2023/11/15 - 2023/11/16
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ラムロールちゃんさん
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この旅行記スケジュールを元に
メデジンでのハイライト。
コロンビアの麻薬王・パブロ・エスコバルの足跡を辿る旅。
本当は、メデジンから行ける素敵な場所は他にあります。
普通はそちらへ行くし、私も、そちらへも行けたらベストだけれど、とスケジュールを練ったのですが、この日は丸々パブロ関連に使いたかったので、諦めました。
さて、ご存じ無い方もいらっしゃると思いますので、パブロ・エスコバルについて簡単に。
1970年代半ば以来、彼と、彼の率いるメデジン・カルテルは、コカインを製造、アメリカ等に流通させ、莫大な富を得ました。
アメリカは当然黙っていませんし、富をめぐっては他のカルテルもメデジン・カルテルを潰しにかかってきます。
メデジンは、そうした熾烈な争いの舞台となり、恐怖のどん底にありました。
敵は抹殺、が当たり前。
そのためには、多くの犠牲を出すことも厭わず。
目ざわりな大統領候補を暗殺するため、アビアンカ航空を爆破して、乗員乗客死者107名(全員死亡)の大事件を引き起こしたり…(肝心のターゲットは、乗らずに難を逃れましたが)
本当に、信じられない数の死傷者が出ました。
ただ、一方、彼は、貧しい人々に家を与え、学びの場を、競技場などの楽しめる場所を、与えたのです。
人気取り、税金対策、いろいろ考えられはしましょうが、与えられた側から見れば、神のように思えるであろうことは想像に難くありません。
憎悪の対象であり、また、尊敬の対象でもある、パブロ・エスコバル。
私はこの人物に興味を持ちました。
だからって、軌跡を巡らなくても…という気もしますが、そんな、メデジンの一日です。
- 旅行の満足度
- 5.0
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-
朝食は、エンパナーダにしよう。
出勤前の人々が集っていた、人気のスタンドへ。
電話をしている若い男性が、電話の相手に、「パトロン、」と呼び掛けているのが耳に入る。
う…、パトロン…
「ナルコス」では、パブロ・エスコバルのことを、手下が皆、パトロン、と呼んでいた。
ボス、って感じだろうか。
普通の言葉ではあるのだけれど、耳が、反応してしまう。 -
んっ、サクサクしていて、美味しい。
具もたっぷり。
写真にはマヨネーズっぽいのしか映っていないが、他にもいろいろ調味料があって、好きにつけて味変を楽しめる。
これは大正解。
日本円で、約63円。 -
少し物足りなかったし、ゆっくり座ってお茶でも飲みたくて、カフェへ。
座って、前を見ると、一つ向こうの席の男性、様子がおかしい。
激しく貧乏ゆすりをしながら、ビー〇たけしさんがするように、肩をコキコキッとやって、すごい勢いで左右をババッ!と見たかと思うと、自分の小さなカップ(エスプレッソ?)に、お砂糖をドドーッと入れる。
これを、3度も4度も繰り返す。
(じっと見ているとアレなので、見てないフリをしながら、視界には入れていた)
ん…
もしかして、おクスリ…です…? -
焦りながら、ふと、横の生垣に目を移すと、生垣の向こうから、ギラギラした目でこちらを凝視している痩せた男性を発見。
私のプリンを指さして、「それ、オレに、くれ」と、食べるジェスチャーを。
怖い…ん…です…が…
おクスリ?な方もいらっしゃるので、早くお店を出たいものの、ギラギラの方もいらっしゃるので、彼が去るまで出たくない…
微妙な気分で、ぎくしゃくとプリンを食べ、珈琲を飲む。
あんまり味がしないんですけど…。 -
ああ、怖かった。
ピンチは脱した。
今日はこれから、パブロ・エスコバルの軌跡を追うツアーに参加の予定。
自力でも行こうと思えば行けるだろうけれど、時間もかかるし、足等不確定要素が出て、治安に不安がある以上、得策ではないと思われて。
ツアー会社には、メールではなく、What's upで連絡、とあったので、そうしてみたけれど、返信はずっと無かった。
もうダメかもなと諦めかけた前日になって、返信が。
昨日、バタバタと、ツアー参加が決まった。
