2023/06/04 - 2023/06/04
10位(同エリア316件中)
たびたびさん
- たびたびさんTOP
- 旅行記737冊
- クチコミ35344件
- Q&A回答420件
- 5,377,514アクセス
- フォロワー667人
広島県には、以下の四つの国指定重要無形民俗文化財があります。
壬生の花田植 山県郡北広島町
比婆荒神神楽 庄原市東城町
安芸のはやし田 山県郡北広島町,安芸高田市高宮町
塩原の大山供養田植 庄原市東城町
神楽が一つと残り三つは田植祭。一般的にあまりそういう認識はないと思いますが、広島は意外に田植祭がよく伝承されている地域のようですね。安芸のはやし田は、北広島町の「新庄のはやし田」と安芸高田市の「原田のはやし田」の二つが一括して登録されているもので紛らわしいのですが、「新庄のはやし田」の方は、縮景園の田植祭(https://4travel.jp/travelogue/11795037)で既にレポートさせてもらいました。
ただ、縮景園の方ではさすがに華やかな飾り牛の参加はないので、やっぱりそこは現地で完全な姿を見てみたいところ。で、調べると壬生の花田植は、千代田インター(道の駅 舞ロードIC千代田)から十分歩いて行ける範囲だし、さらに、当日は会場までのシャトルバスがあるよう。そもそも千代田インターだって、広島バスセンターから高速バスで45分。一日30本以上もあって、アクセスはとてもいいですからね。ということで、これは行くしかないでしょう!
ちなみに、壬生の花田植は、毎年6月の第1日曜日。ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
早い時間に着いたので壬生神社で支度をしている牛の姿を見たり。少し早めの腹ごしらえをして、改めて壬生の市街メインストリートで一行を待ち受けます。先発の壬生小学校の子供たちによる子供田楽に本地の花笠踊りが終わると、いよいよ花鞍や造花で華やかに姿を整えた飾り牛の行列がやってきます。沿道には大勢の見物客がいましたが、その中を全然動じることなくゆったりゆったり。悠々として落ち着いたものですねえ。牛ってペットのような愛嬌はないにしても、こんなにおとなしくて従順だと、家族みたいにして愛情を注ぐのも分からないではないですね。そういう意味だとちゃぐちゃぐ馬っこの馬もそんな雰囲気があったように思います。
ただ、こちらは少し早めに切り上げて、先回りして会場の田んぼの方へ。ここからが花田植えの本番です。前半のけっこう時間をかけて縦横斜めと丁寧に代掻きをするデモンストレーション。牛追いと牛の息の合った作業が見どころなんですが、確かに狭い場所でも動線が混乱することなく、隊列を維持するのはそんなに簡単なことではないかもしれませんね。続いての後半は大人数の伝楽団や早乙女さんが入場。三拝 (サンバイ) さんの打楽器ササラの音や田植歌に合わせて、一斉に田植えを行います。参加者は多いし、皆さんのいでたちも賑々しい。田植えという重労働をこうして華やかなものに変えて士気を高めたものだと思いますが、伝統の重みが加わるとこれはまさに晴れの舞台かな。大勢の観光客にも見守られて、一大スペクタクルの感がありました。ところで、私は田んぼの最前列に陣取って拝見。牛が跳ね上げる田んぼの泥が靴にぴちゃぴちゃ掛かってしまうくらいの場所でしたが、別に汚いものではないし、そんなのもご愛敬だったかと思います。
あとはそのまま帰ってもよかったのですが、この日は道の駅舞ロードIC千代田で月に一回日曜日に行われる神楽の日。ついでですけど、これも拝見していきますか。会場への入場の時に、道の駅で買い物をしたレシートを見せるのですが、金額はいくらでも構いません。レストラン響の前に受付簿があって、そこに名前を記入しておくと後から順番に呼び出しがあって整理券をもらう。開場時間が来たら、その整理券の順番で入場します。会場はレストランですが、ちゃんと立派な舞台があって、本格的。公演は一幕でも、地元の神楽団の熱演をたっぷり楽しめました。北広島町は神楽がとっても盛んですからね。地元の熱心なファンがたくさんいて、和やかな雰囲気も印象に残りました。
花田植えもいいけど神楽もいい。北広島の豊かな文化にすっかり酔わされる一日となりました。
PR
-
用心して早めに来ましたが、壬生の通りにまだ人影はありません。
しかし、壬生神社の方で牛の飾りつけが行われるということで、そっちの方に行ってみることにしました。 -
壬生神社は、かつては壬生城があった山のふもと。北広島町の市街の端っこで、地元の鎮守といった存在かな。宮島風の赤い鳥居がかっこいいです。
-
鳥居を入ってすぐの広場では牛たち。
まだ、柵につながれたままで待機中です。 -
一方、傍らには飾りが置かれていて
