建物は西郷南洲記念館。この島に流刑となり約1年半を過ごした西郷隆盛ゆかりの資料が並ぶが、ちょうど閉館したとこだった。
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すぐ近くの南洲神社で来島のご挨拶。境内に上野公園とよく似た西郷さんの銅像が。
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肝心の夕飯探しだが居酒屋のような店ばかりで、それも予約しないと入れない店も多いらしい。食事メニューも豊富にありそうということで選んだのが、こちらの「きよい」さん
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予約はしなかったが、開店直後で先客はおらずすんなり入れた。お造り定食を注文。何の魚かは忘れたけどどれもおいしかった。
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宿に戻ると19時近くだがまだ明るいし、日が落ちてもあまり寒くはない。バスタブにお湯を張り、リラックスタイムののち就寝。
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翌朝、近くの海岸まで散歩する。雲は多いが一応晴れの予報。
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フロントのある建物で純和食の朝ごはん。洋食と交互らしい。
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今日からレンタカー利用でホテル近くのレンタカー屋へ。大手のレンタカー会社もあるが、こちらの方が圧倒的に安かった。そしてここにも西郷どん。キー付けたまま港の駐車場に置いとけばいいよーという離島ならではのユルさだが、対応はいたって親切。
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ラッキョウだかオカリナみたいな形の島を概ね反時計回りに一周。まずは、ウミガメビューポイントという展望台へ。ウミガメは見えなかったが、海は綺麗。向こうに見えるのは夕日スポットとしても知られる半崎。
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細い道や入口が分かりづらい場所もあるが、島内各所にこうした主要観光スポットへの案内標識があり、迷わずたどり着けた。
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島の主な道路は海岸から少し内陸を通り、海沿いを走る道路は案外少ない。道の両側はのどかな田園地帯が続く。
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島の北西端にある田皆岬に到着。島内屈指の景勝地、のはずだが灯台を補修する作業員以外は誰もおらず。
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高さ50mを超える断崖絶壁の先は見渡す限りの大海原。柵などないのでどこまで進むかは自己責任で。
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恐る恐るがけ下をのぞき込む。それにしても海の色がきれいだ。
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しばらくいたが誰も来ず、雄大な景色を独り占め。
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その後昇竜洞へ行こうと思ったら、まさかの休業日。昨日行っておくんだったと下調べ不足を悔やむ。少し早いが昼ご飯を食べにウジジ浜近くの海沿いにある「喫茶リーフ」へ。
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海側のテーブル席も空いていたが、続々と地元客が入ってくるようなのでカウンターへ。カツカレーをいただく。
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いったん通り過ぎたウジジ浜へ。波の浸食によってできた奇妙な形の岩が並ぶ。少し曇ってきたが雨は降らなそう。
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知名町の街中にあるジョッキヌホー。水道が整備されるまでは離島の貴重な水源として利用され、今もなおトンネルの奥から豊富な地下水が湧き出ている。
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和泊町市街地手前の海沿いの広場でちょい休憩。港には那覇行きのマルエーフェリーが停泊中。また晴れてきて、車の中だと暑いくらい。
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市街地を抜け北上し、フーチャ(潮吹き洞窟)へ。ウジジ浜と同様、波の浸食によってできた奇岩が並び、波風の強い日には岩の隙間のこのような穴から高さ数十メートルまで波しぶきが上がるそうな。
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左端にいる人と比べると大きさがお分かりいただけるかと。歩きやすいよう歩道は整備されているが、柵はないので風の強い日は要注意。
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島の北端にあるシャーシビーチ。道路から急な岩場を下りていくと、誰もいない遠浅の砂浜が広がっていた。近くに空港があり、着陸する飛行機が見られると思ったが、どうやら反対方向からの着陸だったらしい。
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ビーチの近くにある国頭岬灯台。奄美群島の灯台では最も明るいらしい。
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ホテルに戻り、敷地内にいた島ネコさんにご挨拶。夜中庭でくつろいでいるのも何匹か見かけた。
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今晩の夕食は、事前に電話予約した島料理の店「海幸」さんへ。他のお客さんもいたので写真は控えたがどれも美味しく、特にモズクのてんぷらは絶品。
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翌朝、客室のテラスから望む朝日。今日も天気は良さそうだが、体調がどうもよろしくない。熱っぽくはないが風邪ひいたか?
