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「ついに見えたゾゥ!!」<br />白い雪を纏(まと)ったリンゴの樹々の向こうに<br />白銀に輝く津軽富士、岩木山様が<br />全てのお姿を隠すことなく<br />聳(そび)え立っています。<br />岩木山の銀の冠(かんむり)に雲の影が<br />くっきりうつっているような<br />美しい冬晴れの日でした。<br /><br />このリンゴの樹々は春になれば真っ白な花で<br />満開になるでしょう。<br />満開のリンゴの花の向こうに見える岩木山は<br />どんなにか美しいでしょう。<br /><br />「春になったらまた来ようかなぁ。」<br />私の旅の夢は果てることがありません。<br />「春、は~やく来い…。」<br /><br />リンゴの木を見ていて司馬遼太郎さんの<br />「北のまほろば」(街道をゆく41)の「リンゴの涙」<br />を思い出しました。<br />「朝日文庫」369ページから引用いたします。<br /><br />「三和小学校四年澤田龍太郎君のお母さんは、<br />黒い雲の空を見上げて、手をあわせて拝んでいた。<br />「目には いっぱい なみだがたまっていた」<br />という龍太郎君の詩の一部を、以下、拝借する。 <br /><br />「ぼたぼた ぼたぼた<br />畑でりんごの落ちる音がする<br />赤い大きな「世界一」が<br />ふくろのかかったままの「むつ」が<br />かぜにたたかれて<br />枝からはなれていく<br />ぼたぼた ぼたぼた<br />りんごの落ちる音は<br />お母さんのなみだが 落ちる音だ」<br /><br />春には白い満開の花を咲かせるリンゴの花にも<br />深い悲しみがあるのかもしれません。<br />

(その4)2025年旅始め 白銀の津軽富士岩木山が見えた! 雪の太宰治聖地巡礼最終日(1/16~20 5日間)

43いいね!

2025/01/16 - 2025/01/20

236位(同エリア1550件中)

2013tomo

2013tomoさん

「ついに見えたゾゥ!!」
白い雪を纏(まと)ったリンゴの樹々の向こうに
白銀に輝く津軽富士、岩木山様が
全てのお姿を隠すことなく
聳(そび)え立っています。
岩木山の銀の冠(かんむり)に雲の影が
くっきりうつっているような
美しい冬晴れの日でした。

このリンゴの樹々は春になれば真っ白な花で
満開になるでしょう。
満開のリンゴの花の向こうに見える岩木山は
どんなにか美しいでしょう。

「春になったらまた来ようかなぁ。」
私の旅の夢は果てることがありません。
「春、は~やく来い…。」

リンゴの木を見ていて司馬遼太郎さんの
「北のまほろば」(街道をゆく41)の「リンゴの涙」
を思い出しました。
「朝日文庫」369ページから引用いたします。

「三和小学校四年澤田龍太郎君のお母さんは、
黒い雲の空を見上げて、手をあわせて拝んでいた。
「目には いっぱい なみだがたまっていた」
という龍太郎君の詩の一部を、以下、拝借する。 

「ぼたぼた ぼたぼた
畑でりんごの落ちる音がする
赤い大きな「世界一」が
ふくろのかかったままの「むつ」が
かぜにたたかれて
枝からはなれていく
ぼたぼた ぼたぼた
りんごの落ちる音は
お母さんのなみだが 落ちる音だ」

春には白い満開の花を咲かせるリンゴの花にも
深い悲しみがあるのかもしれません。

旅行の満足度
4.5
観光
5.0
交通
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
新幹線 JR特急 JRローカル 私鉄 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
  • 1月19日、今日は8:48発の快速リゾートしらかみ2号秋田行き<br />で西海岸にある深浦まで行きます。<br />深浦にある太宰治さんが宿泊したという<br />「太宰の宿 ふかうら文学館」を訪問する予定です。<br />今日のお天気は記録的な豪雪も終わり、<br />快晴の冬晴れに変わりました。<br />車内では「つがる昔っこ(昔話)」のライブが<br />行われています。<br />津軽弁は「重いのに(聞いていると)ハイテンポな<br />不思議な体になる」方言だと言われています。<br />長い冬の間を楽しく過ごす伝上芸術として豊かな文化を<br />育んできたのでしょうか。<br />太宰さんの文学の師匠である井伏鱒二 は<br />「太宰は津軽弁を話すときは詩人だが、<br />標準語を話すときは作家、文筆家となる。」と語っています。<br />「つがる昔っこ(昔話)」のライブショーを聞いていて<br />津軽弁は詩的な方言だと思いました。<br />また、津軽三味線のライブも行われました。<br />リゾートしらかみは旅の楽しい空間でした。

