2024/10/20 - 2024/10/21
378位(同エリア753件中)
うーたさん
奈良時代から人々に愛されてきたといわれる城崎温泉。
街全体が一つの大きな宿という考えで、駅は玄関、道は廊下、外湯は大浴場…という具合に、宿泊施設同士で観光客を取り合うのではなく、城崎の街全体でおもてなししようコンセプトが素敵な街だなと思っていました。
秋の気配を感じはじめ、外湯めぐりにぴったりなシーズンが到来。
暑すぎず、寒すぎずの今なら浴衣を着て快適に外湯めぐりができるはず。
週間予報で週末雨が降らないことを確認して、直前予約で旅館を手配。
11月上旬に蟹が解禁すると、宿の予約が取りにくい&宿泊料が高騰しがち(なイメージ)なので、解禁前の10月中~下旬頃は、城崎旅行の穴場シーズンと思ってます。蟹に興味がない人はこのタイミングがお得なはず☆
今回は出石の城下町観光と合わせての計画。お城巡りは出石城です。
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13時頃に城崎に到着。
予約している旅館のチェックインまで時間があるので名勝「日和山海岸」へ。
事前に調べていた資料では、青く澄んだ海とその向こうに見える、竜宮城伝説が残る「後ヶ島」のおだやかな風景。この日は写真と大違いの荒々しい海。 -
雨は降っていないものの、この日はとにかくすごく波が高くて。日本海の本気を見た感じ。
東映映画のオープニングのやつです。恐怖!! -
隣接する「城崎マリンワールド」へ。
海を上手に取り入れて、自然に近い環境で飼育展示している水族館です。城崎マリンワールド 動物園・水族館
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館内でイベントも数多く行われ、これは餌やりのショー。飼育員さんと息の合ったお食事タイム。
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次にあるイルカショーの時間に合わせて、時間調整で「日和山海岸ミュージアム」に。
城崎マリンワールドで飼育されている、約300種、7,000の生き物たちの命を育む取り組みを展示してあります。時間調整なんて言っては失礼な命について学べる場所。 -
イルカショーが行われる屋外プールに移動する前に、屋内のプールを覗いてみると、小さなイルカのトレーニング&健康チェックが行われていました。
この白いボードに乗せて、ポーズを決める瞬間に体重を測定しています。
ショーの訓練にもなってて良いアイデア! -
そして時間になったので、イルカショーへ。
他の水族館でも何度か見たことがあるけど、こちらのイルカは飼育員さんととっても仲良し。イルカが楽しそうっていうか、のびのびしてるっていうか♪ -
先程、小さなイルカが体重測定の時に練習していたポーズがこれ。
あの小さいイルカも、いつかこの舞台にあがるんだろうな。 -
マリンワールドを後にして車で約10分。宿泊先の「きのさきの宿 緑風閣」へ。
きのさきの宿 緑風閣 宿・ホテル
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旅館の館内は全て畳張になっていてスリッパを履かずに移動します。エレベーターの中まで畳敷でした。共用スリッパを履くのが苦手な私には快適なシステム。
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お部屋は5階特別室。玄武岩陶器の展望風呂が特徴のお部屋。
こちらの旅館は、最上階の5階を特別室として、広々規格にリフォームしてあり、玄武岩のお風呂タイプの他にプライベートサウナがついているお部屋もあります。
ただし、城崎温泉は条例で部屋の中には温泉を引かないという約束事があるので、どのお部屋もお風呂は水道水の循環式。 -
宿泊者がもらえる外湯フリーパス券(別途購入した場合1500円)を存分に利用するため、荷ほどきしたら早速出かけます。
緑風閣からの外湯めぐりは、一番遠い「鴻の湯」までも徒歩11分と便利な立地。
まずは、城崎温泉駅側から攻めていきます。駅に一番近い「さとの湯」は改修工事のため長期休湯中なので外観のみ見学。 -
次に〝衆生救いの湯〟といわれる「地蔵湯 」へ。
伝説で、泉源から地蔵尊が出たということから地蔵湯と名付けられています。一般の湯舟の他に、親子湯があるのが特徴です。
この日この時がたまたまかもしれませんが、地元の高齢の方がとにかく多くて。そしてみなさんお友達同志っぽくて賑やか。歯ブラシまで持ち込み、ロッカーもシャワーも我が家かのようにご利用されてて…。
フレンドリーなおばあちゃんによると「後期高齢者は60円だから、家ではお湯を炊かないんよー」とのこと。地蔵湯 温泉
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地蔵湯は、ゆっくり落ち着いて入れる感じじゃなかったので早々に退散。
次のお湯までフラフラ散策。
食べ歩きのお店もたくさんあって楽しい街並です。 -