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朝食を食べ少し部屋で休んだらいくらか回復。ホテルをチェックアウトし、昨日行けなかった昇竜洞へ。入口と出口は少し離れた場所にあり、入り口近くに駐車すると帰りは緩い坂道を上がって戻ることになる。
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県の天然記念物にも指定された昇竜洞は全長3500mとかなりの規模で、そのうち600mが一般公開されている。島内にはこうした鍾乳洞が多数あり、ガイド同行で巡るケイビングツアーも人気だとか。
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ここも貸切状態で、スピーカーから流れる音声ガイドの声が響くだけの地下空間を進む。
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雨水が石灰岩を溶かしていくことで形成された多彩な鍾乳石が洞内に続く。
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とてつもない年月をかけてできた自然の造形にただただ圧倒されるばかり。
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一応歩きやすいように整備はされているが階段も多く、腰をかがめて岩の間をくぐるような場所もある。
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30分ほどかけようやく外の明かりが見えてきた。いや~見応え十分でした。
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後はガソリンを入れ(離島あるあるで価格表示がない)レンタカーを港へ返却するだけなのだが、今日は朝から南東方向の強い風が吹き、もしやと思い運行状況を確認すると到着港変更の案内が。和泊港とは反対の北側にある伊延港へ。西郷さんはここから上陸して歩いて和泊の町へ向かったらしい。
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風向きによる港の変更は伊豆諸島で見かけたことがあるが、奄美群島も同様でよくあるらしい。伊延港はあくまで臨時の港のようで、屋根付き吹きさらしの待合所があるだけ。乗船券はコンテナ隣の軽ワゴンの中で販売中。
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駐車場に車を止め、船を待っているとレンタカーのスタッフが来てたのでご挨拶。やや遅れて船が到着。やってきたのは、来た時に乗ったマリックスラインのもう1隻のクイーンコーラルプラス。
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人の乗降は少ないが貨物は多いようで、慌ただしく荷役を終え20分ほどの遅れで出航。
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平べったい島が遠ざかる。実際島内を走ると結構アップダウンはあるんだけどね。時間もお金もかかったけど来てよかったよ。
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船内図。クイーンコーラルプラスは、鹿児島から乗ったクイーンコーラルクロスよりやや古く、2等大部屋が大半で個室や寝台は少ない。喫煙所以外禁煙なのはどこも同じなのだが、タバコのヤニ臭が辺り一帯に漏れ出しているのには辟易した。
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那覇まで7時間は2等船室を利用。行先ごとに船室を指定されるが、沖縄まで利用する人は少ないのかガラガラだったので適当な場所で横になる。体調不良でもこれなら楽だ。
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風が強く波も高いのでまあまあ船が揺れたが、ずっと横になっていたので酔いはしなかった。ただ、下船後も揺られているような感覚が残った。1時間半ほどで与論島到着のアナウンスがあり外へ出るとヨロンブルーの鮮やかな海。途中で鹿児島へ向かうマルエーフェリーの船とすれ違ったはずだが、眺めるほどの気力はなく…。
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ここでも働きバチのごとく動き回るフォークリフトの光景が繰り広げられる。ここはまだ鹿児島だが、沖縄本島も肉眼で確認できるほど近い。
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与論では降りる人より乗る人の方が多かった。県はまたぐが、距離は圧倒的に沖縄の方が近いので人の往来もあるのだろう。風は依然強いが揺れは収まってきた。
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昼の短い営業を終えたレストランはフリースペースとして開放中。この後那覇到着まで営業は無し。食料にありつけるとしたら、売店で売ってるパンやカップ麺くらい。
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沖縄本島北部の本部港へ最後の寄港をしてようやく那覇が近づいてきた。
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那覇港に着く頃には日も落ち、海も空も真っ暗。無数にきらめく街の明かりが大都会に来たと感じさせる。
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30分ほど遅れて那覇港到着。船内歩き回ってたら再び体調悪化しヘロヘロになりながら下船。おとなしく横になっとくべきだったか。那覇港は市街地に隣接し、バスは出てないが最寄りのモノレールの駅まで歩いて10分ほど。今日の宿も駅の近くなので歩いて向かう。
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ホテル近くで夕食を考えていたが、もうそんな状態ではなく、コンビニで食料買ってチェックインし軽く食べてすぐに寝た。最悪明日飛行機乗れないかもと思ったが、一晩寝て遅めにホテルの朝食をとったらだいぶ回復した感じ。やっぱり睡眠と栄養補給は大事だ。
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搭乗予定の飛行機は午後なので半日は那覇観光できるが、無理はできない。時間ギリギリでチェックアウトしてモノレールに乗車する。
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空港とは反対方向に乗車したのは5年前に延伸開業した区間を乗りつぶすため。市街地の家々を見下ろしながら終点のてだこ浦西に到着。駅前はまだ開発途上といった感じで人もまばら。
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折り返して空港へ。眼下に見える建物の造りや立派なお墓、駅到着時に流れるメロディーなどに沖縄らしさを実感しながら車窓の景色を楽しむ。高い場所を通るので、遠くに海が見える区間も。
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那覇空港到着。出発までまだじかんはあるが、もうロビーでおとなしくしてよう。
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マイル特典で予約した新潟行き。沖永良部から那覇までの飛行機もあったのだが、接続時間がギリギリ(航空会社も別)なので万が一の場合を考え諦めて船にした次第。
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発着便が多い那覇空港は離陸まで時間がかかった。あとはひたすら眼下に海と雲を眺めつつ快適なフライト。新潟便はプレミアムクラスへのアップグレード料金が羽田便の半分(距離はこちらの方が長いのに)なので、せっかくなら変更しようとしたらなんと満席。普通席の搭乗率は5割強といったところなので、搭乗時間が長いから需要があるのかな。
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内陸に入ると雲の隙間から真っ白な大地が見えてきた。あれ?家のあたりを飛んでるんじゃ?うねうね蛇行する大きな川と緩やかに弧を描く新幹線の線路で確信。気づいた時にはどんどん遠ざかり、ちょい過ぎたところで1枚。少し前まで南国の暖かい街にいたのに、こちらは一面の銀世界。
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雨模様の新潟に到着。飛行機を降り立った時の空気がやはり冷たい。
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空港からバスを乗り継ぎ、家に着いたのは夜遅く。最後は体調不良でどうなるかと思ったけど無事に帰ってこれた。遠くてなかなか行きづらいけど、インバウンドの波とも無縁でゆったりした時間を過ごせた沖永良部島。鉄オタなのに離島旅にハマってかなり経つが、これからはさらにフェリーの旅にもハマりそう。
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