2023/10/09 - 2023/10/24
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kawausoimokoさん
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ベルリンのペルガモン博物館が4年間の完全休館に入る前に、滑り込みで見に行ってきました。
ついでにドレスデン、プラハ、ウィーンの美術館も巡ってきました。
今回の旅でも、観られなかった作品がいくつかありましたが、その代わりに予期せぬ企画展に出くわし、思わぬところでお気に入りの作品に出会えました。
そして、何より歴史を再認識する旅となりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- LOTポーランド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2023年10月17(火)(Day9-2)
午後はシュヴァルツェンベルク宮殿を訪れます。
こちらの美術館は有名作品も多く、シュテルンベルク宮殿に比べて見学者は多かったです。 -
シュヴァルツェンベルク宮殿(Schwarzenberský palác)
壁のスグラフィット装飾が特徴的な建物です。
16世紀中頃に建設され、ボヘミアとオーストリアの貴族に引き継がれて、最後はドイツ系貴族のシュヴァルツェンベルク家が所有していました。
1948年以降、共産主義時代には軍事歴史博物館に改装されましたが、2002年にプラハ国立美術館の所有となり、2008年からは常設美術館として公開されています。
建物の0階にチケット売り場とロッカーがあり、1階と2階が展示室となっています。 -
シュヴァルツェンベルク宮殿の中庭
こちらの壁もスグラフィット装飾でおおわれています。 -
階段を上がって1Fの展示室の入り口で、立て看板が目に入ります。
えっ、またしても、なんということでしょう!
アルブレヒト・デューラーの「薔薇冠の祝祭」が修復中で、今は展示されていないとのこと。
11月に戻ってくるようです(T_T)
今回のツアーで、なんとこれで三回目のmissing(;_;)
ベルリンのゲメルデギャラリーではヤン・ファン・エイクの「教会の聖母」、ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館ではラファエロの「システィーナの聖母」を観ることができませんでした(-_-;)
そういえば、ルーヴル美術館でもヤン・ファン・エイクの「宰相ロランの聖母」に2017年と2022年、二度もお会いできなかったことがありました。
どうやら私は聖母様に嫌われているのかも…? -
エレオノーラ・ディ・トレドの肖像画:アーニョロ・ブロンズィーノ、1543年
この作品は、シュヴァルツェンベルク宮殿のアイコンとしてパンフレットの表紙を飾っています。
エレオノーラ・ディ・トレドは、スペインの名門貴族でナポリ副王ビリャフランカ侯の娘で、1539年、24歳のときに初代トスカーナ大公であるコジモ1世と結婚しました。
コジモ1世は、神聖ローマ帝国とスペインとの強固な関係を築くため、神聖ローマ皇帝カール5世の仲介でカスティーリャ王家の血をメディチ家に取り込みました。
この結婚には、2万ドゥカート(金約70kgに相当する金貨)という莫大な結納金が支払われました。
コジモ1世は、宮廷画家であったブロンズィーノにエレオノーラの肖像画を描かせ、その美しい容姿と高貴な血統を広く知らしめました。
エレオノーラは結婚式で着用したドレス姿で描かれており、右手の人差し指には、コジモ1世が彼女に贈ったダイヤモンドの指輪が輝いています。
この肖像画に見られる冷ややかな表情は、エレオノーラの母国であるスペイン宮廷の厳格な儀礼を反映したものとされます。
しかし、実際には二人の夫婦仲は良好で、11人の子供をもうけました。 -
コジモ1世の肖像画:アーニョロ・ブロンズィーノ , 1560年
メディチ家は、15世紀初頭に銀行家のジョヴァンニ・ディ・ビッチ・デ・メディチによってフィレンツェで台頭し、後に老コジモ・デ・メディチがフィレンツェの実権を掌握しました。
続くピエロ・デ・メディチやその孫ロレンツォ・デ・メディチの時代に黄金期を迎え、ルネサンス芸術の重要なパトロンとして広く知られています。
しかし、ロレンツォの長男ピエロの失政により、メディチ家は一時フィレンツェから追放されました。
その後、ローマ法王となったジョヴァンニ(レオ10世)やジュリオ(クレメンス7世)によってメディチ家は復興を果たします。
