2024/07/10 - 2024/07/24
3位(同エリア13件中)
youさん
インド・ヒマラヤの雄大な景色を見たくて、インド北部のザンスカールにS旅行社の15日間ツアーで行ってきました。このツアーは標高4000m付近に建つ複数のゴンパ(寺院)を巡る旅でもあって、高山病が心配になりますが、事前に健康診断書や過去の高地旅行の経歴をツアー会社に提出するなど、満を持しての出発となりました。
ツアー日程は下記。
7月10日 成田→デリー(泊)
■7月11日 デリー→列車でカルカ→トイトレンでシムラ(泊)
■7月12日 シムラ→4WDにてカルパ(泊)
■7月13日 カルパー→4WDにてナコ・ゴンパ→タボ(泊)
7月14日 タボ→4WDにてカザ(泊)
7月15日 カザ→4WDにてカザ周辺観光キーゴンパ・ハイキング→カザ(泊)
7月16日 ガサ→4WDにてラホール谷の中心地キーロン(泊)
7月17日 キーロン→4WDにてシンク峠(5090m)越えプルネ(テント泊)
7月18日 プクタルゴンパ往復トレッキング→4WDにてバドゥム(泊)
7月19日 終日パドゥム近郊の観光→バドゥム(泊)
7月20日 終日パドゥム近郊の観光→バドゥム(泊)
7月21日 パドゥム→4WDにてシンギ峠(5050m)を越えてラマユル(泊)
7月22日 ラマユル→4WDにてレー(泊)
7月23日 レー→デリー経由
7月24日 夕方・成田
この旅行記は、■印のところで、デリーからタボまでを掲載します。
表紙の写真は、シムラーに向かう世界遺産のトイトレン。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
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7月10日 成田発13時50分発デリー行きAI307にて、現地1902分に到着。
22時過ぎに、このニューデリーのTHE METROPOLITAN HOTELに着きます。
インドに来るのは3度目、13年ぶりとなります。前回は市内の渋滞に悩まされましたが、当時建設中であった高架鉄道や高速道路も整備されており、空港からホテルまでスムーズに到着しました。 -
ホテルの部屋はこんな感じで、大都会のホテルとしては普通です。
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7月11日 5時に起床。朝食用のボックス弁当を貰って6時にホテルを出発。7時前にニューデリー駅に来ました。周囲はムットして蒸し暑くて、何か埃っぽい感じでインドに来ている~と高揚感が高まります。
この日は、ニューデリーから列車でカルカまで行き、そこからトイトレンに乗り換えて、山岳都市のシムラーまで行きます。 -
ニューデリー駅前で、ポーターさんに予めスーツケース等を列車に運んでもらいます。大量の荷物なのに細いロープを廻しただけで、今にも崩れそうで心配になります。運賃交渉でガイドが難儀していた様でしたが。。。
今回のツアー参加者は、一人参加の男性8名、一人参加の女性4名、それに女性TCと現地ガイドが付きます。4000m高地でのトレツキングやテント泊があるツアーで、事前に健康診断書や高地旅行の経歴書などの提出が必要でした。 -
駅の構内をホームに向かっています。
列車を待つ人たちがホームの床に座っています。もっと混雑したホームを想像していましたが、予想に反して割と整然としています。。。 -
7時40分 列車が到着しました。乗客は予想に反して整然と列車に乗り込んで行きます。インドのイメージが変わりました。いいことですよねぇ~。。
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乗り込んだ列車の車内です。横2列・3列の指定席列車ですが、皆さん静かに旅を楽しんでおられるみたいです。
上の荷物棚に、先にポーターさんに運んでもらったスーツケースが載せられています。 -
列車はニューデリーからカルカと言う街に向けて北上しています。
車窓からの風景です。市街地や農村地帯や林の中など変化に富んだ地域を約4時間、時速50~60Km位で走ります。 -
11時40分 カルカにほぼ定刻に到着。
ホームを移動して、世界遺産となっているトイトレン・カルカ・シムラ山岳鉄道に乗り換えます。スーツケースは、トイトレンにはスペースが無いと言うことで、別の車で今宵のホテルに運んでもらいます。 -
イチオシ
11時55分 ディーゼル機関車を先頭に7両の客車を連ねたトイトレンはカルカ駅を出発します。
この山岳鉄道は、1903年イギリス領インド帝国時代の夏の首都だったシムラーへの交通機関として開設されたもので、高低差約1500m、全長約100kmを約5時間で走ります。 -
古い車両の列車は、右左にガタガタ揺れながら、カーブしながら山肌を這うように進んで行きます。
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線路脇に地面から根を伸ばしているベンガル・ボダイジュが見られます。この国では聖木です。合掌・・・・
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ルートは途中で分岐したりしており、山岳地帯に住む人たちの大切な足になっています。また、ルート上には103ヶ所のトンネルと、864ヶ所もの橋が設けられており、列車は緑溢れる美しい山岳地帯を抜けて行きます。
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山岳地帯ですが、ブーゲンビリアの花が咲いています。
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途中駅で列車がすれ違います。どちらの車両ともほぼ満員の乗客が乗っていました。
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列車は谷間に集落が見え隠れする高地まで上ってきました。この辺りはヒマラヤの麓にあたる地域ですが、遠くの山々は霞んでよく見えません。
