ルーマニア・ブルガリア周遊17日間(12)---ブルガリアのプロヴディブとバチコヴォ僧院

2023/05/23 - 2023/06/08

バラが咲く時期にルーマニアとブルガリアとを17日間ツアーで巡ってきました。前回この２つの国を訪れたのは、2005年なので18年も前のこと、はたして過去の記憶がどれだけ残っているのか、再訪した場所がどれだけ変わっているのか、楽しみな旅となります。

日程は下記。

5月23日　羽田→イスタンブール経由ブカレスト
5月24日　ブカレスト着→ブカレスト市内観光　ブカレスト(泊)
5月25日　ブカレスト→ペレスュ城→シナイア僧院→ブラン城→ブラショフ(泊)
5月26日　ブラショフ観光→シギショアラ観光→シギショアラ(泊)
5月27日　シギショアラ→ビエルタン村→クルージナポカ観光→バイア・マーレ(泊)
5月28日　バイア・マーレ→陽気な墓のあるサブンツァ村→マラムレシュ地方→グラ・フモール(泊)
5月29日　グラ・フモール滞在　終日プコヴィナ地方の5つの僧院→グラ・フモール(泊)
5月30日　グラ・フモール→ガラツイ→トゥルチャ(泊)
5月31日　トゥルチャ滞在　終日ドナウデルタ・クルーズ→トゥルチャ(泊))
6月1日　トゥルチャ→国境を越えてブルガリア入国→ヴァルナ(泊)
6月2日　ヴェルナ滞在→ネセバル歴史都市→ヴェルナ観光→ヴェルナ(泊)
6月3日　ヴェルナ→アルバナシ村→ヴェリコ・タルノヴォ観光→ヴェリコ・タルノヴォ(泊)
■6月4日　ヴェリコ・タルノヴォ→カザンラク・・バラ祭り→プロブディフ(泊)
■6月5日　プロブディフ観光→バチコヴォ僧院→ソフィア(泊)
6月6日　ソフィア滞在→リラの僧院→ソフィア観光→ソフィア(泊)
6月7日　ソフィア→教会→コブリフシティツア村→ソフィア空港
6月8日　イスタンブール経由→夜　羽田

この旅行記は、ブルガリアのプロヴディブとバチコヴォ僧院を掲載します。
表紙の写真は、プロヴディブのローマ劇場。

エリア プロブディフ(ブルガリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

6月4日　16時　カザンラクのバラ祭りを楽しんだ後、2時間ほど移動してプロブディフに到着。
翌日訪れる予定だったバチコヴォ僧院に行きます。これからの時間であれば、ミサの時間帯を避けられるという理由です。
バチコヴォ村の家屋が並ぶ風景を眺めながら、山間に入ってきました。

土産店が並ぶ参道の坂道を進みます。

参道を上ること10分ほどで石造りのバチコヴォ僧院が見えてきました。
ここはリラの僧院に次ぐ規模の世界遺産の僧院です。

僧院の前から見る山並みです。

石造りの堅牢なゲートを潜ってバチコヴォ僧院の敷地内に入ります。

ゲートを潜った中庭の風景です。

こちらも。

こちらも。
このバチコヴォ僧院は、ビザンチン帝国から派遣された２人のグルジア人の僧により、１０８３年に創建されたもので、第二次ブルガリア帝国時代に大きく拡張されました。周囲を取り囲むこれらの建物は、僧たちの宿泊施設で壁一面に僧院の歴史を描いた大きなフレスコ画が見られます。

こちらがそのフレスコ画。
僧院ですが要塞のような造りになっています。

こちらもそのフレスコ画。

ドーム屋根のある建物は主な教会で、１６０４年に築かれたものです。

教会の中に入ります。
壁面いっぱいのフレスコ画や金色に輝くイコンが目に入ってきます。

こちらも。
教会の中の写真撮影は基本NGでしたが、現地ガイドのコシさんが了解を得てくれました。コシさんは、80歳のおばさんで、ブルガリアのガイド歴50年以上という方、どこの観光施設とも、コシさんには頭が上がらないみたいでした。

19時過ぎ　プロブディフのホテル　IMPERIALに到着。街の中心から少し離れたところに建っている大型のホテルです。部屋はこんな感じで普通のビジネスホテルです。

6月5日　8時30分　プロブディフのホテルを出発。
この日は、午前中プロブディフの観光で、午後に最後の宿泊地のソフィアに向かいます。
プロブディフの観光は、プロブディフのモザイク博物館からスタート(博物館内は写真撮影料が必要)。
この町は、紀元前4000年頃から人が住んでいたというほど長い歴史を持っており、町中には、ローマ時代の遺跡が多数残っています。こちらは教会(フィリポポリス司教大聖堂)の敷地内にあった泉の一部です。

