ドイツ・オーストリア一人旅⑤ザルツブルクからハルシュタット日帰り観光

2024/10/11 - 2024/10/21

初めてドイツとオーストリアに行ってきました。
航空券やホテルは個人手配の一人旅です。

※1ユーロ＝約162円として記載

今回の旅行記→◆
―― 旅程 ――――
10/11 出国→（北京）→ミュンヘン
10/12 ミュンヘン
10/13 ノイシュヴァンシュタイン城・リンダーホーフ城（日帰り）
10/14 ミュンヘン→ザルツブルク
10/15 ザルツブルク
10/16 ◆ハルシュタット（日帰り）
10/17 ザルツブルク→ウィーン
10/18 ウィーン
10/19 ウィーン
10/20 ウィーン→（北京）
10/21 →帰国
――――――――――

エリア ハルシュタット(オーストリア)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今日はザルツブルクから日帰りでハルシュタット観光に行きます。
バスと電車と船を乗り継いでいくのですが、うまく行けるかなあ（行けなかった）。

スタートはザルツブルク駅前のバスターミナルから。

ザルツブルク中央駅バスターミナル バス系

F乗場から出る、Bad Ischl（バート・イシュル）行きの150番バスに乗ります。
ハルシュタットまでのチケットは特に予約しておらず、バスの運転手さんに「ハルシュタットまでの往復チケットをください！」と伝えて直接購入しました。
車内でもクレジットカードが使えてよかったです。

＊交通チケット：31.80ユーロ（約5,151円）

ザルツブルク中央駅バスターミナル バス系

Bad Ischlまでは1時間半くらいかかります。
行きのバスは左側に座るのがおすすめという情報を見たので、その通りにしてみました。

ザルツブルクの街を離れると、湖と山の美しい景色が見えてきました。
写真でちらりと覗いているのはフシュル湖です。
お天気もよくて良い日になりそう（あんまりならなかった）。

フシュル湖 滝・河川・湖

ハルシュタットに行く方ばかりかと思ったらそんなこともなく、観光客らしき人も結構途中の停留所で降りていきます。
こういう穏やかな場所でのんびり過ごすのも良いなあ。

Bad Ischlに到着しました。
バス停から鉄道駅までは歩いてすぐ。迷うことはありません。
ここから電車にのってハルシュタットの駅に向かいます。

そして本日の大失敗はここで起こりました。
線路は単線なのでハルシュタット行きと反対方向行きの電車が同じホームに到着するのですが、ちょうど到着していた電車に乗ったら見事に反対方向でした…。

長距離列車やバスに乗るときは、基本的に駅員さんや運転手さんに行先を確認しているのに、今回はつい目の前にいた観光客っぽい人に聞いてしまったんです。
そしてその方も「たぶんこの電車でOKだよ！」と答えてくれたもんだから、一緒になって間違っちゃいました。

バート イシュル駅 駅

窓から外を見ると、霧が出て小雨も降ってきたようです。
さっきまで青空だったじゃん！
悲しいときに天気が悪くなるなんて、ドラマみたいだね。

うわーやっちゃったーと思いつつ、乗っちゃったものはしょうがないし次の駅で降りて引き返すことにしました。
ただ都市部のメトロとは違って一駅の間隔が長く、次の駅でも15分はかかりました。
Googleマップでだんだんとハルシュタット方面から離れていく自分、もどかしい。

Steinkogelという駅で下車しました。

誰もいないんだが…。
そして周囲にお店も何も無いんだが。
ホームの前に倉庫らしき建物はあるのですが、駅の周りは人も車も通りません。

そしてなんと次の列車が来るのは約2時間後。

私が行先を確認して共に電車を間違えた観光客の男性と、駅のホームで二人きりです。
お互いにUberを呼んでみるも、ドライバーと全然マッチしません。バスもないし。
この観光客男性が変な人じゃないことを願いつつ（向こうもそう思ってたかもしれない）、ホームのベンチで静かに時間をつぶします。
お菓子でも持ってくればよかった～。

駅の電光掲示板。
ここからリンツ方面にも行けるんですね。

待っている間に一本、ハルシュタット方面に行く快速電車が通過しました。
Steinkogelからもう一個先に行ったEbenseeという駅であればこの快速電車に乗れたみたいです。

