2023/01/30 - 2023/01/31
58位(同エリア428件中)
kiyoさん
1952年完成のマルセイユの”ユニテ・ダビタシオン”は全5棟のうち、1棟目に完成しました。サッカーのオリンピック・マルセイユの本拠地スタッド・ヴェロドームの近くですが、マルセイユ中央駅からは遠いので公共交通機関で行くのが難いため、安全面も考慮して駅からタクシーで行きました。3,4階には“ホテル・ル・コルビュジエ”があり、1万円台前半で宿泊できました。ここ最近の旅行で唯一ホッとした料金でした。
”ユニテ・ダビタシオン”とは都市を意味するので、ホテルや保育所、プール、郵便局、スーパーなど色々なものが一つの建物の中にあります。コルビジェは豪華客船で旅した時に、建物の中に様々な機能を持たすことの発想を得たらしい。この輝く都市で人々がどのような暮らしをしていて、その役割を果たしているのかを実際に体感することがマルセイユへやって来た最大の目的でもあります。
1月30日、マルセイユの「輝く都市=ユニテ・ダビタシオン」に宿泊していたら、夜フランス国鉄からストライキのメールが届き、一瞬どうやってパリへ帰ろうかと混乱しました。事態はさらに複雑なのですが、ネットで帰りの飛行機を手配。直前だったので航空券が6万円と、足元を見られているような思いでした。TGVは動かないため万事休す、エールフランスでパリへ帰る決意をしました。TGVの乗車券分は払戻される手続きをパリ・リヨン駅でしたのに、日本に帰って申請してもストの場合の返金システムが整っておらず、返ってきませんでした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- エールフランス オップ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ユニテ・ダビタシオン入り口
タクシーで車寄せまで来ることができた。玄関は、ホテルの宿泊客も住民も同じ出入り口だった。 -
ユニテのピロティ
玄関の左右に、あの有名なピロティがあった
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玄関左側のピロティ
こちら側は駐輪場として使われている -
玄関ホール
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玄関ホールの守衛室
入ったところに守衛室があり「ホテルか?」と声を掛けられ、フロントは3階と教えられた。 -
ユニテ・ダビタシオン正面ファサード
1月31日ユニテ・ダビタシオンで爽やかな朝を迎える。
1階ホールから外に出て、グルリと建物周りを一周すると、改めてユニテ・ダビタシオンの4ha程あろうかという敷地のゆとりと広さを実感。たくさんの緑も配置されたこのロケーションも建物を引き立てていた -
南面ファサード
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コルビュジエが”ブリーズ・ソレイユ”とよぶバルコニー
各部屋のバルコニー側の境界壁にも赤・黄・青・緑の原色の色づけがされていて、他には無い斬新さを感じさせる。これは打話コンクリートの出が悪かったため、色を塗ることにしたという経緯も面白い。 -
南側ピロティ(玄関右)
有名でシンプルなピロティは、大きな塊を空中に持ち上げたような印象を受ける。普通は駐車場などに利用されるところだが。 -
丸みを帯びたピロティの柱
太い足の中は配管スペースになっている。 -
西側ファサード
メインストリートは東側なのだが、玄関も西側に面している -
玄関車寄せ
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南側排気筒
屋上のEVホールから出た時に、この排気筒が出迎えてくれる -
多機能の屋上
朝食後、屋上へ上がってみた。写真でいつもみていた巨大排気筒や独特な屋根形状のホール、ペントハウスがあって、屋上に様々な施設が配置され活用されていた。広々としていて運動もできそうだ。 -
北側排気筒
似たような形状の排気筒が2本ある -
屋上アトリウム
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よく見ると人の顔のようにも見える
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アトリウム接続部分
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屋上南部分の施設
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排気筒もコンクリート打放し仕上げ
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屋上のEVホールから出たところ
南側排気筒と反対方向で、アトリウムの入り口や展望広場などがあった -
展望広場上り階段
閉鎖中で行けなかったので、この上の部分がどのように利用されているのか確認できなかった。マルセイユの街を眺めるエリアかと推測。 -
覗き見したアトリウム内部の通路
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屋上階は人や子供たちが集まって活用できるスペースのよう
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屋上に突き出す、バルコニー
その目的は、ユニテ周辺を展望するためだろうか -
マルセイユの街並みとその向こうに海が広がる
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北側にあるオリンピック・マルセイユのホームスタジアム
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屋上階EVホール
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屋上から地上への直通階段
屋上から非常階段を降りて、全てのフロアを覗いて見た。 -
直通階段の踊り場
メゾネットの生活空間で人々が普通に暮らしているスペース部分が圧倒的に多いが、鍵がかかって保育園など特別な用途に利用されているところもあった。 -
全体的に極めて健全に維持管理されていた