こちらは教会の泉のある広場を示す説明図で、このような説明版が要所要所に設置されています。

大聖堂の基礎部分。

こちらがその説明版。
この大聖堂は、キリスト教が合法化されてから70年後の313年に建てられたもので、幅36m、長さ83mの大きさがありました。

一面モザイクの床面です、

こちらも。

博物館を出た周辺にもご覧のような遺跡が見られます。

こちらも。これらの遺跡は自由に入り込んでみることができます。

こちらは西側のフォーラムと呼ばれる公共広場跡。商店などの跡が見られます。

噴水のある中央広場。

中央広場から北に延びるアレクサンダル・バテンベルグ通りを歩きます。
両側に、ショップやレストランなどの立派な建物が並ぶ、歩行者天国の通りです。

石階段のある脇道に、2019年に欧州文化都市に指定されたときの ロゴ・モニュメント(together)があります。

通りに面して建つビルのロビーに入ってきました。天井を支えている柱は大理石の彫像になっています。これらの柱はローマ時代のものを利用しているそうです。

更に地下に降りてみると、そこには円形劇場の石段席が残っています。どうやらこの町の地下には、ローマ時代の建造物が至る所に眠っているようです。

ラムスキ・スタディオン広場に来ました。
地下に向かってすり鉢状の階段席が見えていますが、ローマ時代の競技場跡です。

片隅の階段を下り、アーチ状の石積みトンネルを抜けて、ローマ競技場跡に入ります。

競技場跡から見上げる石段席です。石段席の上に覆いかぶさっている屋根部分が広場の地面となっています。
ローマ時代には、この舞台で剣士同士の戦いなどが行われていたのでしょう。

ラムスキ・スタディオン広場に戻ってきました。
石段席の後方、ミナレットを持つ建物は、イスラム寺院で15世紀オスマン帝国朝時代に造られました。

石畳の坂道を上って旧市街に向かいます。
坂の途中に、質素な外観の聖ニコライ礼拝堂が建っています。

古い家が立ち並ぶ旧市街に来ました。

崖の斜面を削った掘割状の通路があります。

この通路の先は、古代ローマ時代に建設されたフィリッポポリス古代劇場に通じています。
この劇場は、中央舞台を観客席が半円形状に囲んでおり、現在もオペラやコンサートの会場として使われています。約３０００人を収容できる規模とのこと。

プロブディフの旧市街を歩きます。
上層階に行くほど床が道路上に突き出した建物が並びます。
ブルガリア復興期（18~19世紀頃）に造られた建物です。

こちらも。

バラバノフ・ハウス。バラバノフはこの家の主の名前です。

正面から。左右対称の美しい建物です。

お宅拝見～中に入らせてもらいます。
広々とした室内で優雅な生活空間です。

クリアンティ・ハウスの説明版。

2階が張り出した家並みが続く石畳の道を歩きます。

こちらも。
いい雰囲気です。

高級住宅地の雰囲気～

石畳の道が続きます。

こちらも。

こちらも。

奥に現れた鐘楼は、ブルガリア復興時代の聖コンスタンティン教会と聖エレナ教会のもの。

聖コンスタンティン教会と聖エレナ教会の入口にあるフレスコ画。
この教会のオリジナルは、ローマ帝国支配下にあった337年で、キリスト教がこの地に普及しつつあった頃です。

こちらは礼拝堂内の豪華なイコノスタシス。

街歩きを続けます。旧市街と言っても今の時代にもマッチする素敵な通りです。こんな旧市街、、いつまで歩いていても飽きることは有りません。

17世紀初頭に建てられた聖ネデリャ教会の鐘楼。

街を見下ろす高台に来ました。

遠くにロドビ山脈までも見渡せる、眺め最高のロケーションです。

この素晴らしい絶景を眺めながらランチをとります。
前菜の大盛サラダ～これでおなか一杯～

ランチの後も旧市街をぶらぶら歩きまわります。石積みの塀の上にも覆いかぶさるように建物が乗っかっています。プロブディフ・・・変化があって面白い街です。
14時過ぎ　ツアー最終宿泊地のソフィアに向けて移動します。

ルーマニア・ブルガリア周遊17日間(13)---ブルガリアのソフィアとリラの僧院編につづく。

この旅行記へのコメント （2）

• pedaruさん 2023/10/19 06:13:23

  プロヴディブ

  youさん　おはようございます。
  
  ご無沙汰しておりました。
  ブルガリアはヨーグルトを毎朝食べているので、親近感があります。
  親近感だけで他は何も知りません、そもそもフルガリアヨーグルトは明治製菓の商品名というだけでブルガリアとどれ程関係があるかは疑問です。
  
  ところでプロヴディブとは初めて聞く名前ですが、こんな街があるとはすごいですね。
  遺跡の街というところです。どこを歩いても遺跡、遺跡、心わくわく、ブギウギです。
  
  あのひろいモザイクの床、すばらしいですね。
  それに表紙に使われている劇場跡、ちょっと見たときは、パルティノンのあるアテネにそっくりな構造の劇場と似ていますね。
  
  youさんの旅行記は行きたい、見たいという欲望が湧いてきて困ります。
  
  pedaru

  youさん からの返信 2023/10/19 16:55:07

  Re: プロヴディブ

  pedaruさん
  こちらこそご無沙汰しております。
  そうですよねぇ～pedaruさんは、タイムスリップしてフランス旅行をしておられるようで。。。
  写真は鮮明でなくとも、セピア色した淡い思い出が蘇ってくるようで、懐かしく拝見しております。
  
  ブルガリアのプロヴディブ、町の至る所にローマ遺跡が眠っており、掘り起こせばまだまだ貴重な遺跡が発見されるとのことで、歴史ロマンを感じますね。
  それにしても、これらの遺跡やモザイクの床など見るたびに、ローマ帝国の凄さを改めて思い知らされます。
  進出したその土地で、劇場や浴場などの素晴らしいインフラを造り、そこに住む人たちの心を捉え、戦わずして領地を拡大して行く。。。
  領地の拡大が良いか悪いかは別にして、今の大国のリーダに学んでほしいと思うこの頃です。
  you