アレッサンドロ・デ・メディチの暗殺後、1537年に神聖ローマ皇帝カール5世の支援を受けて、コジモが初代トスカーナ大公、コジモ1世としてフィレンツェの支配者となりました。
コジモ1世は、その2年後の1539年にエレオノーラ・ディ・トレドを妻に迎えました。 -
聖母子と聖アンナ:ハンス・ホルバイン(父), 1490年
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「薔薇冠の祝祭」のコピー:アルブレヒト・デューラー , 1506年
オリジナルは修復中で、代わりに「facsimile」が展示されていました。
1606年にアルブレヒト・デューラーの熱烈なファンであったルドルフ2世よって購入されました。 -
黙示録の四騎士:アルブレヒト・デューラー, 1498年
木版画集「黙示録」の中の一枚で、「ヨハネの黙示録」に記された、第一の封印が解かれた時に現れる白い馬に乗った騎士が表されています。
この作品が制作されたのは、1455年にヨハネス・グーテンベルクの「グーテンベルク聖書」と呼ばれる最初の活版印刷聖書が登場してからおよそ半世紀が経過した頃のドイツで、この時代になると、木版挿絵入りの聖書が出版されるようになり、人々の識字率も向上して絵と文章の入った書物を楽しめるようになりました。
こうした時代背景の中で制作されたこのデューラーの「黙示録」は、版画が刷られた紙面の裏には聖書の黙示録の文章が印刷されており、版画と文章を見開きで楽しめるように綴じ合わされて書物として出版されました。 -
聖クリスティーナ:ルーカス・クラナーハ(父), 1520-1522年
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律法と福音:ルーカス・クラナーハ(父), 1529年
北ボヘミアの教会から依頼された作品だと考えられています。 -
アダムとイブ:ルーカス・クラナーハ(父), 1538年
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祈りの中のキリスト:エル・グレコ, 1590年頃
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鳥罠のある風景:ピーテル・ブリューゲル(子), 制昨年不明
ピーテル・ブリューゲル(父)の複製画が、シュヴァルツェンベルク宮殿にもありました。
父ブリューゲルの作品の中でも「鳥罠のある風景」は特に人気が高く、ピーテルはこの作品の複製画を100点以上制作したので、各国の美術館が所持しています。
日本国内でも国立西洋美術館の松方コレクションにあります。 -
鳥罠のある風景:ピーテル・ブリューゲル(子), 制昨年不明
こちらは午前中に観たシュテルンベルク宮殿に展示されていた複製画です。
写真では良く判りませんが、細かい部分で多くの違いがあり、色彩も異なっています。
ピーテルが工房を開いた当時、父ブリューゲルのオリジナル作品はほとんど手元に残っていなかったとみられ、ピーテルの複製画の作成方法は明らかではありませんが、「Pouncing」技法が用いられたと推測されています。
その方法とは、「残されていた下絵から紙に輪郭線を写し取り、その輪郭線に沿って無数に穴を開けて型紙を作る。次に、その型紙を実際に描くパネルの上に置き、粉袋から粉を振りかけてパネルに粉の輪郭線を移し、その輪郭線をトレースする。」というもので、ピーテルは助手たちと共に分業で制作したと考えられています。 -
盲人の寓話:ピーテル・ブリューゲル(子) ,1620年頃
こちらも父ブリューゲルの作品の複製画です。 -
「源流、小川、川、河口」シリーズ:ピーテル・ブリューゲル(子),1620年頃
岩から湧き出る水の流れが海に流れ込むまでの変化を描いた連作で、水の流れで誕生から死までの人生の歩みを表しているとされます。
この作品は、父ブリューゲルの作品の複製画なのか、あるいは、ピーテルのオリジナルなのかについての説明はなく、後日、この作品についての情報をNPGのコレクションサイトを含めて調べてみましたが、情報は得られずじまいでした。
私見では、ピーテルが父ブリューゲルの作品の一部を抜き出してアレンジしたものではないかと思っています。 -
Pramen(源流)
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Potok(小川)
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River(川)
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Estuary(河口)