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洗い出し仕上げの非常階段の壁
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直通階段壁の設備盤納まりもきれい
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メゾネットの中廊下
やや広めかと思える廊下で、郵便受けも整然と設置してあった。採光が取れないため決して明るくは無い -
住居玄関部分
中廊下の暗い雰囲気を打破するため、扉には赤・黄・青・緑の原色が塗られていた。 -
中廊下に面したホテル・ル・コルビュジエの入り口
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ホテルのフロント
フロントと言ってもレストランとホテルの受付を兼ねていて、女性が一人事務机に腰掛けているような簡単な雰囲気で、少しの説明とクレジットカードの確認をした後、コルビュジエデザインの鍵を持って部屋に案内された。部屋数も少ないのでこれで良いのだろう。 -
ホテルのレストラン
起床は午前6時。メゾネットを実感する朝食のレストランは午前7時半というのに自分が一番乗りで、そのうち数名がやってきた。のんびりとした時間が流れる。コンチネンタルブレックファストで朝食までもシンプル。それでも全く不満に思わないのはコルビュジエ効果なのだろうか。 -
コルビュジエを感じさせるレストラン内部
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ユニテがテーマの写真
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色合いや雰囲気もパリのコルビュジエのアパートメントを思い出させる
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朝食の品揃えもシンプル
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ワインも充実
夕食も楽しめそうな予感が漂っている -
落ち着いた雰囲気で食事をいただけました!
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ホテルの部屋のキー
このキーホルダーを記念に購入! -
鰻の寝床のようなシングルルーム
D号室の鍵を開けて扉を入るとさらに二つの扉があって、右の鍵を開けたところが今宵の宿のシングルルームだった。 -
部屋の入り口扉
機能的でシンプルな細長い作りで、ドアにはコルビジェのモヂュロールが描かれていた。モデュロール寸法によって天井高2260mm、間口3800mmのため、部屋の幅は半分の1900mm。ベッドと狭い通路で一杯となる。 -
ベッド脇の棚
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収納
簡素な備え付けの家具もいくつかあり、何もかもが余計なものが省略されていた。 -
デスク
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シャワ入り口と洗面所
洗面の右手側にトイレがある -
シャワーブース
シャワールームの扉までもない。当然、水しぶきなどは洗面室に飛び散るが、それでも不要というのか。石けん置きもなく床に置いてあった。 -
洗面所
シャワーブースとトイレの間にある -
トイレ
トイレもペーパーホルダーがなくて、横っちょにトイレットペーパーが置かれているのみだが、扉はあった。 -
ベッドスペース
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外壁窓
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木製窓
バルコニーに出ることもできた。部屋の幅はこれだけ -
細めの木製建具の部材
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シンプルな取っ手
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ブリーズ・ソレイユ
シングルルームのバルコニーは部屋の幅しか無いため、こんなに狭い -
モザイクタイルを仕上面にはめ込んだベンチ
なかなか施工も手間がかかったことだろう。 -
ヨーロッパで最も高い断崖絶壁のカナイユ岬
マルセイユ市内はストライキでゆっくりと観光できないため、東隣町のカシへ行くことにした。カシはプロバンスに住む人が最も好きな港町。
カナイユ岬の手前の湾の奥に位置する。 -
カシの波止場
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マリーナを取り囲むようにレストランやカフェが建ち並ぶ
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防波堤の先まで行ってみた
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マリーナに係留されているボート
カシの波止場はヨットやクルーザーが300隻程停泊しており、季節柄出港していないようだ。地元の人や観光客がカフェで日光浴をし、リゾート気分が漂っていた -
観光クルーズ船もあった
カシからはフランスで10番目の国立公園となったカランクへの観光クルーズ船の基地でもある -
立ち並ぶレストランは魚介料理が多いそう
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カシの街並み
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カナイユ岬へ上ってきました
ドライバー推薦の景勝地。断崖絶壁の上なので多少ビビる -
カナイユ岬からカシの港を望む
この美しいカシの景色を見て、マルセイユ市内に戻りストライキゾーン以外の所を訪れます。 -
ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂
市内に戻りマルセイユのシンボル、ノートルダム大聖堂を訪ねブイヤベースを食べることにした。そして、空港まで送ってもらうとパリへと確実に帰ることができる。それが一番大事。 -
