2000/05/27 - 2000/07/05
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PETERtnさん
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定年を迎えた夫婦が気の向くままにドイツ・スイス・フランスの3国を中心に6週間かけてふれあいを楽しんだ気ままな旅です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- エールフランス オップ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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旅の起点はミュンヘン。ミュンヘン近郊のオーバアマガウで10年に一度、夏季に4週間にかけて開催される「オーバアマガウのキリスト受難劇」の鑑賞が旅行の主目的で、そのついでにドイツ国内に3週間。スイスに2週間、旅の仕上げはフランスで1週間の気ままな旅。宿も列車の窓から眺めて気に入ったら即下車、INFOに飛び込んで宿を決めるという合計6週間、まったくの自由旅行。
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現地での移動手段は主に鉄道です。もちろん出発時も成田空港までは電車を利用。
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受難劇開催地オーバアマガウはミュンヘンの南郊。野原を南に向けて少し歩けば、そこはもう隣国オーストリーという、ドイツでいえば辺境の地。ただしノッペラボウの平原が続くライン川以北のドイツと違うのは、れっきとしてアルプス山脈に囲まれた山岳地帯であること。受難劇の鑑賞までまだ数日あるので、ミュンヘン到着日の午後はミュンヘンから1時間のダッハウに展示用に保存されている旧ナチスドイツのユダヤ人強制収容施設の見学に。
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ひとまずパリ経由でミュンヘンに到着。予定外でもしっかりと観光は逃さず、到着翌日はアウクスブルクヘ。アウクスブルクの人口は約26万人。ミュンヘン、ニュルンベルクに次ぐバイエルン州第3の都市です。
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オーバアマガウの受難劇は17世紀に当地で大流行したペストで数多くの死者が出たとき、「ペストの流行が収まったら10年ごとに感謝の受難劇を上演します」と、神に誓いをたて、無事に収まったペスト禍に対して神への感謝を込めて1634年以来、現在までほぼ10年ごとに上演が続く。
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10年に一度、夏の4週間毎週4日間村民の手で上演されるのがオーバアマガウのキリスト受難劇。新約聖書でキリストの伝道の姿を伝えたマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの4福音書にも細かく書かれている、イエスの地上で最後の一週間の出来事を4時間以上かけて忠実に上演する。出演するキャストも上演を支援するスタッフもすべて20年以上オーバアマガウ村で暮らした村民が総出で行う。
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観劇後の翌日は「草原の奇跡」と言われる美しいヴィース教会などを見て回る。1738年、ある農家の夫人がシュタインガーデン修道院(バイエルン州)の修道士が彫った「鞭打たれるキリスト」の木像をもらい受けたところ、6月14日このキリストの像が涙を流したという伝説があり、その木像が祀られたという教会がヴィース教会。
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受難劇鑑賞の興奮を胸に秘め、ミュンヘンを中心としたバイエルン地方を離れて、北方ドイツを目指して行き先未定の漫遊開始。
列車を飛び降りてニュルンベルクでホテルを決めるとバンベルク目指して漫遊開始。 -
午前中にニュルンベルク市内探索後、バッハが生涯かけて活躍したライプツィヒへ。
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ついでにヘンデルが活躍した隣町のハレの町にも・・。バッハと同時代にすぐ近くの町で活躍したヘンデルだが両者が接触したことはないという。
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再び南下し、日帰りでドレスデンへ。ドイツ中の鉄道を乗り放題の周遊パスは便利だ。第2次大戦中英国軍の爆撃で徹底的に破壊されたドレスデンは破壊された建物の破片を集めて「世紀のジグソーパズル」と言われた復元作業の真っ最中だった。修復中の宮廷教会を入口からのぞきこんでいたら、女性の係員が我々を5階の展示室まで案内してくれたので”Vielen Dank für Ihre Freundlichkeit.”と謝辞を述べて退室。
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10年前、1990年に東西ドイツは統一され、ベルリンを首都として新生ドイツがスタートした。ベルリンのテレビ塔の上から眺めたベルリンは西ベルリンの復興ぶりに比して、東ベルリンにはまだ大戦の戦禍の痕跡が残されていた。
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ベルリンからハンブルク経由でリューベックヘ。リューベックは北海・バルト海貿易で活動する商人たちの間に自然発生的にできた同盟団体で、人口・規模に勝る皇帝や諸侯の軍事的圧力に対抗し共同の利益確保のため形成したハンザ同盟の一都市。駅前のプチホテルに目星をつけて今夜の宿を確保。翌朝、朝食前の散歩に出ようとしたら、好天なのに宿の女主人が傘を持たせてくれた。天気は変わりやすいらしい。
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北西ドイツ、ユトランド半島(半島部分の先端はデンマーク領)に行く途中、レンズブルクでは平野を走っている鉄道が平地を離れてループを描いて高架橋を渡る。高架橋の下は北海と大西洋を結ぶ海上交通の要所「ノルド・オスト運河」である。
ドイツの南方、オーストリー・スイスとの国境地帯はアルプスの山岳地帯だが、ライン川以北のドイツは見渡す限り平地なので、高架橋は目立つ存在だ。 -
魔女で著名なハルツ地方の歴史ある都市ゴスラー。古い町並みが丹念に保存されている。毎年4月30日に行われる魔女祭り(ヴァルプルギスの夜)には、ドイツ中の魔女や悪魔がハルツ山地の最高峰ブロッケン山に集まって、ドンチャン騒ぎするという伝説がある。
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ゴスラーでの一夜、幸い魔女にも捕らわれず、翌朝はさらに西へと進み、ハノーファー経由でケルンに到着。
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ケルンで一夜を明かすと翌日はキリスト教会の大祝日(聖霊降臨日)。13世紀に建設が始まって600年後の1880年にようやく完成したケルン大聖堂で大祝日の礼拝に出席した。会衆席の一部を仕切ってかなり大規模なオーケストラ付きの礼拝だった。
