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2023年3月15日(水)、京田辺市観光ボランティアガイド協会主催のふれあいハイキング「一筆書きで甘南備山を巡る」に参加した。<br /><br />京田辺市観光ボランティアガイド協会は京田辺をウォーキングしながらのガイドを得意としているボランティア仲間が2007年に結成した団体で、同行ガイド、定点ガイド、自主企画イベントの開催、研修、勉強会の実施などを行っている。30数名のシニアが参加しておられるらしい。<br /><br />ふれあいハイキングは京田辺を誰にでも楽しんでもらえるように不定期に開催しているイベントで、この年、2023年にはこの日を含んで15回開催された。2024年は多分16回。参加費は拝観料が必要な場合は別で、保険や資料代で500円で、参加資格は特にない。<br /><br />歩くのは、今回の甘南備山の他、飯岡の茶畑と茶香服体験、天井川を歩く、無二荘の牡丹園、一休寺、家康公伊賀越え、重要文化財澤井家住宅、木津川の渡し場巡り、井堤寺跡、大徳寺、筒城宮跡など。<br /><br />今回の「一筆書きで甘南備山を巡る」はJR学研都市線の京田辺駅を起点として生駒山系の北に位置する独立峰の甘南備山の2つのピークを繋ぐ道を同じ道を歩かないように一筆書きで回るコース。<br /><br />まずは朝の9時半前に京田辺駅の改札前に集合。京田辺駅はJRの片町線(学研都市線)の駅(下の写真1)。片町線に関しては以下に書いた。<br />https://4travel.jp/travelogue/11930181<br /><br />京田辺駅は1898年(明治31年)に関西鉄道が長尾から新木津(現木津駅の北西約600mにあったが、3ヶ月後に木津駅まで延伸され廃止された)まで延伸された際に田辺駅として開業。1907年(明治40年)に関西鉄道が国有化され、官営鉄道の駅になる。<br /><br />1987年の国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となり、さらに1997年の京田辺市制施行開始に先立ち、京田辺駅に改称。駅の東方約300mに近鉄京都線の新田辺駅がある。島式ホーム2面3線を有する地上駅で、橋上駅舎は2002年に竣工した。<br /><br />京田辺駅は京田辺市の中心駅。京田辺市については以下に書いた。<br />https://4travel.jp/travelogue/11787483<br /><br />9時半過ぎ、ボランティアガイドさんの説明を受けて駅東口を出発。30分ほどで薪神社を通り抜ける(下の写真2)。薪神社については以前に書いた。<br />https://4travel.jp/travelogue/11697639<br /><br />薪小学校の裏を流れる手原川沿いに京奈和道路の下をくぐり、南西に進む(下の写真3)。手原川はこれから登る甘南備山から流れ出し、薪地区中央部を北流し大住地区に至り、片町線の大住駅の東で向きを東北東に変え天井川となり、水主の渡し場跡辺りで木津川左岸に注ぐ川。<br /><br />10時半頃、甘南備山登山口に到着。甘南備山は京田辺市中西部、一部は大阪府枚方市にかかる独立峰で、生駒山系の最北部と見なされている。京都市南部の山城盆地内の大半の地点から見ることが出来ることから、標高200m台の低山ながらも山城盆地のランドマーク的な存在となっている。<br /><br />「かんなび」と呼ばれるようになったのは弥生時代と云われ、甘南備だけでなく神南備や神無火とも書かれた。これらには「神が隠れる場所」と云う意味があり、この山は神が鎮座する山、あるいは神の降臨する山として信仰の対象で、五穀豊穣を願い、雨を乞う祈祷の場だった。このように神聖な山と見られていたことから近世までは女人禁制の山だった。<br /><br />平安京造営時には、この甘南備山を南の基点、京都市北区の船岡山を北の基点とし、両山を結ぶ直線を都の中心軸にして、大極殿や朱雀門、朱雀大路、羅生門等を建設したとされる。<br /><br />現在、この山一帯は京都府の生活環境保全林整備事業により森林公園として花木植栽や芝生広場、XXの径(みち)とネーミングされた16本の散策道、修景池、展望台、東屋等が整備され、京田辺市や社団法人薪甘南備山保存会により管理されている。この結果、森林浴が満喫できる手軽なハイキングスポットとして、京阪奈方面から多くの人が訪れている。<br /><br />山頂は神南備神社のある雄山(標高221m)と、雄山から北東に600m程度のところにあり三角点が設置されている雌山(標高201m)の2つに分かれているが、まずは北側の雌山山頂を目指し、右手の旧登山道を登り始める。途中、旧登山道川と並行するが木製ダムが整備されている。2007年から京都府により整備された治山ダムの一つ。<br /><br />15分ほどで頂上への尾根筋(直進)と谷筋(左折)の分岐点に到達するが尾根筋へ直進する。この少し先に右手へ雨乞いの小径が分かれるが、1時間ちょっと先には、雌山を回ってからこの雨乞いの小径を戻って来ることになるので、参加者の中には分岐点で待つことにした方もおられた。10時55分頃、旧登山道の終点に到着、登山口から続く舗装された管理道路に合流する。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.28209531708690152&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br />ここで、神南備神社へ向かう峰の小径と、三角点に向かう尾根の小径に分かれるが、尾根の小径へ進む。左手は国道307号線が走る枚方市尊延寺の谷になっており、枚方市東部資源循環センターの煙突が見える(下の写真4)。<br /><br />11時過ぎ、左手に花木の森への分岐があるが、三角点目指して直進。ここから少し崖下を回り込むように三角点に向かうが、三角点の手前、約50m東下に白石と呼ばれる岩がある。甘南備山が平安京造営時の南の基点だったことを書いたが、この岩(石英、長石質)に反射する太陽の光を目印にしたと伝えられる。今は木立が邪魔になっている(下の写真5)。<br /><br />11時5分過ぎ、三角点のある雌山山頂に到着。ここからは京都市内が見渡せるが、この日は少し霞んでいた。次は尾根の小径を少し外れてうめの小径で花木の森を歩く。白梅が咲き始めており、サンシュユ(山茱萸)は満開、椿も咲き出していた。<br /><br />11時半前、尾根の小径の先、昆虫の森へ続く道への分岐を過ぎて、ヒノキの小径に進む。ここからは下り。10分ちょっと降りるとイズマン谷川を渡るが、ここにも木製ダムがある。治山ダムは6ヶ所造られたが、うち5基が木製ダム。他の3基はイズマン谷川より少し上で渡ったゴミ谷(川)の少し下流に1基と南麓の谷川に2基。<br /><br />15分ほど降りると分岐して雨乞いの小径に入る。ここから竜王ヶ谷川沿いを再び登る。少し上がると吉やんの滝があるが、残念ながら水は流れてなかった。この滝の名前の由来は不明とのこと。15分ほど登って、12時前に旧登山道の尾根筋と谷筋との分岐点に戻って来る。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.28209564328686890&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />この分岐で待っておられた方と再会し、今度は谷筋を雄山に向かうが、続く