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研究中の学者:レンブラント・ファン・レイン , 1634年
この作品はチェコ共和国に残る唯一のレンブラントの絵画だそうです。
描かれている人物は不明であり、レンブラントが描いた他の2つの絵画で同じ人が東洋風の異なる衣装を身に着けて描かれていることから、実際の学者ではなくモデルだとみられています。 -
ヨーゼフ・ハインツの肖像:ハンス・フォン・アーヘン,1584-1585年
ハンス・フォン・アーヘンがイタリア滞在中に描いた、友人の画家ヨーゼフ・ハインツの肖像画です。
ハンス・フォン・アーヘンはケルンで生まれ、フランドル画家イエリクの弟子として修業後、1574年にイタリアへ渡り、イタリアを巡りながらカスパル・レムスやティントレットに学び、マニエリスム画家となりました。
1592年に神聖ローマ帝国ルドルフ2世の宮廷画家となり、ルドルフ2世が購入する絵画のアドバイザーもしていました。 -
ルクレチアの自害:ハンス・フォン・アーヘン,1601年
ルクレチアの物語は、古代ローマにおける美徳や自己犠牲の象徴として、数多くの美術作品のテーマになっています。
しかし、画家たちがそれを描く際に、必ずしもその道徳的な意味を忠実に表現しているとは限らないのではないか、と感じることがあり、アーヘンの傑作とされているこの作品にもそうした違和感を覚えます。
オルセー美術館に展示されているクールベの「世界の起源」を見たときにも特に違和感を感じない自分が、何故この作品には違和感を覚えるのか?
ポルノグラフィと芸術作品の違いは何なのか??
ついつい自問自答してしまいます…??? -
犠牲への道:アンソニー・ヴァン・ダイク, 1620年以前
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聖トマスの殉教:ピーテル・パウル・ルーベンス , 1637-1638年
プラハの聖トマス修道院教会の祭壇画で、ルーベンスの晩年の作品だそうです。 -
ピーター・ペレス・バーデットと妻ハンナの肖像:ジョセフ・ライト,1765年
ジョセフ・ライトの友人であった地図製作者ピーター・ペレス・バーデットと最初の妻ハンナの肖像画です。
バーデットは、裕福な未亡人であったハンナと結婚することで経済的支援を得て、地図を完成させることができたそうです。
ジョセフ・ライトは、イギリス啓蒙時代を象徴する画家で、「空気ポンプの実験」など、写真のように精緻な描写とキアロスクーロで知られており、この作品でもハンナの衣装の見事な描写が際立っています。 -
Starbucksの入り口
色んな国にある「世界一きれいなスタバ」の一つです。 -
Starbucksは混み合っていたので寄りませんでしたが、この景色を観ながらお茶が飲めるようです。
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坂道を下ってプラハ城を後にし、カレル橋へ向かいます。
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マラー ・ストラナ橋塔
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カレル橋
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Old Town Bridge Tower
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モルダウ川
この川をみれば誰でも、chara-ra-ra-ra-rarara♪♪ -
ミュシャ美術館
てくてく歩いてホテルへ戻る途中に、ミュシャ美術館があったので寄ってみました。 -
ジスモンダ ,1894-1895年
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ヒヤシンス姫 ,1911年
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ロレンザッチオ , 1896年
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ジュビリーシナゴーグ
ユダヤ人街にあるシナゴーグは、ガザ地区での戦闘の影響で臨時休館していました。 -
Kantýna
夕飯は、ネット上で評判の良かった「Kantýna」へ行きました。
Amaso というチェコ品種の牛肉を生産する会社が経営しているチェーン店で、タルタルとカルパッチョが美味しいそうです。
