2022/07/26 - 2022/07/26
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nekochanさん
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2022年6月から8月までの3か月間、1か月9ユーロで(1300円弱)近郊交通機関を無制限に利用できるチケットをドイツで発売しています。ドイツ全国で利用できるので、RE(Regional Express 快速電車)を乗り継いでいけば理論上は1か月9ユーロでドイツ国内全部を旅行できます。
休暇というとドイツ国外に出かけ、あまりドイツ国内のどこかに行ってみようと思わなかった夫とわたし。とりあえず近場を訪ねてみようと話し合いました。理論上ドイツ国内全て乗り放題とはいえ、問題の多いドイツの交通機関、どこまで利用できるかはわかりません。
まずは様子見で、夫も行ったことのないミュンスターに日帰りで行ってみることにしました。ヴェストファーレン条約で有名な町です。(・_・?)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
7月26日(火)
9時過ぎに家を出てバスとU-Bahn Uバーンに乗りました。
Uバーンは地下鉄のことですが、うちの辺りでは当然地上を走っています。デュッセルドルフの本当の町の中だけが地下。
バスも電車もこの9ユーロチケットが有効です。助かります。
うちからデュッセルドルフ中央駅まで既に6.10ユーロかかるので。
電車の中のポスター。
ラインバーンに乗って気候を保護しよう。9ユーロ。
ラインバーンというのはデュッセルドルフとその近郊のバスや電車の交通機関の会社です。 -
デュッセルドルフ中央駅に着きました。
10:06発 RE2 Osnabrueck オスナブリュック行きに乗ります。
今日はちょっと曇っています。
ミュンスターの天気予報は曇りのち雨らしいです。
少し行く気が萎えましたが、こんなことに負けていられません。 -
ちゃんと時間通りに着きました。すごい。
そして混んでいなかったので、ちゃんと他の人と距離を保って座れました。すごい。 -
11:35ミュンスターに到着です。
ミュンスターに近づくにつれ天気が悪く雨が降ったり止んだりしました。 -
ミュンスター中央駅前。
中央駅の駅前はどこもこんな感じです。
ここをまっすぐ進むと旧市街に出るはずです。 -
振り返って、ミュンスター駅。
ミュンスターは人口317,713人。
そのうち約65,000人が大学生という学生の町です。 -
10分くらい歩いて旧市街に来ました。
天気が悪くなってきました。
見えているのはStadthausturm という塔です。 -
ここはミュンスターで一番有名な通り、Prinzipalmarkt プリンツィパルマルクト。
うちの夫が好きなドイツのテレビ番組Tatort (犯罪現場)という殺人ミステリにもよく出てくる場所です。
ドイツのテレビ番組はやたらと殺人ミステリが多く、このTatort、1970年に始まってずっと舞台と人を変えて放映しています。ドイツ国内のいろいろな場所の刑事が主役です。ミュンスターの刑事の相手役は監察医、このミュンスターシリーズはなかなか人気があります。 -
というわけで記念撮影。
(でもあまり気合が入っていないようす) -
ファッサードが印象的な建物がたくさん並んでいます。
-
このPrinzipalmarktにあるRathaus 市庁舎に来ました。
ツーリストインフォメーションが入っています。
そしてFriedenssaal 平和の間もここに。 -
中に入りました。
地図をくださいと係の人に言うと、そこにあると言って離れたカウンターの上にあった地図を2枚くれました。
あまり感じがよくなかったので、いろいろ聞くのはやめました。 -
この階段を上がった2階がFriedenssaal です。
この日は閉まっていたようです。行事がある日は閉まっているそう。
入場料2ユーロでガイド付きで入れます。
日本語のオーディオガイドもあるようです。 -
雨が降ってきたので、少しこの中で雨宿りします。
ヴェストファーレン条約についてのビデオが流れていました。
わたしにとっては、ヴェストファーレン条約って昔世界史で習ったけど、なんなのか内容は覚えていない、でも忘れない単語という位置づけ。
1648年5月16日に三十年戦争の講和条約としてこの条約は締結されました。
それまで三十年間続いていたカトリックとプロテスタントの宗教戦争に終止符が打たれ、それ以降は条約締結国は互いに領土を尊重し内政干渉を控えるという秩序が形成されることとなりました。国際法発展の端緒となった条約です。 -
市庁舎の隣はRatskeller 役所の地下という意味のレストランです。
市庁舎の地下や市庁舎付近にはラーツケラー という名前の食堂があるところが多いです。たいていレストランの場所は市が所有しています。
その地の名物料理、ドイツ料理を提供しています。 -
少し雨が弱くなってきたので、外に出てみます。
-
ラーツケラーの建物。
-
そしてその隣の平和の間がある市庁舎。
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そしてその隣の建物。(普通のお店)
この通りにある建物の前の部分はアーケードになっています。
雨が降ったりやんだりなので、アーケードを通ります。 -
こちらの建物はあっさりとしたファッサード。
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St. Lamberti Kirche 聖ランベルティ教会。
カトリックの教会です。 -
現在の建物の歴史は1375年から1525年に遡ります。
地元の商人の資金で建てられました。
後期ゴシックのHallenkirche ハレンキルへという建築様式の教会です。 -
がーっと音がして自動ドアが開きました。
あれ?わたしたちが入ってきたところは自動ドア?