そちらの駅の周りはいくつか飲食店がありそうでしたし、もし私と同じように電車を乗り間違えた方は、Ebensee駅まで行ってしまうことをおすすめします。

約2時間後、定刻通りに救いの列車が来てくれました。
長かった…！

すっかり体が冷えてしまいました。
日本との温度差のせいか体調がいまいちだったのに、さらに体を痛めつけてしまった。

今度こそ正しい行き先の列車に乗れたから、安心して外の景色を楽しもう。
さっきの曇り空とはうってかわって、こっち方面は明るい青空。

ハルシュタット駅に到着しました。
たくさんの観光客らしき人が電車を降りますが、駅自体は自然に囲まれた静かそうな場所。

ハルシュタット駅 駅

駅の横の小道をすすんだところにボート乗り場があります。
乗り場へはボートの係員さんが誘導してくれました。

溜まっていた小銭でボート代をじゃらじゃら支払ったら「これ7ユーロあるんだよね？」と聞かれ、はいと答えると、ほとんどコインを確認せずにチケットを渡されました。
オーストリアは電車もバスも改札なしで乗車できてしまうのですが、ボートも性善説システムの雰囲気を感じる…。

＊往復ボートチケット：7.00ユーロ（約1,134円）

ハルシュタット湖連絡船 船系

船内にはちょうどよく乗り継ぎができるボート・電車の時刻表が掲示されていました。

電車の乗り間違いで、予定より2時間くらいロスしています。
そして夜20:00からはザルツブルクのミラベル宮殿で行われるコンサートに行く予定。
現在時刻は13:00頃。
コンサートには絶対行きたいし、バスとかが遅れる可能性を考えつつ逆算すると…14:45発のフェリーで帰ろう。
せめて15:15発のフェリー→16:04発の電車に乗れたらよかったのですが、この便は土日祝しか動いていないようでした。

ハルシュタットの滞在時間、約1時間半となります。

ハルシュタット湖連絡船 船系

日差しがすごい。
美しい山々と湖を眺めながら移動する、それ自体がとっても楽しい観光です。

ハルシュタット湖連絡船 船系

フェリーの旅は約7分間。
町が近づいてきました。
紅葉した木々と青空の色合いがきれいです。

ハルシュタットとダッハシュタイン（ザルツカンマーグートの文化的景観） 文化・芸術・歴史

時間がないけど、お腹がめちゃくちゃに空いたからまずは軽食。
ボート乗り場の目の前にあるスタンドでボスナを頼みました。
ちょっと観光地価格かもですが、ハルシュタットの中ではお手頃価格帯のお店です。

気分がのったら塩坑のツアーなんかに参加しちゃおうかな、なんて思っていたのですが時間的に絶対無理。
ケーブルカーに乗った先の展望台には行ってみたかったので、まずはケーブルカー乗り場を目指します。

＊ボスナ：6.90ユーロ（約1,117円）

マルクト広場。
カラフルな建物が並んでいてかわいいです。

ケーブルカー乗り場までは、歩いて約15分。
ボスナをかじりながら早歩きで通り過ぎます。
気になるお土産屋さんも一旦全部スルー。

マルクト広場 広場・公園

町のメインストリートであるゼー通りを、まーっすぐひたすら歩きます。

途中、ボスナのソースがコートの袖にたっぷりついちゃってることに気が付きました。
そしてこんなときに限って、ウェットティッシュが残り一枚！
拭き切れなかったけど、もうしょうがない。
泣きっ面に蜂の気持ち。

ケーブルカー乗り場はもう目の前。
というところで、乗るのをあきらめることにしました。
ケーブルカーは約15分ごとの運行なのですが、上った先での観光や戻りのことを考えるとやっぱり時間が足りないと思い、苦渋の決断…。

思い切って諦めちゃったら、気持ちがすっきりしてきました。
早歩きしてきた道をゆっくり戻りながら、景色を楽しむことにします。

ハルシュタットはケルト語とドイツ語で塩の町（場所）を意味する地名の通り、昔から塩の採掘が行われてきた町。採掘は紀元前から行われていたらしいです。
景勝地というイメージですが、歴史ある地域でもあり、調べていくと面白かったです。