続いて〝子授けの湯〟といわれる「柳湯」へ。
ここは中国の名勝、西湖から移植した柳の木の下から湧き出したというお湯。
特徴は、湯舟が小さくて深いこと。お湯も熱めです。
柳湯はロッカーも湯船も空いていて、においもないのでゆっくり入浴できました。
こじんまりとした湯だけど、あとで振り返ると私は外湯の中でここが1番好きな湯でした。柳湯 温泉
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柳湯は湯温が熱かったので身体がほかほか。
クールダウンしながら街中散策。 -
そんなところに「角打ち」という幟がヒラヒラとはためくお店を発見。
その幟だけでもインパクト大なのに、さらには「城崎ビール」の張り紙が。
外観写真を撮るのも忘れて引き寄せられて「坂本屋酒店」の店内へ。坂本屋酒店 グルメ・レストラン
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クラフトビールが破格値で♪ 写真のこのサイズで小サイズ。そのお値段なんと300円。そしてひやおろしの3種飲み比べセットは、なんとなんとの500円。
コンビニで売っているような袋のおつまみや、チーズなど冷蔵おつまみも扱っているのでちょい飲みに最高最適!! -
ご機嫌で散策を続けていると、なにやら、重厚な建物。と思ったら、ここが有名な高級旅館の西村屋本館。
こんな旅館に泊まったら、外に出るのはもったいなくて、外湯めぐりなんてできなくなりそう(笑) -
続いて〝一生一願の湯〟といわれる「まんだら湯」へ。
道智上人が「八曼陀羅経」というお経を唱え続けたところ、霊湯が湧き出したという城崎温泉のはじまりの場所。
特徴は露天にある陶器の桶風呂。2つしかないので譲り合って入りたいところ。
ここで外国人が、下着を着たまま入浴しようとしている場面に遭遇!!
教えてあげないと!と思った瞬間、近くにいたオバチャンが「下着は脱いで、大きいタオルはロッカーに入れて、小さいタオルはハチマキのように頭に巻いて…」と実演交じりにテキパキ説明。
オバチャン仕込みの外国人、これから一生、温泉に入る時はタオルをハチマキ風に巻くことでしょう(笑)まんだら湯 温泉
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まんだら湯からほど近い「温泉寺」の参道付近に「温泉たまご」の看板が。
城崎の温泉街の中に、温泉卵作りができるスポットは何か所かあるけれど、ここには出来上がった温泉卵にイラストを書けるスペースがあるので若い子に人気。
かわいくデコレーションした卵を写真に撮るんだって。 -
その横にあるのが元湯。
その昔、コウノトリが足の傷を癒していたことから発見された温泉といわれる城崎温泉発祥の場所とのこと。
先ほどの「まんだら湯」も城崎温泉のはじまりの場所という話だったから〝諸説あります〟の世界だね‥ -
そんなコウノトリの方の元湯に一番近いことから「鴻の湯」と名付けられたこちら。〝しあわせを招く湯〟といわれています。
特徴は、比較的敷地が広く露天風呂がある事と他の外湯にはなかった湯上りに休憩できるスペースがあること。
4つの外湯に入り、この日の湯めぐりは終了。夕食の時間が近づいてきたので、旅館に戻ります。鴻の湯 温泉
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お部屋に帰ると、夕食の準備が整っていました。
5階の特別室に宿泊した場合は、部屋食になります。 -
こちらの旅館、お食事についての口コミがとても良かったのだけど、人気の理由はかなりのボリュームがあることだったみたい。
固形燃料を違うメニューだけでも肉、魚、鍋と3種類。ご飯物も最初にちらし寿司、最後に炊き立て新米と二段構え。
お部屋を担当してくれた方も、当館の食事のボリュームは城崎1なんですよと!
決して小食ではない私たちも、申し訳ないけれど完食は無理でした。 -
あまりにお腹がいっぱいなので、お散歩にでかけます。
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なにやらライトアップされた美しい建物。
ここは洞窟風呂が名物の「一の湯」。
〝開運・招福の湯〟といわれていますが、この日はちょうど休湯中。
濾過タンク取替作業のため、訪れた日の前後数日が休湯とのこと。残念だけど、また次に訪問する理由ができたな☆一の湯 温泉
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お昼に散策した時は閉まっていたゲームのお店が開店していました。
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100円入れて、ジャーっと玉を出すパチンコ。
バネを弾いてひと玉ごと打つタイプ。
たまに上手く入るんだけど、壊れてるから玉が増えることはないというオチ‥ -
射撃屋さんも数店舗あったけど、たまたまちびっ子連れで賑わっているお店が陽のオーラを放っていたのでそちらに入店。
この日の射撃は夫が絶好調!
