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もう35年も前の1989年12月のことだ。歳をとると昔が思い出される。<br />当時は神奈川県に住んでいた。<br />ロシア旅行を思い立ったものの、旅行会社から取り寄せたパンフを見ても何か今ひとつ物足りない。<br />クレムリンやエルミタージュ美術館が特別見たいわけでもなく、オペラやバレーにも興味が無かった。<br />新宿の歌声喫茶の常連だったのでロシア民謡には思い入れがあったが。<br />結局私は「ロシアの人や風土」に触れたいのだと思い当たった。<br />そこで目にしたのがロシア専門の旅行会社が企画する「シベリア横断鉄道とニ大都市、15日間」というツアー旅行だった。真冬のシベリアが私の冒険心をくすぐった。<br /><br />まず私は妻の了解を得た。妻は「こたつでおみかんとおせんべいを食べながら二人の子供と貴方の両親の面倒を見ています。」と期待していた通りに答えてくれた。何と理解のある妻だろう。実は出不精なのである。<br />そして勤務先に年末年始休暇+8日間の有休を申請した。これは社誌に手記を投稿することで承諾された。<br /><br />旅行条件がなかなか厳しかった。厚手のロングコート、耳の隠れる帽子、滑り止めのついたブーツ、厚手の手袋、厚手のマフラーを用意することが条件だった。すべて寒さ対策だ。<br />耳の隠れる帽子には苦労したが、運良く神田の帽子屋でロシア帽を手に入れた。<br />近くに住むキャンピングクラブのボスにアドバイスを求めたところ、登山に使う「軽アイゼン」(靴底に取り付けるタイプの金属のかぎ爪で、滑り止め)を持ってゆくよう勧められたが、これが非常に役立った。感謝・感謝。<br /><br />旅先での様々な不便が予想されたため様々なサバイバルグッズも用意した。また、カップ麺などの日本食や副食物も豊富に準備した。このためツアーメイトからは「セブンイレブンおじさん」と呼ばれた。<br />また、旅行中に現地の人とのコミュニケーションを取るためちょっとしたお土産を用意した。<br />一番喜ばれたのは百円ショップの電子ライターとパンティーストッキングだった。<br /><br />渡航手続きも無事完了し、特大スーツケースも出発地の新潟空港へ送った。<br /><br />画像は詳しい日程表。<br />社名部分を黒塗りにしたのは、翌1991年のソ連崩壊とともに会社が無くなったため。<br /><br />一部捕捉しておくと、「ロシア号」は毎日上下線1本が運行されており、途中下車しても次の日の便に再乗車できる。いわゆる「二日間有効の切符」なのだ。だから「シベリアのパリ」と呼ばれるイルクーツクで一泊しバイカル湖を見ても無料で再乗車することができた。<br />今はシベリア鉄道の始発駅ウラジオストク(軍港)が外国人にも解放されているが、当時はハバロフスクが始発駅だった。<br /><br />崩壊寸前のソ連を旅できたのはまさに幸運だった。概ね秩序が守れれており人々もおおらかだった。<br />2005年にも航空機でロシアを訪れたが、プーチンによる民官人の暗殺がささやかれ、人々は表情は厳しかった。

シベリア鉄道の車窓から=35年前の真冬の冒険 ① ~出発までのあれやこれや

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1989/12/22 - 1990/01/05

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かちかち山たぬ吉

かちかち山たぬ吉さん

もう35年も前の1989年12月のことだ。歳をとると昔が思い出される。
当時は神奈川県に住んでいた。
ロシア旅行を思い立ったものの、旅行会社から取り寄せたパンフを見ても何か今ひとつ物足りない。
クレムリンやエルミタージュ美術館が特別見たいわけでもなく、オペラやバレーにも興味が無かった。
新宿の歌声喫茶の常連だったのでロシア民謡には思い入れがあったが。
結局私は「ロシアの人や風土」に触れたいのだと思い当たった。
そこで目にしたのがロシア専門の旅行会社が企画する「シベリア横断鉄道とニ大都市、15日間」というツアー旅行だった。真冬のシベリアが私の冒険心をくすぐった。

まず私は妻の了解を得た。妻は「こたつでおみかんとおせんべいを食べながら二人の子供と貴方の両親の面倒を見ています。」と期待していた通りに答えてくれた。何と理解のある妻だろう。実は出不精なのである。
そして勤務先に年末年始休暇+8日間の有休を申請した。これは社誌に手記を投稿することで承諾された。

旅行条件がなかなか厳しかった。厚手のロングコート、耳の隠れる帽子、滑り止めのついたブーツ、厚手の手袋、厚手のマフラーを用意することが条件だった。すべて寒さ対策だ。
耳の隠れる帽子には苦労したが、運良く神田の帽子屋でロシア帽を手に入れた。
近くに住むキャンピングクラブのボスにアドバイスを求めたところ、登山に使う「軽アイゼン」(靴底に取り付けるタイプの金属のかぎ爪で、滑り止め)を持ってゆくよう勧められたが、これが非常に役立った。感謝・感謝。

旅先での様々な不便が予想されたため様々なサバイバルグッズも用意した。また、カップ麺などの日本食や副食物も豊富に準備した。このためツアーメイトからは「セブンイレブンおじさん」と呼ばれた。
また、旅行中に現地の人とのコミュニケーションを取るためちょっとしたお土産を用意した。
一番喜ばれたのは百円ショップの電子ライターとパンティーストッキングだった。

渡航手続きも無事完了し、特大スーツケースも出発地の新潟空港へ送った。

画像は詳しい日程表。
社名部分を黒塗りにしたのは、翌1991年のソ連崩壊とともに会社が無くなったため。

一部捕捉しておくと、「ロシア号」は毎日上下線1本が運行されており、途中下車しても次の日の便に再乗車できる。いわゆる「二日間有効の切符」なのだ。だから「シベリアのパリ」と呼ばれるイルクーツクで一泊しバイカル湖を見ても無料で再乗車することができた。
今はシベリア鉄道の始発駅ウラジオストク(軍港)が外国人にも解放されているが、当時はハバロフスクが始発駅だった。

崩壊寸前のソ連を旅できたのはまさに幸運だった。概ね秩序が守れれており人々もおおらかだった。
2005年にも航空機でロシアを訪れたが、プーチンによる民官人の暗殺がささやかれ、人々は表情は厳しかった。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.0
グルメ
4.0
ショッピング
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
観光バス 徒歩
航空会社
アエロフロート・ロシア航空
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
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