もちろん?、「ナルコス」ファンの人ばかりが集まった。
アジア人…は、もちろん、英語話者は私一人。
でも、ガイドさんは英語も話せるので、スペイン語で説明した後、英語でも説明してくれた(ただし、面倒なのだろう、かなり端折られていて、短かった) -
バンが走り出してまず、ガイドさんが言うには、この街の人は、「ナルコス」も、こうしたツアーも、良くは思っていない、とのこと。
まあ、それはそうだろうな。
早くコカインのイメージを払拭したいのに、未だ、そのイメージを人々に与えるドラマと、それを見て、そのイメージを持ってやってくる人々…。
そうだろうというのは前提として、個人的見解としては、とっかかりは何でも良いのではないだろうか?と思える。
実際に現地に赴いてみれば、「ナルコス」の世界とは全く違ったメデジンが、たくさん見えてくる。
"今"のメデジンを見て、感じて、帰国してから伝えて行けば、日本において、決して多いとは言えないメデジンの、引いてはコロンビアについての知識というかイメージというかを増やしていける、それはコロンビアにとって決して悪いことではないのではないか。
ということで、コンメモラティボ・インフレクシオン公園。
元はパブロの所有地であったモナコ・ビルのあった場所だが、政府によって取り壊され、今は、麻薬テロによって亡くなった方々の追悼の場となっている。
公園内には、メデジンで起こった麻薬テロの場所や日付などが刻まれた年表があった。 -
壁に空いた無数の小さな穴。
この穴の数だけ、人が亡くなった。
わかってはいたことだけれども、あらためて、実際にあったことなんだというのが迫って来る。
一人一人の尊い命が、この小さな穴のように、取るに足りない存在とされた。
ナルコスを観てメデジンへ、という人には、ぜひ訪れてほしい場所だ。 -
警察官も、本当に多く殉職してしまった。
-
続いて、高台にある墓地へ。
ここには、パブロ・エスコバルと、その家族が眠っている。
右手、観光客の居る場所が、彼の墓だ。 -
今も立派な花が絶えない。
少し離れたところに、一緒にメデジン・カルテルを支えていた従兄・グスタボ・ガビリアの墓もあった。 -
それから、彼の名前を冠したパブロ・エスコバル地区へ。
私が一番来たかったのは、ここだ。
あ、写真のお店ではなく、この町、ね。 -
このお店には、グッズがいっぱい。
写真も飾られていた。 -
路地や細い階段が多くあり、迷路のような町。
何が潜んでいてもわからない。 -
パブロの大看板。
この地域では、パブロは今も尊敬されているのだろうか。
それとも、感情は別にあるのか。 -
奥に、パブロが根城にしていたHacienda Napolesのゲートの模型が。
ゲートの上に置かれている飛行機も再現されている。
実際のゲートにも、最初にコカインを運んだ機のレプリカが乗せられている。
そこまで足を伸ばそうかと思いもしたが、片道3時間半以上?かかる上に、今はファミリー向けの場所になっているということで、ま、行かなくても良いか、ということにした。 -
ん…
よくわからないけれど、こんなコーナーも。 -
イチオシ
小さな展示館もあった。
微妙にブサイクな人形が。
「一緒に写真撮れよ、こうやってさ!」と、明るいガイドさんはノリ良く銃を構えたりするが、それは…。 -
パブロに関する写真いろいろ。
他の壁面には、彼が最期を迎えた屋根の上での写真など、もっと生々しい写真を含め、たくさんあった。 -
イチオシ
パブロの町を出て、少し下って行くと、段々、こんな建物が増えていった。
物々しい防御には、こうしておかなければならない理由があるということだ。
車の窓から撮ったのだが、正直、昼でも、こんなところを一人で歩くのはちょっと不気味。 -
高台からすっかり下へおりてきて、ラストは、捜査員に追い詰められたパブロが、命を落とした屋根。
ここでは、この建物の持ち主?が、パブロの等身大パネルを持ち出して置くという、なんとも言えないサービス?が。
ブラックだ。 -
これがそのパネル。
さっきの人形より、ずっと、ドキッとする。
…これでパブロ関連は終わり。
なかなかに、いろんな方向で気持ちを揺さぶるツアーだった。 -
イチオシ
それから、スラム街、コムナ13へ。
この辺りは、かつてメデジンカルテルと警察が死闘を繰り広げた場所。