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16時45分 列車はヒマーチャル・プラデーシュ州の州都シムラーにほぼ定刻に到着。駅周辺は、列車到着時に雨が降っていて濡れています。
シムラー駅は山の斜面にあって平坦地が少ないので、駅にはディーゼル機関車のターンテーブルが備えられています。 -
18時前 シムラー駅から急坂と階段を上ること約20分、シムラーでの宿 WILLOW BANK に到着。
シムラーの街は、標高が2,200m以上あり、あちこちに急勾配の坂や階段がある高原都市のようで、ハアァハアァと息を切らせてホテルに辿り着きました。高度順応を兼ねて徐々に高地に向かう日程なので、これも修行の第一歩と心得ます。。。 -
ホテルの部屋はこんな感じでやや広めです。
ホテルは崖の斜面に造られており、部屋は道路から下がる位置に並んでいます。 -
部屋のベランダからの夜の風景です。
シムラーは、山の斜面に広がる大都会みたい。夜霧に霞む幻想的な街の風景です。 -
こちらは翌朝に部屋から眺めた街の風景。
霧に包まれた家々が山の斜面にへばりつくように建っています。幻想的な山景色です。
シムラーの街の人口は約27万人、インドの夏の避暑地として賑わっているようです。 -
7月12日 8時にホテルを徒歩で出発。坂を下り石段を下って、4WDが待機する駐車場に行きます。この日はキナール渓谷にあるカルパまでの移動日となります。
この日から最終地のレーに着くまで、5台の4WDに分乗して移動します。どの車のどの席に座るかは、TCのFさんが毎日指定します。どちらにしても、参加者全員窓側の席に座ることができます。スーツケース等は各車の後部席に分散して搭載します。 -
山の斜面に広がるシムラーの街を4WDは抜けて行きます。朝の時間帯なので、通勤客らがバスでも待っている姿が見られます。
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シムラーの街を出ると山間部にネットに覆われているリンゴ畑やカリフラワー畑が見られます。
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11時 山の山頂付近のナルカンダと言う街でトイレとテータイムとなります。部落の中心にビンク色のヒンズー教寺院が建っています。
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近くの商店街で、近隣で採れた野菜や果物が売られていました。この辺りは降水量も多いためにこれらが豊富に収穫できるそうです。
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13時 街道沿いのレストランでランチを取ります。ランチ内容はインドカレーがメインで、変わり映えしません。
その後舗装された道路を快適に進みますが、時々神聖な牛らか出没しますので運転注意です。 -
キナール渓谷の風景。
山の斜面を削って造られた山岳道路を進みます。雨が大量に降ると崖崩れが心配な道路です。 -
深く切り立った断崖絶壁沿いの道路を進みます。
谷間に寺院や集落、段々畑が見えています。この谷間に住む人たちは、急な崖路での移動や耕作仕事など生活が大変だと思います。 -
岩を削って造られた断崖絶壁沿いの道路を通過します。
前方で工事していて、渋滞してストップする時も数回ありました。 -
こちらも。
上から岩が落ちてくる前に急いで通過してほしい・・・・と思う場所です。 -
雪を被った険しい山々が見えてきました。いよいよ山岳地帯に入ってきたみたいで、ワクワクしてきます。6000mクラスのカイラス山系の山たちです。
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18時過ぎ 今宵の宿がある標高2960mのキナール・カルパ村に到着。
宿の名前は、KINNAUR HIMACHAL PRADESH、屋上から周囲の山々が眺められます。 -
宿の部屋はこんな感じで、広々していて快適です。シャワーはありますが暑い湯は出ません。夕食は例のインドカレー、どちらも想定範囲なので別に不満はありません。
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7月13日 カルパ村の朝です。周囲の山々の山頂は雲がかかって霞んでいます。
このツアーでは、朝食前と夕食前に血中酸素濃度や脈拍などの健康チェックを行うことになっています。これまでの所、深呼吸や水分補給に注意しており、血中酸素濃度は95%以上を維持していて、体調はまずまずです。
この日は、午前中にカルパ村の散策をして、その後、スピディ谷のタボまで移動します。 -
村のメインストリートをマニ車を廻しながら歩きます。
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チベット仏教の四大宗派の一つゲルク派のカルパ・ゴンパに来ました。11世紀に大翻訳官リンチェン・サンポが創設したという由緒あるゴンパ(寺院)です。
なお、リンチェン・サンポは、958年に西チベットで生まれ、インドに留学して経典を持ち帰り、それを翻訳するとともに、これから訪れるスビディ谷やラダックの各地に多数の寺院を創設したことで知られています(TCのFさん旅日記参考)。 -
少し移動したところに建つ、ヒンドゥー教のビーマーカーラー寺院に来ました。ちょうど寺院の門に施されている細かな彫刻を修復中でした。
この辺りは、シムラーから180Kmほど離れた場所ですが、ヒンドゥー教とチベット仏教とが共存している場所の様です。 -
村に残る穀物倉庫。
高床式で、ネズミ返しとして機能する床が飛び出した構造になっています。 -
カルパを出ると、サトレジ川沿いの道路を北上します。
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こちらも。
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道路沿いのヒンドゥー教の祠でトイレ休憩。
