2022/11/23 - 2022/11/24
296位(同エリア912件中)
たれたびさん
宿題がテーマとなった小倉フェリー旅の後編です。
こちらは九州上陸後の小倉散策を中心に。
あの世界的トイレメーカーのミュージアムに潜入。そこは予想を上回る素晴らしきトイレワールド。近代日本のトイレ史ここにあり。豊富な史料は必見です(小倉を訪ねたら絶対に行くべし)。
そのほか旦過市場や門司港をウロウロします。
お供はいつもと同じ、子供たちから託されたカビゴンさん。前編に引き続き写真に入り込んだり適当なツッコミをいれる気ままなヤツですが、お気になさらず(^_^)
ではしゅぱーつ。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JALグループ JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
(前編から続く)
21時間の船旅も終わり、小倉駅前21時45分。
来るたびにいつも思うのが駅前の近未来感。モノレールとペデストリアンデッキの空中回廊がいい味出してます。東京で言えば立川駅前と似た感じ。
今夜は北九州に泊まりますが、この時間でも電車に乗れば博多はもちろん熊本、大分まで行けます小倉駅 (福岡県) 駅
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東京九州フェリーの仲間、阪九フェリーのサインボード。北九州はフェリーの結節点で、東京九州フェリー、阪九フェリーのほか名門大洋、オーシャン東九と4社の個性あふれるフネが乗り入れています。
次はこっちに乗るじぇー -
さて駅前から今夜のお宿へ。
人気のないアーケードをテクテク歩きます。
まあ、その北九州って…(自主規制( ̄∀ ̄))として有名な街だから、夜更けにオッサンが一人歩きしてると拉致られるんじゃないかとか、ドキドキしながら速足で進みます(北九州のみなさんごめんなさいm(._.)m) -
道中何事も起きず、今宵のホテルに無事到着。
ホテルクラウンパレス小倉ホテルクラウンパレス小倉(HMIホテルグループ) 宿・ホテル
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クラウンパレスさん、駅から10分ちょっとほどの商店街の出口にあります。となりは旦過市場。
ビジホなら小倉駅周辺にたくさんありますが、今回はあえて街中のホテルをとりました。ぱっと見、ちょっと古めのシティホテルという第一印象 -
シングルの予約でしたがツインにアップグレード(^○^)
第一印象の通り、オーセンティックというか古風なお部屋でした。それはそれで良い -
水回りはこんな感じ。
古いからといって特に不都合はなくて、清掃も行き届いていたので大満足です -
部屋からの夜景。
川沿いに面し、目の前は大きな公園があるので開放感があります。駅前ビジホのビルばかりの眺望よりだんぜん良い -
で、とーちゃん、まだ飲むのか?
いやいや、テレビつけたらW杯ドイツ戦やってたから見ないわけにはいかんでしょ(まさか勝利するとは)。
酔った勢いでテレビの前でイエーっとかしながら(^_^)、床に入りました -
さて翌朝。小倉で迎える朝です。
あらためて部屋からの1枚。道路を挟んだ向かい側は、北九州市役所(左)とかリバーウォーク北九州(赤い建物)など施設の立ち並ぶ中心街。その一角にちょこっと小倉城も見えます -
ホテルのレストランで朝ごはんだじぇ。
洋食と朝カレー、そして小倉うどんから選べるんだじぇ。当然郷土食の小倉うどんを選ぶよな。濃いめのお出汁に甘辛い牛肉のトッピングが美味いんだ。となりは同じく九州の高菜飯。うどんの甘しょっぱさとベストマッチで朝からいいもん食えたじぇ。
(以上、カビゴンさんの食レポ) -
食べ終えたら散策開始です。
ホテルそばの紫川(むらさきがわ)に整備された遊歩道を歩きます。ほぼ河口近くなので海の匂いがします -
水辺のお散歩気持ちいいじぇー、
で、とーちゃんどこに行くんだ? -
ホテルから20分ほど歩いて着いたのはTOTOミュージアム。
そう、みなさんご存知の衛生陶器で有名なあのTOTOさんですTOTOミュージアム 名所・史跡
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北九州はTOTOさんの本拠地。先ほど歩いてきた紫川沿いに大きな工場があって、その一角にミュージアムが設置されています。1階がショールームで2階が展覧スペース。思ったより大きな建物でした。そしてミュージアムの入場は無料(TOTOさんふとっぱら)。
平日だったので小学生の社会科見学がたくさん来てた(おもちゃにされる前にそそくさと隠れるカビゴンさん) -
TOTOさんといえばコレ。ウオッシュレット。
こちら80年代に出た初代ウオシュレットです。大阪梅田の大丸に設置されていたのを覚えています。