    1月19日、今日は8:48発の快速リゾートしらかみ2号秋田行き
    で西海岸にある深浦まで行きます。
    深浦にある太宰治さんが宿泊したという
    「太宰の宿 ふかうら文学館」を訪問する予定です。
    今日のお天気は記録的な豪雪も終わり、
    快晴の冬晴れに変わりました。
    車内では「つがる昔っこ(昔話)」のライブが
    行われています。
    津軽弁は「重いのに(聞いていると)ハイテンポな
    不思議な体になる」方言だと言われています。
    長い冬の間を楽しく過ごす伝上芸術として豊かな文化を
    育んできたのでしょうか。
    太宰さんの文学の師匠である井伏鱒二 は
    「太宰は津軽弁を話すときは詩人だが、
    標準語を話すときは作家、文筆家となる。」と語っています。
    「つがる昔っこ(昔話)」のライブショーを聞いていて
    津軽弁は詩的な方言だと思いました。
    また、津軽三味線のライブも行われました。
    リゾートしらかみは旅の楽しい空間でした。

    弘前駅

  • 車内の中です。<br />早朝からの長旅だったのか社内の乗客たちの中には<br />寝ている人もいました。<br />三木清さんが『人生論ノート』の”旅について”で<br />「旅とは観ることである。」と言っています。<br />快晴の冬晴れの旅を寝て過ごすなんてもったいないです。<br /><br />たまたま隣の座席に若いフランス人の観光客が座っていました。<br />日本へは6回目の訪問だそうです。<br />英語とフランス語で旅の楽しさについて意見交換しました。<br />話していると夢中になって私の声が大きくなっていたようです。<br />(特に外国語を話していると声が大きくなる傾向があります)<br />私の隣に座っていた方に「周りには寝ている人が居るので<br />静かにして下さい。」と注意を受けてしまいました。<br />旅の間でも周りには配慮しなくてはと反省してしまいました。

    車内の中です。
    早朝からの長旅だったのか社内の乗客たちの中には
    寝ている人もいました。
    三木清さんが『人生論ノート』の”旅について”で
    「旅とは観ることである。」と言っています。
    快晴の冬晴れの旅を寝て過ごすなんてもったいないです。

    たまたま隣の座席に若いフランス人の観光客が座っていました。
    日本へは6回目の訪問だそうです。
    英語とフランス語で旅の楽しさについて意見交換しました。
    話していると夢中になって私の声が大きくなっていたようです。
    (特に外国語を話していると声が大きくなる傾向があります)
    私の隣に座っていた方に「周りには寝ている人が居るので
    静かにして下さい。」と注意を受けてしまいました。
    旅の間でも周りには配慮しなくてはと反省してしまいました。

    弘前駅

  • 道中では山の冬景色と雲と青い空を楽しめます。<br />冬の津軽の空の下で透明感のあふれた風景が<br />車窓の後ろに流れてゆきます。

    道中では山の冬景色と雲と青い空を楽しめます。
    冬の津軽の空の下で透明感のあふれた風景が
    車窓の後ろに流れてゆきます。

    木造駅

  • 「あっ、海だ!」<br />私たちを乗せたリゾートしらかみは五能線の<br />山間部を駆け抜けて鯵ヶ沢に日本海側に抜けでたのです。<br />

    「あっ、海だ!」
    私たちを乗せたリゾートしらかみは五能線の
    山間部を駆け抜けて鯵ヶ沢に日本海側に抜けでたのです。

    鰺ケ沢駅

  • 今日は冬の日本海側特有な冬のどんよりした<br />空ではありません。<br />雪雲は残っていますが青空も見えています。<br />(おや!水平線の向こうに何か見えているぞ?)

    今日は冬の日本海側特有な冬のどんよりした
    空ではありません。
    雪雲は残っていますが青空も見えています。
    (おや!水平線の向こうに何か見えているぞ?)

