2022年9月　3年連続9月のイタリア旅行⑤　世界遺産、大温泉保養都市群モンテカティーニ・テルメの街歩き　Montecatini Terme

2022/09/09 - 2022/09/09

2022年9月のイタリア旅行は、ガルダ湖四泊のあとトスカーナの町巡りです。
まず最初にモンテカティーニ・テルメにやってきました。
この町は、2021年7月に他の国の１０の都市と一緒にThe Great Spa towns of Europe　ヨーロッパの大温泉都市群としてユネスコの世界遺産リストに登録されました。この旅行記はそのモンテカティーニ・テルメと山の上のモンテカティーニ・アルト地区の街歩きの様子です。

エリア モンテカティーニ・テルメ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

9月9日（金）

朝食は前の日に夕食を取ったレストランです。座るところも前の日と同じ。
隣の席に同じツアーを利用している人が座って、日程が変更になったという連絡が旅行会社から入ったと言い、ちょっと驚きました。
本当はフィレンツェのそばのホテルに泊まるはずでしたが、先にその次の宿泊地、シエナのそばに行くことになったそうです。
わたしたちには連絡はなかったので、なんとか旅行会社に連絡を取ることにしました。

電話で確認したらわたしたちの日程はそのままということで、一安心。
どちらが先でもいいのですが、行ってから部屋がないとしたら大問題。

あれやこれやで、あっという間に時間がたって11時ころに街歩きに出発。

きのうも通りがかった教会です。
Basilica di Santa Maria Assunta a Montecatini Terme

この教会の前で左に曲がって山の方に向かいます。

メリーゴーランドがあります。
これは常設なのかな？

ホテルのカフェにたくさん人がいます。

こういうセレクトショップも多いです。
温泉というとショッピングもつきもののようです。

Viale Giuseppe Verdi　ジュゼッペ・ヴェルディ通りという大きい通りを歩きます。ヴェルディはこの町でオペラ、オテロの一部をかいたそうです。

キオスク。
商品の展示にあまりこだわっていない店のようです。
やる気がないというか。

一緒に写真を撮るためにあるようなモニュメント。

Monumento a Giacomo Puccini
ジャコモ・プッチーニの像です。
プッチーニはこの町に滞在したそうです。
わたしたちが泊まっているホテルはプッチーニだわ。

みんな像の膝のところに手を置いて写真を撮るせいか、色が変わってつるつるになっています。

夫もそうしたし。

逆光になっていますが、MO.CA. Montecatini Contemporary Art　という美術館です。

細い道をのぞいたところ。

このあたりは、Parco delle Terme という名前の公演になっています。

Terme Excelsior

テルメ・エクセルシオールの建物。
わたしたちがここに来たときは確か閉まっていましたが、ここでファンゴやマッサージ、フェイシャルなどいろいろなトリートメントが受けられます。

山の上のほうにMontecatini Alto　モンテカティーニ・アルト地区が見えます。
あとであそこにも行く予定です。

お土産物を売るような店が並ぶ通りを見つけました。Via Pietro Grocco
ぶらぶらします。

Montecatini Terme　と地名が入ったいかにも土産物の小型のピノキオの人形を夫が買いました。

Parco delle Terme　の中の建物はテルメ施設が多く、世界遺産の指定をうけています。

ここはStabilimento Termale Tamerici　テルメ・タメリチ。
入場無料とあるので入って見ます。

休憩するところ？

ウィキペディアによるとこの温泉は1843年に土地の所有者によって発見され1902年に売却されるまで最初の浴場として利用されたそうです。

このTamerici　タメリチという名前は、ここに生えるTamarisk　タマリスクの木にちなんで付けられたそうです。

この施設は、Galileo Chini　ガリレオ・チーニという室内装飾家、デザイナーがオリエンタル美術を参考にして装飾をしたということです。

ここを後にして、入場券をもらったTerme Tettuccio　テルメ・テットゥッチオに向かいます。このテルメは入浴施設ではなく、主に飲用温泉として利用されています。（そうだったのね。）

ここがテルメ・テットゥッチオの入り口です。11時半ですが閉まっていました。
周りの人たちが12時に開くらしいと言っていて、仕方がないので12時にまた来ました。

中の様子をのぞきます。

入り口の前に待つ人々。
建物は天井が高くて、どっしりとした建物です。

さっきのぞいた入り口から続く廊下の天井です。

この温泉は14世紀からBagno nuovo　(新しい温泉ですか？）として知られています。1779年から1781年に建築家Gaspero Maria Paoletti が設計した建物で、壮大な正面玄関が特徴でした。1916年にフィレンツェの建築家Ugo Giovannozziがローマ浴場のコンセプトに基づいた改修プロジェクトを出し、1928年に完成しました。