どうやって操作するんだろ、どんな風に水出るんだろ、と興味津々でのぞき込みながらスイッチオーン!して顔面に直撃食らったのは小学生の私( ̄▽ ̄)。その頃は着座センサーなんて付いてなかったからなぁ(同じ体験した方は絶対にいるはず)
(注)そんなこんなでこの先トイレ画像が続きます -
館内最初の展示はTOTOの歴史やグループ会社についてが中心。
初めて知ったのだけど、ノリタケや大倉陶園、日本ガイシってグループだったのね。焼き物つながりだ -
TOTO本体も戦前から1970年くらいまでは食器を作っていたそう。衛生陶器専業になったのはわりと最近なのです(トイレや下水道の普及率と関係があるらしい)。全然しらんかった
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昭和5年の洋皿シリーズ。海外で人気だったようです。大正から昭和中期頃までの素敵なデザインの食器がたくさん展示されていました。これだけでも見る価値ありです
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で、ここからは現業となる衛生陶器ゾーンに突入。
って、なんじゃこりゃー。
これってトイレ+バイク、、、だよな(^_^;) -
リアルに走れるトイレットバイク。
10年くらい前に同社の環境活動をアピールするものとして製作されたそうで。
節水トイレだったりバイオ燃料で動いたり、ちゃんと小倉から東京まで走ったらしい。これ、街で走ってたら明らかに二度見しちゃうインパクト -
ここからは怒涛のトイレの歴史コーナー。ここに来れば近代日本のトイレの歴史がまるわかりってくらい、トイレ、トイレ、トイレのオンパレードです
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トップバッターは明治時代のトイレ。もともとは江戸時代の木製トイレを陶器化した角形だったそうですが、角形は整形に難があったようで次第に小判型になったそう。まだ水洗ではない
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説明文が入ってないけど、たしか戦前昭和初期ごろの水洗トイレだったと思います。すでに今のトイレの原型感がありますな
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これとそっくりなのが母方のおばあちゃん家にあった。静岡の都市部に住んでたのですが、トイレットペーパーもなく昔ながらのちり紙で、どうやって使うんだろうと最初困った記憶があります。でも木張りで暖かみがあったんだよなぁ
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同じく昭和初期(1927年・昭和2年)の水洗便器。今と同じサイホン式の水洗トイレだそうで国会議事堂でも使われていたそうです。犬養毅や近衛文麿といった教科書でお馴染みの方々もこのトイレに腰掛けていたのでしょうか
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時代は進んで高度成長期。角型タンクの今につながるトイレです。こっちは父方のおばあちゃんちにあったな。改装して水洗になったけど、離れにあったので夜行くのが怖くて寒かったのだけ覚えています。まだまだ健在のご家庭もありそう。タイル張りってのもいいよね
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同じ時代の和式。こっちはさすがに数を減らしてそうですが。そういえば立川駅前のビックカメラの7階(ユザワヤがテナントに入っているところ)が今でもこんな和式だった気がします
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そして時代は移り変わってウオッシュレット全盛期へ
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80年代のウオシュレットつきトイレ。
ワインレッドの色使いも含めて重厚長大な作りが、バブル前後のトイレっていう感じがします。
そうそう、当時の「おしりだって洗ってほしい」のCMのコーナーも放映されていました(チョサッケンの問題で撮影できず) -
そして現代へ。
よりユニバーサルになった最新のトイレです。
日本のトイレ150年の進化を一気に体感できる貴重なゾーンでした -
トイレだけじゃなくてこんなのもたくさん
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バルブ部分が自動?洗浄される水栓。
むかしの水栓、というイメージがあったけど2013年まで作られてたんだと驚き。今はセンサー化でニーズが無くなったのでしょうか -
いわゆる朝顔。ボタン式も減りましたね。
って、なにすんだじぇ!!!