    鰺ケ沢駅

  • 「あれ~?海の向こうに何かうっすらと見えるぞぅ!」<br />蜃気楼の様な「虹」が日本海の水平線の向こうに見えています。<br />幽かに虹の弧線が水平緯にかかっいる姿が見えます。<br />22歳にスコットランドを旅した時もそうでした。<br />その時は小さな虹たちが私を乗せた列車を追いかける小さな兎たちの<br />ように並行して走ってくれました。<br />まだ若かった(22歳)私は窓から身を乗り出して<br />涙を流しながら見ていたような記憶が残ています。<br />私の旅と虹とは相性が良いようです。

    「あれ~?海の向こうに何かうっすらと見えるぞぅ!」
    蜃気楼の様な「虹」が日本海の水平線の向こうに見えています。
    幽かに虹の弧線が水平緯にかかっいる姿が見えます。
    22歳にスコットランドを旅した時もそうでした。
    その時は小さな虹たちが私を乗せた列車を追いかける小さな兎たちの
    ように並行して走ってくれました。
    まだ若かった(22歳)私は窓から身を乗り出して
    涙を流しながら見ていたような記憶が残ています。
    私の旅と虹とは相性が良いようです。

    鰺ケ沢駅

  • 雪と雲と海と虹の調和した世界です。

    雪と雲と海と虹の調和した世界です。

    鰺ケ沢駅

  • 虹は私を乗せた列車と並行して走ります。

    虹は私を乗せた列車と並行して走ります。

    鰺ケ沢駅

  • 「片足は海から育つ冬の虹」(『青森県句集』第34集より)<br />で予感を感じていた通りの虹が現れました。

    「片足は海から育つ冬の虹」(『青森県句集』第34集より)
    で予感を感じていた通りの虹が現れました。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 虹はどんどん育って水平線の向こうに大きな弧を描きました。<br />青い空を背景にその姿を確かにさせて収まっています。

    虹はどんどん育って水平線の向こうに大きな弧を描きました。
    青い空を背景にその姿を確かにさせて収まっています。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 車内の乗客たちはまだ気が付いていない様でしたので<br />「みなさん!虹です。虹が海の向こうに現れました!」と伝えました。<br />皆さんはカメラを手にして車内の撮影ベストポジションに移動します。<br />「良いことをした。何をか隠そう私は虹爺です。」<br />このような虹が出る前に私は「気配」でそれを事前に察知する<br />能力があるようです。<br />今回は事前に旅に出る前に<br />「片足は海から育つ冬の虹」という俳句を描き定めることで<br />今日の虹の出現を予感していたようです。<br />「恐るべし虹爺!」

    車内の乗客たちはまだ気が付いていない様でしたので
    「みなさん!虹です。虹が海の向こうに現れました!」と伝えました。
    皆さんはカメラを手にして車内の撮影ベストポジションに移動します。
    「良いことをした。何をか隠そう私は虹爺です。」
    このような虹が出る前に私は「気配」でそれを事前に察知する
    能力があるようです。
    今回は事前に旅に出る前に
    「片足は海から育つ冬の虹」という俳句を描き定めることで
    今日の虹の出現を予感していたようです。
    「恐るべし虹爺!」

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • ここは千畳敷の駅です。<br />快速リゾートしらかみはここで15分程<br />停車致します。<br />乗客は車外に出て写真撮影をします。

    ここは千畳敷の駅です。
    快速リゾートしらかみはここで15分程
    停車致します。
    乗客は車外に出て写真撮影をします。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 駅を降りて海の反対側を見ると崖はこのような<br />状況です。<br />日陰で寒さが厳しいためなのでしょうか<br />無数の氷柱に崖が覆われていました。<br />(やっぱり昨日まで寒かったんだ!)

    駅を降りて海の反対側を見ると崖はこのような
    状況です。
    日陰で寒さが厳しいためなのでしょうか
    無数の氷柱に崖が覆われていました。
    (やっぱり昨日まで寒かったんだ!)

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 快速リゾートしらかみは日本海を右に見ながら<br />日本海の海岸線を走ります。

    快速リゾートしらかみは日本海を右に見ながら
    日本海の海岸線を走ります。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 白い空と雪と青い海のコントラストが美しいです。

    白い空と雪と青い海のコントラストが美しいです。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 冬の日本海の海としては<br />今日はとても穏やかな顔を見せています。<br />私の好きな詩人三好達治さんの<br />「遥かなるものみな青し、海の青、<br />はた空の青」 (三好達治 『花筐』)<br />という言葉を思い出しました。

    冬の日本海の海としては
    今日はとても穏やかな顔を見せています。
    私の好きな詩人三好達治さんの
    「遥かなるものみな青し、海の青、
    はた空の青」 (三好達治 『花筐』)
    という言葉を思い出しました。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 深浦の駅が近づいて来ました。

    深浦の駅が近づいて来ました。

    深浦駅

  • 私は西海岸深浦で下車して<br />「太宰の宿 ふかうら文学館」を目指します。<br />歩いて15分程度だと聞いています。<br />歩いていると昨日までの豪雪で<br />道に降り積もっていた雪が解け始めています。<br />水たまりもできています。