20体の人形を倒したので、選べる玩具の中から「黒髭危機一髪」のドンキーコング版、その名も「ドキドキゴリラ リターンズ」という、ザ・なんちゃって玩具をゲット。 -
ひと通り遊んで、旅館の内湯へ。
緑風閣の内湯は「緑風」と「水風」の2箇所あって、朝夕で男女入れ替え制となっているので、両方の湯に入るには、夜のうちに入っておかねば!
夜は女性が「水風」。お風呂は充分満喫したけど、ちょっとした意地です。 -
翌朝。
朝食の前に、外湯めぐりで一つ残していた「御所の湯」へ。これで外湯めぐりはコンプリートです。
御所の湯は〝美人の湯〟といわれています。
(外湯めぐりはをコンプリートした暁には、チェックアウトの際に、温泉寺でご祈祷したお箸を記念品としてもらえます。) -
御所の湯は、2020年に屋根が一部腐敗して崩壊したのを機に、全面露天風呂にリニューアルされています。
大人気の為、昼間はごった返しているし、夜に訪れたら真っ暗で何も見えないのでぜひ朝に!と旅館の方からアドバイスをもらっていました。
お蔭さまで、人が少ないうちに朝日を浴びて入る大きな露天風呂は最高でした。御所の湯 温泉
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朝ごはんは会場食。
昔ながらの大宴会場で食べる朝ごはん。隣接するテーブルのお客さんもみんな浴衣姿。温泉旅館に来たなぁーっていう感じ。
朝ごはんは夕食とは違い、少な目ヘルシー。完食! -
食後は館内のもう一つの内湯「緑風」へ。
夫はもういいやと言っていたけれど、私は根性で入浴!!
頑張って繰り出して大正解。今回のどのお湯よりも満足感と特別感のある入浴になりました。 -
緑色の日本家屋風の扉の中はサウナ。
2023年リニューアルオープンしたサウナは、ロウリュウあり、水風呂あり、外気浴スペースあり! -
そして、この桧桶の露天風呂が55℃の源泉かけ流し。
蛇口をひねって好みの温度にして入浴することができます。
3つある桶風呂のうち、二つが源泉かけ流しの温泉。一つはサウナ用の水風呂です。
知らない人と二人で入るのは無理なサイズ感なので、混雑時は遠慮しあって落ち着かないと思うけど、この日は最後まで1人独占状態だったので大満足。
ホント~に気持ちよかった♪
チェックアウトは10時なので、急いで身支度します。 -
チェックアウトして、この日は出石に向かいます。
途中、県道3号線沿いにある「津山商店」に立ち寄り。水揚げされたばかりのお魚や干物、お値打ち価格の蟹がずらり。蟹は足が折れたとか企画より少し小さいなど味に問題ないお買い得品だって。
私たちは蟹をチマチマ食べるのは性に合わないので、ノドグロの干物を購入。丁寧に保冷してもらえるので、クーラーボックスさえ持っていたら安心して買って帰れます。 -
ドライブすること約30分で出石に到着。
大手前駐車場に車を停めて、隣接する観光案内所へ。ここはその昔、出石城の三ノ丸だった所。出石城と有子山城の御城印はこちらで購入できます。いずし観光センター売店 グルメ・レストラン
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さあ!久しぶりのお城めぐりです。夏の間のお城めぐりは暑くて危険だったのでね。
出石城は1604年に有子山の麓に築かれた梯郭式平山城。
最上段の稲荷曲輪から、先ほどの(現在は観光案内所になっている)三の丸跡まで階段状に曲輪が配置されていました。出石城跡 名所・史跡
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お城坂といわれる稲荷参道を通って登ります。
これは有子山稲荷への参道で、石段は157段、鳥居は37基あります。明治期に整備されました。 -
鳥居の最終地点は、有子山への登山口になっていました。木々が鬱蒼とし、何だか険しそうな道。
進みたい夫に、戻りたい私…。
その時、下山してきた男性に遭遇。
リュックに登山ウェアでトレッキングポールを持った、完璧装備の男性。その方のお洋服が泥だらけで…
前日降った雨のせいで、ぬかるんだ道に足を取られながら歩いてこられたのね…と想像に容易いお姿。
お蔭さまで戻ることに決定。 -
登らなかったので、資料館にあった復元図で想像を♪
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イチオシ
再び鳥居をくぐって下ります。下り道は光の加減でとっても美しい。
ここ、もっと有名になってもいいんじゃないかと思うぐらいの鳥居と木々の美しさ。 -
途中、横道にそれて稲荷曲輪へ。
ここが出石城の最上段となっています。
この社殿は江戸時代後期に建設されたものだそう。お天気も良くて、周りは光がさして明るいのに、お社の周辺だけ、日陰になって空気がシンとしていました。 -