京都 京田辺 甘南備山(Kannabi Mountain Hiking,Kyotanabe,Kyoto,Japan)

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2023/03/15 - 2023/03/15

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旅行記グループ 一筆書きで甘南備山を巡る

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ちふゆ

ちふゆさん

2023年3月15日(水)、京田辺市観光ボランティアガイド協会主催のふれあいハイキング「一筆書きで甘南備山を巡る」に参加した。

京田辺市観光ボランティアガイド協会は京田辺をウォーキングしながらのガイドを得意としているボランティア仲間が2007年に結成した団体で、同行ガイド、定点ガイド、自主企画イベントの開催、研修、勉強会の実施などを行っている。30数名のシニアが参加しておられるらしい。

ふれあいハイキングは京田辺を誰にでも楽しんでもらえるように不定期に開催しているイベントで、この年、2023年にはこの日を含んで15回開催された。2024年は多分16回。参加費は拝観料が必要な場合は別で、保険や資料代で500円で、参加資格は特にない。

歩くのは、今回の甘南備山の他、飯岡の茶畑と茶香服体験、天井川を歩く、無二荘の牡丹園、一休寺、家康公伊賀越え、重要文化財澤井家住宅、木津川の渡し場巡り、井堤寺跡、大徳寺、筒城宮跡など。

今回の「一筆書きで甘南備山を巡る」はJR学研都市線の京田辺駅を起点として生駒山系の北に位置する独立峰の甘南備山の2つのピークを繋ぐ道を同じ道を歩かないように一筆書きで回るコース。

まずは朝の9時半前に京田辺駅の改札前に集合。京田辺駅はJRの片町線(学研都市線)の駅(下の写真1)。片町線に関しては以下に書いた。
https://4travel.jp/travelogue/11930181

京田辺駅は1898年(明治31年)に関西鉄道が長尾から新木津(現木津駅の北西約600mにあったが、3ヶ月後に木津駅まで延伸され廃止された)まで延伸された際に田辺駅として開業。1907年(明治40年)に関西鉄道が国有化され、官営鉄道の駅になる。

1987年の国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となり、さらに1997年の京田辺市制施行開始に先立ち、京田辺駅に改称。駅の東方約300mに近鉄京都線の新田辺駅がある。島式ホーム2面3線を有する地上駅で、橋上駅舎は2002年に竣工した。

京田辺駅は京田辺市の中心駅。京田辺市については以下に書いた。
https://4travel.jp/travelogue/11787483

9時半過ぎ、ボランティアガイドさんの説明を受けて駅東口を出発。30分ほどで薪神社を通り抜ける(下の写真2)。薪神社については以前に書いた。
https://4travel.jp/travelogue/11697639