    私は西海岸深浦で下車して
    「太宰の宿 ふかうら文学館」を目指します。
    歩いて15分程度だと聞いています。
    歩いていると昨日までの豪雪で
    道に降り積もっていた雪が解け始めています。
    水たまりもできています。

    深浦駅

  • 道の途中で家の前を雪かきしていたご家族<br />(祖母、お嫁さん、小さな女の子)に確認のため<br />「太宰の宿 ふかうら文学館」への道を尋ねました。<br />「もうすぐ歩くと左側に曲がる道があります。<br />道沿いの郵便局を過ぎると文学館が直ぐに見えてきます。<br />もう近いですよ。」と親切に教えていただきました。<br />もうすぐ私の旅の最終目的地である<br />「太宰の宿 ふかうら文学館」に到着いたします。<br />道標もありましたので確認します。

    道の途中で家の前を雪かきしていたご家族
    (祖母、お嫁さん、小さな女の子)に確認のため
    「太宰の宿 ふかうら文学館」への道を尋ねました。
    「もうすぐ歩くと左側に曲がる道があります。
    道沿いの郵便局を過ぎると文学館が直ぐに見えてきます。
    もう近いですよ。」と親切に教えていただきました。
    もうすぐ私の旅の最終目的地である
    「太宰の宿 ふかうら文学館」に到着いたします。
    道標もありましたので確認します。

    深浦駅

  • 私は終に「太宰の宿 ふかうら文学館」に<br />到着しました。<br />太宰はこの深浦の町で次のような言葉を書いています。<br />「東京の草屋の子供の事など、ふと思った。<br />なるべく思い出さないようにしているのだが、<br />心の空虚の隙(すき)をねらって、<br />ひょういと子供の面影が胸に飛び込む。<br />私は立ち上がって町の郵便局へ行き、<br />葉書を一枚買って、<br />東京の留守宅へ短い便りを認(したた)めた。」<br />太宰さんはこの赤い郵便ポストに葉書を投函したようです。

    私は終に「太宰の宿 ふかうら文学館」に
    到着しました。
    太宰はこの深浦の町で次のような言葉を書いています。
    「東京の草屋の子供の事など、ふと思った。
    なるべく思い出さないようにしているのだが、
    心の空虚の隙(すき)をねらって、
    ひょういと子供の面影が胸に飛び込む。
    私は立ち上がって町の郵便局へ行き、
    葉書を一枚買って、
    東京の留守宅へ短い便りを認(したた)めた。」
    太宰さんはこの赤い郵便ポストに葉書を投函したようです。

    ふかうら文学館 美術館・博物館

  • ここが「太宰の宿 ふかうら文学館」<br />ですという標識が立っています。

    ここが「太宰の宿 ふかうら文学館」
    ですという標識が立っています。

    ふかうら文学館 美術館・博物館

  • 正面の玄関です。<br />今日は昨夜来の豪雪の為か<br />観光客は少ないようです。<br />私は早速玄関の中に入り<br />受付に座っていた女性職員さんへ<br />来館の趣旨を伝えます。<br />女性職員さんは「どうぞこちらへ」と言って<br />私が玄関の土間で靴をそろえている間にどこかへ<br />消えてしましました。<br />私は木造の階段を登った2階の奥にチケットの<br />販売所があるのだと勝手に思って階段を登って<br />行きました。<br />2階には太宰さんが宿泊した部屋が当時の様子を<br />そのまま残した部屋が展示されています。<br />歩いていると太宰さんの当時の写真が展示されている<br />部屋がありました。<br />部屋に入ってみるといくつかの写真の中に<br />何と(!)船橋時代の暗い顔をして寒竹を手にした<br />太宰さんの写真が展示されているではありませんか。<br />写真には御蔵稲荷神社の境内に鎮座していたお稲荷さん<br />の白い石像も見えています。<br />「太宰さん!深浦で私が訪ねて来るのを待っていたんですか?」<br />と思わず心の中で呟いてしまいました。<br />これも本当に不思議なご縁だと思いました。<br />私が写真に見入っていると男性の職員さんが階段を登って来て<br />「お客さん。入館料を払ってから見学してください。」との<br />注意を受けてしまいました。<br />私は入館料の300円を払うのをすっかり忘れていたのです。<br />他の部屋には深浦にご縁の深い芸術家の作品も<br />展示されていました。<br />特に俳人、成田千空先生の俳句は良かったです。<br />「行き逢はむ岬は草の花だたみ」<br />「妻老いて母の如しやとろろ汁」<br />「秋果つる波の阿修羅の五能線」<br />という3句を手帳に書き留めました。<br />「波の阿修羅の五能線」は深浦から弘前までの<br />帰路の海岸線で見ることになりました。