道路を通過する軍用車輛から、軍人さんらが数人降りて来てここで手を合わせて行きました。彼らの仲間が葬られているのかも知れません。この付近はインドと中国との国境が近いので、軍人さんの姿が散見されます。 -
検問所でのストップ・タイム。検問所は幹線道路の要所要所に設けられています。
検問所手前のビル外壁に、日本製のダニ退治用スプレーの広告看板がありました。商品名KUNOICHIとありますが、地元の人に意味分かるのかしら。。。。。 -
右側から流れてくるサトレジ川に谷向こうから流れてくるスピティ川が合流する地点に来ました。ここで小休止。
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こちらはその合流地点に架かる立派な橋。4WDはこの橋を渡ってスピティ川沿いに北上して行きます。
手前のサトレジ川の上流数Km先には中国との国境があります。 -
V時形状のスピティ渓谷です。谷底を流れているスピティ川が長い時間かけて造った厳しい自然の造形美です。
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13時 ランチの後、このクネクネ道を上ってナコ村に向かいます。
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13時過ぎ 標高3600mのナコ村に到着。
立派なホテルや建設中の建物がある一見繁栄した村の様です。 -
標高の高い村ですが、緑の畑も広がっており、質の良いグリーンピースが栽培されています。高値で取引されているようです。
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緑の畑と小高い丘上まで連なる建物、風に揺れる多数のタルチョ(五色カラーの祈りの旗)・・・・ここはインドですがチベットに来ているような風景です。
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緑の畑の中で作業している人達を見かけます。
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村の中にある聖なる池。裏山から流れてくる水が溜まってできた自然の池です。ボートが係留されており、時には住民らが乗って楽しむのかも知れません。
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湖畔で出会った子供たち。見知らぬ旅人に、タシー・デレー・・挨拶してくれました。ここでは、インド本土で使っている挨拶ナマステでは通じないみたい。
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ナコ・ゴンパの中の一つの御堂に来ました。トタン屋根の小屋ですが歴史ある祠です。周囲には表面に経典などが書かれたマニ石が多数積まれています。
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お堂の中に入らせて頂きます。
チベット四大宗派のうち、ニンマ派の開祖グル・リンポチェによって11世紀前半に創建されたお堂で、彼の像や足跡が刻まれた石が残っています。 -
石を積み上げた塀沿いの村道を歩きます。
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村道は石造りの家に挟まれたトンネルを抜けて行きます。
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民家の屋根上には干し草や小枝が積まれています。冬の時期に燃料として使うのでしょう。
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民家の間を抜けてナコ・ゴンパの一番古いお堂に来ました。
ちょうど鍵番の僧侶が居て、礼拝堂の中に入らせて頂きました。壁には仏教の神々や、女神などの壁画が描かれています。写真撮影はNG。 -
こちらの建物は僧侶らが集う食堂兼礼拝堂。
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中はこんな感じで、正面に仏像が置かれ、両サイドに僧侶らが使う机が並んでいます。明るい雰囲気で修業ができそうです。
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15時過ぎ ナコ村を後に、再び荒涼とした風景を眺めながら北上します。
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途中で月世界と呼ばれる白い土が波打つ地形の場所で写真・ストップ。
多量の雨が降って水が地表を流して侵食したため、下層にあった白い砂地が現れた地形です。 -
スピティ川に架かる橋の袂で再び検問ストップ。
ここはスムドと呼ばれる村で、中国との国境に近いために検問もまじめに行われているようで、現地ガイドが走り回っていました。 -
橋の袂に設置されていたツーリスト・マップ。
検問所のあるスムドは、右端YOUR ARE HEREの所、ここからスピティ川に沿って左折し、西側に向かって進みます。本日の目的地Taboや、翌日の目的地Kazaが川沿いに示されています。
このマップを見ると、川沿いには多くの街が点在しており、歴史あるゴンパや山などの観光ポイントは沢山あるようです。 -
スピティ川を左手に眺めながら川沿いの道を進んでいます。
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こちらも。
川沿いの斜面に畑や鉄塔が建っている風景が見えてきました。タボの街に入ってきたようです。 -
18時前 ツアー4泊目となる今宵の宿 標高3200mのDEWACHAN RETREATにほぼ予定通りに到着しました。
北インドのスピティ谷からザンスカール最深部へ(2)-----タボとカザ編につづく。
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