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阪急交通社のバスツアーの6日目は終日フリータイム、パリで1日過ごすよりはTGVでストラスブールを久々に訪れることにした。フランス・ドイツの国境の2州、アルザス・ロレーヌはその両国が領土争いを繰り広げた地域として見逃すことはできない。しかし、予約なしでパリ北駅に出かけて、チケットを購入することが容易でないことを思い知らされた。まず窓口は9時まで空かない。自動販売機なら購入できるだろうと高をくくっていたがさにあらず、どの機械も機能せず、フランス国鉄社員に聞いても要領を得ない。改札口に並んで待て、という指示に従って小一時間待った。出発直前になってネット価格の約2割増しの値段で席を確保できた。ちなみにストラスブール到着後すぐ自販機で帰りのチケットを購入しようとしたが、2等車はすでに完売、ヒヤリとしたが、1等車はかろうじて空きがあり当日中にパリに戻ることができた。<br /><br />ストラスブールはフランスとドイツの両方の文化が融合した美しい街だ。かつてはドイツの神聖ローマ帝国に属したが、近世初頭にドイツの混乱に乗じてフランスが侵略して併合する。以降、ドイツとフランスが領有権を争った。言語や文化の上ではドイツ系であるといえるが、1944年以降フランスに属し、州、都市名もフランス語となった。現在はEUの本部、欧州議会が置かれ、欧州統合の象徴となっている。1994年より非常に斬新なデザインのトラムが導入され、都心の景観整備などトラム導入を軸とした都心再開発で名高い。2007年にTGV東ヨーロッパ線が開業、パリとは2時間20分で結ばれた。 <br /><br />以前の旅行記でアルフォンス・ドーデの「最後の授業」とヴェルコール「海の沈黙」について書いているので、ここでは触れない。今回のテーマが「名画をたどる旅」であるので、大聖堂を訪れた後ストラスブール美術館を訪れた。予備知識のないまま入館したが、その所蔵作品に驚かされた。ジョット、メムリングに始まり、ボッティチェリ、ラファエロ、エル・グレコ、ルーベンス、ゴヤなど珠玉の名作が並んでいた。特に表紙に選んだエル・グレコの青いベールの女の黒い瞳に魅了された。<br /><br />帰りのTGVは前述のように1等車でゆったりとうたたねをしながら夕刻、パリ北駅に到着した。ドイツのICEは遅れることで有名であるが、フランスのTGVは遅れることはなかった。車内は日本の新幹線に比べ狭いが、日本と違ってなだらかな畑がひろがる美しい車窓はフランスならではのものだ。

名画を辿る旅No.8:ストラスブールを訪れ大聖堂と美術館を堪能

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2024/03/24 - 2024/03/24

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ハンク

ハンクさん

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阪急交通社のバスツアーの6日目は終日フリータイム、パリで1日過ごすよりはTGVでストラスブールを久々に訪れることにした。フランス・ドイツの国境の2州、アルザス・ロレーヌはその両国が領土争いを繰り広げた地域として見逃すことはできない。しかし、予約なしでパリ北駅に出かけて、チケットを購入することが容易でないことを思い知らされた。まず窓口は9時まで空かない。自動販売機なら購入できるだろうと高をくくっていたがさにあらず、どの機械も機能せず、フランス国鉄社員に聞いても要領を得ない。改札口に並んで待て、という指示に従って小一時間待った。出発直前になってネット価格の約2割増しの値段で席を確保できた。ちなみにストラスブール到着後すぐ自販機で帰りのチケットを購入しようとしたが、2等車はすでに完売、ヒヤリとしたが、1等車はかろうじて空きがあり当日中にパリに戻ることができた。

ストラスブールはフランスとドイツの両方の文化が融合した美しい街だ。かつてはドイツの神聖ローマ帝国に属したが、近世初頭にドイツの混乱に乗じてフランスが侵略して併合する。以降、ドイツとフランスが領有権を争った。言語や文化の上ではドイツ系であるといえるが、1944年以降フランスに属し、州、都市名もフランス語となった。現在はEUの本部、欧州議会が置かれ、欧州統合の象徴となっている。1994年より非常に斬新なデザインのトラムが導入され、都心の景観整備などトラム導入を軸とした都心再開発で名高い。2007年にTGV東ヨーロッパ線が開業、パリとは2時間20分で結ばれた。

以前の旅行記でアルフォンス・ドーデの「最後の授業」とヴェルコール「海の沈黙」について書いているので、ここでは触れない。今回のテーマが「名画をたどる旅」であるので、大聖堂を訪れた後ストラスブール美術館を訪れた。予備知識のないまま入館したが、その所蔵作品に驚かされた。ジョット、メムリングに始まり、ボッティチェリ、ラファエロ、エル・グレコ、ルーベンス、ゴヤなど珠玉の名作が並んでいた。特に表紙に選んだエル・グレコの青いベールの女の黒い瞳に魅了された。

帰りのTGVは前述のように1等車でゆったりとうたたねをしながら夕刻、パリ北駅に到着した。ドイツのICEは遅れることで有名であるが、フランスのTGVは遅れることはなかった。車内は日本の新幹線に比べ狭いが、日本と違ってなだらかな畑がひろがる美しい車窓はフランスならではのものだ。

同行者
社員・団体旅行
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
鉄道 観光バス 徒歩 飛行機
航空会社
キャセイパシフィック航空
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
阪急交通社

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