    正面の玄関です。
    今日は昨夜来の豪雪の為か
    観光客は少ないようです。
    私は早速玄関の中に入り
    受付に座っていた女性職員さんへ
    来館の趣旨を伝えます。
    女性職員さんは「どうぞこちらへ」と言って
    私が玄関の土間で靴をそろえている間にどこかへ
    消えてしましました。
    私は木造の階段を登った2階の奥にチケットの
    販売所があるのだと勝手に思って階段を登って
    行きました。
    2階には太宰さんが宿泊した部屋が当時の様子を
    そのまま残した部屋が展示されています。
    歩いていると太宰さんの当時の写真が展示されている
    部屋がありました。
    部屋に入ってみるといくつかの写真の中に
    何と(!)船橋時代の暗い顔をして寒竹を手にした
    太宰さんの写真が展示されているではありませんか。
    写真には御蔵稲荷神社の境内に鎮座していたお稲荷さん
    の白い石像も見えています。
    「太宰さん!深浦で私が訪ねて来るのを待っていたんですか?」
    と思わず心の中で呟いてしまいました。
    これも本当に不思議なご縁だと思いました。
    私が写真に見入っていると男性の職員さんが階段を登って来て
    「お客さん。入館料を払ってから見学してください。」との
    注意を受けてしまいました。
    私は入館料の300円を払うのをすっかり忘れていたのです。
    他の部屋には深浦にご縁の深い芸術家の作品も
    展示されていました。
    特に俳人、成田千空先生の俳句は良かったです。
    「行き逢はむ岬は草の花だたみ」
    「妻老いて母の如しやとろろ汁」
    「秋果つる波の阿修羅の五能線」
    という3句を手帳に書き留めました。
    「波の阿修羅の五能線」は深浦から弘前までの
    帰路の海岸線で見ることになりました。

    ふかうら文学館 美術館・博物館

  • 「ふかうら文学館」の女性職員さんにお願いして<br />玄関前で記念撮影をしていただきました。<br />旅をほぼ終えたわたしは満足そうな顔をして立っています。<br />

    「ふかうら文学館」の女性職員さんにお願いして
    玄関前で記念撮影をしていただきました。
    旅をほぼ終えたわたしは満足そうな顔をして立っています。

    ふかうら文学館 美術館・博物館

  • 「ふかうら文学館」を後にして深浦駅に帰ります。

    「ふかうら文学館」を後にして深浦駅に帰ります。

    ふかうら文学館 美術館・博物館

  • 途中に「夕陽公園」という標識が見えてきました。<br />ここから見る夕陽は美しいと思いました。

    途中に「夕陽公園」という標識が見えてきました。
    ここから見る夕陽は美しいと思いました。

    深浦駅

  • 暖かい陽ざしが降り積もっていた雪を<br />みるみる解かしてゆきます。<br />今日は春の陽気です。<br />黒い道路から春の陽炎が立ち上がってきそうです。

    暖かい陽ざしが降り積もっていた雪を
    みるみる解かしてゆきます。
    今日は春の陽気です。
    黒い道路から春の陽炎が立ち上がってきそうです。

    深浦駅

  • 深浦駅に戻ってきました。

    深浦駅に戻ってきました。

    深浦駅

  • 深浦駅から見た日本海です。<br />空には<br />「鴎かもめが、「女」という字みたいな形で飛んでいました。」<br />(太宰治『人間失格』より)<br />残念ながらし私のスマホでは鴎の姿を捉えることはできませんでした。

    深浦駅から見た日本海です。
    空には
    「鴎かもめが、「女」という字みたいな形で飛んでいました。」
    (太宰治『人間失格』より)
    残念ながらし私のスマホでは鴎の姿を捉えることはできませんでした。

    深浦駅

  • 駅前の路地の家々の甍(いらか)からは雪解けの水が<br />明るい陽ざしに輝いて銀色の細い滝のように音を立てながら<br />零れ落ちていました。<br />スマホで撮影すると零れ落ちる銀色の滝は写っていません。

    駅前の路地の家々の甍(いらか)からは雪解けの水が
    明るい陽ざしに輝いて銀色の細い滝のように音を立てながら
    零れ落ちていました。
    スマホで撮影すると零れ落ちる銀色の滝は写っていません。