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

絵画みたいな世界。
きれいに晴れていて、青空や山の色が湖に映っています。
今日は失敗続きだけれど、「世界で最も美しい湖畔の町」を見に来られてよかった！

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

水際にいたカモとハクチョウたち。
鳥たちは、パンを持っている人に向かって一目散でした。
ハクチョウって目の前でみると結構な大きさでちょっと怖い。

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

ハルシュタットの町とは反対側の景色。
山に囲まれていて、なんとなく空気もきれいな気がします。
対岸にはぽつぽつと建物が見えました。

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

ジェラート屋さんがありました。
ひとすくい2ユーロの看板にひかれて近づいてみます。

カラフル！
ストロベリー、バニラ、ピスタチオ…どれもおいしそう。

チョコレート味にしました。
一緒に温かいカフェラテも！
美味しいジェラートを食べながら休憩したら、単純なもので一気にご機嫌になってきちゃいました。

コーンの底までジェラートを入れてくれる、良心的なお店でした。

＊ジェラート：2.00ユーロ（約324円）
＊ラテマキアート：3.90ユーロ（約631円）

雰囲気のいい木のベンチ。
端っこには吸い殻と手袋。誰かが休んでいた跡が残っています。
手袋はふつうに忘れ物？

おしゃれな植木鉢が並べられています。
コケ植物のお店かなと思ったら、ペンションのようでした。

コケ達のための椅子とテーブル。
すてきなアートに出会えました。

壁の色とお花の色が合っていてかわいい。
窓枠にお花が飾られているのって、なんだかヨーロッパっぽい景色です。

頭と腕に思いっきしテープが貼られてるけど、ご本人は楽しそう。

先ほどは素通りしたマルクト広場。
像の前は写真撮影スポットになっています。

そして建物たちがとってもかわいい。
屋根の三角部分がちょこんと乗った帽子みたいだったり、窓がいっぱいつけられていたり。

マルクト広場 広場・公園

福音教会。
さっき湖越しに町を見たときに、つんと目立っていた塔のひとつがこの教会のものでした。

ハルシュタット ルーテル教会 寺院・教会

中には自由に入れました。
今回の旅行ではカトリック教会を見ることが多かったので、プロテスタント系のこちらは雰囲気が違って新鮮に感じます。

ハルシュタット ルーテル教会 寺院・教会

ボートの時間までもう少しです。

カトリック教会は外から見るだけ。
町の景色でもう一つ目立っていた塔はこちらのものでした。
少し高い位置に建っているので、塔から外を眺めたらとても綺麗そう。

カトリック教会 (ハルシュタット) 寺院・教会

ボートが来ました。
後ろの山々が立派だから、写真だとボートがミニチュアみたいに見えます。

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

船内での禁止事項。
アイスとタバコとジュースと…左下のはなんでしょう、ポテト？

白鳥がお水に頭を突っ込んでバシャバシャしていました。
お尻だけ出てるの可愛いね。

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

帰りはデッキに乗ることにしました。
風が強いけれど、気持ちがいいです。
チェックで切れ目が入ったチケットも思い出の品。

ハルシュタット湖連絡船 船系

町が遠ざかっていくのが悲しい。
本当はもっと色んなことがしたかったな～という気持ちもありつつ、限られた時間の中で自分なりに楽しめたんじゃないかと思います。

ハルシュタット湖 滝・河川・湖

ふたたびハルシュタット駅。
ザルツブルクまでは往路と同じ交通機関を使います。

窓から見える景色がきれいだから、移動時間もずっと観光しているみたい。

ハルシュタット駅 駅

無事にBad Ischl駅に到着し、バスに乗り換えてザルツブルク中央駅へ。

バート イシュル駅 駅

一度宿で休憩してから、コンサートを聴くためにミラベル宮殿に来ました。
20:00開演で30分前から入場できるとのことだったので、19:30頃に会場に到着。
チケットは2か月前くらいに公式HPから購入していました。