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ケルン2泊後、ベルギーのブルッセル見物後、ケルンに戻ってフロントにあずけてあった旅装一式を受け取り後マインツへ。マインツはオットー3世の時代(983-1002)、すでにドイツ国内有数の巨大な市場でにぎわっていた。
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もう一度受難劇を当日売りを利用して観劇のためオーバアマガウへ舞い戻る。ただしオーバアマガウは宿が取りにくいため、同地への乗換駅ムルナウに宿を定めた。駅のロッカーに荷物を預けてドルフ(町の中心地)に行き、INFO(観光案内所)で駅至近の民宿(Ferienwohnung)の宿を確保。居心地の良い宿だったので、その後もドイツに行くたびに利用することになった。
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キリストの生涯(聖書物語)は子供のころから聞かされていたので、受難劇は舞台上の所作を見ているだけで、何を演じているのかはある程度理解できるが、2度目の観劇となると、ドラマ全体の流れも頭に入れながら余裕をもって鑑賞できた。
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ミッテンヴァルトはオーストリーとに国境に近いドイツ領。古くからヴァイオリンの制作で知られている。緑の中に忽然と現れたミッテンヴァルトは絵のように美しい。
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ムルナウから鉄道で北上してスイス・オーストリー・ドイツ3国の分岐点にあるボーデン湖見物に。
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6週間の旅行ともなると毎日克明にメモを取っておかないと帰国後の整理が大変だ!
こうして今書いている旅行記でも写真とメモが役に立った。
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約20日間でドイツの漫遊終了、スイスに向かう。
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リンダウ(ドイツ)から国境を越えてスイス入国。
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ルツェルンの中心には美しい湖水(Vierwaldstättersee)がある。湖水をはさんでルツェルン市の東西にはピラトゥス山(西)とリギ山(東)がある。ピラトゥス山はキリストに十字架刑を宣告したローマからユダヤに派遣されていた行政官ピラトゥスにちなむ名前。キリストに死罪を宣告したピラトゥスは悪霊に取りつかれてピラトゥス山に居ついたという伝承がある。
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山岳国スイスは急峻な渓谷が多く、長大なトンネルで交通網を連絡させている。レッチュベルクトンネル開通まで道路がないインタラーケンとツェルマットを結ぶ、最短距離のレッチュベルク越えには、車載貨車に車を積み込んで車の乗客は貨車と併結した客車での峠越えだった。
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出発前からマッターホルン直下のゴルナーグラートの山岳ホテルへの宿泊を目論んでいたが、出発前には日本からの予約は困難で、宿泊当日ふもとのブリーク駅の公衆電話で間一髪予約が取れた Es war gut!
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マッターホルン直下のHotel Kulm Gornergratで満ち足りた一夜を明かし、満足顔で下山!
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大学時代の山仲間と海外のトレッキングを続けていたが、この年はトレッキングに先立って、我が夫婦はドイツとスイス漫遊中。明日はイタリーとスイスの国境の湖マッジョレ湖でトレッキング仲間と落ち合う予定である。
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無事にトレッキング仲間と落ち合ってハイキング基地と定めたサースフェーに向かう。
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サースフェーはツェルマットの手前にある山岳リゾートだ。超有名なツェルマットに隠れてあまり話題にはならないが、ハイキング基地としては、1ヶ月滞在しても歩ききれないほどのハイキングコースに恵まれている。
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サースフェー満喫中
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サースフェーを下ってフランスアルプスのメッカ・シャモニーへ。
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シャモニーの一日、朝のうち雨もよいだったので、ハイキングをあきらめ、フランスの古都アヌシー見物。ところが汽車がアヌシーにつく頃に、空はすっかり晴れ渡り雲一つない快晴!
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シャモニー近辺の便利な交通図
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シャモニーを後にフランススキーの中心地ヴァルディゼールへ。もちろん同地はスキーだけではなく、四季おり〃〃ハイキングコースも充実している。
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ヴァルディゼールの休日を満喫後、6週間の長旅を完了してパリから帰国。
定年の前後、20数年は毎年のように(特にヨーロッパ)に出かけていたが、6週間物長旅は前にも後にもこの時だけだった。Lets iterum conveniant! -
ご高覧ありがとうございました。この一遍以外に20数本の旅行記を完成しています。右記のURLでお気に召した旅行記をご覧ください?http://urx.red/V4pU
上の20数本の旅行記中で特に下記の5本は今回の旅行記と同じ場面が出てまいりますので、ご参考になさってください。
2、アンネ・フランクを訪ねて⇒ https://4travel.jp/travelogue/11554164
4、麗しき初夏のドイツ⇒https://4travel.jp/travelogue/11571130
12、オーストリー歴史探訪とキリスト受難劇鑑賞の旅⇒https://4travel.jp/travelogue/11633470
15、ナチスドイツ強制収容所見聞⇒https://4travel.jp/travelogue/11645404
19、ヴァイオリンと壁絵のふるさとミッテンヴァルト⇒https://4travel.jp/travelogue/11791510
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