海外の旅先では生ものは避けている(食あたりでブルージュで3日間寝込んだことがあります)ので、ステーキを楽しみにしてきました。 -
お店は庶民的で、まるで学食や社食のようです。
入店時に注文記載用の用紙を受け取り、カウンターで発注時に店員さんにオーダーを記録して貰い、退店時に用紙を会計に提出して支払います。
入ると直ぐにお肉の陳列ケースがあり、お肉を選んで焼いて貰うことができるのですが、残念ながらステーキは2人前からだということで諦めました。 -
ローストビーフとジャガイモを使ったパンケーキ「ブランボラーク」をピルスナーウルケルと共に頂きました。
安価でとても美味しかったです。
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この旅行記へのコメント (3)
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- danteさん 2024/09/19 00:18:20
- ご返信ありがとうございます。
- そうでしたか。
写真不可の美術館が多い中、Kawausoimokoさんの御投稿はお写真を多く載せられているので、凄いナ…と思ったのです。
スペイン、実は私も11月に行く予定です。
仰る通りプラド美術館は、写真は撮れなくても、ガイドブックやwebでも絵画は見られますよね。しかし、やはり実物を見たい。それで只今、現場で見たい絵画のリストを作っております。
私が4トラに投稿したきっかけは、「スペインでご一緒した添乗員さんに見てもらいたい」と思ったからです。添乗員とツアー参加者は一期一会。感謝の気持ちを伝えたくても、個人的に連絡を取ることは出来ません。しかし、旅行会社のスタッフには、4トラを見ている方も多いそうで、いつか御本人にも伝わるか…と思ったのです。(予想通り、御本人にも見てもらう事が出来ました)
また、(これから同じツアーに行かれる方の参考になれば) という思いもありました。
といっても、参考になるような詳細は無いのですが。
11月も同じツアーで行きます。
今度は少し行程が変わったのと、マドリードに到着する時間が早くなったのでフリータイムがあります。ホテルがプラド美術館の近くという事で、楽しみなのです。
次の御投稿を楽しみにしています。
dante
-
- danteさん 2024/09/18 19:34:50
- お久しぶりです。
- Kawausoimokoさんの御投稿、毎回フムフムと拝見しております。
で、お伺いしたいのですが、写真撮影が禁止されている美術館も多いですよね。Kawausoimokoさんは、予め写真撮影可能な美術館を選ばれて行かれているのでしょうか?
今年もまたスペインに行こうと思っているのですが、マドリードのプラド美術館は写真不可なんですよね。私は絵画には全く知識が無いのですが、見るのは大好きです。今はカラヴァッジョの特別展…といっても1枚だけ(笑)があるので楽しみです。ただ、写真禁止なのが残念です。
- kawausoimokoさん からの返信 2024/09/18 22:24:28
- Re: お久しぶりです。
- danteさん
旅行記をお読みいただき、ありがとうございます。
私の旅行先の選び方は、写真撮影ができるかどうかよりも、まずは観たい絵画や展示物があるかどうかを基準にしています。
私が美術館で写真をマメに撮るようになったのは、2022年の秋、病気を経て旅行を再開したときからで、旅行の思い出を残すため、4travelに旅行記を記録し始めたのがきっかけです。
もともと私は面倒くさがりなので、以前は旅行中にあまり写真を撮ることはありませんでした。
しかし、病気をしたことで人生の終わりについて考えるようになり、旅行に行ったり絵画を見たりするたびに『これが最後かもしれない』という思いが強まり、記憶をしっかり残しておきたいと思うようになったことから、写真を撮り旅行記を残すようになりました。
danteさんはスペインに行かれるとのことですが、実は私も8年ぶりに、今年の11月にマドリードとリスボンへ行く予定です。
仰る通り、プラド美術館は昔から写真撮影が禁止されていますが、プラド美術館は公式のガイドブックがとても充実していますので、それを記念として残すしかないかもしれませんね。
今、前回訪問時に購入した500ページにわたるプラド美術館のガイドブックを見返しながら、鑑賞メモを作成しているところです。
来年2月まで特別展示される、”曰く付き”カラヴァッジョの「エッケ・ホモ」も楽しみですね!
kawausoimoko 拝
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