オイラ人前でそんなはしたないことしないじぇ(#・∀・) -
トイレの歴史はまだまだ続きます。
ここからは歴史的名所に設置されたトイレシリーズ。
こちらは日比谷の旧第一生命館のトイレ。1938年(昭和13年)の竣工当初に納入された品だそう。洋式便器や水とお湯の出る洗面台など当時最新の設備だったのでしょう。それにしても小便器がロッカー?と見紛うくらいデカい。
第一生命館は戦後GHQの本部も置かれたので、マッカーサーさんも使ったかもしれません -
ホテルニューオータニに設置された日本初のユニットバス。
東京五輪(1964年・昭和39年)開催に向け、短い工期でホテルを建設するために開発されたのがこのユニットバス。
それまでは現場ですべて作り込んでいたお風呂を、ユニットとして工場でおおむね作り上げ、現場ではめ込むという画期的な工法に変えた第1号。
2014年(平成26年)まで使われたものを解体後にわざわざ移設・展示したそうで、それくらいのエポックメーキングだったそうです -
旧総理大臣官邸のバストイレ。
1929年(昭和4年)設置。洋式トイレに豪華なバスタブ。上にはシャワー。一国の宰相が使うにふさわしい堂々たるしつらえです -
まだまだ続きます。
こちらは迎賓館のトイレ(1974年・昭和49年)。おそらく現役。西洋人でも余裕のある大きなバスタブ(お風呂の栓のチェーンが金色!)、特注の木製カバーでおおわれた便器など、独特の仕様が目をひきます -
お次は箱根駅伝でおなじみ。宮ノ下の富士屋ホテル別館「花御殿」貴賓室で使われていたトイレ。1936年(昭和11年)設置。
特徴として藤色で統一されたデザイン。着色することで映えるインテリアにしようという発想のもと、昭和初期からカラー便器がラインナップされていたそうです。びっくり -
最後は最新式のバスルームだそうです。主に中国やアラブのお金持ちが買っていく超豪華なやつらしい。あちこちに段差やら吹き出し口?やらがあって機能てんこ盛りな様子。何がどうすごいのかは正直よくわからなかったけど(^_^)
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同じコンセプトの新型トイレ。近未来の宇宙船のような曲線感がたまらない。
実はこのトイレ、ミュージアム内の来客者用トイレにも設置されていました。
座り心地もさることながら、搭載されたウオシュレットの性能もすごい。どのくらい凄いかというと、温水がおしりに当たった瞬間、いいオッサンが臆面もなく「ああんっ(はあと)」と声を上げてしまうレベル。危うく悶絶しかけた(+_+)。
エアインワンダーウェーブ洗浄というらしい。単なるお湯じゃない、お湯と空気のつぶつぶが摩訶不思議に入り混じった、気持ちの良い何かがおしりを優しく、心地よく洗い流す、それはもう言葉にできない感覚でした。新しい世界が見えた(≧◇≦)。
次にウオシュレットを買うときは、絶対にこのエアインなんちゃらがついた上級機種にしようと固く心に誓いました。
(とーちゃん熱く語りすぎだじぇ、とあきれるカビゴンさん) -
トイレ史の興奮冷めやらぬままミュージアムを後にします。
ホテルの方向に戻ること15分、旦過市場に到着。こちら、以前の旅行記でも触れた北九州の台所。NHKドキュメント72時間の神回のひとつで、聖地巡礼として訪れたところです。去年、全国ニュースになるくらいの火事に2回も見舞われ、その後が気になり再訪しました旦過市場 市場・商店街
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裏側(モノレールの旦過駅側)から入ったのですが、こちらは被害は少なかったぽい。以前来た時の賑わいがそのままに保たれていました。午前中だけど人がいっぱいです
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八百屋さん。新鮮で安いじぇっ
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北九州名物、ぬかみそだきの「ふじた」さん。
ぬかみそだきとは、サバやイワシをぬかみそで煮込んだもの。白ごはんにすばらしく合うおかずです。前回「ふじた」さんのをいただいたらやみつきになり、リピートしに来ました。お店は健在でしたが定休日。無念(><)
(でも博多阪急で買えたから良しとする)お惣菜 ふじた 旦過市場店 グルメ・レストラン
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市場の真ん中あたりが被害を受けたらしく、かなりの面積が更地に。
古い建物が立ち並ぶ市場で火災には弱いのはみんな分かっていて、それだけに防火には気を使っていたのでしょうが、本当に残念。
もともとあった建替え計画と合わせて再生していくのでしょうが、今後が気になります -
ドキュメント72にも出た薫製屋さん。こちらも前回お邪魔してとても美味しかったので買いに来たのですが、お店が火災に巻き込まれてしまい、場所を変えて再建されていました。応援かたがた買い求めます。
サバやサーモンの燻製は絶品だじぇ -
旦過市場から小倉駅方面に進みます。
ふたたび紫川沿いを歩くと小倉城址が対岸に見えました。今回は時間の都合で回れませんが、次は行ってみよう -
繁華街はクリスマスモードだじぇ
井筒屋 (小倉店) 百貨店・デパート
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小腹がすいたので駅の立ち食いうどん屋さんで栄養補給。
このお店、以前乗り換えで通りかかったときから気になっていました玄海うどん グルメ・レストラン
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小倉名物かしわうどん(400円)。
うすいお澄ましのお出汁に甘じょっぱいかしわ(むね肉かな)がたくさん載っています。期待通りの美味しさ。これで400円は安い!