-
これが取り付けられるんですね。
-
少しづつ、飾り付けが始まりました。
-
頭の周りに締め込みをしてもらって
-
まずは、これで形が決まりましたね。
-
今度は、花鞍を乗せてもらって
-
しっかり念入りに。
-
それぞれが我が家自慢の牛ですからね。
-
ただ和やかな雰囲気というだけではなく、晴れ舞台に向けた緊張感もあるような。牛たちもそれを感じているかもしれません。
そういう意味だと、遠くから眺めるだけで、邪魔にはならないようにしないといけませんよね。 -
しかし、まだまだ時間はあるようなので、早めに腹ごしらえといきますか。
くらわんかは、地元では知らない人はいない壬生市街の老舗のうどんやさんだそうで。ここにしましょう。 -
中に入ると古民家みたいな雰囲気。
奥のテーブルが並んだ一角に通されます。 -
ちなみに、このテーブルは黒柿だそう。これだけ大きいものはめったにない。貴重なものだと思います。
-
いただいたのは、きつねうどんとお稲荷さん。
田舎風ですけど普通においしい。ごちそうさまでした。これで私の方も準備が整いましたよ。 -
店の前でそのまま
待つことしばし。 -
子ども田楽がやってきました。
-
この二人はサンバイさん。
田楽の指揮をするリーダーです。 -
後列の男の子は太鼓組。
-
房の付いたバチを派手に操って
-
その辺りは見せどころですからね。
-
前列の女の子たちは早乙女さん。
-
イチオシ
腰をかがめて苗を植えていく姿です。
沿道からの応援も受けて、しっかり最後まで演じ切りました。 -
続いてやってきたのは、本地の花笠踊り。
-
天正年間、あの吉川元春が南条元続の居城を攻略した際、
-
踊子に扮した壮者を城内に送り込み功を奏したのに始まるとも伝わります。
-
縮景園の田植祭の時には南条踊りという別の踊りがありましたが、それも起源は同じことを言っていたと思います。
-
ただ、踊りの姿は全く違って。
-
こちらは、女装した男性が約1.5mの竹籤に和紙の花を飾った花笠を付けた派手ないでたち。
-
花笠を揺らしながら
-
自身が回転して回したりもして
-
ゆらりゆらりと舞い踊ります。
-
イチオシ
優雅な姿からは女性とばかり思いこんでいたのに
-
その下から現れたのは実は屈強な兵士たち。
-
敵の裏をかいて城を落としたという逸話にもどこか重なるものがあると思います。
-
さてさて、
いよいよ飾り牛たちの行列がやってきましたよ~ -
飾り鞍の上にはさらに傘がついていて
先頭は、「美土里町杉原氏」 -
よく見ると
先頭から三頭は全部「美土里町杉原氏」
三頭での参加ということなんでしょう。それは大変。やりますね~ -
しかし、その後も牛たちは続々とやってきます。
-
イチオシ
それにしても、牛追いの人が上手に操っているのもあるんでしょうが、落ち着いたもの。
-
普段見慣れない大勢の観光客にも
-
全然驚いた様子はないですね。
-
マイペースで
-
ゆったりゆったりと
-
前の牛に続いて歩いてゆく。
-
牛歩戦術というのがありますけど、これが牛歩?
-
でも、そこまでもたもたしてはいませんから、牛歩のイメージはちょっと牛には失礼かもしれませんね。
-
少し、日も差してきたし
-
日に照らされて、飾りがよく映えます。
-
イチオシ
ちょっとここで休憩かな。
-
イチオシ
本番は田んぼの方ですからね。
-
ここはまだまだ
-
本気を出すところではないですよね。
-
再び歩き出して
-
会場へと向かいます。
-
ではでは
-
イチオシ
私は先に会場の方へ行って
待ってますからね~ -
会場の田んぼは向こうですね。
さきほどの本地の花笠踊りの一団があぜ道に並んで -
ここでも踊りを披露しています。
正面に回ると田んぼに姿が映っているんですが、陰ってきたのでイマイチ効果が弱いかな -
いずれにしても、ここが会場。
なんとか場所を確保しないといけませんね。 -
まあ、そこは一人なので、こういう時はなんとかなります。
最前列に少しスペースがあったので、そこにもぐり込みましたよ~
ほどなく、飾り牛が田んぼに入ってきました。 -
ここなら正面。
いい感じです。 -
美土里町杉原氏の牛を先頭にして
-
飾り牛の一団がそろりそろり。
-
田んぼはぬかるんでいるので
-
人も牛も足元を確認しながらの歩みです。
-
田んぼでは代掻きの道具を引っ張っていて
-
田んぼの泥をかき分けていきますけど、やっぱり牛は力持ち。
軽々とこなしていますね。 -
牛の学習能力がどの程度なのかは分かりませんが、
-
ここは、とにかく牛追いの腕の見せ所。
-
いつもの作業を
-
いつものようにの気持ちかな。
-
粘り強く歩みを止めない牛たちを
-
なんとかかんとか操ります。
-
しかし、代掻きって
-
田んぼを縦横斜めに引き回して