外に木の扉が外に向かって開いています。 -
外から入り口を見たところ。
自動ドアの上にWurzel Jesse エッサイの木のモチーフがあります。
特に中世のキリスト教でよく使われるモチーフで、イエスキリストとダビデ王の系図を表しています。
木の扉を閉めたらこの自動ドアは見えないようですが、この模様の自動ドアと雰囲気が合ってないと思います。気にしたことなかったけど、教会って自動ドアになっているところあるかなぁ。 -
Dom St. Paulus 大聖堂 聖パウルス教会。
雨宿りしながら歩いてきました。
ここはDomplatz。
この広場には公衆トイレがあるともらった地図に載っていたので、行きました。
公衆トイレは地下で、汚いのではないかとこわかったのですが、掃除の人がいるところできれいでした。使用料は50セントです。
トイレに行く途中の階段で女性一人とすれ違いました。教会に入るときに入り口で手を出して物乞いをしている女性がいましたが、階段ですれ違った女性でした。50セント出してこのお手洗いを使っているようです。 -
広場にあったマンホールのふた。
1200 Jahre Bistum Münster 1200年の司教区ミュンスター。
大聖堂の正面の絵があります。 -
中に入りました。
現在の大聖堂はミュンスター司教区の三番目の大聖堂です。
805年に一番最初の大聖堂がカロリング建築で建てられ、10、11世紀に二番目の大聖堂がオットー式建築で建てられました。
三番目の大聖堂は、1192年にロマネスク様式で建てられ、1225年から1264年にかけてゴシック様式で建てられました。ロマネスク様式の部分はゴシック様式の部分に統合されています。
1192年って鎌倉幕府。 -
内陣の回廊には天文時計があります。
1408年に作られた最初の天文時計は、宗教改革の偶像破壊の嵐の1534年に壊されました。
2番目の今も現存するこの時計は、1540年から1542年にかけて作成されました。 -
グロッケンシュピールとAstrolabium、アストロラーベと呼ばれる月相と衛星の位置を示す機器。
この時計がそれほど古いと知らなかったのですが、見ているうちに人がどんどん増えてみんな写真を撮ってました。
なるほど、有名だったのね。 -
オルガン。
この大聖堂には3つオルガンがあるそうです。 -
オルガンの前の床に描いてある音符がかわいい。
-
Paradies パラディ―ス。
教会の入り口の間をパラディ―ス、楽園と言います。
ここには大聖堂の守護聖人パウロとその他の9人の使徒の像があります。 -
Domplatz 大聖堂の前のバス停から1番のバスでSchlossplatz シュロスプラッツまで行きます。
このバスも9ユーロチケットが使えます。
お城の前は野外シネマの会場になっていました。 -
お城が見えました。
お城の前に並ぶ白いプラスチック椅子。
いくら外とはいえ、こんなに椅子の距離が近いなんてわたしは嫌ですね。 -
お城の入り口です。
入ってみます。
1767年から1787年に建てられたバロックのお城です。
Maximilian Friedrich von Königsegg-Rothenfels マクシミリアン・フリードリッヒ・フォン・ケーニヒスエック・ローテンフェルスという領主司教の居城でした。
現在は、Westfälische Wilhelms-Universität Münster(WWU)ミュンスター大学の一部になっています。 -
このお城の後ろに植物園があるというので、行くことにしました。
お城をぐるっと回って行かないとそこには行けないのかと思いましたが、お城の入り口から入った突き当りに出口があって、通り抜けできました。
らくちん。 -
サボテンがある温室。
-
別の温室です。中はむっとしています。
Victoria Seerose オオオニバス。 -
大きさはそれほど大きくありませんでした。
直径1メートルもなかったかな? -
不気味なものがぶら下がっていてちょっとびっくりしました。
しおれていたのはもっと不気味。
Aristolochia gigantea アリストロキア・ギガンテアという名前の植物の花です。 -
有害な外来植物のコーナー。