ずーっとお客さんが途切れなくて大人気みたいです -
小倉を散策したあとは少しだけ海を見に門司港まで。レトロな駅舎は相変わらず美しいです。。
なんだか光の加減で怪しい写真に(>_<)門司港駅 駅
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かつての九州の玄関口だけあって広々としたコンコースです。
平日なせいか人影もまばら。より広く見えました -
0マイル標。九州の鉄道の起点だじぇー
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駅には昔の洗面所が残ってました。
九州に上陸した旅人が蒸気機関車の煙で汚れた顔を洗ったといいます -
洗面所前にある大正時代から続く水飲み場。終戦時に大陸から引き上げてきた人たちがこの水飲み場で喉を潤し、帰国を実感したことから帰り水と呼ばれるようになったとか。
もちろんこちらも現役です帰り水 (JR門司港駅) 名所・史跡
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駅から3分ほどで門司港に。遠くに関門橋が見えます
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桟橋からは下関に渡る船が出ていました。前に乗った時は潮流の激しい関門海峡を文字通りかっ飛ばしてスリリングだったなー
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時間が少し余ったので、近くの九州鉄道記念館に立ち寄ります
九州鉄道記念館 美術館・博物館
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こちらはJR九州が運営する鉄道博物館。大宮や京都にあるてっぱくよりは規模が小さめですが(だから記念館と名乗ってるのかな)、九州地区で活躍した鉄道車両や関連設備が展示されています
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博多ー宮崎をむすぶ特急にちりん。レトロなボンネット形式の電車です
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定番の蒸気機関車もいるじぇー
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蒸気機関車の動輪。鉄の塊ならではの力強さ。
オイラと一緒で、大っきくて力持ちでかっこいいじぇー、とカビゴンさんおおよろこび(^_^) -
館内は明治時代の客車が目を引きます。ジオラマ?っぽく再現されていました
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この車両は中に入ることができます。座席が畳だった( ̄▽ ̄)
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ほかにも昔使われていた鉄道史料がたくさん展示されていました。1時間もあればゆっくり回れるかな(子連れの場合は実際に運転できるミニ電車とかあるからもう少しかかるかも)
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小倉に戻り、福岡空港に向かいます。特急で45分くらい(新幹線だと20分弱でつく)
小倉駅 (福岡県) 駅
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博多駅とうちゃく!九州の特急は相変わらずカッコいいじぇ!
博多駅 駅
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ついたホームにはちょうど「ゆふいんの森」が。いまから出発する午後便らしくたくさんの人が乗車を待っていました。ゆふいん、いいなぁ
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福岡空港から東京に帰ります。
機材はパンダ顔のA350。あっというまに福岡線の主力として定着しましたね福岡空港 空港
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そうそう、予約した座席にCAさんが待ち構えていて(何かやっちまったかと驚いた)、前便でジュースがこぼれ、座席が使えないことを申し訳なさそうに伝えられました。予約満席だったのでオイラ立ち席か?と思ったら翼の上にお引越し。新幹線と同じで乗務員手持ちの調整席はあるみたいですね。
さぁ帰るじぇー -
というわけで半分宿題旅、無事に終了です。
その後、泣きながら書いた課題は望外にもいい点をいただけました(^_^)。
めでたしめでたし -
最後にお土産を。
TOTOミュージアムで買ったおやつです。TとOは、特にTOTOとは関係ないのですが、工業都市北九州をイメージしたボルトとナットのチョコレート。これすごく精巧に作られていてちゃんボルトとナットに彫られた溝がかみ合って締められるように出来てます。
そしてカビゴンさんが座っているのはTOTOオリジナルの洋式トイレ… -
風ホワイトチョコレートでした。
このリアルな造形はひとつひとつが職人による手作りだそう。
(ミュージアムの尾根遺産曰く、チョコのボルトとナットは機械で作れるようになったがトイレはまだ無理、、、とのこと)
なんか使っているエネルギーの方向性がちがうような…
(おしまい)
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旅行記グループ [宿題を片付けに]2年目の東京九州フェリーと小倉散策
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