2023/07/06 - 2023/07/18
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willyさん
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滞在の最終日。山から帰ったばかりではあるが、1日も無駄にしたくないのでデイトリップを予定していた。
本当は、二度と来ないと思うという隊員の強い希望で、パンゴン・ツォのはずだったのだが、今年は雪解けによる道路の崩壊が激しく、あちこちで工事中および通行困難で大変な時間がかかり悪路の走行が厳しいという。ドライバーさんも嫌がるので行ってもいいよと言う人を確保するのが難しいというエージェンシーの事情もあり、泊りならいざ知らず下山直後の疲労で長時間悪路を揺られて滞在は一瞬というのもおすすめできないとのアドバイスをうける。さらには私自身が胃腸をやられて食べられないのもあり、とても4時出は無理なので、7時出発でもいいというツォ・カルに行くことになった。
ツォ・カルは、この時勧められて初めて知った。パンゴンのような美しい青の湖ではないが、湿地でこの州の州鳥であるオグロヅルの生息地だという。ヒマラヤの湿地。それは鳥がいる環境である。
鳥好きのはしくれとしては1も2もございません。ぜひ。
というのででかけた。
近年人気のラダックでも、ツォ・カルの記録はあまり見ないのでご参考になれば幸いです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ツォ・カルは、これも近年人気上昇のツォ・モリリにいくちょっと手前に位置する。
レーから南東方面へ4時間ほど下るが、途中、5300mのタグラン・ラを越える。
写真はその峠をほぼ登りあがったあたりから振り返ったところ。
道路は7割がた綺麗なのだが、崩壊した部分は穴ぼこや段差が30㎝はあろうかというもので、重機も路肩から落ちてころがっていた。
だいたい、このあたりの峠は5300mが最高標高になるようで、他には登山中歩いて越えたゴンマル・ラ、パンゴンへ行く途中のチャン・ラなどがある。
そして道路が通って越えられる世界最高の峠というのがカルドゥン・ラで、公称5600mだが、実際のGPSでは5359mだそうだ。
このカルドゥン・ラを走る世界いち過酷なウルトラレースが「ラ・ウルトラ・ザ・ハイ」だ。あこがれの。 -
ラダックはライダーも多い。かなり厳しい路面条件なので大変だと思う。給油もままならないし、寒いし、悪路だし。さらにはアグレッシブな運転で車が怖い。
途中トイレ休憩で茶店に立ち寄って、おやつや飲み物を買ったらチャイをごちそうになった。ほとんど大きな町も通らないが、道路は7割がた綺麗ないい道路なので楽。 -
さらに、人力ライダーがいたのにはおどろいた。5300mですよ。まだ雪が残るところを1人や2人じゃない。しかもなぜかおじさんばっかり。
なんらかのレースのコースで知られているのかもしれない。さすがにバイクはマウンテンだが、よくこの峠を登れるものだ。どんな心肺してるのか。 -
タグラン・ラはまっしろなガスの中。行きはまだ寒いし何も見えないから、帰りに写真をとりましょうと言われて通過したが、帰りもこんなでした。
100年前の写真集を宿でみたが、このタグラン・ラもそのころから重要な通商・交通の要所であったそうだ。 -
ちょこっと青空ものぞく。みんな記念撮影中。
-
峠を越えると緑豊かな台地が広がる。
ヤクの放牧もあったが撮れなかったのでかわりに登山中に見たヤク。 -
強くたくましく人々の生活に欠かせない大事な生き物、ヤク。
ヤクのチーズ、ヤクのバター、毛皮、毛、利用しないところはないといわれる。家畜としてのヤクは、毛色のバリエーションも豊富。
だが野生は数を減らしているそうだ。このあたり野生のロバ、ノロバもいるらしいが会えなかった。 -
こちらはあちこちみかけたカシミヤヤギの放牧。
大事な産業だ。