Japanischer Staudenknöterich ヤパーニッシュとあるので、何だろうと思ったらReynoutria japonica イタドリでした。
イタドリってこんなだったっけ? -
ドイツ語でKuchenbaum ケーキの木。
Cercidiphyllum japonicum 桂の木です。
秋に葉の色が変わって乾燥してくると、ドイツのレープクーヘンというケーキのにおいがするのでこの名前が付けられたそうです。シナモンとキャラメルのにおい。
この木はミュンスターにあるケーキ屋さんがスポンサーになっています。 -
ドイツ語でMammutblatt、マンモスの葉という植物。
Gunnera manicata、グンネラという名前です。
確かどこかで見て写真も撮ったことがあるけど、思い出せない。 -
持ってきたサンドイッチをこの植物園で食べました。
植物はきれいに手入れされていて、見ていて楽しいです。 -
お城に戻りました。
傘の自動販売機。初めて見ました。
ドイツには自販機はあまりないですが、それも傘の自販機。一本4ユーロ。
たしか、雨の多いミュンスターであなたの大切な約束に間に合うようにこの傘を、みたいなことが書いてありました。
実際また雨が降ってきて、傘は持っていますが少し降りが弱くなるのを待ちました。大学の受付の女性に駅へのバス乗り場を聞きました。
このお城の横の通り、Gerichtsstrから出ているバスは全部中央駅に行きますということで、バスで中央駅に向かいます。
本当は、Kunstmuseum Pablo Picassoピカソ美術館にも行きたかったのですが、時間がなくなったので行かずに帰ります。 -
駅前の駐輪場。ミュンスターは自転車の町として有名です。
デュッセルドルフ行きの電車のホームに直行します。
すごくたくさん人がいて、いやな感じ。話によると電車2本キャンセルになったとか。まずいな。(^^;)
15:25のRE2 電車は到着しましたが、なかなか出ません。
2本電車が走らなかったとなるとやはり車両は混んでいて私だけが座れました。
発車しましたが、行きでは止まらなかった小さな駅で止まります。
なんか変だなと思っていたところ、電車の中の行き先表示板がEssen エッセンに変わっているのに気が付きました。エッセンはデュッセルドルフに行く途中の町で35キロくらい離れています。
え、なんで、エッセンになっているの?さっきまでデュッセルドルフだったよね。
( ゚д゚ )
アナウンスが入り、従業員が少ない関係でこの電車はエッセンまでしか行きません。デュッセルドルフへ行きたい方はエッセンからS1の電車に乗ってください。
わー。やられたわ。ヽ(`Д´)ノ
エッセンの中央駅に着いたら、この電車はここで終わりです。皆さん降りてください。のアナウンス。
着いたエッセンの駅は、帰宅時間に当たっているせいもあるのか混雑しています。
S1(各駅停車)は遅いからRE(快速列車)の他の路線に乗ろうとチェックするとほぼ同じ時間に発車するRE1、17:10というのがありました。掲示板には、この電車は少ない車両で運行していますなんて書いてあります。( ̄口 ̄∥)
それに急いで乗りました。だいたい17:50にデュッセルドルフ中央駅に着きました。
そこからまた電車とバスを乗り継いで家に帰りました。
予想はしていたものの、1回目の試みですでにドイツの公共交通機関の無責任なところと不確実なところを体験してしまいました。
帰ってこれてよかったです。?(´▽`) ホッ
この日のテレビのTatortでもミュンスターのシリーズの再放送がありました。
夫は居眠りしていました。
ここまでこの旅行記にお付き合いいただきありがとうございました。
この旅行記グループはあと2回は続きます。(^^♪
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この旅行記へのコメント (4)
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- blumentalさん 2022/08/16 10:46:58
- ミュンスター日帰りとは、羨ましい。