薪小学校の裏を流れる手原川沿いに京奈和道路の下をくぐり、南西に進む(下の写真3)。手原川はこれから登る甘南備山から流れ出し、薪地区中央部を北流し大住地区に至り、片町線の大住駅の東で向きを東北東に変え天井川となり、水主の渡し場跡辺りで木津川左岸に注ぐ川。

10時半頃、甘南備山登山口に到着。甘南備山は京田辺市中西部、一部は大阪府枚方市にかかる独立峰で、生駒山系の最北部と見なされている。京都市南部の山城盆地内の大半の地点から見ることが出来ることから、標高200m台の低山ながらも山城盆地のランドマーク的な存在となっている。

「かんなび」と呼ばれるようになったのは弥生時代と云われ、甘南備だけでなく神南備や神無火とも書かれた。これらには「神が隠れる場所」と云う意味があり、この山は神が鎮座する山、あるいは神の降臨する山として信仰の対象で、五穀豊穣を願い、雨を乞う祈祷の場だった。このように神聖な山と見られていたことから近世までは女人禁制の山だった。

平安京造営時には、この甘南備山を南の基点、京都市北区の船岡山を北の基点とし、両山を結ぶ直線を都の中心軸にして、大極殿や朱雀門、朱雀大路、羅生門等を建設したとされる。

現在、この山一帯は京都府の生活環境保全林整備事業により森林公園として花木植栽や芝生広場、XXの径(みち)とネーミングされた16本の散策道、修景池、展望台、東屋等が整備され、京田辺市や社団法人薪甘南備山保存会により管理されている。この結果、森林浴が満喫できる手軽なハイキングスポットとして、京阪奈方面から多くの人が訪れている。

山頂は神南備神社のある雄山(標高221m)と、雄山から北東に600m程度のところにあり三角点が設置されている雌山(標高201m)の2つに分かれているが、まずは北側の雌山山頂を目指し、右手の旧登山道を登り始める。途中、旧登山道川と並行するが木製ダムが整備されている。2007年から京都府により整備された治山ダムの一つ。

15分ほどで頂上への尾根筋(直進)と谷筋(左折)の分岐点に到達するが尾根筋へ直進する。この少し先に右手へ雨乞いの小径が分かれるが、1時間ちょっと先には、雌山を回ってからこの雨乞いの小径を戻って来ることになるので、参加者の中には分岐点で待つことにした方もおられた。10時55分頃、旧登山道の終点に到着、登山口から続く舗装された管理道路に合流する。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.28209531708690152&type=1&l=223fe1adec

ここで、神南備神社へ向かう峰の小径と、三角点に向かう尾根の小径に分かれるが、尾根の小径へ進む。左手は国道307号線が走る枚方市尊延寺の谷になっており、枚方市東部資源循環センターの煙突が見える(下の写真4)。

11時過ぎ、左手に花木の森への分岐があるが、三角点目指して直進。ここから少し崖下を回り込むように三角点に向かうが、三角点の手前、約50m東下に白石と呼ばれる岩がある。甘南備山が平安京造営時の南の基点だったことを書いたが、この岩(石英、長石質)に反射する太陽の光を目印にしたと伝えられる。今は木立が邪魔になっている(下の写真5)。

11時5分過ぎ、三角点のある雌山山頂に到着。ここからは京都市内が見渡せるが、この日は少し霞んでいた。次は尾根の小径を少し外れてうめの小径で花木の森を歩く。白梅が咲き始めており、サンシュユ(山茱萸)は満開、椿も咲き出していた。

11時半前、尾根の小径の先、昆虫の森へ続く道への分岐を過ぎて、ヒノキの小径に進む。ここからは下り。10分ちょっと降りるとイズマン谷川を渡るが、ここにも木製ダムがある。治山ダムは6ヶ所造られたが、うち5基が木製ダム。他の3基はイズマン谷川より少し上で渡ったゴミ谷(川)の少し下流に1基と南麓の谷川に2基。

15分ほど降りると分岐して雨乞いの小径に入る。ここから竜王ヶ谷川沿いを再び登る。少し上がると吉やんの滝があるが、残念ながら水は流れてなかった。この滝の名前の由来は不明とのこと。15分ほど登って、12時前に旧登山道の尾根筋と谷筋との分岐点に戻って来る。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.28209564328686890&type=1&l=223fe1adec


この分岐で待っておられた方と再会し、今度は谷筋を雄山に向かうが、続く

  • 写真1 JR京田辺駅

    写真1 JR京田辺駅

  • 写真2 薪神社

    写真2 薪神社

  • 写真3 手原川

    写真3 手原川

  • 写真4 枚方市東部資源循環センター

    写真4 枚方市東部資源循環センター

  • 写真5 白石から京都方向

    写真5 白石から京都方向

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