レーの町にも上質なパシュミナ製品があったが、中国からのものもあるようなので土地の人のものをあえて購入した。 -
イチオシ
どこを見ても心安らぐ。
前世はこういうところで暮らしていたんじゃないかしらと思う。 -
そして湖に到着。あらかじめドライバーさんには鳥が見たい旨つたえてもらっていたので、レストランの人にきいたりして素人さんながら探す努力をしてくれる。
湖面は遠く、湿地がひろがっている。
まずは猛禽に遭遇。これはオオノスリ。 -
ちかくに犬の死骸があって、お腹部分がぽっかりおおきな穴になっていた。
ドライバーさん曰く、こいつが食べたんだろうと。 -
すぐ目の前の岩に降りた。ゆうゆうとしている。
-
さらにもう1羽猛禽接近。
この飛び方はハヤブサ系。 -
どうやら希少種のワキスジハヤブサ(セイカ―ハヤブサ)のようだ。
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かなり近くでしばし観察。ハヤブサがこんなにゆっくり観察できるとは幸運至極。
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飛び立つ姿がかっこよくてほれぼれする。
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カモ類もたくさんいるようだが、この時はアカツクシガモのみ観察。
これだって自分の生活環境では見られない。日本には稀に飛来といういわゆる珍鳥だ。 -
群れで飛ぶ
が、なにせ遠い。
近づけないのは湿地はずぶずぶの泥濘だから。
しかもまっしろの粘土質。
この湖は塩湖である。塩湖にたまにあるうっすらピンク色はプランクトンのせいだろう。 -
次にメダイチドリの群れに遭遇。
コロニーかとおもったが営巣中ではないようだ。繁殖地だとしてもすでにひなも巣立ったのだろう。 -
そしてチャガシラカモメ。おしゃれでシックな茶色いあたま。
2月にタイで初めて見たときは遠くて頭も白かったから、茶色いところをみたいとおもっていた。うれしい。 -
たくさんとんでいたのだが、遠くて解像がいまひとつ。
-
こちらは幼鳥なのか、すでに冬羽に移行しているのか、半茶。
-
これはアカアシシギ。
これもタイで見ているはずなのだが、意識できなかったので初見といってよい。なかなかきれいだ。 -
盛んに鳴きながら飛び交う。かなりの数がいた。
海鳥の鳴き声は独特な響きがあって、いつもの環境と違うなあとうれしくなる。 -
それでもツルになかなか会えなくて、もうここまでしかいけない、とドライバーさんに終了宣告をうけつつ粘ると、やっと遠くにつがいを発見。
ドライバーさんがみつけてくれた。
やった!
ドライバーさんはできる限り湖面に近いところまで車をすすめてくれたが、前述のようにぬかるみなのでいちどは危なくはまりかけて慌てて戻った。ここで昼寝してるからゆっくり見てきていいよと言ってくれた。 -
ぐちょぐちょの足元に気を付けながら少しずつ近づいてみた。
-
ここにしかいないと聞いていたが、ブータンでは天国の鳥と呼ばれて大事にされているそうだ。
高所にしか生息しない鳥だから、日本では絶対に見られない。アネハヅルは数年に1羽程度は鹿児島に迷い込むけれど。
そしてなんでも?中国では?パンダとキンシコウに並んで3大国宝だといってるらしい、
まあ、今はチベットは中国ってことになっていますけどね・・・。 -
幸運なことに、わたしと隊員の間を通過してくれた。
最初は多少気にしていたが、そのうちう悠々と採餌しながらのんびり歩いてくれた。 -
なかなか立派な体格で大きい。
虹彩は黄色で眼光鋭く、けっこういかつい印象だった。脚もふとくてたくましい。
大きくトリミングしているが、実は隊員のほうに近くて、私のほうからは結構距離がありました。 -
このピンクがかった色合いが美しくてとてもよかった。
パンゴンの青もよいけれど、ここの藤色も素敵。 -
昔は塩の採集が盛んだったそうだ。
-