- nekochanさん、
こんにちは。今度はこちらからコメント送らせていただきます。
ミュンスターの最新の旅行記拝見しました。ドイツ在住で、容易にミュンスター日帰りができるという環境が羨ましいです(しかも1か月9ユーロとは!!)。私は年に一度はドイツ旅行をしたいと思っていたのですが、この3年間は実現できずにくさっています。
ところで、ミュンスター城の裏に植物園があるとは知りませんでした。綺麗な場所ですね。ミュンスター城の前ではいろいろ催しがあるようですが、城の前に白いプラスチック椅子がぎっしり並んでいる風景は何か異様に感じられます。
ドイツの鉄道トラブルはいろいろあるようですね。私は、以前ハーメルンからハノーファーに戻る途中、突然DBのストが始まって、途中駅で乗客全員が降ろされた経験があります。それでもまだDBを応援していたのですが、よく裏切られています。
他の旅行記も拝見したいと思います。では。
blumental
- nekochanさん からの返信 2022/08/16 17:08:52
- Re: ミュンスター日帰りとは、羨ましい。
- blumental さん
こんにちは。コメントありがとうございます。
ドイツ旅行がお好きなんですね。名前もblumentalさんですし。
したいことが3年間できないというのは、きついですよね。
今は日本からヨーロッパに来ることは簡単になりましたが、日本への帰国がやはり大変ですね。帰国前のPCRテストが高いハードルですから。これがなくなれば本当にいいんですけど。
blumentalさんも途中駅で降ろされるという経験があるのですね。それは大変でしたね。何が起こっているのかよくわからないし、DBはケアしないのでどうしたらいいのかと途方にくれますね。その後のスケジュールが狂ってきますし大問題。
わたしは、日本からの帰りでフランクフルトから荷物がいっぱいのところ途中で降ろされました。次の電車は違うホームで、階段を使っての移動で荷物を運ばなくてはならず、一人で荷物いっぱいのときはDBを使うのはやめようと決めました。
DBに乗って応援はしたいのですが、応援というよりは挑戦になっています。
それでは。
nekochan
-
- Eiji Haitaさん 2022/08/11 09:08:33
- 9ユーロチケット魅力的ですね。
- 1ヶ月乗り放題、とても素敵な響きですね。
○○放題という言葉が好きな私としては。
REも利用できるとのことですが、この鉄道は結構長距離の運行もあるんですか?
そしてこのチケット、外国の方でも使えるんですか?
ところで、ドイツの鉄道やっぱり正確性に問題があるんですね。私も過去に何回かこれには振り回されました。私ら日本人は、ドイツ人は正確、几帳面だという共通認識があると思うのですが。
次回の旅行記、楽しみにしときます。
- nekochanさん からの返信 2022/08/12 04:28:24
- Re: 9ユーロチケット魅力的ですね。
- Haitaさん コメントありがとうございます。
わたしは6月は半分以上日本にいたので、乗り放題はあまり使いませんでした。
6月にドイツで連休があったのですが、その時このチケットを使ってREに乗ろうとした人で大混乱したというので、しばらく様子を見ていました。
乗り放題という響きはいいんですけどね~。使えないです。
このチケットは外国人でも普通に買えますよ。
9月からこのチケットをどうするかという話し合いがいろいろあったんですが、多分3か月だけこういう試みをしたということで終わりそうです。ちょっと残念です。
REはだいたい3時間くらい、200キロくらいの路線です。それを乗り継いでいけばどこでも行けます。行けるはずです。
わたしが来た頃は、DBはここまでひどくなかったですね。DBだけじゃないですけどひどいのは。😠
アーヘンの近くからデュッセルドルフにREで通勤していた人が去年定年退職したのですが、その人、よく20年以上もこの電車REで会社に通ったなと感心しました。残業まったくなしで、毎日終わる時間ぴったりに事務所を出てましたけど。
それでは。
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