記念写真。

ローマ浴場っていう感じがします。

プールというか湯船のようなところに来ました。

テルマエですね。

日本の温泉とは全然違いますが、ここの人たちも温泉を本当に楽しんでいたのだと思います。

正面から見たところ。

温泉の注ぎ口。
動物がモチーフ。

建物の中に入りました。

ここはこのテルメ・テットゥッチオの売店でした。
素敵。

この日夜にオペラのコンサートがここでありました。
行きたいと思ったのですが、晩ご飯の時間と開園時間が近くそして夜遅くになりそうだったのでやめました。

温泉水を持ち出すのは禁止されていますという看板。

この温泉は飲む温泉です。この温泉水の持ち出しが禁止されています。

温泉には名前がついています。
これは温泉　Rinfresco。

Regina　は23度で、1855 年に発見され、1900 年代初頭から王令により飲料として認可され、肝不全や胆道の機能不全の場合に適しているそうです。

Tettuccio は肝臓の浄化に役立ちますとありました。これはかなり古くから知られていて、一番最初の文献は1370年のものということです。

試してみましたが、確かしょっぱかったように思います。

外に出ました。
ここはカレンダーになっているようです。ひょっとして花でカレンダーを作っているとか？
わたしたちが見たときは何もありませんでしたけど。

閉まっているお店が多かったですが、いろいろなブティックがありました。

温泉成分が固まっているところ。

もう一度建物の中に入りました。
ここはバールです。

天井が高くて、内装が本当に素敵。

このあとは、このテルメのそばにある駅からフニクラー、ケーブルカーに乗って Montecatini Alto　アルト地区に行きます。

ここがフニクラー乗り場。
午前中（昼休み前）最後の便、13:00の便の券が買えました。

フニクリフニクラー♪

ケーブルカーが入ってきました。

かなり急な勾配です。
わたしたちはGigio号に乗り込みます。

アルト地区。

Alto　アルトというのはイタリア語で高いという意味で、もともとはこちらが町の中心でした。テルメ地区よりだいたい200メートル高いところにあります。

降りてくるケーブルカーと行き違います。
このケーブルカーは、イタリアで最も古い稼働中のケーブルカーだということです。

頂上駅が見えてきました。
このケーブルカーの軌道の平均勾配は19.65％。最大の勾配は38.5％です。

ここが一番急なところ。手書きの数字が可愛らしい。

だいたい10分で到着です。

町の景色。
残念ながら雲が多い天気です。

1898年6月4日開業です。

開通式にはGiuseppe Verdi　ジュゼッペ・ヴェルディも参加したそうです。

駅を出たところで記念写真。
景色がとてもいいところです。

さて、街歩き。

すごい急な坂です。

身づくろい中の猫さん、こんにちは。

ここは古そうな建物です。

Torre dell'Orologio,　時計塔という看板がありました。

アルト地区の地図。

地形ははっきりしているので迷わないでしょう。

適当に歩きます。
次のフニクラーは昼休みの後14:30なので、それまで街歩きです。

かわいい郵便受けです。

アルト地区の中心、Piazza Giuseppe Giusti　ジュゼッペ・ジュスティ広場。
たくさんのレストランやカフェがあります。

（でも観光地プライス？）

テーブルに置いてあるお皿がかわいい。

わたしたちもここで休憩することにしました。
飲み物だけですがと言って注文しました。

Caffe Freddo　アイスコーヒー（アイルクリーム入り）です。
4.5ユーロ。

この広場には中世の塔があります。

このあとはフニクラー駅に行きました。
フニクラーの昼休みが終わるのを待っている人でいっぱいでした。

下の町に降りる途中でみた景色。
この木がトスカーナという雰囲気を出しています。

この後はホテルに戻りました。
少し疲れてわたしも夫も寝てしまいました。

19:30　レストランで夕食です。
今日のメニュー。

前菜。

ほうれん草のパテです。

わたしの第一の皿。
Il Risotto allo Zattrano con Zucca Gialla e Salamella Toscana

サフラン、黄色のかぼちゃ、トスカーナソーセージ入りのリゾット。
お米が食べたかったので。

夫は、I Ravioli Fiorentini con Ciliegino e Fiordilatte。

ハンドメイドのリコッタとほうれん草入りフィレンツェ風ラヴィオリ。チェリートマトとルッコラです。夫はパスタ好き。

第二の皿は二人ともこれを注文しました。
I Gamberoni Rossi al Curry

えびのソテーカレー味。
もっと食べたかったです。

デザート。
La Pesca Melba in Coppa