とにかく広大。人も全然いないし、お店も1軒だけ。
そこでランチをいただいた。
ムスリムの人がやっていて、とっても辛かったけどおいしかった。
このころにはやっとなんとか食欲も復活して食べられるようになってきた。 -
写真がボケ写真だったのでハマヒバリに変更しました。
少しずつ青空ものぞく。静かなだれもいない秘境。
多分それほど人気はないのだろうが、ここのポテンシャルは高い。
実はラダックはここでしか見られない貴重な鳥がたくさんいるのだと知った。
ベテランかガイドと一緒だったらどれだけたくさん見られるだろうと思うと、自分の経験不足と時間の足りなさが残念でしかたない。 -
このあたりはパシュミナヤギを放牧している遊牧民が夏の間滞在しているそうだ。
冬になると低いところに降りていくらしい。 -
峠をまた越えて帰り道。
途中の風景がどれもこれもすばらしくて目を奪われる。 -
いろとりどりの地層。
-
だれがこれを作れるだろうか。
神様のなせる業。 -
美しくて見ているだけで心が満たされる。
-
黄色いのは菜の花ではないと思われる。
インドでは菜種油はつかわないそうだ(ほとんど大豆油だと聞いた)。 -
多分これはマスタードの花じゃないかなあ。
お世話になったNEO LADAKHの畑ではすでに刈取りが終わったそうだ。 -
物はなくても充足して幸せに穏やかに暮らしているんだと思う。
知らない人でも会えばジュレ~と挨拶。親切で信頼と善意にみちた世界だった。
これで今回のラダックの旅の記録は終わりです。
次はいつ訪ねようかな。できたらビザの有効期間めいっぱい暮らしてみたい。
春や冬もいってみたい。
この先まだなんども訪れることになると思う愛してやまない場所です。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- きなこさん 2023/09/05 10:45:20
- ジュレーo(^o^)o
- こんにちは
最後の旅行記ゆっくり楽しませて頂きました。
どのお写真も素敵で(語彙が貧弱よね、ごめん)
「えっ最後の一枚なん?」って「勿体無いからもっとゆっくり読んだら良かった」と上にスクロール(^^)
青いのも見たいけど、紫も不思議感があって良いですね~
地層も、そうそう!あんなんだったよね
ほんと不思議な世界
神のなせる技そのもの
あんなに多種の鳥がいてるんですね。
変な質問だけど、あの鳥達はずっとそこで暮らしてるの?
渡り鳥?
無知な質問でごめんね
帰国後の体調はどうですか?
きなこ
- willyさん からの返信 2023/09/05 12:19:53
- RE: ジュレーo(^o^)o
- きなこさん
じゅれ〜〜〜♪
懐かしい風景をお楽しみいただけたでしょうか。だとうれしいなあ。
そしてお気遣いありがとうございます。体調はすっかりダイジョブなのですが、こころがまだ戻らないんですよ・・(;;)。
昨今はインスタなどという便利なツールがあるのであちらの日々の様子がわかるにつけ、ああ、そこにいたい!と思う気持ちが断ち切れず。
でもまた行きますよ、なんども。絶対。
写真はどうも詰めが甘くて、適当に撮ってしまって反省なのですが、ほめていただいてありがとうございます。きなこさんの少数民族の方の写真みたいにカラフルで目を惹かれるのには程遠いですが(;^_^A
そして風景はやっぱり広角でないとと思うのですが、鳥がメインなのでいちいち付け替えられていられなくて、といいわけ。
私がみたのなんてほんとにごくわずかで、バーダー憧れの鳥がたくさんいるんですよ。鳥だけで何回も行きたいくらいです。
渡り鳥もいれば,1年中そこで暮らす鳥もいれば、寒くなると低地に移る鳥もいてさまざまです。カモ類やシギ、チドリ、カモメなどの海鳥は全面的に渡り鳥です。
きなこさんの次の旅はどこでしょう。私の見られない風景を見せていただくのを楽しみにしています。
willy
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