    深浦駅

  • 深浦駅です。<br />駅の前に降り積もっていた雪は<br />小さくなっています。<br />今日だけは春が一足早くやって来ました。

    深浦駅です。
    駅の前に降り積もっていた雪は
    小さくなっています。
    今日だけは春が一足早くやって来ました。

    深浦駅

  • 私は12:54分発の普通車で弘前に帰ることにしました。

    私は12:54分発の普通車で弘前に帰ることにしました。

    深浦駅

  • 改札口に駅員さんはいませんでした。<br />勝手に改札口を入って後ろを向いて写真を撮影しました。

    改札口に駅員さんはいませんでした。
    勝手に改札口を入って後ろを向いて写真を撮影しました。

    深浦駅

  • 深浦駅の構内です。<br />線路は単線です。

    深浦駅の構内です。
    線路は単線です。

    深浦駅

  • 後ろを撮影します。<br />誰もいません。<br />駅には私一人だけです。

    後ろを撮影します。
    誰もいません。
    駅には私一人だけです。

    深浦駅

  • 私は寒くはありませんが待合室で休憩することにしました。

    私は寒くはありませんが待合室で休憩することにしました。

    深浦駅

  • 普通車の列車がやってきました。<br />乗客は少ないです。

    普通車の列車がやってきました。
    乗客は少ないです。

    深浦駅

  • 「ふかうら文学館」で見た成田千空先生の<br />「波の阿修羅の五能線」のような日本海の姿です。<br />でも今日の日本海はまだ大人しいと思いました。

    「ふかうら文学館」で見た成田千空先生の
    「波の阿修羅の五能線」のような日本海の姿です。
    でも今日の日本海はまだ大人しいと思いました。

    深浦駅

  • わたしを乗せ達者は千畳敷海岸へもどってきました。

    わたしを乗せ達者は千畳敷海岸へもどってきました。

    千畳敷海岸 自然・景勝地

  • 私は一輛目に座っていましたので前方の窓からの<br />眺めが良いです。<br />おや~?窓からなにやら美しい景色が見えてきました。<br />(何だろう…?)

    私は一輛目に座っていましたので前方の窓からの
    眺めが良いです。
    おや~?窓からなにやら美しい景色が見えてきました。
    (何だろう…?)

    鰺ケ沢駅

  • 西海岸の鰺ケ沢から岩木山が見えてきました。<br />太宰治さんは小説『津軽』のなかで岩木山について、<br />「西海岸から見た山容は、まるで駄目である。<br /> 崩れてしまって、もはや美人の面影はない」と書いています。<br />でも私には冬の青空に映える美しい岩木山は<br />金木から見た岩木山と遜色なく美しい面影を持った名山に<br />見えました。

    西海岸の鰺ケ沢から岩木山が見えてきました。
    太宰治さんは小説『津軽』のなかで岩木山について、
    「西海岸から見た山容は、まるで駄目である。
    崩れてしまって、もはや美人の面影はない」と書いています。
    でも私には冬の青空に映える美しい岩木山は
    金木から見た岩木山と遜色なく美しい面影を持った名山に
    見えました。

    陸奥赤石駅

  • 私は車窓に貼りついて岩木山の美しさを追いかけます。

    私は車窓に貼りついて岩木山の美しさを追いかけます。

    陸奥赤石駅

  • 西海岸側から見る岩木山も美しいです。

    西海岸側から見る岩木山も美しいです。

    鰺ケ沢駅

  • 車窓に貼りついて撮影していると<br />不思議な写真が撮れました。

    車窓に貼りついて撮影していると
    不思議な写真が撮れました。

    木造駅

  • 冬の太陽が岩木山にスポットライトを当てています。

    冬の太陽が岩木山にスポットライトを当てています。

    木造駅

  • 太陽のスポットライトは舞台装置のように<br />移動しながら岩木山の美しさを際立たせていました。<br />私は偶然にも美しく不思議な映像を見ることができました。<br />これは今回の私の旅へのご褒美なのでしょうか。

    太陽のスポットライトは舞台装置のように
    移動しながら岩木山の美しさを際立たせていました。
    私は偶然にも美しく不思議な映像を見ることができました。
    これは今回の私の旅へのご褒美なのでしょうか。

    木造駅

  • 「ついに見えたゾゥ!!」<br />白い雪を纏(まと)ったリンゴの樹々の向こうに<br />白銀に輝く津軽富士、岩木山様が<br />全身を晒(さら)してそのお姿を隠すことなく<br />聳(そび)え立っています。<br /><br />このリンゴの樹々は春になれば真っ白な花で<br />満開になるでしょう。<br />満開のリンゴの花の向こうに見える岩木山は<br />どんなにか美しいでしょう。<br /><br />

