2024/11/20 - 2024/11/20
237位(同エリア589件中)
玄白さん
仏教の信仰心はほとんど持ち合わせていないが、古美術としての仏像や仏教寺院の建築の美しさを愛でるのは楽しい。
というわけで、中学校の修学旅行以来60年ぶりに世界遺産が3つもある奈良県に3泊4日の旅へ。わずか4日の旅で、それぞれの地の歴史・文化を深く理解するのは無理で、見所のいくつかをつまみ食いのように巡る、まさしく修学旅行スタイルのせわしない旅である。
3日目午後は、室生寺での参拝を終え、名物の草餅を昼食代わりにして、再び桜井市方面に戻り、多武峰の談山神社、安部文殊院を巡ってきた。昨日の岡寺と合わせ、長谷寺、室生寺、安部文殊院と大和4古寺巡礼達成ということになる。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー 新幹線
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
参道に面した土産物店には、「鎌足」、「大化の改新」と書かれた幟が目立つ。談山神社は、大化の改新の立役者「中臣(藤原)鎌足」が祀られている神社なのである。
-
最近ではあまり見かけなくなった赤い郵便ポストと紅葉を眺めながら歩を進める。
-
鳥居をくぐると、拝殿、本殿、十三重塔などがある境内に続く140段の石段がある。足の具合が悪い人にとっては、いきなりの試練である。
この石段は、桜と紅葉シーズン以外には閉鎖されるらしい。 -
石段途中にある夫婦杉。神社の御神木である。2本の杉が根本で合体しているので、夫婦和合、家庭円満のシンボルとなっている。
-
途中で、緩い坂道のコース(足楽コース)の分かれ道があるが、吾らは石段を登りきることにした。
-
イチオシ
上りきると、談山神社の象徴的建物、十三重塔が見えてくる。三重塔や五重塔は数あれど十三重塔というのは珍しい。しかも木造である。中臣(藤原)鎌足の長男で僧の定慧が父の遺骨の一部を多武峰の会葬し、十三重塔、講堂を建立し妙楽寺と称し、さらに神殿も造営し鎌足の木像を安置し、神仏習合としたのが、談山神社の起源である。
-
朱塗りの橋
奥にみえるのは祓戸社で、祭神は祓戸大神(はらえどのおおかみ) -
末社・総社拝殿
唐破風の屋根が優美である。手前の庭は蹴鞠りの庭と呼ばれ、毎年4/29と11/3に蹴鞠祭りが氏子達により開催される。
中大兄皇子と中臣鎌足が、談山神社がある多武峰で乙巳の変を密談するにあたり、蹴鞠で懇意になったという逸話に基づいているイベントである。 -
紅葉の時期にはライトアップを彩る竹細工のモニュメントが置かれている。
-
中臣(藤原)鎌足神像。鎌足は、多武峰の麓に居を構えて多武峰を祀っていた神官の出自だったため、この付近の地形に詳しく、蘇我氏が近づくこともないというので、この地を乙巳の変クーデター(大化改新)の密談の場所に選んだという。
-
再び十三重塔。現存する塔は室町時代1532年に再建されたものである。
-
境内のいたるところ、見頃を迎えた紅葉が目に入る。
-
イチオシ
拝殿
ここは靴を脱いで中に入ることができる。受付で入山料をはらったときにもらったビニール袋に靴を入れて内部に入るのである。境内の建物群の中で最も大きな建物である。 -
側面に回り込んでみた拝殿。
-
本殿と拝殿をサイドから見る。左が本殿である。
-
拝殿の廊下には、釣り灯篭が下がっている。
-
イチオシ
紅葉をバックに釣り灯篭列
-
紅葉をバックに釣り灯篭列、反対側を向いてもう一枚。
-
拝殿を出て、下側の道を入り口方向に戻る。拝殿は、長谷寺や東大寺二月堂と同じく懸造りであることが分かる。
-
この神社の歴史は飛鳥時代から始まっているが、平安時代末期から戦国時代にかけて、主に興福寺と争った戦乱の時代もくぐり抜けていて、その当時の石垣が残っている。
-
長谷寺、室生寺と巡ってきたが、談山神社の紅葉が一番色づきがよかったように思う。
-
イチオシ
次に向かったのが、安部文殊院である。談山神社から車でおよそ15分と近い場所にある。
駐車場からすぐに目に入った花の広場。すでに晩秋だが、まだコスモスが咲いている。奥の建物は不動堂。 -
少しアングルを変えて。
-
中に珍しいコスモスが残っていた。チョコレートコスモスというチョコレート色のコスモスで、匂いを嗅ぐとかすかにチョコレート臭がする。
-