今では、人々は皆笑顔、賑やかなお店がたくさん出て、メデジン復興のシンボルのようになっている。 -
けれど、その悲しい歴史を伝える場所もあった。
小さな博物館(館と言うより、博物室という感じだったが)で、お話を聴く。
ショッキングな写真がたくさんあった。 -
外へ出ると、明るく楽しいコムナ13。
ウォールアートがたくさんあったし、ダンスチームが踊っていたり。
とにかく、ここだけは別世界のような明るさだ。 -
陰惨な歴史を伝えながら、一方で、パブログッズを堂々と売る。
アンバランスが興味深い。 -
屋外エスカレーターで、上へ、上へ。
-
コムナ13流のミチェラーダは、ノンアルコールもあり(本来のミチェラーダは、ビールベース)。
日中とはいえ、一人旅で酔いたくはないので、ノンアルコールをチョイスした。 -
途中から見た風景。
トタンが目立つ。 -
屋台の編みぐるみ屋さんを発見。
小さいコを購入。 -
何の動物ですか?と、翻訳アプリで聞いてみたけれど、お店の人も、わからない、と(笑)
とりあえず、耳があるので、ミミさん、と名付けた。 -
ザ・観光地の人混みとテンションに、少々疲れた。
-
楽しいコムナ13を出て、帰路へ。
そろそろ、空港へ向かう時間が気になり始める。 -
ホテルへ戻る前に、ちょっと早いが、コロンビア料理の夕食を。
試したいメニューがあったので、ホテル近くでそれが食べられるお店をチョイスしたら、素敵レストランだった。
Restaurante La Matriarca -
ラスト、コロンビア料理。
モンドンゴ。
伝統的コロンビア料理で、モツの煮込みスープ。
モツ好きの私としては、ぜひトライしておきたい一品だった。
んん、美味しい。
歯ごたえの良いモツは、臭みも無く、旨みのあるスープにマッチしている。
パンではなく、ご飯が合わせられているのも、日本人としては馴染みが良い。 -
最後は、ホテルからタクシーで空港まで出て、プライオリティパスで入れるラウンジで、ゆっくりと出発を待つ。
コロンビアとも、さよならか…。ホセ マリア コルドバ国際空港 (MDE) 空港
-
このラウンジ、ドレスコードがあると書かれていたので、密かに恐れていた。
何しろ、Tシャツにパーカー、デニムパンツだし。
でも、コロンビア女一人旅でスマートカジュアルにするのはちょっと怖くて。
小ぎれいにさえしていれば問題ないかな?…と恐る恐る行ったら、問題なく入れた。
良かった。 -
軽食は、そこそこ。
-
ビーツのサラダが、美味しかった。
アビアンカ航空の搭乗機は、22:30発。
メキシコシティに着くのは、丑三つ時。
時間的に、心配だったので、ホテルに送迎をお願いしてある。
夜移動に次ぐ夜移動で、徹夜ばかり。
もう若くないのに、結構、命削ってるな。
そうは思うものの、やはりめいっぱい時間を有効に使いたくて、そういうスケジュールを組んでしまう。
もう少しだけ、なんとかこなせる間は。 -
さよなら、メデジン。
さよなら、コロンビア。
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旅行記グループ
初の中南米、メキシコ・コロンビア(2023)
この旅行記へのコメント (9)
-
- りちおin USAさん 2024/05/22 15:00:03
- またまたマニアックな旅笑
- ラムちゃん
完結しましたね!
ラムちゃんの影響を受けて、今週末は私もコロンビアに行くことにしました、
←影響受けすぎ
実は5月からアメリカ住まいになり、今年から在米中は
中・南米を攻めてやりましょうと思っていたのでちょうどよかったんです。
本当は可愛らしくカナダか、せめて中米ベリーズあたりに
しようと思ってのですが、うかうかしている間に航空券がどんどん高く
なってしまい、さぁ、どうしたもんかとおもってたら
ラムちゃんがコロンビア行ったっていうので、そこから
色々調べたわけですよー!
怖いことに直前になっても飛行機が高くならないので
大丈夫かしら?と不安にもなっていますが
行ってきまーす。
でも、コロンビアってほとんど情報ないじゃないですか。
なのにすごいマニアックなところばかり行ってて
すごいなーって思いました。
私はノーマルな旅になりそうですが、
もう一回ラムちゃんの猟奇読んで勉強させていただきやす!
ありがと!