    「ついに見えたゾゥ!!」
    白い雪を纏(まと)ったリンゴの樹々の向こうに
    白銀に輝く津軽富士、岩木山様が
    全身を晒(さら)してそのお姿を隠すことなく
    聳(そび)え立っています。

    このリンゴの樹々は春になれば真っ白な花で
    満開になるでしょう。
    満開のリンゴの花の向こうに見える岩木山は
    どんなにか美しいでしょう。

    五所川原駅

  • 太宰治さんは小説『津軽』の中で岩木山を次の様に<br />愛(め)でています。<br /><br />「「や!富士。いいなあ」と私は叫んだ。<br />富士ではなかった。<br />津軽富士と呼ばれている一千六百二十五メートルの<br />岩木山が、満目の水田の尽きるところに、ふわりと浮かんでいる。<br />実際、軽く浮かんでいる感じなのである。<br />したたるほど真っ蒼(まつさお)で、富士山よりもっと女らしく、<br />十二単衣(ひとえ)の裾を、銀杏(いちょう)の葉をさかさに<br />立てたようにぱらりとひらいて左右の均斉も正しく、<br />静かに青空に浮かんでいる。<br />決して高い山ではないが、けれども、なかなか、<br />透きとおるくらいに嬋娟(せんけん)たる美女ではある。」<br />※嬋娟(せんけん):顔や姿の美しくあでやかなさま。<br /><br />これは名文です。<br />小説『津軽』の中でこのように表現された美しい岩木山に<br />この旅の最終日に私はついに出逢うことが出来たのです。<br /><br />「岩木山は美しい。<br />春になったらまた来ようかなぁ。」<br />私の旅の夢は果てることがありません。<br />「春よ、は~やく来い…。」<br /><br />春にはまた違った美しさの岩木山を見てみたいです。<br /><br />(参考)<br />「縄文人、山を仰ぎ、山に登る」<br />『縄文の思考』(小林達雄氏著 ちくま新書)より<br />小林達雄氏の書籍(『縄文の思考』ちくま新書)に縄文人<br />を魅きつけ宗教的信仰心の対象となる「山の容姿」について<br />かかれている箇所があったので引用します。<br />太宰治が岩木山の美しさを表現した文書と共鳴する解説だと<br />思います。<br />「山は、高ければよいというのではない。<br />姿カタチによってこそ存在を主張する。<br />優美な末広がりの裾野の上に円錐形に立つ、<br />いわゆる三輪山型=神奈備山型はその典型である。<br />高さを誇るというよりも、<br />むしろ容姿が発散するオーラ、風格がヒトの眼を魅きつけ、<br />ヒトの気を魅く。<br />近くであろうと遠くであろうとそれ相応の見栄えがする。」<br /><br />霊峰岩木山は私の心の基底に存在する縄文の魂を震わせました。<br />私の旅の最後に魅力あふれた秀麗なお姿を見せてくれました。<br />本当にありがとうございます。<br /><br />

    太宰治さんは小説『津軽』の中で岩木山を次の様に
    愛(め)でています。

    「「や!富士。いいなあ」と私は叫んだ。
    富士ではなかった。
    津軽富士と呼ばれている一千六百二十五メートルの
    岩木山が、満目の水田の尽きるところに、ふわりと浮かんでいる。
    実際、軽く浮かんでいる感じなのである。
    したたるほど真っ蒼(まつさお)で、富士山よりもっと女らしく、
    十二単衣(ひとえ)の裾を、銀杏(いちょう)の葉をさかさに
    立てたようにぱらりとひらいて左右の均斉も正しく、
    静かに青空に浮かんでいる。
    決して高い山ではないが、けれども、なかなか、
    透きとおるくらいに嬋娟(せんけん)たる美女ではある。」
    ※嬋娟(せんけん):顔や姿の美しくあでやかなさま。

    これは名文です。
    小説『津軽』の中でこのように表現された美しい岩木山に
    この旅の最終日に私はついに出逢うことが出来たのです。

    「岩木山は美しい。
    春になったらまた来ようかなぁ。」
    私の旅の夢は果てることがありません。
    「春よ、は~やく来い…。」

    春にはまた違った美しさの岩木山を見てみたいです。

    (参考)
    「縄文人、山を仰ぎ、山に登る」
    『縄文の思考』(小林達雄氏著 ちくま新書)より
    小林達雄氏の書籍(『縄文の思考』ちくま新書)に縄文人
    を魅きつけ宗教的信仰心の対象となる「山の容姿」について
    かかれている箇所があったので引用します。
    太宰治が岩木山の美しさを表現した文書と共鳴する解説だと
    思います。
    「山は、高ければよいというのではない。
    姿カタチによってこそ存在を主張する。
    優美な末広がりの裾野の上に円錐形に立つ、
    いわゆる三輪山型=神奈備山型はその典型である。
    高さを誇るというよりも、
    むしろ容姿が発散するオーラ、風格がヒトの眼を魅きつけ、
    ヒトの気を魅く。
    近くであろうと遠くであろうとそれ相応の見栄えがする。」