安部文殊院は、645年、大化改新がスタートした年に左大臣となった安倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)により建立された。安倍一族の発祥の地であり、奈良時代の遣唐使・安倍仲麻呂や平安時代の陰陽師・安倍晴明が出生した寺院としても知られている。
安部仲麻呂が遣唐使として唐に渡ったときの読んだ歌
「あまの原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも」
が刻まれた石碑がある。仲麻呂は大変優秀だったらしく、唐のエリート官僚として活躍し日本に帰国することはなかった。そのためか、彼が読んだ唯一の歌は、奈良時代の人物だったのも関わらず、万葉集ではなく、古今和歌集に収録されている。 -
イチオシ
文殊池に浮かぶ金閣浮御堂。堂内には、開運弁財天、阿倍仲麻呂と安部晴明の像、陰陽道に関するgoodsが展示されている。
-
一生のうちに七回思いがけない災難があると言われ、「七参り」という方位災難避けを祈願する願掛けの場になっていて、それを行うための「おさめ札」を買わないと中に入れない。写真は撮れないが、せっかくきたので中を見たいと思い、別途一人¥600払っておさめ札を買って入ってみた。室町時代の作と言われる弁財天、安部仲麻呂、安倍晴明の木像があったが、わざわざ\600も払ってみるほどのこともなかったとちょっぴり後悔。七回お堂の周りをまわるのも面倒くさいので、一周で終わりにした。
-
本堂の拝観料を払ったとき、お守りとらくがんをいただいた。文殊菩薩は知恵を司る仏なので、「知恵のらくがん」とある。知恵がつくようにと念じながら食べたのであった。
-
本堂。本尊の渡海文殊菩薩像ほか5体の国宝像が祀られている。
-
本尊の渡海文殊菩薩像は鎌倉時代の仏師快慶作と言われている。獅子に乗った文殊菩薩像は、優美な顔立ちの菩薩と荒々しい形相の獅子の顔のコントラストが面白い。
撮影はできないので、拝観料を払ったときにもらったパンフレットのコピーである。 -
なんと境内に古墳がある。西古墳である。古墳時代終末期の建造とされ、石舞台古墳、キトラ古墳、高松塚古墳と並び、古墳としては、数少ない国の特別史跡に指定されている。
境内に古墳とは、いかにも飛鳥らしい。
公開はされていないが、境内のどこかに東古墳もあるらしい。 -
石室内部に入ることができる。すき間なく、びっしり積み重ねられた壁、天井の石は、古墳とは思えない精密な築造技術がうかがえる。被葬者は安部文殊院を創建した安倍倉梯麻呂と言われている。
-
白山堂に通じる道の両脇には、夥しい石灯籠が並んでいる。
-
本堂横の高台にある稲荷社。稲荷社独特のたくさんの鳥居
-
今日も奈良大和四古寺巡礼のうち、岡寺を除く3寺と談山神社を巡った盛だくさんの一日であった。
今宵の宿は「ホテル奈良さくらいの郷」。桜井の農村地帯の高台にある。「奈良県立農業大学校」を改組した「奈良県立なら食と農の魅力創造国際大学校」といういささか長ったらしい大学校と一体運営されているホテルである。 -
2022年にオープンしたばかりのホテルで、奈良の木材をふんだんに使ったモダンなホテルである。
ロビーには早くもクリスマスツリーが飾られている。 -
2階の宿泊ルームとロビーを繋ぐ広いホールの中の階段。階段の裏側はレストランで、昼には日帰り客も受け入れている。
-
部屋は余計な装飾はなく、シンプルだが真新しい。大学校の研修目的のセミナールームも完備している。
-
夕食は洋食メインだが、アルコールは奈良の地酒3種飲み比べで。前2泊はワインだったので、今宵の飲み物は日本酒だ。左側の純米吟醸「今西朝日」がフルーティな香りで、ベスト!
-
コースの料理は左上から順に
①蟹とトマトのマリネ、②サーモン、カンパチ、マグロのカルパッチョ ③鯛のヴァプール(蒸し料理) ④サラダ(近隣の農家や大学校の実習で採れた野菜らしい)
⑤霧島和牛ステーキ ⑥大和肉鶏(奈良県独自に生み出された肉用の鶏)とキノコの炊き込みご飯
シルバー世代の我が夫婦にとっては、ちょうどよいボリュウムである。 -
デザートも手作り感たっぷりでなかなかよろしい!
飲まなければ、夜、再び昨日訪れた岡寺での夜の紅葉祭りの撮影に行こうかとも考えていたが、酒の魅力に負けてしまった。
続く
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 関西旅行
0
41