りちお
- ラムロールちゃんさん からの返信 2024/05/22 20:51:29
- RE: またまたマニアックな旅笑
- りちおちゃん
おおお!アメリカ住まい!(^o^)/
それはすごい。
確かに、せっかくだから中南米にも行かなくっちゃね。
日本からだと、なかなか行けない…
っていうか週末コロンビア(≧▽≦)
確かに、コロンビアは情報少ないですね。
私の旅行記も、情報価値はあんまり…
それでも1ミリでもお役に立てたなら良かったです。
いっぱい楽しんで来てね。
ラムロール
- ラムロールちゃんさん からの返信 2024/05/22 22:04:49
- RE: RE: またまたマニアックな旅笑
- あと、本文は、あまり実用的にしなかったので、付け足しをクチコミに書きました。
良かったら見てねー☆
- りちおin USAさん からの返信 2024/05/23 15:26:31
- RE: RE: RE: またまたマニアックな旅笑
- らむちゃん
めっちゃ口コミ詳しいじゃないですかー。
いい感じ!!そうそう、空港からとかね、あんまし情報ないんですよね。
メトロとかもまたさ、詳しい情報ないんですよー^^
助かっちゃった!
南米って服とかも困っちゃうよねー。
ジーパンとかもう入らないんですけど。。。
楽ちんワンピで行きたいけど、日本で売ってるようなワンピって向こうの人きないよね。
めっちゃどうでもいい服か、やたらセクシーワンピみたいなので
まだちょっと無理です〜。って感じです。
ラムちゃんの旅行が私の渡米後だったら
メキシコシティとかでジョインしたかったなー!
また来ることあったら連絡ください^^
りちお
- ラムロールちゃんさん からの返信 2024/05/23 21:08:49
- RE: RE: RE: RE: またまたマニアックな旅笑
- 間に合って良かったー。
ほんと、南米って異文化だし、心配って尽きなかったわ。
でも、なんだかんだ言って大丈夫だったし。
いろいろ考えちゃうと思うけど、きっと、産むが易しだー☆
また行きたいなー、そっち方面。
できたら、りちおちゃんが居る間に!(^o^)/
気を付けていってらっしゃい♪
旅行記楽しみにしてるねー。
ラムロール
- りちおin USAさん からの返信 2024/05/24 06:19:37
- Re: またまたマニアックな旅笑
- わかるわかる。何事も産むが易しだよねー。
今の最大の問題は、ラムちゃんと一緒で服装です。
私、Tシャツとかトレーナー類が全く似合わない女なのです。
3年くらいいるので、ぜひぜひ♩暇人しているので
家にも泊めちゃう(笑)
そして今、ラムちゃんの影響を受けてNETFLIX 登録して
ナルコス見てます!
りちお
- ラムロールちゃんさん からの返信 2024/05/24 13:56:50
- RE: Re: またまたマニアックな旅笑
- ありがとう☆
服装ねー…
メキシコ在住の方のサイトで、シティでは現地女性は皆パンツ、と書かれてたから、安全第一でそれを採用、コロンビアも同様にしておきました。
まあ、いかにもお金ありそうな格好とかでなかったら、大丈夫かなとは思うんだけどね…。
っていうか、ナルコス見てるのね。
テーマ曲が脳内でぐるぐるするよ、きっと。
-
- てくてくさん 2024/05/20 12:01:44
- ああ、怖かった。 ピンチは脱した。といっている場合じゃないよな気がする
- ラムロールさま
こんにちは。
旅行記をアップしているということは無事帰国しているのですよね。
あるとても悪い組織に囚われ、ジメジメとした地下の檻の中から、ひっそりと書き込んでいるないことを祈るのみです。
まったく恐ろしい場所の恐ろしい旅行記なんだから。みんな引いてしまってコメント出来ないのかもw
Tシャツ結構かっこいい。日本人にとって彼の顔は単なる人相の悪そうな南米人にしか見えない(まさかあの大物とは分からない)から、普通に着れるかもしれない。
エンパナーダは美味しそう。あそこまで行けないから、クックパット見てしまった。
てくてく
- ラムロールちゃんさん からの返信 2024/05/20 19:28:50
- RE: ああ、怖かった。 ピンチは脱した。といっている場合じゃないよな気がする
- てくてくさま
こんばんは。
はい、無事に帰国しております。
地下の檻…、想像しちゃいました(≧▽≦)
洞窟とか大好きなので、期間限定なら、ちょっと嬉しいかも…?(←本当か?)
引きますよねえ、普通は。
そんな中、ありがとうございます。
Tシャツは、なんだかんだ言って、買ってしまいましたよ、つい。
しまったままですが。
エンパナーダ、出来立てはパリッとして本当に美味しいので、手作り最高だと思います☆☆
ラムロール
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