ピーチメルバ。

この日は食事が出てくるのは早かったです。
ホテルでもオペラコンサートを勧めていたし、ひょっとしてそこへ行くお客さんのために早めに食事を出したのかもしれません。

この旅行記はこれで終わりです。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

この旅行記へのコメント （5）

• falcon38さん 2023/07/02 06:05:46

  ヨーロッパの温泉

  nekochanさん、こんにちは。
  
  私は2023年は日本の温泉巡りをしながら、温泉の勉強をしています。ヨーロッパの温泉には行ったことはありませんが、本やテレビで少し知識を得ています。
  
  ローマの皇帝は庶民に温泉を提供しましたが、現在も当時と同じように入浴できる施設はそんなにないようですね。ローマに温泉旅館があれば行きたいですが。
  
  世の中が落ち着きましたらまたヨーロッパを訪問し、その時は温泉に行ってみたいと思っていますのでnechochanさんの旅行記を参考にさせて頂こうと考えています。
  
  8月に北海道の温泉、年内に台湾の温泉に行く計画です。インドネシアも火山の多い国で温泉が湧き出ていましたが、地元のガイドさんには「インドネシアでは温泉に入る習慣がない」と言われました。日本ではビジネスホテルも温泉がないとお客さんを呼べなくなりつつあるのに、国によっていろいろのようです。

  nekochanさん からの返信 2023/07/02 19:43:08

  Re: ヨーロッパの温泉

  falcon　さん　こんにちは。
  
  コメントありがとうございます。
  
  falconさんはしっかり下調べをして研究して旅行に出かけられていますよね。
  うちはいつも行き当たりばったりで、このモンテカティーニ・テルメも行ってから、入場券がもらえる温泉施設は温泉に入るところではないとか、この町が世界遺産に指定されているとわかりました。
  
  ずっと昔に行ったドイツのバーデンバーデンのフリードリヒスバートはクア施設として楽しかったですね。これはローマ時代風なのかと思いました。
  バリで温泉に入ったことがあります。車をチャーターして島の北部まで行ったとき途中にある温泉に寄ってもらいました。水着を着て入る施設でした。
  フランスはどちらかというとタラソテラピー施設が多いですね。タラソも好きですが。
  
  falconさん、フランス語圏を回る旅行も再開されますか？
  8月の北海道の温泉旅行楽しんでください。旅行記を楽しみにしています。
  

  falcon38さん からの返信 2023/07/10 05:52:11

  RE: Re: ヨーロッパの温泉

  はい、フランス語圏の旅はチュニジア、ベルギー、ニューカレドニア、マダガスカルなどを考えていましたがコロナで中断。再開するとしても、世の中が落ち着いた2024年以降にしようと思っています。
  
  それまでは、日本で温泉＋美味しいもの探しです。
  フランス語の勉強は、NHKのラジオ番組で続けています。
  
  では。
  

• Eiji Haitaさん 2023/06/28 15:10:08

  温泉入らなかったんですか？

  　イタリア人は、古代ローマの時代から温泉が好きなんですね。ローマのカラカラ浴場跡に行ってみましたが、その施設の大きさにびっくり。
  　そして特にトスカーナは温泉が多いみたいな気がします。
  　私たちも温泉に入るつもりだったのですが、連れ合いが風邪気味で宿で静養となり、一人でサイクリング中、温泉施設（山中の露天風呂）を通ったのですが、入らずじまいでした。
  
  　トスカーナ（南仏もそうでしたが）は、街が必ず丘の上にあり、かつ中世のまま残されているところが多く、そこでの散策が本当に楽しかったです。私は、ケーブルカーには乗らず皆自転車で登りましたよ。まあ、私が行った街にはどこもケーブルカー施設はありませんでしたが。
  
  　ところで、当方の次の旅行計画は、また北海道です。9月に紅葉狩りを狙ってます。

  nekochanさん からの返信 2023/06/29 00:10:14

  Re: 温泉入らなかったんですか？

  入りませんでした。
  このツアーにこのテルメの入場券が付くとあったので、温泉に入れると思ったのですが、このテルメは入るところではなくて施設を見学するか温泉水を飲むところだったんですね。
  あとは、市内にたくさんあるホテルにスパ施設があるのでそこで利用するというかんじでした。
  ほんとに古代ローマ人は温泉が好きだったんですね。いろいろ温泉が出るところに町を作ってます。ドイツにも作ってます。
  
  北海道旅行いいですね。
  わたしは学校をずいぶん休んでしまったので、これから10月半ばまで休みなしです。その後テストがあるので、それまで休めません。旅行に行きたいです。