イギリス(5)秘密基地で飛ぶために／ロンドン

2023/02/18 - 2023/02/27

いつしかあの「秘密基地」でロングフライトを！と夢見てきました。四半世紀以上赤組ラブの自分が完全白旗、にこにこ笑顔で軍門に下ります。ANAが誇る"THE Room"で、ついに。

エリア ロンドン(イギリス)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 3.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 飛行機
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

コロナ禍を経て久々の長距離飛行、こつこつ貯めてきた旅行券大放出です。意気揚々向かったT3は…コロナ禍での人手不足の影響か、優先レーンは行方不明。背伸び旅行も早々に出鼻をくじかれ、並びに並んでラウンジ寄る余裕なし。やむなし。

羽田空港 第3旅客ターミナル 空港

なんなら優先搭乗にも滑り込みセーフ！乗り慣れていないのがバレないよう涼しい顔で。

とうとう本物を目の当たりに！「初めてじゃありませんよ」のフリしてたのに、程なくCAさんから「お撮りしましょうか」。

※因みに逆向き席です（離着陸時に束の間違和感を覚えた程度で、上空では全く気にならず）。

アメニティキットは恐れ多くて、開封せぬまま再び日本へ持ち帰ってしまう派です。

家にもない４Kテレビを拝む。

電源類や鏡が機能的に。USBポートにケーブルを挿した状態で扉を閉めても、下部がひらく心遣い。

ボタンとダイヤル両方備えて直感的に操作可能なリクライニング。リモコンのモニターすら美しい。

逆向き席なので、窓を覗き込めば視線の先へ雲が流れていくわけです。

迷わず泡の出るものを。もう二度と乗れないかもしれないTHE Room、一つ一つの場面に心の中で手を合わせます。

THE Room説明動画を、満面の笑みで繰り返し鑑賞中。

窓が近いのは逆向き席。近年お馴染みの電子シェードでなく、上から降りてきた蛇腹が物理的に光を遮る仕組みです。愉快。

アミューズはパストラミターキーとチリポテト。ワイン好きながら酒豪ではないのでちびちびいきたい所、目配りが行き届き過ぎてすぐなみなみ注がれます。

蟹サラダの詰まったシュー生地やイカ飯など。

メインは牛フィレ肉ソテー。ゆっくりいただくせいか、既に膨満感。次に乗る機会が巡ってくるならば、胃袋４つの牛になっておきたい（ダメ、それ共食い）。

新幹線ほどには硬くありません。

ロシア上空を避けるため、初体験のルート。理由を思えば複雑な気持ちになりますが、近い将来ここを通ることもなくなるはず、と北極圏の景色を胸に刻んで。

食事も終わり皆さん扉クローズ。天井まで閉ざされるわけではないので、超高級ネカフェ風（とか言うと台無し）。

二枚の扉をフルで引き出しても若干の隙間は出来ます。もちろん外の視線は気にならない程度です。

映画鑑賞とうたた寝を経て…誰かが頼むと香りに誘われあっという間にラーメンの輪が広がる一風堂、一番乗りです。プラントベース（動物由来の食材ゼロ）だそうですがちゃんと旨くて丁度いい量。

15時間弱のフライトも、快適過ぎるとあっという間。

日本時間の夕飯（英国時間の昼食）は、負担をかけた内臓を労わって和食に。ブリの白みそ煮や、白菜となめこのベーコン蒸しなど。

進行方向と真下の二択、機外カメラの映像も４Kで鮮やかに！北極圏ルートならでは。グリーンランドやアイスランドの大地に胸おどります。

最後の最後に、チョコをリクエストしたら大盤振る舞い。

着陸時はコックピットからの景色にチェンジ。美しいナイスランディングでした。

嗚呼、着いてしまった…と肩を落としながらロンドンヒースロー空港。機外に出た途端に乗客の英国人の皆さん一斉にマスクを外します。郷に入りては…で倣ったものの、公衆の面前でのノーマスクは実に久々。急にヌーディストビーチに連れて来られたような気分になりました。

違和感は一瞬です。他人の表情がよく分かり、「あ、昔はこんな感じだったな」と感慨深く。

市街地まで地下鉄でも良かったんですが、「スタアラ上級会員はヒースローエクスプレスで”ビジネスファースト席”に無料アップグレード」と聞き。

結果的にやや失敗です。こういう時代のせいか、２両あるはずの当該車両が無い特急が２本続けてやってきて見送って、時間もお金もかかる始末。これも経験です。

シェパーズブッシュで友人とお茶したら、ガトウィック空港に転戦です。翌日の朝便に備えて空港ホテル泊。

まさに空港ビルの中にありつつ手頃なBloc Hotelを選びました。満腹なので階下のコンビニで買ったサンドイッチとビールだけ。「部屋から滑走路が見えたら嬉しいなあ」とダメ元で事前リクエスト、しかし窓の向こうは真っ暗け…安いし仕方なし。

と思ったら！微かな気配に翌朝飛び起きるとすぐそこに着陸機！電車大好き小学生の如く暫し窓に張り付き、さぁ旅の本編が始まります。

THE Roomに乗って既に大半やり遂げた風ですが、やって来たからにはちゃんとたっぷりこってり旅します！