いつものように臆病発揮で怖くなり、慌てて少し離れた明るい場所へ。
最上段とうことだけあり、出石の街を見渡すことができます。 -
一段下がって本丸跡。
稲荷曲輪を見上げる石垣は高さ13.5m。丹波地方最大規模だそうです。 -
奥に見えるのは西の隅櫓。
現在建っているのは、1968年に町民の寄付によって建設された模擬建築。 -
グルっとまわって、西の郭へ。
石垣が苔むして素敵。 -
登城門へ帰ってきました。30分弱の散策でした。
(有子山城へ登っていたらプラス1時間ほどかかりそうでした)←パンフレット情報。 -
続いて、出石の城下町を散策します。
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「辰鼓楼」は1871年に建設された時刻を知らせる太鼓をたたく櫓。
その10年後の明治14年に地元の名士が大時計を寄付してからは時計台に。札幌の時計台と並ぶ、日本最古の時計台。辰鼓楼 名所・史跡
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昼食はやっぱり出石蕎麦!!
といいたいところだけど、出石焼の皿に盛り付けた独特スタイルの出石蕎麦は基本的に二八蕎麦。グルテンアレルギーの私が食べられるのは十割蕎麦限定です。
街中に十割蕎麦を扱うお店も多いけれど、そのほとんどが限定○食という感じ。
そんな時、こちらの「正覚 田中屋」さんは限定なしの十割蕎麦提供というのを発見。正覚 田中屋 グルメ・レストラン
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こちらのお店、ミシュラン2016兵庫特別編ビブグルマン掲載店。
手打ちの十割蕎麦は食べ応え充分。つゆは十割蕎麦に合わせた配合になっていて、醤油がしっかりしたおつゆでした。調子に乗って大盛りを注文して満足満足♪ -
食事の後は「出石史料館」へ。
明治時代の豪商宅を史料館として改築されています。入館料は300円。出石史料館 美術館・博物館
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館内には仙石騒動や藩政の史料、甲冑などの武具が展示されています。
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散策を続けていると、歴史が深そうな土壁造りの建物が。
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表にまわってみるとそれは「出石酒造酒蔵」酒屋さん!!
楽々鶴という銘柄で有名みたい。
土産に1本購入しよう♪(結局3本買いました…)出石酒造 名所・史跡
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入り口を入ると、大きな釜が目を引きます。
気さくな女将さんが、以前はこの窯で酒米を蒸していて、足元の床板を開けると、その下は階段で釜の真下に焚口が来るように設計されているんだ、と教えてくださいました。 -
日本酒の他に、今の時期におすすめなのが甘酒。
10月半ばといえど、まだまだ暑い日だったので、甘酒シャーベットを1個づつと、甘酒シェイクは半分こ。一休みして元気チャージ。 -
最後は大手前駐車場に隣接する「出石武家屋敷」へ。
こちらは、出石城内に唯一残っている江戸時代の武家屋敷。
当時珍しい二階建て建築。
階段は、正面から分からないように奥の部屋の見えない方向に作られています。出石家老屋敷 美術館・博物館
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リアルなご家老さまは、階段がある部屋の手前の部屋に。
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二階部分は、死角なく階段を上がってくる人が見えるように設計されています。
刀を使いにくくするために、明らかに天井も低くて襲撃への備えを感じます。 -
そして二階の押入れの天袋部分は、屋根伝いに外へ出入りできる仕組み。
いざ、という時の逃げ道や隠密が出入りする通路になっていたとのこと。
子供のころ時代劇で見たことがあるやつ!! テンション上がります。隠密とか忍びとか好きだなぁー。
そういえば、幼少期の私の将来の目標は「水戸黄門」に町娘のエキストラとして出演することだったな。←ここは隠密ではなく、なぜか町娘(笑)
とっても楽しい旅でした。 -
今回の旅の御城印は「出石城」と「有子山城」。
有子山城は、今回登らなかったのにゲットしてちょっとズル。またいつか登ろう!!
おしまい☆
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