ノートルダム大聖堂の内部
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海抜154mの丘に立つ大聖堂
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正面眼下にはマルセイユの街並みと地中海が広がる
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ロマネスクビザンチン様式の教会の塔
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車から降りて、少し上らなければ教会にたどり着かない
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かなり上の方まで車で来ることができた
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大聖堂の正面直下の入口
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開閉式吊り橋の入口を渡って、教会地下部分に入る
戦国時代のお城のような作りでもある -
1864年に完成したが、第二次世界大戦には戦闘機の銃弾を浴びたらしい
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駐車場前の磔刑像
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マルセイユ沖に浮かぶイフ島
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マルセイユの港
手前のマリーナにはクルーザーやヨットがひしめき、奥には大型客船が停泊中。その前はザハ・ハディド設計によるCMA CMGタワーが黒く見えている -
セント・ジョン要塞
マルセイユマリーナの地中海への出口にあり、ヨーロッパ地中海文明博物館も隣接。本当はこの辺りも歩きたかったのだが。ストライキを恨むしかない(¯―¯?) -
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マルセイユサンシャルル中央駅方面
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海辺のレストラン”ペロン”
なるべく庶民的なレストランを予約するよう、ガイドさんにお願いしたが、ロケーションもバッチリだしちょっと心配になってくる -
本格的ブイヤベースのコース料理
まずはパンとムース? -
いろいろ魚料理も出てきますが。
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ブイヤベースは漁師料理と聞いていたけど、高級っぽい
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これって、御代わりできるの?
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結局、いろいろワインも飲んだりして、それなりのお値段になりまそた
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しばらくレストラン近辺の海辺を散策
お店を出ると記念碑のようなオブジェが見えたので、歩いて行ってみる -
東方死の記念碑
マルセイユと北アフリカの戦争に対する象徴で、ドイツ軍から街を守るために協力してくれた戦隊へのオマージュ(敬意)だそう -
レストラン”ペロン”は、イフ島のすぐ対岸辺りだった
この近辺には地中海料理のレストランがいろいろとあった。どれも少し高級かも。 -
レストランの前の通り
さらに南へ行ってみた -
ヴァン・デル・ゾフェル橋
この橋は、ひょっとしてフォンフォンがある所?漁師町でブイヤベースを食べるのならフォンフォンで、と思っていたが、結構マルセイユでは有名なお店らしく、ガイドさんの話ではお値段も高いということだった。電話予約を試みたが電話が通じなかったので、ペロンで食べることにしたのだった。 -
事前調査で見つけていた港を発見!
奥の左コーナーにフォンフォンもあるではないか。 -
フォンフォン
窓の中を見ると、確かに内装工事中だった。お店は休業中ということか。 -
ウォーターフロントに建つCMA CMGタワー
マルセイユ市内の建築物も案内してもらった。ウォーターフロントではこの町で一番の高さを誇りスカートの裾を広げたような、ザハハディッド設計のCMA CGM タワーなどを訪ねた。 -
国立競技場の建設費を無視した設計も面白かった
何だ?これは。と社会を驚かせるくらいのデザインだったが、日本では実現しなかった。普通に設計すれば何百億かはお安くできたでしょう! -
奇抜なデザインで建設現場は大変だったろう
ザハ・ハディドの設計は基準がXYZでの表現が難しそうで、日本人なら機能的に考えればもっと違ったのでは、と思うのだが。 -
ウォーターフロントに建ち並ぶ虹色のマンション
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マルセイユ空港に到着、出発ロビー
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キャットウォークを通るような感じ
マルセイユ空港に到着して飛行機から降りてきた客は、中2階レベルの通路を通り出口へ向かう。外国では偶にこのような屋根裏通りにでくわす。 -
パリ行きのエールフランスの機体
写真を撮っていると、注意されてしまった!国によってルールが違うようです。
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夕暮れのマルセイユ空港Terminal
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さらば!マルセイユ
本当はTGVで計画通りパリに帰りたかった。しかし、翌日早くからモンサンミッシェルへ行く予定なので、この日の内にパリに帰るためには飛行機を使うのもやむを得ないのだった。
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