    霊峰岩木山は私の心の基底に存在する縄文の魂を震わせました。
    私の旅の最後に魅力あふれた秀麗なお姿を見せてくれました。
    本当にありがとうございます。

    五所川原駅

  • 西海岸から五能線で弘前に帰ってきました。<br />写真中央に遠く見える雪山は八甲田山の霊峰です。<br />今日は岩木山と八甲田山の二つの霊峰を同時に見ることが<br />できました。<br />雪国に夕方が迫って来て私の心に寂しさが増してきます。<br />今日で旅の主な目的を果たしたので安堵感と<br />ある種の虚脱感が私の心に迫っているのでしょうか。<br /><br />最後に司馬遼太郎さんの「北のまほろば」から<br />の言葉を引用させていただきます。<br />野沢小学校一年どうわみわこさんの<br />「でかせぎ」という題の詩。<br />「きのうね<br />おとうさん<br />いっちゃった<br />ひとりででかせぎに<br />いっちゃった<br />ほんとにいっちゃった<br /><br />おうまさんに<br />なるっていったのに」<br />私も旅するために時間を「でかせぎ」に<br />出している人間かも知れません。<br />家庭に何を持って帰ろうかな。<br />旅の間に出逢った楽しいできごとやそれを<br />補って説明する写真だろうか。<br />旅は明日を生きるための心の糧のように思います。<br />このブログを書いている時は心に豊かな時間を<br />感じています。<br />これで今回の「雪の太宰治聖地巡礼」の旅のブログは終わります。<br />読んでいただき感謝いたします。<br />ありがとうございました。2013tomo<br />

    西海岸から五能線で弘前に帰ってきました。
    写真中央に遠く見える雪山は八甲田山の霊峰です。
    今日は岩木山と八甲田山の二つの霊峰を同時に見ることが
    できました。
    雪国に夕方が迫って来て私の心に寂しさが増してきます。
    今日で旅の主な目的を果たしたので安堵感と
    ある種の虚脱感が私の心に迫っているのでしょうか。

    最後に司馬遼太郎さんの「北のまほろば」から
    の言葉を引用させていただきます。
    野沢小学校一年どうわみわこさんの
    「でかせぎ」という題の詩。
    「きのうね
    おとうさん
    いっちゃった
    ひとりででかせぎに
    いっちゃった
    ほんとにいっちゃった

    おうまさんに
    なるっていったのに」
    私も旅するために時間を「でかせぎ」に
    出している人間かも知れません。
    家庭に何を持って帰ろうかな。
    旅の間に出逢った楽しいできごとやそれを
    補って説明する写真だろうか。
    旅は明日を生きるための心の糧のように思います。
    このブログを書いている時は心に豊かな時間を
    感じています。
    これで今回の「雪の太宰治聖地巡礼」の旅のブログは終わります。
    読んでいただき感謝いたします。
    ありがとうございました。2013tomo

    弘前駅

  • 今度の旅で持参した本です。<br />小説『津軽』<br />『北のまほろば』(街道をゆく41)<br />『永遠の太宰治』<br />これらの本を<br />読みながら旅をし、<br />旅をしながら読むことで<br />豊かな時間の流れを楽しんで来ました。<br />次の旅にはどんな本を持っていこうかな。<br />次の旅がもう楽しみです。<br />それではさようなら。<br /><br />「ね、なぜ旅に出るの?」<br />「苦しいからさ」<br />太宰治さんの小説『津軽』(本編、一、巡礼)の<br />冒頭の言葉です。

    今度の旅で持参した本です。
    小説『津軽』
    『北のまほろば』(街道をゆく41)
    『永遠の太宰治』
    これらの本を
    読みながら旅をし、
    旅をしながら読むことで
    豊かな時間の流れを楽しんで来ました。
    次の旅にはどんな本を持っていこうかな。
    次の旅がもう楽しみです。
    それではさようなら。

    「ね、なぜ旅に出るの?」
    「苦しいからさ」
    太宰治さんの小説『津軽』(本編、一、巡礼)の
    冒頭の言葉です。

    弘前駅

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