-
こんなに丁寧にするものなんでしょうか。
-
まあ、それはお祭りだからですよね。
そもそも本来ならこんなにたくさんの牛が同じ田んぼに入ることはないでしょうから。 -
それにしても
もう終わりかなあと思ったら、 -
今度は違う方向から引き始めたり
-
けっこうもう時間が経ってるんですけどね
-
行ったり来たり
-
ずいぶん長くやってますよ~
-
田んぼもそうやって
-
しっかり耕すことで
-
稲が育つ環境がより良くなるのならいいんですけどね
-
稲を植えるだけならもう充分だと思いますけど
いずれにしても、あんまり理屈が分かっていないたびたびです。 -
そして
ありゃりゃ -
もう一回、縦に引き出しました。
-
とにかく粘り強いですね~
-
それに考えてみるとこんな多くの牛たちが混みあう中で、混乱せずに働いていますから
-
やっぱりそれは見事なこなし技。
-
その後、休憩のために一列に並びましたけど、
この位置に並ばせるために苦労する牛もいないことはない。前の牛と間隔を開けずに並ばせれる牛もいれば、そうではない牛もいますからね。 -
イチオシ
もう一度、動き始めて
-
さすがにもう終盤かな。
-
田んぼもすっかりドロドロになってます。
-
あ、田楽の一団が入ってきましたよ~
-
笛吹を先頭に太鼓の衆と
-
その後には早乙女たち。
-
この集団もかなりの数じゃないですか。
-
ただ、ちょっとここからだと後ろ向き。
全景を確認する意味でも、ちょっと場所を変えましょう。 -
ほ~
ここからだと全体がよく見えます。
こうして眺めると
ただ近くでみればいいというものでもないですね。 -
そんなに狭い田んぼじゃないんですが、田植が始まった田んぼは大勢の人で埋め尽くされています。
-
イチオシ
そして、背後のスペースではまたもや牛たちの代掻きが始まっていて。
なんだかとんでもないことになっています。一大スペクタクルの映画でも見ているようで、この光景こそが最大の見どころなんでしょうね。
ただ、今朝からずっと見てきていますから、私の気力もこれくらい。最後に最大の見せ場を確認したところでもうOK。これで退散したいと思います。 -
道の駅までシャトルバスで帰ってきました。
広島バスセンター行高速バスの乗り場もここですから、ここまで帰ってくればもう安心です。
今日は、毎月1回日曜日に”神楽の日”。せっかくなので神楽を見物していきましょう。 -
本日は、北河内神楽団「紅葉狩」です
けっこう目にする機会の多い演目です。
あらすじは、帝の勅命を受け、中納言平維茂主従が信州戸隠山に住む鬼女、紅葉姫を成敗しに行くというもの。うっかり鬼女の罠である紅葉狩の宴に引き込まれ、危うくピンチとなりますが、無事に鬼女を成敗。めでたし、めでたしで終わります。 -
現われ出でたる二人の若武者。中納言平維茂主従です。
-
これより、帝の勅命を受け
-
信州戸隠山に住む鬼女を成敗せんと向かいます。
-
元気いっぱい。やる気満々というところですね。
-
妖気が立ちこめて
-
鬼女、紅葉姫の登場です。
-
自分を成敗しに来る中納言平維茂の情報をすでにキャッチ。
-
しかし、むしろこれはいい機会。
-
中納言平維茂を罠にかけて
-
これまでの恨みを晴らしたいと
-
計略を練って待ち受けます。
-
手下ども
失敗は許されぬぞ~ -
そうとは知らない中納言平維茂主従。
-
山里で紅葉狩の宴を見つけて
-
誘われるままに
-
美女に勧められる酒もいただき
-
いい気分。
-
羽目を外して
-
踊りだす始末です。
-
しかし、その隙を狙っていた鬼女たち。
-
本性を現して、
-
いきなり二人に襲い掛かる。
-
鬼女の妖術によって絶体絶命か。
-
しかし、はっと我に返った中納言平維茂主従。
目の前の鬼女に立ち向かいます。 -
こうなればお互いに力の限り
-
もう後戻りはできません。
-
イチオシ
鬼女も手下もこうなれば
-
生きては返さんと
-
その恐ろしい力を見せつけます。
-
さてさて
-
互いに一歩も引かない中納言平維茂主従と鬼女の戦いやいかに。
-
鬼女もかくなるうえはと
-
イチオシ
最後の奥の手。
-
秘中の妖術を繰り出しました。
-
えいやー
-
とー
-
えいやー
-
とー
-
しかし、最後は中納言平維茂の神剣の威力が勝ったよう。
-
無事に鬼女を成敗し、めでたしめでたし。
-
この神楽団は勢いがあるし、舞台の演出もとても華やか。華がありますね。
さて、これで今日はおしまい。お疲れさまでした。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
もっと見る
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
148