天使の階段を上って、大理石の間へ。

＊コンサートチケット：45.00ユーロ（約7,290円）

ミラベル宮殿 城・宮殿

昨日は入ることが出来なかったマルモアザール。
壁から天井まで「豪華」でいっぱいの空間です。

ミラベル宮殿 城・宮殿

シャンデリアがきらきら。
座席はチケット予約時に指定したのですが、早めに購入したからか選び放題でした。
せっかくなので3列目くらいの前方席を選択。
開演時間が近づくと、ほとんど満席になっていたように思います。

ミラベル宮殿 城・宮殿

ステージは客席より一段高くなっていますが、演奏者さんの表情が見えるくらい距離が近かったです。
そしてさすがオーストリア！真っ白なピアノはベーゼンドルファーでした。

演奏はピアノ、コントラバス、チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンのアンサンブル。
プログラムはハイドンやモーツァルトの有名曲で組まれているようでした。
すてきなホールで生演奏を聴く、とっても幸せな時間でした。

ただ困ったのはコンサートが終わったあとの帰り道。
20時台には宮殿前の大通りでさえ薄暗く、車通りも人通りもあまりありませんでした。
この中心地ならさすがに夜も大丈夫だろうと思ったら、こんなに静かになっちゃうなんて。
タクシーは密室になるからできるだけ避けたいし、バスで駅まで行っても駅から宿の道がちょっと怖いんだよね…。

結局、通りがかったカップルとほどほどの距離を保ちながら歩き（何かあっても助けを求められるように）、道を違えた後はほぼ競歩スタイルで宿まで帰りました。
オーストリアも基本的に店じまいが早いから注意が必要ですね。

明日はウィーンに移動します。

ミラベル宮殿 城・宮殿

この旅行記へのコメント （2）

• ハッピーねこさん 2025/03/19 16:37:04

  私も同じ経験を・・・

  marimosさん、はじめまして。
  ハッピーねこと申します。
  ザルツブルクやハルシュタットのご旅行記にお邪魔しました。
  
  バート・イシュルからハルシュタットへの移動で、私も同じことをしましたので全く人ごととは思えず、コメントさせていただいております。
  あの単線の駅で、ほぼ定刻（と思われました）に列車がやってきたので、方向も考えず何の疑いもなく私は乗車してしまいました。
  marimosさんは近くの人にお尋ねになったのですね。
  その人もそう思い込んでいたのですね・・・。
  電光掲示もないし、アナウンスがあっても聞き取れはせず、迷わず飛び乗ったのですよねー、私は。（泣）
  そしてmarimosさんと同じく途中で気付いて下車。
  でも私の場合は確か３０分ほどで逆向きの列車がきましたが、marimosさんは２時間も・・・！
  お辛かったですねー。そしてハルシュタット滞在がかなり短くなって残念でしたね。
  でも、お天気がよく素晴らしい景色に出会われてよかったですね。
  そして夜のコンサートには間に合われて何よりでした。
  
  私はその時は結局ハルシュタットを諦め、予定していた宿泊地へ移動しました。
  そして今年、あれから１１年の時を経て、５月にハルシュタットを訪ねる予定にしています。
  今度こそ無事に辿り着いて、無事に街歩きができたらいいのですが・・・。
  marimosさんと同じくザルツブルクから出かけるので、ご旅行記大変勉強になりました。ありがとうございました。
  ザルツブルクも同じく１１年ぶりなので楽しみたいと思います。
  
  ハッピーねこ

  marimosさん からの返信 2025/03/20 13:30:40

  Re: 私も同じ経験を・・・

  ハッピーねこさん、はじめまして。
  コメントいただきありがとうございます。
  
  なんと！！ハッピーねこさんも同じ体験をなさったのですね…。
  定刻に列車がきたら、それは思わず乗ってしまいそうです。
  コンパクトな駅で乗り場に迷うことがない分、来た列車に乗れば大丈夫！みたいな気持ちになるのかもしれません。。
  
  その際はハルシュタット観光ができなかったとのことで、とても残念な思いをされたことと思います。
  5月のご旅行では、ハルシュタットやザルツブルクで素敵な時間が過ごせますように！
  穏やかな気温の季節で、街歩きもしやすそうですね。
  ハッピーねこさんにとって楽しい旅になりますよう、陰ながらお祈りしております！
  
  marimos